Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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459話です!どうぞ!


Mission459 診察~戻る艦娘と居座る科学者~

*Devil May Cry鎮守府 執務室 8月31日 10:12*

 

紅牙流(こうがりゅう)邪心拳(じゃしんけん)の使い手、村雨 亮(むらさめ りょう)が死んだ2日後、執務室では加賀と大淀が掃除しており、鳳翔から戻ってくる お許しが出たダンテは暇を持て余していた。

2日前に悪魔を引き連れて現れた白いネロなども、村雨 亮が死に、ベルゼが撤退するのに合わせて姿を消し、結局なにが目的だったのか不明なまま時間だけが過ぎていた。

あの騒動が嘘だったかのように静かな時間が流れる中、執務室の扉がノックされた。入ってきたのは明石だった。

 

明石「あの、今ちょっといいですか?」

 

加賀「構わないわよ」

 

大淀「掃除 手伝ってくれるなら大歓迎。誰かさんは手伝ってくれないから」

 

ダンテ「おい、俺の事か?」

 

明石「掃除はパスかな。それより、会わせたい人が」

 

誰の事だろうと、加賀と大淀は不思議そうな顔をする。

明石が執務室の外に待機してる者を呼ぶと、開けっ放しだった扉から入ってきたのは、鎮守府にも戻らず姿を消していた夕張だった。

 

加賀「夕張!?あなた今ままで どこに行ってたの!?」

 

夕張「ごめんなさい・・・」

 

何の前触れもなく夕張が戻ってきた事で、加賀と大淀は驚いていたが、ダンテは興味がないのか雑誌に夢中で夕張を見もしなかった。

夕張は またナイジェリアに戻ろうとしていたが、殺し屋ウォードッグが脱獄し、オリーブ財団の分析官キャシーが殺された事で、こんな事をしてる場合ではないと、Devil May Cry鎮守府とオリーブ財団に戻る事にしたのだった。

気まずそうな表情を浮かべる夕張は、ダンテの前に出ると頭を下げて、何も言わず どこかへ行ってしまっていた事を謝罪した。

 

ダンテ「・・・・・・・・・」

 

夕張「あの・・・昔の事とか教官のこと考えてたら、一杯一杯になっちゃって・・・ううん、言い分けはしない。仕事を放り出して居なくなって、本当に すみませんでした」

 

夕張は改めて、謝罪を口にしながら頭を下げるが、ダンテから返事は返ってこなかった。

夕張は頭を下げたまま、ダンテの この反応は当然だと思った。夕張にとっては理由があったにせよ、黙っていなくなった事は事実。怒るのも当然だと。

別の場所へ左遷されたり、解体命令が下されるのも覚悟していた。

 

加賀「夕張、その事は もういいから。誰も あなたに怒ってない。何か事情があったのでしょ?」

 

夕張「でも・・・」

 

夕張はダンテの方に目を向けるが、ダンテは相変わらず雑誌を見たまま、夕張に目もくれない。

加賀に許されても、ダンテに許されなければ鎮守府に居場所はないと不安が募る夕張だったが、加賀からは下がっていいと言われた。

ダンテから何も言われない事で後ろ髪が引かれる思いだったが、仕方なく退室しようと歩き出す。

 

ダンテ「車の調子が悪い」

 

だったのだが、ダンテの突然の発言に、夕張は足を止めて振り返る。

 

ダンテ「ニコに頼んでも良かったが、お前のために仕事を残しておいてやった」

 

そう言われた夕張は、自分は許されたのだとパアッと明るい笑顔を見せる。

 

夕張「任せて!新品同様に直してあげるから!」

 

ヤル気満々の夕張が明石と退室すると、大淀は悪い笑みを浮かべながら加賀を見た。

 

大淀「ドッキリ大成功ですね。見ました?あの顔」

 

実はダンテ達3人は、夕張が戻ってくるのを知っていた。ステフから事前に連絡を受けており、夕張が失踪した理由も聞いていた。

ただ、黙っていなくなったのは事実であるため、夕張に お灸を据えてやろうと大淀がドッキリを提案していた。不安そうな顔をしていたので、大成功である。

 

加賀「まぁ、反省してくれてるようで何よりだわ」

 

大淀「提督、意地悪な上司の演技、上手かったですね」

 

ダンテ「優しい俺としては、心が痛むね」

 

加賀「嘘 仰い」

 

ダンテ「信用ねぇな」

 

ダンテは やれやれと、呆れた笑みで首を横に振った。

しかし今日は、夕張が戻ってきてハッピーエンドという訳にはならなかった。

 

 

・・・・・・

 

夕方、執務室にダンテと加賀の2人だけの時に、いきなり老人姿のアーロンが執務室に入ってくると、1番 近かったからか加賀の腰に抱き付いた。

 

加賀「アーロン!?急に何なのよ!?」

 

アーロンが顔を上げると、その顔は鼻水を垂れ流し、泣いていた。

 

アーロン「頼む!私を ここに住まわせてくれ!」

 

加賀「はい!?」

 

ステフにオリーブ財団を辞職するよう言われて無職になったアーロンは、泣き寝入りするために わざわざ ここまで来ていた。

だが、騙されてはいけない。アーロンは個人的な研究所を所有しており、無職になったからと行く当てがない訳ではないのだ。

なら何故ここへ来たかと言うと、アーロンの今の目的は、この世界から悪魔の脅威を排除すること。オリーブ財団を辞めた今となっては そのサポートもできなくなってしまうため、いつでもサポートできるようにとDevil May Cry鎮守府に居座る事にしたのだ。

しかしアーロンがオリーブ財団を辞職したのは、ステフから聞いてダンテと加賀も知っていた。それでも まさか、ここに来るとは思わなかった。

 

加賀「ちょっと鼻水・・・!汚いから離れて・・・!」

 

加賀は抱き付くアーロンを引き剥がそうとするが、老人のくせに妙に力が強く、思うように引き剥がせない。艤装を装着し、やっと引き剥がせた。

 

アーロン「私の科学者としての知識と技術は世界最高峰だ。君達も、私の手助けがあれば安心だろ?だから私を ここに置いてくれ!」

 

加賀「うちは慈善団体じゃないのだけれど・・・」

 

アーロン「ダンテ君!君なら分かってくれるはずだ!私が居れば どれだけ心強いか!頼むぅ!ここに置いてくれぇ!!」

 

必死に頼み込んでくるアーロンに唖然としながら、ダンテは どうしようかと加賀を見る。

加賀も見られても困るので、どうにかしてくれと顔を しかめながらダンテに視線を返す。

仕方ないので、ダンテは自分で決断を下す事にした。

 

ダンテ「いい。科学的な事は知らんが、うちは夕張が帰ってきたから充分だ、帰れ」

 

アーロン「その判断は大きな間違いだ!!」

 

ダンテ「(何なんだ こいつ・・・)」

 

アーロンはダンテに迫りながら、執務机に勢い良く手を置き、グワッと顔を寄せてくる。

ダンテも、ちょっと鬱陶しく思い始めていた。

 

アーロン「クローンではあったが、嘗て君達の敵だった私を相手にした時、苦労しただろ?」

 

ダンテ「まぁ・・・面倒臭くはあったな」

 

アーロン「そんな相手が味方として一緒に居てくれると考えてみろ。これほど心強い事はないだろう!さぁ、私を置く気になったかな?」

 

ダンテはアーロンの後ろに居る加賀を見た。その加賀は、腕をクロスしてバツ印を作り、首を横に振っていた。

 

ダンテ「・・・・・・全然」

 

アーロン「どうして分からないんだ?!」

 

その後もアーロンは自分を売り込み何か色々と話すのだが、聞くのも面倒でダンテは椅子から立ち上がり、執務室から退室しようとする。

加賀も一緒になって退室しようとするのだが、アーロンが魔術で作った鎖を伸ばし、2人を拘束した。

 

アーロン「待ってくれ!行かないでくれ!」

 

鎖で拘束されて動けないのを いい事に、アーロンは尚も自分を売り込んでくる。

ダンテが鎖を破壊して出ていこうとしても、アーロンが足に しがみ付いてきて加賀と一緒に転び、動けなくなる。

 

アーロン「これだけ君達に有益な話しても まだ分からないのか!?」

 

ダンテ「うるせぇよ!早口で何 言ってるか分かんねぇよ!」

 

アーロン「頼むぅ!!」

 

加賀「嫌よ・・・!」

 

そこに、報告書を出しに憲兵1号と2号、3号が来たのだが・・・

 

1号「テメェ加賀さんに何してくれてんだ腐れジジイ!!」

 

アーロン「何だ貴様は?!」

 

加賀が襲われてると思った1号が発狂し、アーロンに向かっていくのだが、アーロンが発動した転移陣で鎮守府の外まで飛ばされ、強制退場させられた。

 

3号「お前うちの憲兵隊のリーダーに何してくれてんだ!」

 

アーロン「貴様も何なんだ?!」

 

死んではないが、1号の弔い合戦で3号もアーロンに飛び掛かり、次の転移陣が間に合わなかったアーロンは3号とプロレスを始める。

お陰でダンテと加賀は抜け出せたが、気疲れしていた。

 

2号「大丈夫ですか?何があったんですか?」

 

ダンテ「バカが不法侵入してきた」

 

加賀「無職が自分を売り込んできたの」

 

2号「はい?」

 

呑気に話してると、アーロンに吹き飛ばされた3号が2号に ぶつかり、2人で一緒にノックアウト。

するとアーロンは、またダンテと加賀に抱き付いてきた。

 

アーロン「話せば分かる!」

 

ダンテ「うるせぇ離れろ・・・!」

 

加賀「一々 抱き付かないで・・・!」

 

そこに、遅れて報告書を提出しに憲兵48号が来た。

 

48号「すいませ~ん、報告書で~す」

 

彼は執務室の中を見て固まった。

泣いて鼻水を垂らす老人がダンテと加賀に抱き付いており、どういう訳か同僚2人が ぶっ倒れている。見ただけでは、何があったのか全く理解できない。

 

48号「何これぇ~?帰ろ」

 

よく分からない事に巻き込まれたくないので、報告書は後でいいかと、48号は何も見なかった事にして その場から離れるのだった。

 

アーロン「役に立つから頼むぅ~!」

 

ダンテ「先ず抱き付くのと泣くのと鼻水 出すのやめろ・・・!」

 

アーロンを受け入れるまで ずっと この状況が続きそうな中、加賀は ある事を思い出しダンテを見る。

 

加賀「提督、アーロンにネロを診てもらうのは?」

 

加賀の提案にダンテは暴れるのをやめ、アーロンも泣くのをやめて不思議そうな顔をした。

 

アーロン「ネロ君が どうかしたのかね?」

 

 

・・・・・・

 

*医務室 17:32*

 

事情を聞いたアーロンは、ダンテと加賀、明石が見守る中、ベルゼによって悪魔の力を完全に失ったネロを診察していた。

 

アーロン「う~む・・・」

 

加賀「何か判りそう?」

 

アーロン「・・・ネロ君、ベルゼは確かに、君が“人間になった”と言ったんだね?」

 

ネロ「あぁ、そう言ってた」

 

アーロン「困ったねぇ。筋力も見た目相応、魔力すら感じない。今の君は、確かに“純粋な人間”と呼べる。鈍器で頭を殴られただけで大怪我だ」

 

明石「(それって普通の事のはずなのに、普通じゃないように感じるのは提督達の影響かな・・・?)」

 

加賀「治す方法は?」

 

アーロン「う~ん・・・現状ではムリだ」

 

ネロ「こんな事ができるなら、逆に何か方法はあるはずだろ?!」

 

アーロン「あのなぁ、聴診器 当てたり触診するだけで治療法が見付かれば苦労しないんだよ。採血して血液サンプルも必要になるし、何が使われたのか不明では突き止めるのも一苦労だ。調べられる事は全部 調べて治療法は見付けるが、時間は掛かる」

 

ネロ「・・・じゃあ俺は、ずっと弱いままなのか・・・」

 

これまで悪魔の力で肉体は頑丈であり、パワーもあったのがネロにとって普通だった。それが いきなり人間となり弱体化し、加賀と明石は、ネロが今どれほど辛いのかと想像し、慰めの言葉も掛けられなかった。

それなのに、アーロンにはデリカシーがなかった。

 

アーロン「まぁ以前よりは弱くなってるが、ちょっと喧嘩が強い人間程度には強いだろうから気にするな」

 

加賀「(このジジイ・・・!)」

 

明石「(余計な事を・・・!)」

 

ネロが更に落ち込み、加賀と明石が睨むがアーロンに気にした様子はなく、どこ吹く風だった。

そのアーロンは突然 腕を組むと、難しく何か考え始めた。

 

アーロン「しかし、まさか こういう手を打ってくるとは・・・」

 

ダンテ「勿体振ってないで教えろ」

 

アーロン「悪魔でない者が悪魔となる時、その切っ掛けとなる媒介があるものだ」

 

例えば魔界に流れ着いた霊魂は、魔界の瘴気で悪魔化する。

他にも例を挙げるなら、魔塔テメンニグル復活を目論んだアーカムは、妻の命を使って儀式を行い悪魔化した。

魔導師アリウスはアルカナを集め、アルゴサクスの力を その身に降ろした。

魔剣教団も、帰天という秘術を使い悪魔化した。

 

アーロン「恐らくベルゼは、悪魔となる媒介の性質を反転させた何かを使ったのだろう」

 

ダンテ「性質を反転?つまり、悪魔を人間にする事もできるって事か?」

 

アーロン「実際には不可能だ」

 

ダンテ「それは どういう事だ?」

 

アーロン「私も昔、おもしろ半分の実験で試した事があるが、実験で使った悪魔の肉体が どれも崩壊して話にならなかった」

 

明石「じゃあネロさんは どうなんですか?現に人間になってしまってるんですよね?」

 

アーロン「彼には元々、人間の部分があったから上手く作用したのだろう。純粋な悪魔だったら今頃とっくに死んでいた。親族に人間が居たのを感謝するんだな」

 

ネロはゾッとした。自身が一瞬の隙を突かれ、油断したから こうなった訳だが、下手をすれば命を落としていたと聞き、顔が青ざめる。

するとダンテが、突然 魔剣ダンテを出した。

 

ダンテ「ネロ、お前これに刺されてみろ」

 

ネロ「は?」

 

加賀「提督!?」

 

明石「なに言ってるんですか!?」

 

ダンテ「こいつは魔剣スパーダとリベリオンが俺の中で1つになった剣だ。リベリオンには悪魔の力に目覚めさせる力があった。こいつで刺せば、元に戻るかもしれないぞ」

 

アーロン「待て待て待て待て待て!原因が判ってないのに迂闊な事をするな!もしダメだった時は死ぬんだぞ!」

 

ダンテ「どうする?ネロ」

 

ネロは顔を伏せて少し考えると、顔を上げて真っ直ぐダンテを見る。

 

ネロ「やってくれ」

 

椅子から立ち上がったネロは壁際まで移動し、ダンテと向き合う。

明石は止めなくていいのかと加賀の顔を見るが、加賀も止めるべきか止めないべきか、迷ってる様子だった。

アーロンは どうなっても知らんぞという風に、手で顔を覆っていた。

 

ダンテ「覚悟はいいな?」

 

ネロ「・・・あぁ」

 

ネロが頷くと、ダンテは魔剣ダンテを突き出し、ネロの身体を刺突して貫き、壁に串刺しにした。

ネロの身体に刺さる瞬間、加賀と明石は見ないようにと目を瞑り、顔を背けた。

しばらく様子を見るが、魔剣ダンテに貫かれるネロはグッタリしたままだった。

 

加賀「ネ、ネロ・・・?」

 

ダンテが魔剣ダンテを引き抜くと、ネロの身体がバタリと倒れた。

ダンテが近付き状態を確認すると・・・。

 

ダンテ「こいつ・・・死んでやがる!」

 

アーロン「だから言っただろうがー!!!」

 

加賀「バ、バイタルスター!違う、ゴールドオーブ!」

 

明石「は、はい!」

 

明石は医薬品などが入った棚の引き出しを開けてゴールドオーブを出すと、急いでネロに使った。

 

明石「ネロさん・・・?」

 

ネロ「・・・・・・がはっ!?ゲホッ、ゲホッ・・・俺どうなった!?」

 

ダンテ「おう、情けないくらい簡単に死んでたぞ」

 

ネロ「マジか・・・」

 

アーロン「こっちで治療法は探すから、滅多な事はしないでくれ!ネロ君、とりあえず採血しても構わないかな?」

 

ネロ「あ、あぁ・・・」

 

治療法を探すためにネロは これから忙しいので、あとは明石とアーロンに任せ、ダンテと加賀は医務室から退室した。

 

加賀「私は執務室に戻るけど、あなたは どうする?」

 

ダンテ「俺か?そうだな・・・・・・鳳翔の店にでも行くかな」

 

一緒に歩いて話していたが、ダンテが急に立ち止まるので、不思議に思った加賀も立ち止まった。

そのダンテは、焦ってるような表情をしていた。

 

ダンテ「おい、アーロンにネロ任せたら、あいつ ここに居座るんじゃねぇのか?」

 

加賀「・・・・・・あ」

 

ダンテ「お前が あんな提案するから・・・」

 

加賀「だって仕方ないじゃない・・・」

 

ダンテ「鳳翔の店に行ってくる・・・」

 

加賀「執務室に戻る・・・」

 

2人は落胆して肩を落とし、トボトボと別々の方向に歩いていった。

医務室ではアーロンが、ネロの身体からサンプルとして採れる物は採れるだけ採っていた。

最後に、アーロンは紙コップとティッシュ1枚をネロに差し出した。

 

ネロ「何これ?」

 

アーロン「尿検査もするから、これに入れてくるんだ。溢すなよ」

 

ネロ「・・・・・・う、うん・・・」

 

自分の尿も提出しなきゃいけないのかと、ネロは ちょっと恥ずかしくなったが、仕方ないので渋々トイレに行くのだった。

 

 

・・・・・・

 

*工廠 22:14*

 

夕張とニコが次の発明品について話していると、アーロンが訪れた。

2人はアーロンが来た事に気付いたが、夕張はプイッと顔を背けた。

 

アーロン「おやおや、まだ怒ってるのかい?」

 

夕張「べっつにー」

 

アーロン「ステフから、教官の話は聞けたのだろう?」

 

夕張「そうだけど・・・知ってて話してくれないのは やっぱり信用できないかな」

 

アーロン「だから責任を取って、財団を辞めたんだけどねぇ」

 

夕張「えっ、辞めたの!?」

 

ニコ「お前がステフと話した同じ日に、ステフから辞職するよう言われたらしいぞ」

 

アーロン「私も思うところはあったので、受け入れた。もう監査ではない。今はフリーの科学者だ。これで許してはくれないか?」

 

そう頼むが、夕張は不満そうな顔をしていた。

 

夕張「む~・・・やっぱり私の知らないとこで話が進んでる」

 

アーロン「皆が話してくれないのは、君に人徳がないからでは?」

 

夕張「(こいつ~っ・・・!)」

 

アーロンの物言いに、夕張は殴り殺してやろうかとレンチを手に握り締める。

しかし、レンチはニコに没収された。目の前で殺人事件を起こされても困る。

 

アーロン「それより、前に話してた巨大ロボットの計画は進んでるのかな?」

 

ニコ「夕張が居なかったから あんまり。一緒にやる約束だったから1人でやる訳にもいかないし」

 

夕張「ごめん・・・」

 

アーロン「私もスポンサーになると言ったからね。必要な物があったら言いたまえ。何でも用意しよう」

 

ニコ「なら素材で困っててよぉ。いま使ってる金属だと摩擦で すぐダメになっちまうんだ」

 

アーロン「手配しよう」

 

夕張「私も壊れた工具 新調したい」

 

アーロン「手配しよう!」

 

夕張が戻り、アーロンが来た事で、以前から計画されていた巨大ロボットの建造の話が急激に進み始めた。

だが後に、その巨大ロボットが新たな騒動の引き金になるとは、この時の3人は これっぽっちも考えていなかった。




巨大ロボットの話は、もう少し先になる予定です
そちらはコメディの方向で考えているので、恐らく最終的な決定もコメディになると思います

次回も宜しく お願い致します!
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