Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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465話です!どうぞ!


Mission465 処分~踏みにじられる尊厳~

前回までの『Devil May Cry鎮守府』は・・・・・・裁判で敗訴した、以上。

 

 

*Devil May Cry鎮守府 執務室 9月6日 18:34*

 

裁判で敗訴した同日の夜、鎮守府に戻ってきたダンテと加賀、摩耶、天龍は執務室で話す事になった。

加賀が、普段ダンテが座る執務椅子に座り、その対面となるように置かれた2つの椅子に摩耶と天龍が座り、ダンテはソファーで話の行く末を見守る事にしていた。

それに加え、摩耶と天龍が逃げ出したり、暴れたりした時のために、長門型と大和型が立ったまま控えていた。

そして どういう訳か、摩耶と天龍はチンピラ風の私服に着替えており、サンダルを履いてサングラスとバットと押収品であるロケットランチャーまで装備していた。

敗訴した事で損害賠償2億9700万円、訴訟費用に300万円、総額3億円を横須賀鎮守府に払う事になり、加賀は怒るのを通り越して呆れていた。

 

加賀「んーと、天龍」

 

天龍「うん」

 

加賀「先ず負けちゃったわね」

 

天龍「あ、うん。ちょっとだけ負けたな」

 

加賀「えぇ、ちょっとだけ負けちゃったわね。(ちょっとだけ・・・?)」

 

摩耶「まぁ、そうだな」

 

天龍「うん」

 

加賀「支払い、1億5000万ずつ?」

 

天龍「いや、もう、俺が纏めてキャッシュで払っとくよ。横須賀の神通に」

 

加賀「そうなの?」

 

摩耶「律儀な艦娘だからな」

 

どこに そんな お金があるんだと思うが、天龍には1つだけ、損害賠償を一括で払える当てがあった。

だが この時の加賀は、それが また新たな騒動になる原因になるとは知る由もなかった。

 

摩耶「因みに、1億5000万じゃなくて2億5000万だったと思うぜ。5億だから」

 

加賀「2億9000万だから・・・」

 

天龍「あれ?3億、3億だったぞ」

 

摩耶「3億だったか」

 

加賀「1億4500万ずつね」

 

裁判中、天龍が ずっと ふざけ倒していたせいで内容が頭に入ってこず、天龍以外は誰も把握していなかった。

すると、誰かのスマホの着信音が鳴り、ずっと鳴り続ける。

 

摩耶「何だ?」

 

天龍「クソ、後ろの提督じゃねぇか」

 

摩耶「何だ あいつ?」

 

天龍「鳴らしに来たのか?電話を」

 

するとダンテは、大した相手じゃなかったのか電話に出ず、そのまま切って着信音を止めた。

 

摩耶「よし、いいだろう」

 

加賀「それで、その後なんだけどね」

 

「「おう/うん」」

 

加賀「1億・・・幾らだったっけ?1億4500万ずつ━━」

 

天龍「まぁ1億5000万でいいよ」

 

加賀「まぁ一旦1億5000万ずつね」

 

摩耶「そうだな」

 

加賀「これは~、そうね、とりあえず裁判の内容的にも、“Devil May Cry鎮守府から”って話もあったから・・・」

 

天龍「補佐艦、違うぞ。判決では“天龍と摩耶から”って言われてた」

 

加賀「やっぱり言ってるわよね」

 

摩耶「言ってるな」

 

判決では摩耶と天龍を名指しにされていたが、社会的に考えれば2人が所属するDevil May Cry鎮守府にも責任は回ってくる。例えるなら、“子供の責任は親の責任”、“社員の不手際は会社の不手際”みたいなものだ。

 

加賀「分かった。そこは まぁ ちょっと・・・一旦あなた達で払えるかしら?」

 

天龍「あぁ、余裕だぜ」

 

摩耶「勿論だ」

 

加賀「余裕なの?よし、分かった、じゃあ大丈夫ね。で、その後の・・・」

 

加賀は他にも何か話そうとしたのだが、何かを思い出して苦笑いを浮かべ、言葉が途切れてしまった。

 

摩耶「どうした?」

 

加賀「その後の・・・大本営が あの・・・わ、私の見間違えじゃ、私の記憶違いじゃなければ、大本営が あの、火の海になってたんだけど、あれは どうしてだっけ?」

 

天龍「憶えてない」

 

火の海にした張本人が記憶喪失になっており、摩耶は笑いそうになり必死に堪える。

 

加賀「摩耶、あれは何でだっけ?」

 

摩耶「・・・分からない」

 

摩耶は笑いそうなのを堪えながら、とりあえず天龍に合わせて白ばっくれた。

 

加賀「分からない、のね?」

 

摩耶「何かあったのか?先ず燃えてたか?」

 

加賀「テロが起きた気がするんだけど・・・」

 

天龍「あぁ、起こった」

 

摩耶「あぁ、起こったな」

 

火事になった事は白ばっくれるが、何故かテロが起きた事は認める摩耶と天龍。

 

加賀「テロが起きたって事は・・・撃っちゃってる?」

 

「「ん、ん?」」

 

天龍「何が?」

 

摩耶「何をだ?」

 

加賀「・・・主砲かロケットランチャー」

 

天龍「ん・・・?うん」

 

加賀「撃っちゃってる?」

 

天龍「うん」

 

摩耶「うん・・・」

 

天龍「補佐艦、ただ耳寄りな情報があって」

 

加賀「う、う~ん・・・」

 

天龍の話では、実は事前に裁判の話を大本営の大淀とした時に、天龍は主砲やロケットランチャーの話を既にしていた。という事は、大本営の大淀は裁判が始まる時には、ロケットランチャーの存在や主砲を撃つ事を把握していた事になる。つまり天龍とグルだ。

 

天龍「最悪これだな、みたいな。そしたら妙な事が起こって」

 

摩耶「ほう」

 

加賀「妙なこと?」

 

天龍「大本営の大淀から主砲の弾代 振り込まれたんだよ」

 

摩耶「何ぃ?」

 

加賀「うん」

 

天龍「正当に返還しただけというか・・・どちらかと言うと欲しがってたというか・・・」

 

摩耶「寧ろ撃ってくれって、意思だよな?」

 

天龍「うん」

 

それが事実なら、大本営の大淀も最初から、あの裁判をマトモに終わらせるつもりがなかったという事になる。

 

天龍「だから意思表示━━」

 

摩耶「だからテロ罪 付けるなら、天龍じゃなくて大本営の大淀になっちまう・・・」

 

天龍「だから主砲、お互いの同意の上で撃ってる。炎症で何人か倒れちゃったのも、殺意がないから殺人とは認められないって事だよな?」

 

とは言ってるが、かなり無理のある言い分に摩耶は また笑いそうになる。

ただ加賀の方は、当たり前だが怪訝な顔をしていた。

 

加賀「巻き込まれ事故ってこと?」

 

天龍「そう、事故だ そっちは。で、大本営の大淀の方は同意があったから殺人じゃないし、炎症は そもそも予定していなかったから巻き込み事故だ。この件に関しては もう・・・話が終わってるというか・・・で、このテロ罪 実は、銃刀法違反に抵触してて、そっちで軍警察から切符 切られてる」

 

加賀「なるほど、主砲を撃った件ではなく、装着した艤装が銃刀法違反で、これがテロに当たると」

 

天龍「あ、そういうこと!」

 

摩耶「なるほどな」

 

加賀「そういう事か。あ~・・・」

 

天龍「だから これは、合点がいく」

 

摩耶「合点がいくな」

 

天龍「うん」

 

摩耶「よし」

 

加賀「そうね・・・」

 

摩耶「で、補佐艦」

 

天龍「あと何の話?」

 

摩耶「あとは何だ?」

 

加賀「いや、一応ちょっとね、確認なんだけどね」

 

「「うん」」

 

加賀「あの、だ、大本営を、地獄の業火に・・・包んだのが、まぁ もしかしたらと思って」

 

天龍「あ~、事故の結果だよな」

 

摩耶「うーん」

 

天龍「クソッ、悲惨な事故だったな」

 

摩耶「あぁ、酷い事故だった」

 

加賀「大変だった」

 

摩耶「まぁ終わった事だ」

 

天龍「終わった事だから そんな、引き摺らないでくれ、補佐艦」

 

加賀「あーまぁ、終わったは終わったわね・・・」

 

加賀が摩耶と天龍に対して煮え切らない態度を取るので、遂にダンテが重い口を開いた。

 

ダンテ「そこに居る、黒い筒 背負った2人は・・・2週間、給料80%カットするか」

 

天龍「・・・・・・賛成だ」

 

摩耶「・・・・・・如何ともし難いが、いいだろう」

 

天龍「そもそも補佐艦、そうだったじゃん。裁判に負けたら給料80%カット、勝ったら給料 上乗せだった」

 

摩耶「確かに そうだ!ちょっと待て!」

 

天龍「だから摩耶だけ損するだけだから、摩耶も給料80%カットしよう」

 

天龍が真っ先に減給に賛成したのは、別件でも やらかして既に減給されていたからだった。だから今から大幅に給料が減るのは、摩耶だけとなる。

 

摩耶「何で あたしは巻き込まれ事故 喰らってるんだ?」

 

加賀「分かった分かった、じゃあ今回、あなた達は給料80%カットね」

 

すると陸奥が、ソファーに座るダンテを怪訝な顔で見た。

 

陸奥「提督、これ多分、痛くも痒くもないわよ?」

 

天龍「畜生、クソォ・・・」

 

摩耶「寧ろ自由になったな」

 

天龍「やられたなぁ・・・クソ、大ショックだぜ」

 

陸奥が あんなこと言うので、他の罰が上乗せされないよう、天龍は痛くも痒くもある振りをする。

反対に摩耶は、給料分の仕事しかしないつもりなので逆に堂々としていた。

 

加賀「いや、横須賀鎮守府から、諸々 含め━━」

 

ダンテ「俺から提案するなら もう1つ。2週間、警察とかに左遷させて、ちゃんとした制服 着させて働かせたいけどな。お前ら海軍で軍属なら、見本になるべきだろ」

 

天龍「却下だ」

 

摩耶「それは却下だ」

 

天龍「コスプレ勤務は、ちょっと・・・他の市民の方々に印象が悪い」

 

摩耶「我々は品行方正でやってるからな。ふざけないでいただきたい。これが正装だ」

 

加賀「様々な意見を聞いた上で、えー・・・いま私が、今回の処分を、あなた達に、言い渡す」

 

天龍「うん」

 

摩耶「よし」

 

加賀「重巡洋艦 摩耶、軽巡洋艦 天龍、本日付で一旦 給料80%カットね」

 

摩耶「まぁ致し方あるまい」

 

加賀「そして もう1つ。あなた達は これより、2週間、警察に左遷とし、警察服での・・・勤務を義務とする」

 

天龍「くぅぅわぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

 

嫌がっていた警察服での警察勤務が決まり、天龍は絶望の悲鳴を上げた。

そして摩耶は椅子から立ち上がって加賀の横に回り込むと、執務椅子に座ってる彼女にゲシゲシと蹴りを入れ始めた。

 

加賀「これは決定よ」

 

天龍「そんなぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

 

加賀「いくら私でも、この決定は揺るがす事はできない」

 

摩耶「この野郎やってくれたなテメェ、おいコラァ!!いい加減にしろよテメェおい!」

 

更に天龍まで椅子から立ち上がって加賀の横に回り込むと、装備していたバットを手に持ち彼女を殴り始めた。

2人は給料が減るのは受け入れるが、私服で仕事できない事に怒り狂っていた。

 

摩耶「ぶっ飛ばすぞテメェ オラァお前!!」

 

加賀「何か文句があるなら━━」

 

摩耶「ふざけんじゃねぇぞ この野郎おい!!」

 

加賀「何か文句があるなら━━」

 

摩耶「ぶっ飛ばすぞテメェ!!」

 

天龍「ふざけんなコラァ!!」

 

摩耶が蹴りからパンチに変わり、両サイドから殴られ加賀は座ってられなくなり、ボコボコにされながら執務椅子から立ち上がる。

摩耶と天龍が暴れたりした時のために、長門型と大和型は控えてるのだが、ちょっと面白いので4人は止めなかった。

 

加賀「痛い痛い痛い痛い痛い痛い!」

 

摩耶「これが正装だっつってんだろうがよぉ!」

 

天龍「舐めんなよ この野郎!」

 

加賀「ちょっと待ちなさい!」

 

摩耶「いい加減にしなさい、このバカチンが!」

 

天龍「撤回しろ。撤回だ撤回」

 

加賀「もう1つ罰が増えてもいいの?」

 

摩耶「お?舐めんなよ。こちとら国家権力によぉ、逆らえる訳ねぇだろ」

 

そして摩耶と天龍は気が済んだのか、自ら加賀から離れて また椅子に座り、加賀も座り直す。

 

加賀「いい?もう1度 言うわよ。あなた達は、2週間 給料80%カット、そして・・・」

 

摩耶「あ?」

 

天龍「おん」

 

加賀「警察服での・・・交番勤務してる警官みたいな格好での━━」

 

天龍「あ゛?!」

 

摩耶「あ゛?!ふざけんじゃねぇぞテメェおーい!」

 

また逆上した摩耶と天龍が立ち上がり、加賀を両サイドから挟むと また殴り始めた。

 

天龍「いい加減にしろよ!」

 

摩耶「いい加減にしろよボケ!」

 

加賀「これは揺るがない━━」

 

天龍「ふざけんなよ お前!おいコラ!」

 

また頭部を集中狙いで殴られ、加賀は耐えられず また執務椅子から立ち上がる。

 

加賀「いくら私が倒れようと、これは決定よ」

 

摩耶「何ぃ?!」

 

加賀が執務椅子に座り直すと、摩耶と天龍も気が済んだのか椅子に座り直す。

 

天龍「クソォ・・・」

 

摩耶「クソォ・・・闇堕ちしよっかな・・・」

 

加賀「ネクタイを着用とする」

 

「「んだコラ テメェおーい!!」」

 

ネクタイの話が出た途端、摩耶と天龍が また怒鳴りながら椅子から立ち上がり、加賀を両サイドから挟んで詰め寄る。

ただ天龍の艦娘としての、改二としての正装は いつもネクタイをしてるので、そこでキレるのは意味不明だった。

 

天龍「黙って聞いてればテメェー!!」

 

摩耶「付け上がんじゃねぇぞクソ補佐艦がぁ!」

 

天龍「撤回せんかい!」

 

加賀「警察勤務、警察服、ネクタイの着用、これを義務よ」

 

そして いよいよ見てられなくなった長門と武蔵が近寄ると、ヤバいと思った摩耶と天龍は大人しく椅子に座り、長門と武蔵は後ろに下がった。

 

加賀「この決定は覆らない」

 

摩耶「クッッッッッッッッソ・・・」ボソッ・・・

 

加賀「あなた達は1回、心を入れ替えて、建造された時のような新鮮な気持ちで━━」

 

摩耶「あたしドロップだから建造されてねぇけどな・・・」

 

天龍「確かに」

 

摩耶「2週間な?」

 

加賀「2週間よ。いい?ネクタイよ!」

 

天龍「はい・・・」

 

摩耶「はーい・・・」

 

加賀「蝶ネクタイは駄目よ!」

 

摩耶「はーい・・・」

 

天龍「はーい」

 

摩耶「はぁ・・・」

 

加賀「色は黒か紺」

 

天龍「はい」

 

摩耶「はーい・・・」

 

加賀「シャツの色は白」

 

摩耶「はいはい・・・」

 

加賀「パンツの色も黒か紺」

 

摩耶「はーいはい・・・」

 

天龍「はい」

 

加賀「革靴を着用」

 

摩耶「はいはいはい・・・革靴!?」

 

加賀「革靴を着用よ」

 

天龍「革靴!?てめぇコラ何つった?!」

 

摩耶「おーいサンダルじゃねぇのかよテメェいい加減にしろよ!!」

 

革靴にブチギレた摩耶と天龍は再び椅子から立ち上がると、執務机に乗り上がり加賀を見下ろしながら睨む。

 

加賀「もしかしてサンダルで任務に当たろうとしてないわよね?」

 

摩耶「ずっと(サンダルで)当たってるよ任務によぉ!」

 

暑さを理由に夏から ずっとサンダルだった摩耶と天龍は、9月に入っても まだ暑いのでサンダルが良かった。

 

加賀「革靴よ、いいわね?」

 

天龍「んだ こいつ、チッ・・・!」

 

摩耶「このタコ補佐艦がよぉ・・・」

 

加賀「サングラスは・・・禁止よ」

 

摩耶「何だとぉ!?もう帰ろう」

 

摩耶が そう言い、天龍は1番に執務室から退室しようとしたのだが、長門に捕まり後ろ手に手錠を掛けられ、拘束された。

それを見て、摩耶は爆笑した。

 

天龍「畜生、放してくれ!!俺は今、尊厳を傷付けられてる!」

 

加賀「とりあえず2週間、その私服とは おさらばよ」

 

摩耶「もう1発あるぜ」

 

そう言って、摩耶は背中のロケットランチャーを手に取った。

しかし、加賀は それを見ても動じない。

 

加賀「撃っても覆らないわよ」

 

そして背後から近付いてきた陸奥に後ろ手に手錠を掛けられ、摩耶も拘束された。

 

摩耶「うわークソやられた!」

 

加賀「そして摩耶・・・摩耶?」

 

摩耶「はい」

 

加賀「あなたは髪を黒に染めなさい」

 

摩耶「はぁ・・・もう(艦娘)辞めるわ、もう辞めるわ」

 

加賀「そして天龍」

 

天龍「はい」

 

加賀「あなたも黒髪で、2週間 眼帯を外しなさい」

 

摩耶「うーわ」

 

天龍「・・・・・・嘘でしょ・・・?」

 

摩耶「はぁぁぁ・・・」

 

加賀「これは もう━━」

 

天龍「考え直してください・・・」

 

加賀「ごめんなさい」

 

摩耶「おい天龍、天龍、尊厳を踏みにじられてるぞ、我々の」

 

天龍「そうだな」

 

摩耶「あぁ、侮辱だ」

 

加賀「摩耶は黒髪。天龍は眼帯を外す。交番勤務のように、黒か紺で身を包んで、サングラスを外して、ネクタイを締めて、革靴を履いて、2週間、勤務に当たりなさい、いいわね?」

 

摩耶「はいはい・・・」

 

天龍「はーい、はーい、はい・・・じゃあ減給すればいいんじゃないですか?80%カットに」

 

加賀「あ、そうだ忘れてた」

 

天龍「警察勤務してきます」

 

摩耶「寝よう寝よう、お疲れ」

 

天龍「お疲れ お疲れ」

 

長門型に手錠を外してもらい、摩耶と天龍は執務室から退室しようとし、それを見て加賀は焦った。まだ ここに居てもらわなければならないのだ。

 

加賀「ちょっと待って、ちょっと待って、待って待って!ここに居なきゃ減給の手続きできない!」

 

摩耶「じゃあ ここに居なきゃいいのか」

 

天龍「おう、居なきゃいいんだ!2週間ここに入んねぇぞ!」

 

摩耶「帰んねぇぞ!」

 

そして摩耶と天龍は そのまま執務室から出て、長門型と大和型に追い掛けられるのだが、そこに慌てた様子の白露が駆け寄ってきた。

 

白露「何か、何か、横須賀鎮守府の方々が怒ってますよ。1階で」

 

本館の1階では、今日の裁判にて、天龍のせいで火事に巻き込まれた横須賀鎮守府の面々が、文句を言いに押し寄せていた。暴動のようになっており、現在、他の艦娘達が総出で抑えてる状態だった。

 

摩耶「あ?知らねぇよ左遷させられたからよぉ。ぶっ殺してやるよ!」

 

天龍「責任ない」

 

摩耶「自由だろ!」

 

そして摩耶と天龍は、誰に言われる訳でもなく執務室に戻った。

 

天龍「もういいよ、減給して」

 

摩耶「早く下げろよ」

 

加賀「ん、待って、い、居ないわ、居ないわ・・・」

 

加賀は減給の処理をするためにタブレットを見ていたのだが、所属する艦娘の名簿に何故か、摩耶と天龍の名前が見当たらなかった。

 

摩耶「あ?何だ?クビか?」

 

加賀「ちが、名前がない・・・」

 

摩耶「あ?なんだ、クビか、そうか」

 

加賀「ク、クビ、クビーにはなってないわよね・・・?」

 

摩耶「クビか、そうか そうか、滅茶苦茶にしてやるよ」

 

加賀「2週間ね2週間。あーこれ出勤してないと名前が・・・」

 

天龍「あ、そういう事か。いま木こりだから俺」

 

摩耶「あたしは牧場主だ」

 

天龍「もういいや、はい。出勤のやつ押しといた」

 

摩耶「出勤あたしはしてるぞ、あたしは。出勤してない事になってる?」

 

加賀「出勤・・・ちょっと待って、これはね・・・」

 

摩耶が自分で確認すると、出勤してない事になっていた。

 

摩耶「あーそうか、出勤するわ、ほらよ」

 

天龍「これでいい?」

 

摩耶「黒髪に染めんのマジかよ、クソ・・・」

 

加賀「私も本当は こんなこと言いたくなかったけど・・・どう?」

 

摩耶「どうって・・・」

 

天龍「いや、いいよ。天龍型 軽巡洋艦1番艦 天龍・・・もう真面目に対応しますよ じゃあ、はい」

 

加賀「・・・・・・ないわね・・・」

 

出勤状態になってるはずだが、それでもタブレットに摩耶と天龍の名前が上がってこなかった。

 

摩耶「じゃあ敬語 使うよ。こんにちはです、ごめんなさいね、早くしてくださいですよ」

 

加賀「ちょっと待って、本当にないわね・・・」

 

天龍「まだですか?」

 

摩耶「はぁ・・・これだから管理職は・・・遅いですね」

 

加賀「管理職には管理職の やり方ってものがあるから」

 

天龍「2週間って いつまでですか?『艦これ改』のゲーム内での2週間ですか?」

 

摩耶「あ、えー!?そういう事これ!?」

 

天龍「うーわ!」

 

摩耶「もー冗談キツいぜ、良かった良かった!」

 

天龍「先に言ってくれないと、もう。もーほんっとに」

 

摩耶「なるほどな。つまんねぇ茶番だったぜ!帰るぞ!」

 

加賀「ちょいちょいちょいちょいちょい!ゲームの話はしてない!現実での2週間よ!」

 

何か勝手に解釈して勝手に納得して、摩耶と天龍は笑いながら執務室から出ていく。

後ろから追ってくる加賀から逃げる2人だったが、大井に呼び止められ足を止めた。

 

大井「天龍、横須賀の神通が電話してくれって言ってたわよ」

 

天龍「横須賀の神通の電話番号 知らない」

 

大井「私が教えてあげる」

 

そしてゲームの話なんて関係あるはずもなく、摩耶と天龍は2週間、警察官として警察署に勤務する事になるのだった。




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