Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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488話です!どうぞ!


Mission488 結界~消えてしまう生徒達~

明陽(めいよう)学苑高校 2年4組 10月15日 17:39*

 

文化祭当日、善之(よしゆき)(けい)の心も救った事で、全てが終わったかに見えた。

しかし、文化祭も終わり、ある程度の片付けも済んだ時だった。明陽学苑と その周辺に、謎の鐘の音が鳴り響き、学苑の校舎は青白い光の結界に包まれてしまった。

突然の非常事態に、まだ学苑に残っていた生徒達は教師達の指示の下、避難を開始していた。

 

羽黒「慌てず、落ち着いて出口に向かって!」

 

2年4組の生徒達も避難するため動いていたのだが、そこで更なる異常事態が発生した。2年4組の生徒達の足下に、青白く光る転移陣が現れたのだ。

 

(たくみ)「な、何だよ これ!?」

 

羽黒「皆!?」

 

明子(あきこ)「羽黒先生!」

 

羽黒は咄嗟に生徒達に手を伸ばすのだが、生徒達は転移陣と共に消えてしまうのだった。

 

 

*???*

 

2年4組の生徒達は気が付くと、ジメジメとした薄暗い遺跡のような場所に倒れていた。

起き上がり辺りを見渡すが、いつの間にか見知らぬ場所に居た事に動揺した。

 

輝男(てるお)「な、何だよ ここ・・・!?」

 

(のぼる)「出口、あるのかな?」

 

そう言うが、彼らが居る場所は行き止まりとなってる場所で、移動するには一方向にしか行けなかった。

 

(かえで)「・・・行ってみるしかないのかも」

 

晶人(あきと)「本気かよ?ここで助けを待った方がいいんじゃないのか?」

 

潤羽(うるは)「それは難しいんじゃないかな」

 

先ず、ここが何なのかが不明だ。学苑から いきなり知らない場所に移動してる事から、助けを待ったとしても、外部に自分達が ここに居ると気付いてもらえるか望みは薄い。

それなら、移動して探索して、自分達で出口を探した方が早いというのが潤羽の考えだった。

 

遥香(はるか)「こんな気持ち悪い所 行くの・・・?」

 

薄暗く気味の悪い場所を進むのは抵抗があったが、男子生徒達が先頭を歩き、その後ろを女子生徒達が追従していくのだった。

 

 

・・・・・・

 

*校門 18:47*

 

校舎には結界が張られていたが、羽黒や2年4組以外の生徒達、教師達は校舎の外に出る事はできた。

外に出れた生徒達は帰宅させ、結界の外には羽黒と教師達が立ち尽くしていた。

 

教頭「いったい、何が起こってるんだ・・・!?」

 

そこへ、羽黒から連絡を受けたDevil May Cry鎮守府の面々が到着した。

ダンテと加賀は学苑の責任者と会うため、羽黒と一緒に居る理事長の元に向かった。

 

加賀「Devil May Cry鎮守府です。要請を受けて現着しました」

 

ダンテ「羽黒、説明しろ」

 

羽黒は そこから、鐘の音が鳴り響いた後に校舎が結界に包まれたこと、2年4組の生徒が消えてしまったこと、羽黒達は何故か結界を通り抜け外に出れた事を、詳しく説明した。

 

加賀「つまり、まだ生徒が中に取り残されてるということ?」

 

羽黒「ただ、皆が どこに居るのかまでは・・・」

 

ダンテ「とりあえず中に入るしかねぇな。ネロは?」

 

羽黒「病院に戻りました」

 

ダンテ「ならネロには悪いが、俺達で対処するぞ」

 

Devil May Cry鎮守府の面々は、すぐに対処に動く事にした。

羽黒や関係者が結界を通り抜けられたなら、反対に中に入る事もできると考え、先陣を切った数名の艦娘達が結界に向かって突進していくのだが、全員が結界に弾き飛ばされ地面に落ちた。

 

天龍「イッッッテーーー!!」

 

夕立「全然 入れないっぽい!」

 

武蔵「おい、羽黒。お前 騙したのか?」

 

羽黒「だ、騙してないです!そんな・・・だって出る時は普通に・・・」

 

理事長「羽黒先生が言った事は本当です。現に、私達は出れましたから」

 

バージルは結界に近付き手で軽く触れてみると、バチッと電気が走ったように弾かれてしまった。

 

バージル「ふむ・・・」

 

加賀「提督、これは・・・」

 

ダンテ「出るのはできて中には入れず・・・一方通行って事か」

 

多摩「どうやって中に入るにゃ?」

 

ダンテは思案したが、自分の知ってる結界とは全く別物であるため、結界を解くためのキーとなる物があるのかも不明だった。

 

ダンテ「よく分からない時は、叩くのが1番だよな」

 

結界の破壊を試みる事にし、戦艦と重巡、軽巡、駆逐艦の艦娘達が艤装を装着し、砲撃を開始する。しかし結界に命中した砲弾は爆ぜるのだが、結界には傷1つ付く事はなかった。

ダンテも魔剣ダンテで斬り掛かってみるが、その威力が そのまま返され弾き飛ばされてしまった。

 

バージル「どけ」

 

天龍「そうか!閻魔刀なら結界だって破壊できるかも!」

 

球磨「最初からやってほしいクマ」

 

閻魔刀は次元を斬り裂く刀だ。もしかしたら結界を破壊するところまで至らなかったとしても、裂け目ぐらいなら作れるかもしれないと思い、艦娘達は期待に笑みを浮かべる。

そしてバージルも閻魔刀で斬り掛かるのだが、ダンテ同様に威力が そのまま返され、弾き飛んでしまった。

閻魔刀まで通じないと分かり、艦娘達は唖然とする。

 

ダンテ「アーロンは どこだ?」

 

加賀「アーロンなら、明石と一緒にネロのワクチンを作るのに、鎮守府に残ってるはずよ」

 

ダンテ「誰か明石に電話しろ」

 

夕張が明石に電話すると、明石にアーロンに代わるよう伝え、夕張は通話をスピーカーモードにする。

 

アーロン『何かね?私は今 忙しいんだ!』

 

ダンテ「お前が言ってた魔の気配、その場所で結界が現れた。どうやって中に入る?」

 

元々 魔の気配の事を言い出したのはアーロンであるため、彼なら何か知ってると思ったのだが、どういう訳か、アーロンから返事が返ってこなかった。

 

ダンテ「おい」

 

アーロン『知らん』

 

ダンテ「・・・何?」

 

加賀「知らないって どういうこと?あなたが ここで魔の気配が復活すると言ってたじゃない」

 

アーロン『それは言った。だが知らん』

 

ダンテ「おい、ふざけるのも大概にしろよ」

 

アーロン『私だって詳しくないんだ』

 

そこからアーロンは、昔話を始めた。

3000万年前、ある悪魔が無から生まれた。

その悪魔は生まれながらにして強大な力を持っており、1体で世界を滅ぼせる程に危険だった。

だが生まれたばかりであるため性格が幼く、力の使い方も下手だったため、その悪魔が世界を滅ぼす前に、七騎士の1人が当時の運命の巫女と協力し、この場所に封印する事に成功した。

 

アーロン『当時 私や王族は それには関わっていないため、軽く話を聞いただけで詳しくはないんだ。そこに封印されてる存在が復活しようとしてる気配は掴めたが、結界の事までは分からん』

 

陽炎「言い出しっぺが こんな役に立たないって事あるの?」

 

アーロン『失礼だな!私だって何でも知ってる訳では━━』

 

ダンテ「もういい」

 

ダンテは夕張に電話を切らせ、腕を組んで結界を見ながら、どうするか思案する。

その後、思い付く限りの方法で結界の破壊を試みるのだった。

 

 

・・・・・・

 

*病院 20:08*

 

その頃 病院に戻ったネロは、病室でテレビを見ており、驚き目を見開いていた。

テレビに流れるニュース番組では、青白い光の結界に包まれている明陽学苑が映っていた。

ネロは即座に、それが魔の気配と関係があると気付き、また病院から飛び出すのだった。

 

 

*???*

 

2年4組の生徒達は、得体の知れないものと遭遇する事もなく、遺跡の中を進んでいた。

それもあり、何人かの生徒は冷静さを取り戻していた。

 

輝男「それにしても何なんだよ ここ?訳が分からねぇぞ」

 

善之「少なくとも、人の手は入ってると見た方がいい」

 

輝男「何で そんなこと分かるんだよ?」

 

善之「自然に こんな場所が出来るはずがない」

 

生徒達は当たりを見渡し、改めて周りの風景を見てみる。石造りの壁は兎も角、これまで通ってきた場所も含め、階段や円柱の柱があった。そんな物が自然に出来るとは確かに思えない。

 

誠也(せいや)「誰か人が居るかもしれないって事か」

 

巧「じゃあ出口も教えてもらえるかも?」

 

美香(みか)「いやいや。人が居たとしても、こんな場所に居る人なんて普通じゃないでしょ」

 

潤羽「それか、人じゃない何かだったりして」

 

芽依(めい)「怖がらせないでよ・・・」

 

(つよし)「そうだぞ。芽依が怖がってるだろ」

 

潤羽「よく考えてみてよ。学校から いきなり知らない場所に居て、明らかに異常でしょ?そんな超常現象、人の仕業とも関係があるとも思えない」

 

楓「・・・何が言いたいの?」

 

潤羽「悪魔」

 

潤羽の その たった一言に、生徒達は顔を強張らせた。

 

潤羽「皆も聞いた事はあるでしょ?世間を騒がせる化け物の話」

 

輝男「ちょっと待てよ!俺達が ここに居るのは、悪魔の仕業だってのかよ?」

 

潤羽「悪魔は人間にとって未知数な存在。なら、この超常現象にも関係あると思うのは普通じゃない?」

 

杏子(あんず)「でも、どうして私達が こんな所に・・・」

 

生徒達は考え込むが、何も分かってない状態で答えなど出るはずもなかった。

 

巧「あ゛~兎に角 進もうぜ!こんな所で突っ立ってても しょうがねぇよ!」

 

皆は巧の言う事に同意して頷き、歩みを再開して前へと進む。

そんな中、明子は祈りながらブツブツと呟いていた。

 

明子「悪魔 出ませんように悪魔 出ませんように悪魔 出ませんように・・・」

 

すると、祈る明子の手を楓が握った。

 

明子「楓ちゃん・・・」

 

楓「皆と一緒なら大丈夫だから」

 

楓の言葉に少し安心した明子は、微かに笑みを取り戻し頷くと、楓と一緒に皆を追った。

 

 

・・・・・・

 

*明陽学苑高校 校門 20:33*

 

天龍「畜生、全然 壊れねぇぞ この光の壁みたいなやつ!」

 

Devil May Cry鎮守府の面々は、あの手この手で結界を破壊しようとしていたが、全て徒労に終わっていた。

結界を解く仕掛けが出現してる可能性も考慮し、トリッシュとルシアに学苑の敷地内を調べてももらったが、それらしいのは発見できなかった。

 

川内「仕掛けも無い、武器も通じない。これ詰んでない?」

 

羽黒「諦めちゃ駄目です!」

 

足柄「羽黒・・・」

 

羽黒「あそこには、まだ生徒の皆が居るんです!」

 

誰もが お手上げとなる中、羽黒だけは諦めず砲撃を続けていた。

それを見ながら、教頭や教師達は羽黒を見て怪訝な顔をしていた。

 

教頭「羽黒先生は いったい・・・?それに あの背中の物は・・・」

 

理事長「羽黒先生は、艦娘です」

 

教頭「艦娘!?羽黒先生が・・・艦娘・・・」

 

潜入という名目で、正体を隠して学苑に勤務していたため、羽黒が艦娘だと知って教頭達は驚いた。

 

教頭「しかし、なぜ理事長は彼女の正体を?」

 

理事長「私が お願いしたからです。便利屋であるネロ先生と羽黒先生に、学苑の問題を解決していただくために」

 

そこへ、Devil May Cry鎮守府の面々が よく知るエンジン音が近付いてきた。現れたのはキャバリエーレに乗るネロだった。

 

理事長「ネロ先生・・・!?」

 

摩耶「ネロ、お前 病院に居なきゃ駄目だろ!」

 

ネロ「そんなの どうでもいい!それより、何が起きてるんだ?!」

 

艦娘達はネロが来た事に顔を険しくさせたが、来てしまったものは仕方ないとし、ネロにも一通り状況を説明した。

 

ネロ「・・・俺が行く」

 

瑞鶴「無理よ!結界は壊せないし、通り抜ける事だってできないんだから!」

 

ネロ「楓達が中に居るなら、俺が助ける!」

 

飛龍「ちょっとネロ!」

 

筑摩「無茶です!」

 

ネロは皆が止めるのも聞かず、結界に向かって走る。

ネロまで弾き飛ばされると思っていると、なんとネロは結界の中に入れてしまった。

それを見て、多くの者は唖然とした。

 

ネロ「おい、普通に入れるぞ」

 

飛鷹「何で?だって さっきまで全然・・・」

 

天龍「もう何だっていい!入れるようになったんなら俺達も行こうぜ!」

 

天龍も駆け出し結界に向かっていくのだが、何故か彼女は結界に弾かれてしまった。

 

天龍「畜生!入れるようになったんじゃねぇのかよ?!」

 

摩耶「分かった、バカは入れないんだ」

 

蒼龍「いや、それ どうなの・・・?」

 

摩耶「あたしはバカじゃないから きっと入れる」

 

変な理屈で自分は入れると思った摩耶も、結界に向かって駆け出すのだが、弾かれて天龍の所まで吹き飛んだ。

そして自分の横まで吹き飛んできた摩耶を見て、天龍は爆笑していた。

 

天龍「摩耶もバカじゃん!」

 

摩耶「おかしいな・・・」

 

陸奥「けど どうする?ネロだけ入れる理由は?」

 

トリッシュ「ネロが入れた理由が判れば、私達も入れるでしょうけど・・・」

 

口では簡単に言えるが、その条件を突き止めるのは そう簡単な話ではない。何故ならヒントも何もないのだから。

 

摩耶「頭いい奴は きっと入れるんだ!」

 

天龍「畜生、バカには入れねぇ」

 

摩耶「香取 行ってみろって!頭いいから!」

 

香取「嫌です。私まで飛びたくないので」

 

摩耶「入れる条件“頭いい”かもしれないだろ!色々 試して消去法で条件 絞り込まないと、いつまでも入れねぇぞ!」

 

摩耶が言わんとする事も まぁ分からない訳ではないので、香取は嫌々ながらも試してみるのだが、案の定 結界に弾かれ摩耶と天龍が居る所まで吹き飛んだ。

そして自分達の横まで飛んできた香取を見て、摩耶と天龍は爆笑していた。

 

加賀「とりあえず、頭の良さは関係ないわね・・・」

 

隼鷹「けど、ネロ1人で行かせらんないよ。どうすんの?」

 

ダンテ「ネロ、俺達が入れるようになるまで待て」

 

ネロ「悪いけど待ってられねぇよ」

 

夕張「あなた今 普通の人間になっちゃってるんだよ。魔の気配が復活したなら、悪魔が居るって事でしょ?どんな奴が居るかも分からないのに、危険すぎる!」

 

ネロ「生徒の皆は もっと危険なんだ!」

 

『・・・・・・・・・』

 

ネロ「ダチは俺が救う。俺しか入れないなら、俺が行かなきゃ」

 

そこへ、ネロの身体を戻すためのワクチンを作ってるはずの、老人姿のアーロンが来た。

 

加賀「アーロン、ワクチンが出来たの!?」

 

アーロン「いや、まだだ」

 

加賀「じゃあ何で来たの?」

 

アーロン「こっちの状況が気になってね。だがワクチンも もうすぐ完成するので、仕上げは明石君に任せて私は こっちに来たんだ。それで・・・何が どうなってるって?」

 

後から来る者が現れる度に説明するのも面倒なため、艦娘達は掻い摘まんで説明し、ネロだけ結界の中に入れた理由を訊いた。

 

アーロン「ふむ・・・」

 

北上「何か分かんない?このままじゃネロ1人で行かせる事になるし・・・」

 

アーロン「消えた生徒は2年4組。その担任がネロ君。そこに答えがあるのではないかい?」

 

古鷹「つまり、2年4組の関係者しか入れないって事ですか?」

 

それを聞き、羽黒は もしかしたらと思い、結界に向かって腕を伸ばす。すると、羽黒の腕が結界の中へと貫通した。

そのまま羽黒は、結界の中へと入った。

 

羽黒「私も入れました!」

 

妙高「羽黒は、2年4組の副担任だから入れたのね」

 

アーロン「ネロ君、ワクチンは もうすぐ出来る。待つ気はないのかね?」

 

ネロ「時間は どれくらいで完成するんだ?」

 

アーロン「仕上げだけとは言ったが、ハッキリとした時間は言えない」

 

ネロ「なら待ってられない。中が どうなって、生徒達も どういう状況か分からないからな。俺は行く」

 

那智「なら羽黒、お前はネロと一緒に行ってやれ。ネロが どこまで戦えるか分からない今、お前だけが頼りだ」

 

羽黒「うん!」

 

ダンテ「仕方ない。くれぐれもムチャはするなよ」

 

ネロ「ヘッ、今更だろ」

 

羽黒「ネロさんと生徒の皆は、私に任せてください」

 

そこに、辛そうな表情をした理事長が、結界越しにネロの前まで来た。

 

理事長「ネロ先生・・・」

 

ネロ「理事長、残されてる皆は任せてくれ」

 

理事長「何から何まで、あなたに任せてしまって ごめんなさい・・・」

 

ネロ「いや、これが俺の引き受けた仕事だ。最後まで やり遂げてみせるさ」

 

そしてネロと羽黒は、校舎へと入り姿が見えなくなった。

 

 

*校舎*

 

校舎へと突入したネロと羽黒は、廊下を走って急ぎ2年4組の生徒達を探した。

 

ネロ「羽黒、皆が消えた場所は どこだ?!」

 

羽黒「こっちです!」

 

生徒達を最後に見た場所まで来るが、そこには手懸かりとなるような物は何もなかった。

 

ネロ「2人で一緒に動いてても時間が掛かる。手分けして手懸かりを探すぞ」

 

羽黒「けど、ネロさん1人で大丈夫ですか!?」

 

ネロ「一応ブルーローズもあるから平気だ。手懸かりを見付けたら合流しよう」

 

羽黒「じゃあ、連絡は携帯で」

 

ネロと羽黒は頷き合うと、手分けして それぞれの方向へと走っていった。

 

 

・・・・・・

 

*教員室 21:28*

 

校舎中を走り回っていた羽黒は教員室へと来たが、そこにも変化は見られず、次の場所へ向かった。

 

 

*2年4組*

 

ネロも教室へと来たのだが、そこには生徒達が使う席があるだけで変わった事はなく、ネロは教室から出ると、廊下に沿って並ぶ教室を次から次へと見ていく。

 

 

*図書室*

 

図書室へと来た羽黒は中に入り、何か変わった事はないか見ていくのだが、奥で何かが光っており、警戒しながら ゆっくりと進む。

すると、奥の床に光る転移陣が現れていた。それに羽黒は見覚えがあり、生徒達が消えた時に現れたのと同じ模様だった。

見付けたと思った羽黒は、すぐにネロに電話を掛けた。

 

羽黒「ネロさん、見付けました!図書室です!すぐに来てください!」

 

ネロ『分かった!』

 

 

*???*

 

遺跡の中を歩く生徒達は歩き続けていると、広く大きな部屋へと出た。

そこに居た存在を見上げ、生徒達は驚き硬直した。それは青白く光る、巨人のような姿をした女だった。

すると、来た道を塞ぐように出入り口で石造りの壁が下り、引き返せなくなった。

 

巧「おい、逃げらんねぇよ!」

 

美香「何なの・・・?あれ・・・」

 

?『楓・・・!

 

青白い巨人から少女の声がし、その声を聞いた生徒達は、心臓が締め付けられる感覚を覚え、驚いた。

 

楓「奈南(なな)・・・?奈南なの?」

 

?『楓!

 

青白い巨人が楓達を見下ろす事で見えた顔は、楓の親友である奈南のものであり、彼女は涙を流し泣いていた

 

楓「奈南!?」

 

奈南『楓ー!!!!

 

絶叫する奈南の声がビリビリと響き、生徒達は咄嗟に手で耳を塞いだ。

直後、奈南の腹が膨らみ、そこに黒い球体が現れた。球体の外縁部には、短い触手のような物が蠢いている。

更に球体の中心で1つ目が開くと、眼球がギョロギョロと動き、楓達を見下ろした。

奈南の腹には、アーロンが言っていた魔の気配の正体である悪魔が、蠢いていた。

 

『きゃああああああ!!!』

 

その あまりにも異質な存在に、女子生徒達は悲鳴を上げた。

 

 

*図書室*

 

生徒達が異様な姿になった奈南と再会したのと同時刻、ネロは図書室に到着して羽黒と合流し、転移陣を見ていた。

 

ネロ「楓達が消えた時と同じ物なんだな?」

 

羽黒「間違いないです」

 

ネロ「なら、あいつらが消えた行き先と同じ場所に出るかもしれないな」

 

羽黒「行きましょう、皆を助けに」

 

ネロ「あぁ」

 

ネロと羽黒が転移陣に飛び込むと、2人の姿が一瞬にして消えた。

 

 

*???*

 

ネロと羽黒は気が付くと、石造りの壁に囲まれた場所に居た。2人は、生徒達が この場所に来た時と同じ場所に出ていた。

 

ネロ「まさか学苑が こんな場所に繋がってるとはな」

 

羽黒「ここは・・・いったい何なんでしょう?」

 

ネロ「さぁな。3000万年前の物だし、悪魔を封印してるような場所なら碌な場所じゃないさ」

 

すると、遠くから女子生徒達の悲鳴が聞こえてきた。

 

ネロ「今のは・・・!?」

 

羽黒「皆の声です!」

 

ネロ「チッ・・・!」

 

悲鳴が聞こえたという事は、まだ生徒達は生きているという事だが、同時に、危険が彼女達に迫ってるという事でもある。

ネロと羽黒は、一刻も早く生徒達を救出するため駆け出すのだが、少し進むと悪魔が複数体 現れた。

その悪魔は車輪の付いた大砲のような見た目をしており、砲身からは黒い腕が生えていた。

 

羽黒「ネロさん、援護を!」

 

ネロ「あぁ!」

 

艤装を装着した羽黒が前に出て砲撃し、後方からネロがブルーローズを撃ち援護する。

すると悪魔も、大砲の見た目をしてる事から砲撃してきた。

更に別の個体は、砲身から生えた腕を使って車輪を漕ぎ、突進までしてきた。

 

ネロ「邪魔、するなー!」

 

羽黒「撃ちます!」

 

ネロと羽黒は砲撃と突進攻撃を避けて反撃に移るが、悪魔に足止めされる事で焦燥感が募っていた。




やっと目的となる悪魔が直接 動き出しましたが、ネロも まだ身体が元に戻ってないので、先行きが不安である状況ではありますね。

次回も宜しく お願い致します!
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