Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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479話です!どうぞ!


Mission479 脳動脈瘤~好き勝手はさせない~

ネロが去り、明陽(めいよう)学苑に新しい校長が就任した事で、学苑は大きく変わろうとしていた。

そんな中、2年4組の生徒である(つよし)は、プロボクサーを目指してジムで励んでいると、恋人であるクラスメイトの芽依(めい)から電話が掛かってくる。しかし相手は芽依ではなく、芽依の母親だった。

芽依の母親は大学にも行かない男は娘と釣り合わないとし、2度と会うなと言って剛の話も聞かずに通話を切る。

そこへ偶然、ネロと剛が再会する。

剛は自分の住むアパートにネロを招き、このままでは芽依と別れさせられると彼に助けを求めるが、校長に脅されていたネロは、彼に手を差し伸べる事はなかった。

翌日、学苑のロビーの掲示板に、剛を無期限の停学処分にするという通知が貼り出されていた。

2年4組の生徒達は剛を庇おうと抗議するが、剛よりも重い退学処分をチラつかされ、校長に一蹴されてしまう。

美香(みか)から剛が停学処分になったと聞かされ、ネロは学苑に乗り込むのだが、剛と会ったのを知られており、彼が停学になったのは全て自分のせいだと知る。

何もできないまま、学苑の事が気になり身の入らないネロに、金剛の怒りが爆発する。

金剛の叱咤で、ネロは自分自身の本当の想いに気付き、1度 守ると決めた生徒達のために、校長と戦うために再び立ち上がる。

羽黒と(かえで)(のぼる)杏子(あんず)、美香、輝男(てるお)晶人(あきと)(たくみ)、剛は、芽依の母親に ちゃんと話を聞いてもらおうと、彼女の自宅であるマンションに来た。

そこに、剛を助けるために駆け付けたネロが現れた。

ネロが考えた作戦、『剛君 大問題大作戦』が開始されるのだが、強盗に扮するネロは階を間違えて、ヤクザとロシアンマフィアの取引現場に突入してしまうのだった。

 

 

*マンション 9月24日 16:36*

 

その頃 羽黒と剛は、芽依の母親と対面し、リビングのソファーに座って、強盗に扮するネロが入ってくるのを待っていた。

リビングの外では、扉越しに芽依が様子を見ている。

 

剛「いつになったらネロ(あいつ)来るんすか?」ヒソヒソ・・・

 

羽黒「知らないわよ・・・!」ヒソヒソ・・・

 

作戦としては強盗に扮するネロが乗り込み、それを剛が勇敢に撃退すれば、芽依の母親も別れるのを考え直してくれるだろうという単純なものだったのだが、いつまでもネロが来ないので、羽黒と剛は困っていた。

 

母親「さっきから何をコソコソやってるんですか?」

 

羽黒「あ、いえ・・・あの・・・・・・剛君を責める、特別な理由が、何かあるんでしょうか?」

 

このまま何も話さず居座る訳にもいかないため、いつまでも来ないネロは忘れて、羽黒は当初の予定通り、芽依の母親と真剣に話をする事にした。

 

母親「釣り合わないんですよ、うちの娘には」

 

飽くまでも拒絶する姿勢を崩さない母親の態度に、剛は驚いたように目を見開き、芽依は辛そうな表情をしていた。

 

母親「聞けば、進学も就職もせず、ボクサーを目指すとか。そんな何の保証もない、自分1人 食べていけるか分からない人と、娘を付き合わせる親が どこに居るんですか?!何か反論があれば、どうぞ仰ってください」

 

剛「・・・・・・・・・」

 

確かに芽依の母親の立場からすれば、娘を想えばこそ心配もする訳で、言ってる事は理解もできるし間違いではない。だからこそ、剛は反論できる言葉が見付からず、黙り込んでしまう。

するとリビングの扉が開き、芽依が飛び込んできた。

 

芽依「何も知らないくせに!剛君が どれだけ努力してるか知らないくせに!」

 

母親「芽依、向こうに行きなさい!」

 

芽依「だってママおかしいもん!」

 

芽依は回り込んでテーブルに置かれた紙を手に取る。それはファックスで送られてきた、剛がドロップアウト組の筆頭と書かれている問題の紙だった。

 

芽依「こんなファックス1枚で踊らされて、私のためって言うけど、私の事なんて考えてないじゃない!娘の相手はエリートじゃなきゃ駄目って、世間体 気にしてるだけじゃない!」

 

母親「違う!あなたの幸せのためなのよ!」

 

芽依は悲痛な声を上げるが、それは母親も同じで、娘に理解してもらいたいと悲痛な表情を浮かべていた。

 

芽依「私は、夢に向かって努力してる剛君が好きなの!」

 

「「「・・・・・・・・・」」」

 

芽依は自分の想いを素直に吐き出すが、どうあっても母親が それを分かってくれない顔をするため、とんでもない行動に出た。キッチンに向かうと、そこにある包丁を手に取り、刃を自分の首に向けたのだ。

それを見た驚きと焦りから、羽黒と剛、芽依の母親は同時にソファーから立ち上がった。

 

母親「芽依!?」

 

剛「芽依やめろ!」

 

芽依「・・・・・・ごめんね、剛君。辛い思い一杯させて・・・。恥ずかしいよ。こんな人が お母さんなんて思うと・・・。もう、生きてるのが嫌になっちゃった・・・」

 

ネロ「簡単に死のうとするなー!!うわっ・・・!」

 

外からネロの叫びが響き、直後、ロープでモンキースイングしながらベランダのガラス戸を突き破って、ネロが飛び込んで床に転がった。

 

ネロ「イッテ、テ、テ、テ・・・あ゛~、命懸けだぜ」

 

羽黒「ネロ先生 遅いですよ!」

 

ネロ「バカ、1個 上と部屋 間違えたんだよ。まぁ お陰で、外国人マフィアを一網打尽にはできたけどな」

 

1つ上の階では、ヤクザとロシアンマフィアがネロにボコボコにされ、ロープで縛られ拘束されていた。

ネロが床に座りながら芽依を見ると、芽依は下ろしていた包丁の刃を、再び自分の首に向ける。

そしてネロは、呆れた溜め息を吐きながら立ち上がり、芽依に向き合う。

 

ネロ「芽依、そんな物騒な物 仕舞えよ」

 

芽依「来ないで。私 死にます」

 

ネロ「簡単に言うけどよぉ、首 刺しても、ちゃんと動脈 切らないと死ねねぇんだぞ。知ってたか?例え死ねたとしても、剛は どうする?自分1人 残して好きな奴に死なれたら、一生 傷が残る」

 

その後も剛を引き合いに出し、芽依を説得するネロは彼女に ゆっくりと近付き、彼女の腕を掴むと包丁を取り上げた。

すると芽依は泣き出し、ネロは彼女の頭をガシガシと撫でた。

そして芽依の背中を押しながら剛の横に立たせ、彼女の耳元で何か言うと、剛と芽依は笑みを浮かべた。

その後ネロは、芽依の母親の前へと出る。

 

ネロ「芽依の お母さん。どうも、2年4組の元担任の、ネロだ。確かに(こいつ)はエリートなんかじゃねぇよ。でもね、自分の夢に必死なんだよ。一から必死こいて、自分の夢を掴もうと一生懸命なんだ」

 

ネロの その言葉に同意するように、羽黒は頷く。

 

ネロ「成績だけが全てか?いい大学に入るのが そんなに大切か?人間の価値ってのは、そんな事で決まるんじゃないだろ」

 

芽依の とんでもない行動に驚いたのに加え、そこにネロの言葉もあり、芽依の母親は目に涙を溜めて俯いた。

 

ネロ「剛、芽依。お前ら2人も もっと努力しろ。2人で ちゃんと納得させてみろ。芽依の母ちゃんも、お前らが憎くて言ってるんじゃねぇ、心配だから言ってるんだ」

 

剛「・・・俺、認めてもらえるよう頑張ります・・・!」

 

ネロ「そうだ。それでこそ男ってもんだ」

 

そしてネロは、割れたガラス戸から外を見ながら、深く息を吐き出した。

 

ネロ「さてと・・・俺も校長に言うかぁ。ビシッと根性 入れて」

 

そしてネロは、芽依の自宅である部屋を後にすると、警察を呼んでヤクザとロシアンマフィアを突き出した。

 

 

・・・・・・

 

その後マンションの前には、その噂を聞き付けたマスコミが詰め掛けていた。

 

リポーター「こちら現場です。外国マフィアが取引に使用していたマンションの一室に、元高校教師を名乗る男性が乗り込み、そして摘発したという、何とも勇敢な━━」

 

そのタイミングで、マンションからネロと羽黒が出てくると、マスコミが一層 騒がしくなる。

そしてネロは興味津々に報道カメラに駆け寄り、その行動に唖然として羽黒は立ち止まった。

ネロは報道カメラの前まで行くと咳払いをし、笑みを浮かべた。

 

ネロ「どうも、明陽学苑2年4組 担任、ネロだ。只今 仕事 募集中だ。依頼がある方は こちらの方に、どしどし連絡してくれ」

 

そう言って、まるで下の方にテロップでも出てるかのようにネロは手を動かした。

 

リポーター「そんなテロップ出ません、出ませんよ」

 

ネロ「何で?こうしたら出るじゃん」

 

そこに楓達 生徒もマンションの正面まで来たのだが、ネロがマスコミに囲まれてるのを見て立ち止まった。

 

リポーター「あの、それで、事件当時の状況は?」

 

ネロ「状況?あ、状況?カメラどれ?どっちに向かって言えばいい?」

 

複数ある報道カメラをキョロキョロ見ながら、ネロは結局 自分の正面のカメラに顔を向けると、そこで怒り顔に変わった。

 

ネロ「校長!!」

 

リポーター「え・・・?」

 

ネロ「アンタ、何か滅茶苦茶やってるらしいじゃねぇか。剛が、芽依に付き纏ってるだ?ハッ」

 

そしてネロは、芽依の自宅に送られてきたファックスの紙を取り出し、報道カメラの前で広げた。

 

ネロ「こんなな、偽物のファックスまで流してな、剛のこと停学にしてぇのか?あん?!」

 

更にネロは、自分を囲むマスコミ達に、ファックスの紙を次々と見せていく。

 

ネロ「いいのか皆?校長が こんな事しても。名門校の校長がだよ!ねぇ!」

 

そしてネロは再び、報道カメラに怒り顔を向ける。

 

ネロ「教師や生徒 管理するっつって何 企んでるか知らねぇけどなぁ、俺の眼がブルーな内は そんな事させねぇし只じゃおかねぇからな!」

 

その後 校長に喧嘩を売るネロの勢いは止まらず暴走し、暴言や口汚く罵る言葉で喚きまくって収拾が付かなくなった。

羽黒と生徒達はネロを止める処か、唖然として ずっと見ていた。

 

 

*Devil May Cry鎮守府 執務室*

 

同時刻、鎮守府の執務室にはダンテと加賀が居たのだが、加賀はテレビのチャンネルを変えて、ネロが映ってるのを見付けるとチャンネルを止めた。

 

加賀「見て、提督。ネロがニュースに出てるわ」

 

ダンテは怪訝な顔をしながら、暴言を吐き口汚く誰かを罵るネロを見ながら・・・

 

ダンテ「・・・・・・若いなぁ」

 

興味がないような感想を漏らすのだった。

 

加賀「あっ、折角だから録画しなきゃ」

 

加賀は状況も分からず、身内がテレビに出てるからと呑気に録画を始めるのだった。

 

 

*明陽学苑高校 校長室*

 

明陽学苑の校長室でも、巨大モニターに映るネロが喚く報道を、笑みを浮かべる理事長と、忌々しそうにする校長が見ていた。

 

理事長「どうやら、あなたの企みはネロ先生に通じなかったようね」

 

校長「・・・・・・・・・」

 

理事長「彼は、あなたの考えてる枠に収まるような男じゃない。教師として、生徒の心を救い、共に歩み、生徒達のために強くなる。生徒を使って彼を押さえ込んだつもりだったんでしょうけど、彼には逆効果よ」

 

校長「どうやら そのようですね」

 

理事長「・・・・・・・・・」

 

だが そんな事実を前にしても、校長に堪えた様子はなく、理事長の顔から笑みが消えた。

 

校長「確かに、あの男を学苑の外に放り出せば大丈夫と、安易に考えていた私のミスです。ですが、それで大人しくしていないなら、手元に置いておくのが1番ですね」

 

理事長「・・・何を考えてるの?」

 

校長「あなたが望んだ事じゃないですか。ネロ先生を復職させます。学苑の外に置くよりも、手元に置いた方がコントロールしやすいですからね」

 

理事長「・・・・・・・・・」

 

校長にとって最も障害となり得るネロの復職を決め、校長が何を考えてるのか読めず、理事長は顔を強張らせた。

 

 

・・・・・・

 

*喫茶店 18:08*

 

その後 金剛が働く喫茶店へと戻ったネロは、自分のやるべき事をやり、校長にも喧嘩を売り、気分爽快に喫茶店の仕事をしていた。

すると突然、ネロは激しい頭痛に襲われフラつき、壁に手を突いて身体を支えた。

その異変に金剛と、また警察勤務をサボってる警官服の天龍が気付き、心配して駆け寄る。

 

金剛「ネロ、どうしたんデスカ!?」

 

天龍「おい、大丈夫かよ!?」

 

ネロ「いや、大丈夫 大丈夫。ちょっと寝不足なんだよ」

 

ネロは笑って誤魔化し、何でもない風を装い喫茶店の仕事を続ける。

しかし、金剛は こんなネロを見たのは初めてだったため、何もないはずがないと、心配なままネロを見詰めた。

そこへ、校長が現れた。

ネロは報道カメラの前で散々 校長に喧嘩を売ったため、挑発に乗って動いたかと馬鹿にするように恵美を浮かべた。

 

校長「随分と勝手な事してくれたわね」

 

ネロ「あぁ、それが俺だからな」

 

校長「約束はいいのかしら?生徒が退学になっても━━」

 

ネロ「好きにしろ」

 

校長「え・・・?」

 

ネロ「あいつらを退学にしたいなら好きにすればいい。だけどな、俺が止めてやるよ。アンタが何か企む度に、俺が それを全部 潰してやる」

 

校長「・・・・・・・・・」

 

ネロ「俺の生徒には手は出させねぇ。俺を敵に回して、好き勝手できると思うなよ。よく覚えとけ!」

 

校長「・・・えぇ。よく覚えておくわ。それに、改めて あなたと話して、よく理解できた」

 

ネロ「・・・あ?」

 

校長「学苑の外に放り出して、2度と近付かないようにすれば丸く収まると思ってたけど、それは間違いだった。あなたに その気があるなら、私の権限で教師に復職させてあげる」

 

ネロ「復職?俺を復職させて どういうつもりだ?」

 

校長「今回の事で私も気付いたのよ。明陽学苑には、あなたのような教師が必要だとね。復職する気があるなら、明日から来てちょうだい」

 

校長は それだけ伝え、店から出ていった。

ネロは自分が必要だと聞き、校長に勝ったと思い天龍と一緒にガッツポーズをした。

しかし、金剛には そんな都合のいい話があるとは思えず、不審に思っていた。

 

金剛「何だか おかしいデスヨ。あそこまで躍起になってネロを学校から排除しようとしたのに。あの女、信用できないデース。何か裏があるに違いないヨ」

 

ネロ「何でもいいよ。その時は その時 考える。また生徒達(あいつら)の担任できるんだからよ」

 

金剛の言う事は正しいのだが、ネロは飽くまで校長に勝ったと思い、彼女の狙いまで深く考える事はしなかった。

すると また、ネロは激しい頭痛に襲われ、倒れるように膝を突いた。

 

金剛「ネロ!?」

 

天龍「おいネロ!」

 

ネロ「大丈夫 大丈夫。今日 色々あったから疲れてるんだな、きっと」

 

ネロは頭痛の事を誤魔化し仕事に戻るのだが、金剛には気にしないというのは無理で、今のネロが気になって仕方なかった。

流石に天龍も、2回連続となれば普通ではないと思い、心配しながら金剛と顔を見合わせた。

 

 

・・・・・・

 

*Devil May Cry鎮守府 医務室 21:07*

 

夜、ネロは鎮守府に戻り、明石とアーロンに頭痛の相談をした。

するとアーロンが慌ただしく動き、何も言わず すぐネロを精密検査に掛けた。

その後 結果が出ると、ネロと明石、アーロンは改めて話をするのだが、神妙な面持ちの明石とアーロンから告げられた事を聞き、ネロは思い詰めたように顔を険しくさせた。

 

アーロン「このまま放置し続けると、命の保証はない。早急に治療を受ける必要がある」

 

ネロ「・・・治療は、まだ待ってくれ。それと皆には黙っててくれ」

 

明石「ネロさん・・・?」

 

アーロン「何を言ってるんだ。自分の身体が今どうなってるか伝えただろ。君の身体を元に戻すワクチンは まだ出来ていない。それも間に合うか分からない時間の問題なんだぞ」

 

明石「せめてキリエさんには伝えてあげるべきです。もしもの事があったら・・・」

 

アーロン「このまま入院させる。すぐに病院の手配を済ませる」

 

ネロ「待ってくれ!」

 

アーロン「いい加減にしたまえ!いつまでも隠し通せる事じゃないんだぞ!」

 

ネロ「分かってる。でも頼む・・・ギリギリまで待ってくれ。やれるとこまで、生徒達(あいつら)と一緒に居てやりたいんだ」

 

「「・・・・・・・・・」」

 

明石とアーロンは難しい顔をしていたが、ネロ本人が頑なであるため、仕方なく意思を尊重する事にした。

話も終わり、明石とアーロンは医務室の外までネロを見送り、立ち去る彼の背中を見詰めていた。

そこに、ネロを心配していた金剛が現れた。

 

金剛「ネロが2人に会ってたって事は、やっぱり何かあったんデスネ?」

 

「「・・・・・・・・・」」

 

大凡の見当が付いてる様子の金剛に、明石とアーロンは彼女には隠せないと思い、医務室の中で金剛にだけ話す事にした。今のネロの状態を。

 

アーロン「今の彼は、悪魔の力の全てを失い、普通の人間になってしまってる時点で既に異常だ。だから彼から頭痛の相談をされ、すぐに精密検査する事にしたんだ」

 

金剛「それで・・・何が見付かったんデスカ?」

 

明石「・・・・・・実は・・・ネロさんの脳に・・・・・・脳動脈瘤が見付かったんです・・・」

 

未破裂脳動脈瘤━━脳動脈にできた瘤が破裂するかもしれない状態で、破裂する前は無症状が殆んどではあるが、稀に物が二重に見えたり、頭痛や目眩の症状がある。

破裂すると くも膜下出血を招き、激しい頭痛や吐き気、嘔吐、意識障害を引き起こし、生命に関わる問題になる。

それを聞き、全く予想外な話に金剛は絶句した。

 

明石「激しい頭痛の繰り返しで、日常生活にも支障を来しているはずです」

 

金剛「そんな・・・」

 

アーロンの予測説明では、悪魔の力を有していた間は、人間とは違う驚異的な治癒力があった。例えば怪我をしても、すぐに傷が塞がるように。

恐らく病気や身体の異常なども、それが発病する前にリカバリーされていたため、これまで重病などにもならなかったと思われるとした。

 

金剛「なら、ネロの身体を元に戻せばいいんデスヨネ?悪魔の力を取り戻せば、その治癒能力で・・・」

 

アーロン「悪いがワクチンは まだ完成していない」

 

金剛「いつ出来るんデスカ?」

 

アーロン「前例のない物を一から造るんだ。完成予定の見通しなど言える訳がない。それでも急いではいるが・・・」

 

明石「それに、ワクチンが完成したとしても、その前に脳動脈瘤が破裂すれば死に繋がるんです。それにネロさんの身体は、疾うに限界を超えています」

 

金剛「・・・ネロは?ネロは何て言ってたデース?」

 

アーロン「・・・治療を後回しにして、皆には黙っててくれと」

 

金剛「・・・・・・・・・」

 

アーロン「治療するとなると入院する事になる。だが学校の生徒のために、やれるところまで一緒に居てやりたいとの事だ」

 

金剛「ネロ・・・」

 

 

・・・・・・

 

聞けるだけの事を聞いた金剛は医務室を後にし、本館の通路を歩きながら どうするべきか考えていた。

本来なら、何かあった時のために皆に話すべきなのだが、ネロ本人が それを嫌がってるため、話すべきか話さないべきか、金剛は悩んだ。

だが悩むのは、ネロの気持ちも理解できたからだ。今の明陽学苑は見過ごせない状況にあり、ネロも教師として復職できるようになった今、生徒達を放っておいて入院は選べないだろうと。

 

金剛「(ネロ・・・)」

 

それを理解してるからこそ金剛は悩み、ネロを心配して その日は中々 寝付けないのだった。




ネロが おかしくなっちゃいましたね。早く元に戻さないと死にそうです
そして次回は、また新キャラが出ます。こちらは ちょっと変わったキャラになり、追々 主要人物の1人にできたらと思ってますので、先ずは どういうキャラなのか知ってもらう お話を最初はやっていこうと思います

次回も宜しく お願い致します!
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