Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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483話です!どうぞ!


Mission483 誤送金~狂ってしまう補佐艦~

*執務室 9月26日 16:06*

 

ジャックが鎮守府に侵入した同日、加賀はジャックに言われずともボーナスを配るつもりだったため、執務室で振込作業をしていた。

 

加賀「一、十、百、千、万、十万・・・これが、摩耶・・・これが天龍。で・・・ん?ちゃんと50万よね?」

 

パソコンの画面に見える桁に違和感を感じ よく見てみると、天龍の口座に1桁 間違えて500万円 送金してしまっていたので、加賀は絶句した。

そして遂に、度重なるストレスで限界が近かった加賀が狂って笑い出した。

 

加賀「ちょっと待って私・・・私 待って これ・・・はっはっはっはっはっはっはっはっ!私 天龍に500万 送った・・・あっはっはっはっはっ!選りにも選って、くぅ~、これ一筋縄では返ってこないわ、500万はヤバいわ。ふふふ、1番 間違えちゃいけない艦娘のところで間違えた。ちょっと誰かに話そ」

 

 

*資料室*

 

加賀が資料室に行くと、長門が居た。

 

加賀「ちょっと長門~」

 

長門「どうした?」

 

加賀「聞いてよ。私さっき、50万ボーナスで振り込んでたんだけどね。天龍に間違えて500万 送っちゃった」

 

長門「おい、絶対に返してもらえ、それは」

 

加賀「返してもらえるかしら?」

 

長門「何が何でも返してもらった方がいいぞ」

 

加賀は笑うしかなく、長門も担当業務でないため加賀に任せるしかなく、まさかなミスに笑うしかなかった。

 

加賀「500万 入れちゃった、どうしましょ?」

 

 

*正面ゲート*

 

次に正面ゲートに行くと、何人かの艦娘と憲兵隊が談笑しながら集まっていた。

 

加賀「ちょっと ごめん、大変な事が起こった」

 

電「どうしたのですか?」

 

加賀「皆に、ボーナス送ってったでしょ?」

 

『うん/はい』

 

加賀「選りにも選って天龍のボーナス1桁 間違えた」

 

瑞穂「えっ!?」

 

那珂「ボーナスあったの!?」

 

鈴谷「私も500万 欲しい!」

 

最上「じゃあ僕も!」

 

加賀「違う、そうじゃない、あーあー!鎮守府 潰れる、ああ、どうしよ・・・」

 

その後 加賀は、自分のポケットマネーから一旦、鎮守府の口座へ過剰に振り込んだ分を送金し、経費だけ戻し誤魔化した。

あとは天龍から過剰に振り込んだ分を回収すればいいだけなのだが、しかし今日は天龍が留守にし、明日まで帰ってこないので今日中に回収は不可能だった。

 

 

・・・・・・

 

*食堂 9月27日 13:28*

 

翌日、昼食の時間に、憲兵隊から天龍が戻った報告が入り、加賀は すぐに天龍の携帯に電話を掛けた。

 

加賀「天龍ぅうううううう!!!!」

 

加賀が天龍に誤送金してしまったのは皆 知っていたため、加賀の叫びで食堂に居た艦娘達は爆笑した。

 

加賀「天龍!」

 

天龍『あ、何?聞こえてるよ』

 

加賀「天龍、あの、何にも触らず私の所に来てちょうだい。ちょっと、銀行口座に触らずに」

 

天龍『・・・あぁ、行けたら行く』

 

加賀「行けたらじゃなくて今 来てほしいんだけど~あの~・・・」

 

しかし そのまま通話が切られてしまった。

 

ホノルル「行けたら・・・」

 

加賀「歩く500万が帰ってきたわ!」

 

瑞鶴「歩く500万って・・・」

 

 

*本館*

 

天龍「これアレだな・・・架空請求されるな」

 

天龍は、加賀が何の用事で電話を掛けてきたのか気付いており、助けを求めるために摩耶に電話した。

 

 

*中庭*

 

その頃 摩耶は、中庭の花壇の世話をしていたのだが、スマホに天龍からの電話が掛かってきた。

 

摩耶「はい もしもし、何?」

 

天龍『もしもし、天龍だ』

 

摩耶「どうした?」

 

天龍『いや何か、補佐艦に呼ばれたんだけど』

 

摩耶「あぁ、クビだ」

 

天龍が呼び出される度に摩耶はクビ通告だと決め付けるので、また言ってると思い天龍は少し笑ってしまった。

 

天龍『違うんだよ』

 

摩耶「どうした?」

 

天龍『俺の口座に入ってる500万円を、たぶん補佐艦が狙ってるんだよ』

 

その話かと思い摩耶は笑ってしまったのだが、天龍が どうするつもりか気になるため、一旦 泳がせる事にした。

 

摩耶「どうした、何があった?」

 

天龍『俺が ある日 目覚めたら、いきなり口座に500万円 増えてて、龍田とか大井に訊いてみたら・・・あぶく銭というか、あまり手を付けちゃいけない お金らしいんだよな、この500万円』

 

摩耶「なるほど、そうか、それで、お前は手を付けたのか?」

 

天龍『いや、まだ付けてはないんだけど、付けずに返すのも癪じゃん』

 

摩耶「・・・分かる」

 

天龍『だから ちょっと一旦、摩耶の口座に現金を移動させるんだよ』

 

それを聞き、摩耶は失笑してしまった。

 

摩耶「それマネーロンダリングじゃねぇか」

 

天龍『うん、綺麗な お金にしよう』

 

摩耶「素晴らしい、分かった。あたしの口座番号 言うわ。お前どこだ?」

 

天龍『いま駐車場に居る』

 

摩耶「よし分かった、駐車場か、オッケ」

 

 

*正面ゲート*

 

摩耶が正面ゲート近くの駐車場に行くと、天龍が待っていた。

そして2人は資金洗浄するための準備に入った。

 

天龍「摩耶、一旦じゃあ、お金を預かっといてくれ」

 

摩耶「そうだな。これは我々の資金だ」

 

天龍「そうだな」

 

そして摩耶は、天龍に自分の口座番号を伝えた。

 

摩耶「幾ら入るんだ?あたしの口座に」

 

天龍「500万円を返せないようにするには、俺の お金を全部 預けるしかないんだよ。摩耶、俺は摩耶を信頼してるぜ」

 

摩耶「おう」

 

天龍「俺は摩耶を信頼してるぜ」

 

摩耶「当たり前だ」

 

天龍「・・・・・・いいか摩耶?」

 

摩耶「あぁ」

 

天龍「・・・・・・信頼してるから」

 

摩耶「勿論だ、早く送れ、来い」

 

本当に信頼してるのか怪しかったが、天龍は摩耶の口座に送金した。

送られてきた金額を見て摩耶は、目の錯覚かと思い ちょっと焦った。

 

摩耶「え、ちょっと待って。一、十、百、千、万・・・1000万・・・!?よし、あとは頼んだぞ天龍、あたしは この1000万を持って逃げる」

 

天龍「おう、頼んだ」

 

摩耶「お前 補佐艦に何て言うんだ?」

 

天龍「補佐艦に、ちょっと もう・・・使っちゃったと、正直に言う」

 

摩耶「あ、じゃあ、あたしは それを援護しよう」

 

天龍「おう、頼む」

 

そして2人は加賀と戦うため、本館の中へと入る。

 

 

*本館*

 

天龍「補佐艦どこに居るんだろうな?」

 

摩耶「あたしが最後に見た時はな、シリアスパートやってた」

 

天龍「シリアスパートか。クソッ、近寄れねぇ」

 

摩耶「あ、でも話が長いって言ったら、やめてたぞ」

 

天龍「ほんとか」

 

摩耶「あぁ」

 

天龍「居ないな」

 

本館の中で探していたが、加賀の居場所が不明だった。

そこで摩耶は、加賀の携帯に直接 電話を掛けた。

 

摩耶「補佐艦、補佐艦どこ?補佐艦すぐ執務室 来い」

 

用件だけ言って すぐ通話を切ったのだが・・・。

 

摩耶「あ、“来い”って言っちゃった、命令しちゃった。ふふっ、素、素で━━」

 

天龍「どっちが上か分かんねぇな、今の」

 

摩耶「あぁ、素が出てしまった、すまない。一応 彼女の方が上だ。“来い”って言っちゃった、はははっ!」

 

天龍「あっ!都合良く居たぜ」

 

摩耶と天龍が執務室に向かってると、その途中で加賀を見付けた。

 

摩耶「補佐艦、来なさい」

 

加賀「き、来なさい!?」

 

摩耶「あぁ、来なさい」

 

加賀「天龍、あなたに1番 会いたかったわ」

 

天龍「あぁ、俺もだよ俺も」

 

加賀「いやいや、ちょっと事は、こっちで詳しく説明するんだけどね」

 

天龍「うん、どうしたんだ?」

 

加賀「いや、ちょっと執務室で」

 

しかし加賀は、通り掛かったダンテを見付け、先に そっちへ用件を伝えるため、摩耶と天龍には先に執務室へ入ってもらった。

 

 

*執務室*

 

そして先に執務室へ入った摩耶と天龍は、これから待ち受けてる展開を想像して笑っていた。

 

天龍「面白い事になってきたな」

 

摩耶「くっ・・・」

 

天龍「とりあえず座っとくか。いや こっちがいいか」

 

天龍は執務机の前に椅子を置き、自分は普段ダンテが座る執務椅子の方に座った。

それを見て、摩耶は爆笑した。

 

天龍「こっちの方が座り心地いいから」

 

摩耶「そうだな。どっちが尋問される方か教えてやろう」

 

そして摩耶は、執務椅子に座る天龍の横に立った。

 

摩耶「これで完璧だろ」

 

天龍「そうだな」

 

すると、加賀が執務室に入ってきた。

 

加賀「いや、えっ!?」

 

摩耶「よし座れ」

 

加賀「いや、ちょ・・・」

 

執務椅子の方に天龍が座ってるのを見て、加賀は驚くと苦笑いを浮かべた。

 

天龍「どうぞ、座ってくれ」

 

摩耶「あぁ、座りな」

 

加賀「えっ!?」

 

摩耶「どうした?」

 

加賀「いや、全然 部下、え?」

 

摩耶「座りなよ」

 

仕方なく、加賀は対面の椅子へ座った。

 

摩耶「よし、ナイスだ補佐艦。さぁ、うちの天龍に何の用だい?」

 

そこで加賀の携帯が鳴り、加賀は急いで電話に出ると・・・

 

加賀「いや、ごめん・・・ちょっと待ってて」

 

一方的に話して すぐに切った。

 

天龍「ちょっとで済むといいな」

 

摩耶「あぁ、長いからな」

 

加賀「天龍、あのー、ごめん」

 

天龍「何が?」

 

加賀「昨日、ボーナスがあってね」

 

天龍「ボーナスか?」

 

加賀「そう。で、皆に、あのー、臨時で、ボーナスを振り込んだのよ」

 

天龍「うん」

 

加賀「その際の金額が50万」

 

天龍「うん、あ~、50万 振り込まれてた」

 

加賀「いや、違う。あなたには500万よ」

 

天龍「あっ、俺は500万なのか、やった!」

 

加賀「違う違う違う違う違う」

 

天龍「ラッキー!」

 

摩耶「素晴らしい」

 

加賀「天龍、違う」

 

天龍「どういう事だ?」

 

加賀「誤送金なのよ」

 

天龍「誤送金?」

 

摩耶「“誤送金”って何だ?」

 

加賀「桁を1つ間違えた」

 

天龍「桁を1つ・・・どういう事だ?5000万くれるのか?」

 

加賀「違う、違う違う。とんでもない奴ね」

 

凄くポジティブな勘違いの返答に、加賀は笑ってしまいながらも否定する。

 

天龍「どういう事だ?」

 

加賀「皆に50万を、送金してたところ━━」

 

天龍「そこまでは分かった」

 

加賀「分かったわよね?分かるわよね?」

 

天龍「俺は500万なんだよな?」

 

加賀「違う、ふははははははは!」

 

摩耶「ありがとう」

 

既に壊れてしまってる加賀は、どんな理不尽な事でも笑ってしまうようになってしまっていた。

そして何故か、摩耶が お礼を言う。

 

加賀「こいつマジか。いや、あの・・・いい?えー、50万なの、皆に」

 

天龍「・・・うん」

 

加賀「エビバディ50万なの」

 

天龍「そこまでは分かってる」

 

加賀「分かるわよね?で、あなたに500万 入っちゃったの」

 

摩耶「いいじゃないか」

 

天龍「俺は500万なんだよな?」

 

加賀「違う、こいつ!」

 

天龍「さっきから何を言ってるんだ?埒が明かねぇな」

 

摩耶「平行線だなぁ、何を言ってるんだ こいつは?」

 

天龍「水掛け論か これが」

 

加賀「あなたの、差額のね、1桁 間違えた差額のね、450万を、返してほしいんだけど」

 

天龍「ああ、新しい詐欺か これが」

 

加賀「ちーがう、全然 詐欺じゃない!」

 

天龍「補佐艦!」

 

摩耶「これ振込詐欺だ、天龍」

 

天龍「振込詐欺だよな、これ」

 

加賀「全然 詐欺じゃない、え、あなた50万プラスなのよ。50万プラス分かる?50万プラスなんだけど、間違えて私が、あなたに、1桁 間違えた500万を送っちゃって」

 

天龍「俺が50万プラスなんだな、これ?」

 

摩耶「て事は・・・?」

 

天龍「俺に500万 払えって言ってんだな、これ?」

 

摩耶「で、補佐艦は━━」

 

天龍「一見こっちに得があるように言ってる これ詐欺の常套手段だ」

 

詐欺事件にまで発展させようとする天龍に、加賀と摩耶は2人で大笑いした。

 

加賀「何で こいつ意味の分からないとこだけ━━」

 

摩耶「補佐か~ん、ごめんで済んだら警察 要らないんだよ」

 

加賀「いや違うのよ。ヤンキーこわ・・・ヤクザ。いい?天龍、1回 整理するわよ」

 

天龍「うん」

 

加賀「皆に50万 払った、ここまでは分かるわね?」

 

天龍「そこまでは分かってる」

 

加賀「ここまでしか分からないのよね・・・。で、あなたに、誤送金で、1桁 間違えて500万 送った」

 

天龍「おん・・・おんおん・・・おん?どういう事だ?」

 

摩耶「ふははははははは!」

 

やっぱり どうしても ここで話が躓くので、摩耶は笑いを堪えられなかった。

 

加賀「どういう事も こういう事も そういう事しかないでしょうが!」

 

摩耶「はっはっはっはっはっはっはっはっ!」

 

加賀「誤送金で1桁 間違えた金額で送っちゃったのよ、この通りよ、これ以上 噛み砕いた言葉がないわよ!」

 

摩耶「天龍、天龍、よく分からんな」

 

天龍「うん」

 

加賀「いや分かるわよ」

 

天龍「結局なんなんだ?」

 

摩耶「途中までは分かったぞ」

 

天龍「要するに?」

 

加賀「要するに450万を私に返してほしいの」

 

天龍「いや詐欺じゃねぇか これ!どういう事だよ?!」

 

摩耶「どういう事だ?」

 

加賀「詐欺じゃないのよ、500万 入れられてるのよ。500万は間違いなのよ。でも50万は正しい金額だから、450万は返してほしいの」

 

摩耶「え、他の艦娘には50万 渡してて、天龍には500万くれたのに・・・そっから よく分からない、それでいいじゃないか」

 

加賀「いやいやいやいやいや、違う違う違う違う違う」

 

天龍「何か もう、解決してるぞ」

 

加賀「いやいや摩耶にも、50万ね。龍田にも50万。他の皆にも50万。皆50万。天龍にも50万、本来は」

 

「「え?」」

 

加賀「分かるわよね?」

 

「「ん?」」

 

加賀「いやいやいや・・・」

 

天龍「そっから分かんない」

 

加賀「均一価格なのよ。みんな均一価格。ね?ボーナス1回 均一価格なのよ。皆トントンで均一価格。1回 横並びの50万、頭の中で想像してほしい、グラフで」

 

天龍「うん、グラフで、横並びだよな?え、円グラフ?」

 

用いるグラフを間違える天龍に、摩耶は また笑ってしまった。

 

摩耶「円グラフ!?」

 

加賀「棒グラフ!円じゃない!円だったら凄い細かい、棒」

 

天龍「うん、棒グラフ」

 

加賀「棒ね、いい?ヤバい、これ過呼吸になるわ・・・。棒ね、棒」

 

天龍「うん、分かった、棒グラフ・・・」

 

加賀「棒グラフで50ずつ乗せてって皆の名前の上に」

 

天龍「あ、え、棒、棒グラフが何だったっけ?何の話・・・?」

 

摩耶「何か よく・・・難しいな」

 

天龍「よく分かんなくなってきたな。畜生」

 

摩耶「長いなー、話が長いぞ、分かんないな」

 

加賀「50万なのね。あなたも本来 受け取る金額が50万なの。だけど間違えて500万 送っちゃったの、1桁 間違えて」

 

摩耶「ん?」

 

天龍「えっ?」

 

加賀「何で ここ伝わらないの?」

 

摩耶「よく分からないな」

 

加賀「これヤバいわ、伝わらないの。50万、普通は」

 

天龍「普通?」

 

摩耶「普通、はぁ・・・」

 

加賀「こっちのミスで間違えて、500万 送っちゃった」

 

摩耶「ん?」

 

天龍「あぁ・・・」

 

摩耶「あぁ・・・」

 

天龍「だから、ミスったんだな?何か よく分かんないけど」

 

加賀「よく分かんないけど私ミスっちゃって━━」

 

天龍「いや でも俺 気にしないよ、そういうミスとか。誰でもやると思ってるから」

 

加賀がミスを謝罪してる時間という風に天龍が話を持っていき、ただの いい奴を演じる天龍に摩耶は また大笑いしてしまい、加賀も笑うしかなかった。

 

加賀「ありがと ありがと、あなたの お陰で救われたわ」

 

摩耶「流石だ、100点だ」

 

加賀「ヤバいのよ、違うのよ!」

 

摩耶「え?」

 

天龍「違う?」

 

加賀「違うのよ、そのミスは そうなの、ミスはミスなんだけど」

 

摩耶「いや でも うちの天龍は気にしないって言ってるだろ、補佐艦」

 

天龍「全然 気にしないでくれ」

 

摩耶「だから この話は終わりだ」

 

加賀「いや終わらないのよ」

 

天龍「終わらないのか?待ってるんじゃないのか誰か?さっき電話 来てたぞ」

 

加賀「借金をする事になっちゃう、天龍が私に」

 

摩耶「ん?」

 

天龍「借金?しないぞ俺、借金はしないって決めてるから」

 

加賀「良かった良かった、借金しないなら ちょっと、間違えて振り込んじゃった450万を、一旦 返してほしい」

 

摩耶「ん?」

 

天龍「一旦、返す?はぁ・・・まぁ でも、そうか・・・」

 

摩耶「何か おかしくない?詐欺じゃない?」

 

加賀「おかしくないのよね」

 

天龍「よく分かんないな」

 

加賀「まぁまぁまぁ、すっごいアレな事を言うと、大元を辿ると私が悪いのよ」

 

摩耶「うん、でも許してるじゃん、こっちは」

 

天龍「俺らは もう許そうって決めてるから」

 

摩耶「気にすんなよって。ミスは誰にでもある」

 

加賀「その寛大な心に、2人の心の広さが今 凄い こう、ヒシヒシと私の全身に伝わってるんだけどもね」

 

天龍「うん」

 

加賀「間違えて入れちゃった500万は、一旦450万は返してほしい」

 

天龍「よく分かんないけど お金に困ってると思うんだよ」

 

摩耶「なるほどな」

 

加賀「違う、お金に困ってるんじゃない・・・」

 

天龍「450万 欲しいんだっけ?結局」

 

加賀「いやいや、何か、あなたから450万を こう・・・」

 

過剰に振り込んでしまった分を返してほしいだけなのに、天龍から お金を借りるみたいな話の流れになり始め、話がズレてて加賀は困る。

 

摩耶「分かった、じゃあねぇ、あたしが肩代わりして、200万、補佐艦に渡すよ」

 

加賀「違う違う、ややこしい ややこしい、ややこしいでしょ。マネーロンダリングみたいになっちゃってるから」

 

摩耶「ん?違うのか?」

 

加賀「肩代わりする必要 全然なくて」

 

摩耶「資金洗浄?」

 

加賀「資金洗浄みたいになってるから」

 

摩耶「いや でも、こっちは でも、終わった話だし許してるし」

 

加賀「で、私は この天龍から500万を回収するために、ほんとに、あの、凄い、不安になりながら天龍まだ来ないかな、まだ来ないかなって待ってて来なくて」

 

摩耶「昨日 居たぞ」

 

加賀「私は天龍が500万を持って逃げちゃうんじゃないかって、怖くて怖くて思ってたんだけど」

 

摩耶「逃げる?」

 

天龍「逃げるも何も」

 

摩耶「おう、逃げも隠れもしない」

 

加賀「あ~良かった良かった、じゃあ返して」

 

天龍「まぁ、埒が明かないから一旦 全財産 送るよ」

 

加賀「ちょっと待って待って!」

 

摩耶「あぁ、それしかないと思う」

 

加賀「ちょっと待って待って!」

 

500万円()()でいいのに、全財産 送られたら また ややこしい事になると思い、加賀は焦った。

だが加賀は知らない。天龍の口座に言う程お金が残ってない事を。

 

摩耶「補佐艦、これはねぇ、あたし達は0か100だから」

 

加賀「おかしい!え、イカれてる?待って・・・」

 

摩耶「ガチで全ベットだ、行け」

 

天龍「これでいいか?全部 送るから。持ってる お金 全部 送るから これで許してくれ」

 

加賀「うん、イカれ、イカれてるわね」

 

そして天龍は加賀の口座に全財産を送ったのだが、金額を確認した加賀は その額に、目の錯覚かと また焦り始める。

 

加賀「ちょっと!?え、え、ま、えっ!?一、十、百・・・千・・・」

 

天龍「正真正銘 空っぽだ今」

 

加賀「え、天龍!?てん・・・天龍!?」

 

天龍「畜生」

 

摩耶「多分ガチだ」

 

天龍「もう明日の ご飯も買えねぇや」

 

加賀「あなた待って、えっ!?500万は!?えっ、ええっ!?500万は!?」

 

天龍「500万って何だ さっきから?」

 

加賀「違う違う違う違う、えっ!?直近なにに お金 使った天龍?」

 

摩耶「ん?」

 

天龍「・・・何だ?そんな、プライバシー的なやつ・・・」

 

加賀「あーいやいやいや、っていう訳じゃないんだけど、あれ?あれ?えっ、2万!?2万!?」

 

天龍「給料の使い道とかって結構、自由なのかなって思ってたんけど」

 

加賀「あーいや全然 自由、全然 自由なんだけど あれ?え、え、え?2万!?えっ、2万!?」

 

そこで加賀を呼ぶ館内放送が掛かるのだが、現実を受け止め切れない加賀は それ処ではなかった。

 

摩耶「うちの天龍アレらしいぞ。進水日記念日に あたしが20万あげた その日に車に使ったらしいぞ」

 

加賀「天龍(今回)なに買った?」

 

天龍「車はカスタムした」

 

加賀「うふふ、こいつ、使い込んでる。うわぁ」

 

もう取り戻せないという現実を前に、狂ってしまってる加賀は穏やかな笑みで笑い、椅子から立ち上がった。

 

摩耶「とりあえず話は終わったな」

 

加賀「えぇ、終わった。(色んな意味で・・・)」

 

摩耶「また、この話は後日しよう」

 

加賀「私が ちょっと・・・たぶん全面的に私が悪かった」

 

摩耶「いや許すよ」

 

加賀「あ、ほんとに?」

 

摩耶「いいよ いいよ」

 

加賀「許してくれるの?」

 

摩耶「気にしてないよ あたし達は」

 

加賀「良かった、ありがとう」

 

摩耶「いつも ありがとね」

 

加賀「ほんとに ごめんね」

 

天龍「頑張って」

 

加賀「何か多分、私が悪いわね、これ」

 

摩耶「いや、そんな事ないと思うぞ」

 

加賀「あ、ほんと?」

 

天龍「悪いとかじゃないから」

 

摩耶「悪いとかじゃないんだよ、誰にでもミスはあるってだけだ」

 

天龍「俺ら仲間じゃないか」

 

加賀「天龍って凄い いい奴ね」

 

摩耶「ファミリーだ、我々だ」

 

加賀「あれ?450万、あれ?」

 

摩耶「どうした?」

 

加賀「あ、いや、うん、オッケー、オッケ オッケ。ありがとね。あなた達と一緒に仕事ができてて私 嬉しいわ」

 

天龍「俺も嬉しいよ」

 

摩耶「あたしも嬉しいよ」

 

天龍「頑張ろう、これからも」

 

摩耶「よろしくね」

 

加賀「うん、ありがとう、うん」

 

摩耶「じゃあね」

 

そのまま加賀は、450万円の回収ができないまま執務室から出ていった。

 

摩耶「天龍、ちょっと・・・」

 

天龍「うん」

 

残された摩耶と天龍は その場に残り、密談を始める。

 

摩耶「このままじゃ色々マズいから あたしから後で返しておこう」

 

それを聞き天龍は笑い、釣られて摩耶も笑った。

 

摩耶「楽しかったよ」

 

天龍「やったな」

 

摩耶「でもアレだ。我々は、暴力だけじゃなく口も強いって事が証明されたな」

 

天龍「そうだな」

 

摩耶「あぁ、たじろいでたぞ」

 

話してた間の加賀の様子を思い出し、天龍は また笑ってしまう。

 

摩耶「素晴らしい、天龍」

 

天龍「あん?」

 

摩耶「人としてはマイナス100点だが、我々Devil May Cry鎮守府としては、今の お前のレスバは200点だ。素晴らしい」

 

天龍「うん」

 

摩耶「後で あたしから補佐艦に返しておこう、実は あたしからの現金という形で返しておこう」

 

天龍「摩耶 摩耶」

 

摩耶「どうした?」

 

天龍「これ あの、サラ金から お金 借りた体にして補佐艦に、450万 払いたい」

 

まだ加賀を追い込もうとする天龍に摩耶は唖然としたが、後から笑が込み上げてきて爆笑した。

 

摩耶「天龍、じゃあアレだ。それで補佐艦 気ぃ遣うじゃん めっちゃ!」

 

考えただけで笑いが止まらない摩耶。

とりあえず摩耶は、天龍から預かった お金を返そうと思ったのだが、それよりも早く天龍が口を開く。

 

天龍「ここ座ってくれ、ここ。ここ座ってくれ」

 

摩耶「いいぞ、どうした?よいしょ」

 

摩耶は言われた通り執務椅子に座り、天龍が その対面に座った。

 

摩耶「どうした?」

 

天龍「ちょっと あのー、俺が さっき振り込んだ1000万円、俺の口座に返して」

 

摩耶「ほんとにマネーロンダリングしてるな、いいだろう。艦娘として生まれてから初めてだ、マネロンするの」

 

天龍「マネーロンダリングしたか?マネーロンダリングなるのか これは?マネーロンダリングになるのかな?」

 

摩耶「あぁ、返すぞ」

 

摩耶は天龍の口座に1000万円を送り返し、天龍は金額の確認をするのだが・・・

 

天龍「おっ。一、十、百、千、万、十万、百万、千万、うえぇ~!?」

 

金額を見てビックリした。

 

摩耶「いやいや お前から貰ったやつだ」

 

天龍「ほんとに返ってきた」

 

摩耶「あぁ、あのなぁ、ご苦労さん(5963円)で送ろうとしたけどなぁ、ちょっとなぁ、補佐艦の話が長かったからカットした」

 

天龍「あぁ、ありがとう」

 

摩耶「あぁ、その方がいいだろ」

 

やる事も終わり摩耶と天龍は執務室から出るのだが、加賀を精神的に追い込むため まだ決めなければならない事があった。

 

天龍「お金 借りるなら どこの組織がいい?オリーブ財団?」

 

摩耶「オリーブ財団はなぁ・・・ボスの話が長くなるから面倒臭くなるから」

 

天龍「なるほど、あ、いや、実際に借りる訳じゃなくて、どっかに借りた体にするのがいいかなって」

 

摩耶「ハッピーサーカスって どう?ハッピーサーカス」

 

天龍「ハッピーサーカスってリーダー誰だった?」

 

摩耶「ピエロのジャック」

 

天龍「分かった」

 

摩耶「ハッピーサーカスなら話が早い」

 

天龍「じゃあジャックに借りた事にする」

 

天龍が即決してトントン拍子で話が決まっていき、摩耶は また笑ってしまった。

摩耶と天龍の悪巧みにより、450万円を失った加賀に休まる日は来ない。ネタバラシをしない限りは。

その前に、加賀が精神崩壊しないだろうか?




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