436話です!どうぞ!
*新居 7月30日 13:20*
鎮守府を追い出されたダンテとネロ、バージルの新居のインターホンが鳴らされた。
気怠げなダンテが玄関を開けると、鈴谷が居た。
ダンテ「・・・何か用か?」
鈴谷「提督ぅ~、鈴谷、デートに行きたいなぁ~」
ダンテは何も言わず、玄関を閉めて施錠した。
鈴谷「勝手に閉めるなー!開けろー!コラー!!」
破壊しそうな勢いで鈴谷がドアを叩くため、仕方なくダンテは もう1度 玄関を開けた。
すると、鈴谷は満足そうな笑みを浮かべた。
ダンテ「デートなら1人で行ってこい」
鈴谷「1人じゃデートにならないっつの!」
ダンテ「大体なんで俺がデートしなきゃいけないんだ?」
鈴谷「鈴谷、ずっと麻薬カルテルに自由を奪われてたんだよ。鈴谷の失われた時間を埋めるために付き合ってよ」
ダンテ「それは それ、これは これだろ」
ダンテは また玄関を閉めようとしたのだが、鈴谷が足を隙間に入れて阻止。更に指を掛けて抉じ開けようとしてくる。
鈴谷「だから勝手に閉めるな~・・・!」
ダンテ「入ってくるな!俺の居ない所で勝手に埋めてろ・・・!」
鈴谷「おりゃー!!」
鈴谷は艤装を装着して馬力を上げると、玄関を開ける処か引き千切ってしまった。
ダンテ「何してくれてんだ お前!?あーもういい、俺は知らん」
ダンテはウンザリしながら家の中に引っ込み、鈴谷が それを追って中に入りながら、文句を言ったり我儘を言って騒がしくなる。
その後またインターホンが鳴らされるのだが、ダンテは鈴谷との言い争いで出てる暇がない。
何度もインターホンが鳴らされ、ダンテが出ないので仕方なくバージルが玄関に行くと、そこには顔の前で手を合わせて申し訳ない顔をする
バージル「・・・何か用か?」
デジャヴ・・・。
茉優「何かじゃないでしょ。日本に戻ってきてたなら、どうして会いに来てくれなかったの?」
バージルは刹那に視線を向けると、彼女は相変わらず顔の前で手を合わせており、ひたすら拝んでいた。チクったの
数日前、刹那は姉の茉優と久し振りに電話で話していたのだが、うっかりバージルが日本に戻ってる事を話してしまい、それを聞いた茉優は激怒した。
今どこに居るのかと問い詰められ、このままではマズいと思った刹那は急遽 帰国し、茉優の ご機嫌を取るために ここまで案内して今に至る。
バージル「会いに行く必要があったか?」
バージルが そう言った瞬間、焦る顔の刹那は そんなこと言っちゃ駄目だと首を横に振るが、バージルが刹那の言いたい事を汲み取ろうとするはずもなかった。
そして案の定、茉優の機嫌が頗る悪くなる。
茉優「こっちは ずっと あなたの事を心配してたのよ!ちゃんと ご飯は食べてるかとか、また危険な事に飛び込んでないかとか!」
お母さん・・・?
バージル「要らん世話だ」
また茉優の機嫌を損ねるような事を言うバージルに、刹那は背中を向けながら手で顔を覆って嘆いた。
茉優「どうして そんな冷たい事が言えるの?!よく そんなこと言えるわね!」
バージル「はぁ・・・心配される必要がないからだ」
茉優「どうして あなたは━━」
刹那「ストップ ストーップ!茉優、今日は喧嘩しに来た訳じゃないでしょ」
茉優「そうだった・・・ごめん、刹那」
刹那「今日は茉優とバージルが久々に会えた訳だし、喧嘩した仲直りも兼ねて、一緒に出掛けよう。いいレストランも予約してるから」
茉優「じゃあ行きましょ」
バージル「おい待て、行くとは言ってない。それに茉優、お前は真田産業のトップだ。そんな暇はあるまい」
茉優「時間ならあるから大丈夫。それに時間はあるか無いかじゃない。時間は自分で作るものよ」
刹那「ほら、出発 出発♪」
バージル「おい、押すな」
梃子でも動こうとしないバージルの後ろに回り込み、刹那が背中をグイグイ押してくる。
これはバージルと茉優の関係を進展させるための、刹那が考えた『ラブラブ大作戦』だった。
そして刹那自身は、その愛のキューピットとなるため同行するつもりでいた。
しかし そこに・・・
間宮「あっ、バージルさん!」
バージル「間宮・・・」
間宮「サンドイッチ作ったので、一緒に食べませんか?」
間宮が来てしまった。
更に そこに・・・
ウォースパイト「おーい、バージルー!」
バージル「ウォースパイト・・・」
ウォースパイト「フィッシュ&チップス作ったから一緒に食べましょ!」
ウォースパイトまで来てしまった。修羅場・・・。
現に刹那は、間宮とウォースパイトが来てしまった事で再び顔を手で覆い、なんとタイミングの悪い事かと また嘆いていた。
間宮とウォースパイトは互いの顔を見合わせ、一瞬にして不機嫌な顔になる。
間宮「どうしてウォースパイトさんが居るんですか?」
ウォースパイト「そっちこそ何で居るのよ?」
間宮「私はバージルさんのためにサンドイッチを作ってきたんです」
ウォースパイト「私だってバージルのためにフィッシュ&チップス作ってきたんだから」
間宮「バージルさんは私とサンドイッチ食べるんです!」
ウォースパイト「バージルは私とフィッシュ&チップス食べるのよ!」
皆で一緒に食べるという考えはないのだろうか?
間宮とウォースパイトが喧嘩する分には いつもの事なので、まだマシだ。しかし今ここには茉優も居るのだ。
茉優は間宮とウォースパイトが現れてから、2人を見る目が冷たいものへと変わっていた。
茉優「・・・誰?」
バージル「艦娘だ。お前と同じで余計な世話焼きだがな」
バージルが そんな事を言った直後、言い争っていた間宮とウォースパイトも茉優に気付いた。来た時はバージルの事で頭が一杯だったため、視界に入ってても認識していなかった。
間宮「どちら様ですか?」
ウォースパイト「アンタ誰?」
茉優「私は真田産業の社長の、真田 茉優です」
間宮「さ、真田産業!?」
ウォースパイト「あら、日本の大手企業じゃない。その社長さんが、何の用?」
刹那「私の お姉ちゃんで、今日はバージルに用事があって来ただけだから気にしないで」
間宮「あの、バージルさんとは どういった ご関係で・・・?」
茉優は1度バージルを見てから、間宮とウォースパイトに顔を向けると・・・。
茉優「そうですねぇ・・・それなりに深い仲、ですかね」
間宮「(え?)」
ウォースパイト「(は?)」
バージル「(こいつは何を言っているんだ?)」
刹那「(おーっとぉ~!?お姉ちゃん いきなりストレートパンチだぁーー!!どうなるぅーー!?)」
茉優の言葉にバージルは理解に苦しく、間宮とウォースパイトは感情がなくなり無表情になり、刹那は姉の まさかの先制攻撃に心の中で実況を始めた。
そして このままでは間宮とウォースパイトが怒りで、売り言葉に買い言葉での激しい喧嘩に突入するかと思われたが、なんと2人は笑顔を浮かべ、茉優に対抗し始めた。
間宮「へ、へ~、そうなんですね。私もバージルさんとは深い仲ですよ。いつも身の周りの お世話をしてますから」
茉優「ああ、家政婦さんって事ね」
間宮「なっ・・・!?家政婦・・・」
ウォースパイト「私の方がバージルとは深い仲よ。一緒に伝説のシャングリラを見付けたんだから」
茉優「それは・・・妄想?」
ウォースパイト「なっ・・・!?妄想・・・」
茉優「私は、1つ屋根の下で、バージルと2人で一緒に寝た仲だから」
間宮「1つ屋根の下で・・・!」
ウォースパイト「2人で一緒に寝た・・・!?」
間宮とウォースパイトの脳内では、バージルと茉優のスケベな情景が浮かんでいた。色々と言葉が足りてないせいで、語弊が酷い・・・。
そして間宮とウォースパイトは、同じ答えに行き着いた。
間宮とウォースパイト、茉優の3人は笑顔で互いを黙って見ているが、纏ってるオーラは恐ろしいものだった。
そんな3人を見ながらバージルは呆れ、刹那は困った顔をしていた。
バージル「(どうして こいつらは俺に拘るのか、理解できんな)」
刹那「(まさか こんな修羅場になるとは・・・こんな予定じゃなかったのに!)」
鈴谷「この甲斐性なしのクズー!!」
ダンテ「うるせぇ!!帰れ!」
そういえば、ダンテの方も言い争いが勃発していた。
家の中でも外でも言い争いになり、近所迷惑にならない内に終わればいいのだが・・・。
Devil May Cry鎮守府の面々と彼らに関わりのある者達は、いつになったらプライベートで ちゃんとマトモな会話ができるようになるのだろうか?
間宮「わ、私なんか一緒に お風呂だって入りましたからね!///////」
ウォースパイト「はぁー!?何よ それ?!」
茉優「なんて はしたない・・・!」
鈴谷「キャバクラ行ったの知ってるんだからね!!そんな店に行くなら鈴谷とデートしろぉおおおおお!!」
ダンテ「(何で こいつ知ってるんだ!?)」
・・・・・・そんな日は一生 来ないかもしれない。
補足しておくと、間宮が一緒に風呂に入ったと言うのは、彼女が七騎士モーフィスに氷漬けにされ、衰弱していて急いで入渠させる必要があったので、バージルが間宮を抱えたまま入渠ドックに飛び込んだだけの話である。やはり言葉が足りず、語弊を生むのだった・・・。
*明陽学苑高校 プール*
明陽学苑では夏休みに入っていたのだが、ネロが学校に無許可でプール開きし、自分が受け持つ2年4組の生徒を呼び出し勝手に泳がせていた。
プールには生徒の姿しかなかったのだが、そこに どこかへ行っていたネロが、新居で大変な事になってるとも知らず、うちわで扇ぎながら戻ってきた。
ネロ「うい~、泳いでるかー?」
生徒達は遊ぶのに頭が一杯で、ネロの声など聞こえていない。
ネロは気にしてないが、それより1人だけ制服のまま、プールサイドで見学してる男子生徒が居て、そちらの方が気になっていた。
ネロ「おい『
誠也「・・・・・・・・・」
無視されたが、ネロは心を開かせるには先ず会話からと考え、無視されても めげずに明るく話し掛ける。
ネロ「分かった。さては お前アレだろ?女子の水着が見れるから自分は泳がず ここに居るんだな?」
誠也「・・・・・・・・・」
また無視され、ネロの顔から笑みが消えた。
ネロ「じゃあ何だよ?泳げないのか?」
誠也「・・・別に」
ネロ「じゃ何で泳がないんだよ?教頭にバレたら俺が怒られるのに、お前らが言うから使わせてやってるんだぞ。いま泳いどかないと損だぞ」
誠也「・・・・・・・・・」
泳げない訳ではないらしいが、泳がない事情を言わない事にネロは少しイラッとし、どうせ大した理由じゃないんだろうと不機嫌そうに誠也を無理矢理 立たせる。
それに たまたま気付いた輝男が声を上げ、はしゃいでいた
ネロ「脱げ」
誠也「・・・・・・・・・」
ネロ「いいから脱げよ お前」
誠也「やめろよ・・・!」
輝男「おい よせよ!」
ネロは誠也の上の制服を無理矢理 脱がそうとし、誠也は激しく抵抗する。
それを見ていた輝男はプールから上がり、間に入ってネロを止めようとする。
輝男が大声を上げた事により、生徒達全員が騒ぎに気付き遊ぶのを中断してしまい、注目を浴びる事となってしまう。
輝男「何やってるんだよ お前!やめろって!!」
ネロ「いいから お前は どいてろ。早く脱げよ!」
ネロも熱くなってしまい、輝男を押し退け尚も誠也の制服を脱がそうとする。
誠也も必死に抵抗を続けていたが、遂に制服を剥ぎ取られ、皆が見てる前で一面に鬼が描かれた刺青のある背中が露になった。
輝男はやってしまったと、顔を しかめながら項垂れる。
『・・・・・・・・・』
ネロ「ん?ん?・・・・・・おっ・・・何だ これ!?」
急に生徒達が静かになってしまい、ネロは訳が分からなかったが、後ろに回って誠也の背中を見て驚いた。
輝男以外の生徒達も知らなかったようで、驚きで固まり言葉が出ない様子だった。
輝男「バッカ野郎」
ネロ「えっ?」
輝男はネロが剥ぎ取ったカッターシャツを誠也の肩に掛け、これ以上みんなに刺青が見えないよう配慮する。
しかしネロには、何がいけなかったのか よく分かっていなかった。
誠也「っ・・・!」
輝男「誠也!」
ネロ「・・・・・・おい、誠也?」
皆に背中の刺青を見られた誠也は俯き立ち尽くしていたが、程なくしてプールから走り去ってしまった。それを心配した輝男が追い掛け、ネロも まだ状況が分かっていないまま遅れて2人を追った。
皆が驚きで動けない中
・・・・・・
*街 14:10*
遅れて追い掛けたネロは街の中を走り、角を曲がると輝男が1人で立ち尽くしていた。
ネロ「おい輝男、誠也どうした?」
輝男「見失っちまったよ」
ネロ「ったく あいつ急に走り出して何 考えてるんだよ」
ネロが そう言うと、怒った様子の輝男がネロの胸ぐらを掴む。
輝男「テメェこそ何 考えてるんだよ。あんなのが背中にあるの見られて学校に居られる訳ねぇだろ」
ネロ「・・・シールじゃないのか!?」
輝男「本物だよ・・・」
誠也の背中にあったタイプの刺青が、日本のマフィアであるヤクザが入れるものであるのは、ネロでも少しばかりは気付いていた。しかし生徒が お洒落用のものではなく そちらのタイプの刺青を入れるとは思えず、てっきりシールだと思い込んでいた。
ネロ「何で・・・誠也は自分の背中に そんなの彫ったんだ?」
輝男「誠也が自分で入れる訳ねぇだろ。入れられたんだよ」
*明陽学苑高校 正門*
ネロが誠也について話を聞かされてるのと同時刻、黒いシャツを着て草履を履いた人相の悪い男が、明陽学苑の敷地内へと入っていった。
*2年4組*
2年4組の教室では、着替えが終わった生徒達が教室に集まっていた。誠也の背中に入っていた刺青を見た驚きから誰も何も言えず、教室は静かだった。
そこに、自分が受け持つクラスの生徒が来てると聞いた羽黒が、様子を見に教室に来た。
教室に入った途端、羽黒は妙に大人しく皆の様子が おかしい事に気付いた。
羽黒「・・・どうしたの?」
羽黒「タトゥー?」
楓「何でもありません。皆、帰るわよ」
楓の一声で、生徒達はカバンを持って帰宅しようと一斉に動き出したのだが、それよりも早く教室のドアが明け放たれ、薔薇が描かれた黒いシャツを着た人相の悪い男が入ってきた。
男「誠也!
突然の事に羽黒も生徒達も、何なのかと訳が分からず戸惑う。
羽黒「あ、あの・・・あなたは・・・?」
男「・・・俺か?・・・俺は・・・こういう
男は上のシャツを脱いで背中を見せると、そこには誠也と同じ鬼の刺青があった。
生徒達は その事に驚き、羽黒は この男がヤクザだと瞬時に理解し、なぜヤクザが学校に来たのかと驚く。
男「俺は あいつの父親だ!お前ら・・・あいつ匿ってねぇだろうな?らぁっ!」
誠也の父親と名乗る男が いきなり教壇を蹴り飛ばし、羽黒は少し後退る。
男「分かってんのか?!」
男が迫り、生徒達は恐怖から教室の端の方へと悲鳴を上げながら逃げる。
男は怒鳴りながら机や椅子を蹴り飛ばしながら暴れ、更には肥満体型の男子生徒の顎を掴む。
男子生徒から手を離すと、今度は椅子を持ち上げて床に叩き付けた。その拍子にバウンドした椅子が明子の足に当たり、彼女は痛みから倒れてしまう。
羽黒「・・・・・・!?」
生徒「
女子生徒の中には既に泣いてる者も居て、教室は最悪の状況と化していた。
そこに理科担当の眼鏡をした男性教師が、騒がしい声と騒音を聞いて注意しに来た。
教師「お前ら、何を騒いで・・・」
だったのだが、明らかにカタギには見えない男と目が合い、黙って固まってしまった。
男「誰だテメェは?」
教師「いや、あの、隣のクラスの者です・・・」
更に そこに、同じく騒がしい声と騒音を聞き付けた教頭が、2人の女性教師と共に怒鳴り込んで来た。戦力となれるか!?
教頭「何の騒ぎですか いったい?!」
真っ先に男に気付いた女性教師は後ろに逃げ、教頭も気付きビビって後ろに後退ろうとしたのだが、何故か男性教師に背中を押され退くに退けない。
そして男の顔が、教頭の顔の至近距離に近付く。
男「あんた教頭か?」
教頭「そういう君は、ヤクザ者か?」
男「俺は あいつの父親だ」
教頭「・・・・・・は?」
教頭は“誠也の”父親とは聞いていないため、“あいつの”と言われても誰の父親なのかチンプンカンプンだった。
そして男は生徒達の方に向き直り、伝言を伝える。
男「誠也に伝えとけ!和泉町のスナックタウンで待ってるとなぁ!絶対に逃がさねぇぞ あのガキ・・・俺と あいつは親子なんだからよぉ」
最後にブツブツと呟くと、男は教頭に肩を ぶつけながら教室を後にし、姿を消した。
そして ぶつけられた教頭は限界が来ていたのか、倒れて気絶した。
女性教師「教頭先生、大丈夫ですか?電話しましょう、110番」
女性教師「は、はいぃ・・・!」
と思ったら、教頭は すぐに復活して立ち上がった。
教頭「待て・・・!」
女性教師「は、はい!」
教師「警察に電話したら、うちの生徒が、あんな男と、関わりがあったと公になった日には!と、兎に角、職員会議だ!」
教頭は教師達を連れ、教室から慌てて出ていった。
ハッとした羽黒は、慌てて明子に駆け寄る。
羽黒「大丈夫!?」
しかし、楓に突き飛ばされ彼女が明子に寄り添う。
楓「生徒が こんな目に遭ってるのに何もできないなんて、それでも教師ですか?」
羽黒「・・・・・・・・・」
羽黒は生徒達に視線を向けると、彼らが羽黒を見る目は冷たいものを感じた。元々 教師や大人を信じず、担任苛め・担任外しをする生徒達であるため、それも仕方のない事なのかもしれない。
羽黒は艦娘として深海棲艦とも戦っているのに、男の怒声に圧倒されて何もできなかった自分の弱さを痛感していた。
*正門*
丁度ネロと輝男が学校に戻ってきたのだが、学校から出てくる男と出会した。
輝男は男の正体を知っているのか、奴を見た途端に怯えた顔で身体が硬直する。
そしてネロは、男と目が合い どちらも視線を外そうとせず、自然と睨み合いになっていた。
だが それは僅かな時間で、男は歩き出しネロの横を通り過ぎた。
ネロ「・・・何だ、あいつ?」
輝男「あいつだよ・・・母親の男、あいつなんだ・・・」
ネロ「はぁ?」
輝男「嫌がる誠也に無理矢理 刺青をさ・・・」
それを聞いた瞬間、ネロはギラ付いた眼で立ち去る男の背中を見た。
・・・・・・
ネロは輝男と教室に向かいながら、さっきの男の話を聞いていた。
男の名は『
誠也の母親は男に だらしなく、誠也自身、本当の父親が誰なのかも分からないそうだ。
母親は誠也が生まれてから男を取っ替え引っ替えし、最後に選んだのが あの一条だった。
一条はDV男で、誠也も母親を護ろうとしたが どうにもならず、ボコボコにされて手も足も出なかった。
*2年4組 14:40*
話の途中で教室に着いたのだが、ネロと輝男は教室の酷い惨状に驚き、生徒達が後片付けをしている途中だった。
ネロ「・・・・・・・・・」
輝男「何だ こりゃ?」
昂「刺青男がやったんだよ・・・」
美香「絶対 逃がさないって言ってたよ。誠也君のこと」
輝男「ヤッベェぞ それ・・・!」
焦った輝男は教室から飛び出すが、ネロが呼び止めた。
ネロ「おい、輝男!どこ行くんだ、輝男?」
輝男「決まってんだろ!あの男が探してるって誠也に伝えんだよ!」
ネロ「だったら俺も連れてけよ」
輝男「・・・・・・・・・」
ネロ「役に立つぜ。お前の時みたいにな」
そしてネロは、気合いの入ったサムズアップを向けるのだった。
どこかに行ってしまった誠也。
誠也を探す一条。
誠也と一条の因縁から、ネロは生徒を救う事ができるのだろうか?
次回に続く!
次回も宜しく お願い致します!