495話です!どうぞ!
*シカゴ・ギャングアジト 11月13日 1:05*
これまでDevil May Cry鎮守府とオリーブ財団は、Mr.Jと関わる事件を追い、犯罪組織を潰してきた。
更にオリーブ財団は引き続き、Devil May Cry鎮守府抜きで情報を集め、Mr.Jと繋がる者を消し、敵組織を破壊していた。
その甲斐もあり、オリーブ財団は新たな手懸かりも見付けていた。それはデータが破損して見れない映像と、その映像の送信元であるIPアドレスだった。
映像データがMr.Jに関わる物である事までは突き止めたが、復元するのは難しく、オリジナルのデータが無ければ内容を確認する事ができない。
映像データのオリジナルを手に入れるためにも、IPアドレスを辿るしかなかったが、グリッド上に見当たらないIPアドレスだったため、突き止めるのは困難を極めた。
しかし
ギャングアジトに侵入するため、五十鈴と川内、健、刹那が任務に当たっていた。健が安全な場所からサポートし、刹那がスナイパーライフルで援護射撃、艦娘の2人が侵入となる。
しかも幸か不幸か、ギャングを率いるボスは、以前ファイアー・セールによって起きたサイバーテロの時に、供給局で川内を痛め付けた男、サイモン・フェニックスだった。因縁の相手が居ると知った川内は、今回の任務に対し やる気に満ちていた。
川内「(内部構造や部屋は把握した。フェニックスは この中の どこかで私に気付くはず。方を付けてやる)」
五十鈴と川内は、ギャングのアジトとなってる建物がある敷地内に入り、物陰に隠れて先ずは様子を見る。敷地内はサーチライトが照らされ、見張りで銃を持ったギャングが歩き回っている。
五十鈴と川内は見張りの目を掻い潜り、ライトを躱し、物陰から物陰へと移動していく。
そうして建物の入り口にまで辿り着くが、扉は制御システムでロックされており、通常の方法では開けられないため、健に無線を繋いだ。
五十鈴「健、このドアを開けられる?」
健『今やってる。連中は防犯ドアに、暗号を使ってる。遠隔で破るのは難しい。でも いいアイディアを思い付いた。そのドアの電力を落とせば、一瞬だけ初期設定の基本コードに戻る』
実は扉をロックする制御システムには、何故かサイバーテロの時にも利用された、健が書いたコードが利用されており、それも突き止めていた。
川内「健はコードを知ってる」
健『そう。アルゴリズムを組んだのは僕だ。試す価値はある』
五十鈴「他に入る方法はなさそうね。やりましょ」
健『先ずは電力を落とす。準備はいい?』
川内「やって」
少し待つと、辺り一帯の電力が落ちて停電となり、扉も勝手に開いた。
五十鈴「開いた」
健『お礼は後でいいよ。気を付けて』
建物の中に入ると電力が戻り、扉が閉まり再びロックされた。
2枚目の扉を開けて吹き抜けになってる場所に出ると、来るのが分かっていたのか武装したギャングが待ち構えており、五十鈴と川内は すぐに物陰に身を隠した。
すると建物内で、スピーカーを通してフェニックスの声が響く。
フェニックス『予想通り来たな』
川内「フェニックス・・・!」
川内が2階の通路に居るギャングに先制砲撃して吹き飛ばすと、砲撃に巻き込まれなかったギャングから銃撃を受け、瞬く間に戦闘状態になる。
五十鈴「敵は艦娘の力を抑制する特殊弾を使ってるみたい!」
川内「関係ない!今回は容赦しなくていい許可もある!撃って!」
肉片となって死のうが知った事かと、川内は問答無用で容赦なく砲撃を続け、五十鈴も それに続く。
一掃するとエレベーターで2階に上がり、崩れ落ちて坂道のようになった通路で3階に上がると、また銃撃を受けた。
五十鈴が機銃で一掃し、道なりに進んで奥へと向かう。
フェニックス『礼儀を知らない奴が、多すぎるよな?』
五十鈴「これ誰のこと言ってる?」
川内「私達にでしょ。どっちが礼儀知らずか教えてやるよ」
奥にある扉を抜けると、ギャング共が置いたのか、ゲームセンターのようなフロアに出た。
そこでもギャングが待ち構えていたので、夕張印の手榴弾のピンを抜いて投げ込むと、爆発と同時に砲撃しながら突撃する。
現れる敵を一掃して更に奥へ進むと、天井が崩れて穴が空いており、上に上がれるように梯子が立て掛けられていた。
梯子を登って4階に出ると銃撃を受け、五十鈴と川内は咄嗟に身を隠す。
川内「当たってないよね?!」
五十鈴「当たってない!」
いま撃ってきてる相手は1人だったため、五十鈴は瓦礫を投げてギャングを怯ませ、怯んだ隙に川内が飛び出し気絶させた。
フェニックス『ヘッヘッヘッ、死ぬ覚悟で突撃しに来たのか?』
そのまま道なりに進んで通路に出ると、ミニガンを持ったギャングから銃撃を受け、川内達は慌てて物陰に隠れた。
五十鈴「ミニガン!?ギャングの装備にしては豪華すぎるでしょ!」
川内「ねぇ、ニコの新発明 使ってみる?」
五十鈴「丁度 良さそう」
ニコは新たに、電気ショックデバイスを発明し、神通に持たせていた。
この電気ショックデバイスは、ネロの持つデビルブレイカー・オーバーチュアの小型版のような物で、作動させると ありったけの殺意で放電し、感電した者は死ぬ。
五十鈴が電気ショックデバイスをギャングの方に向かって投げると、センサーが起動する。
ギャングはミニガンを撃ちながら五十鈴と川内の方に向かってきており、センサーが近付いたギャングに反応した瞬間、電気ショックデバイスが作動し、爆発したように乾いた音を響かせ、一瞬だけ放電した。
感電したギャングは一瞬だけ動きを止めたが、倒れる事なく再び迫りながら撃ってきた。
五十鈴「うっそ!?あいつ倒れないじゃない!」
川内「人間じゃない・・・強化人間!?」
電気ショックデバイスが駄目ならと、今度は川内が手榴弾を投げる。
ミニガンを撃つギャングは爆発に巻き込まれ、また一瞬だけ動きを止めるが、やはり倒れず迫りながら また撃ってきた。
川内「あいつ死なねー!」
五十鈴「もう1回!もう1回!」
3度目の正直で もう1発 手榴弾を投げると、ギャングは情けない悲鳴を上げながら倒れた。
これで進めると思い奥に向かうが、奥から別のギャングが現れ銃を撃ってきた。
五十鈴と川内は しゃがんで避けながら砲撃すると、ギャングは簡単に吹き飛んでいった。
川内「お前は1発かよ」
五十鈴「どうやら、普通の人間と強化人間が入り交じってるようね」
フェニックス『ここが お前らの墓場だ。覚悟はいいか?』
川内「言ってろよ・・・!」
奥に行くと また梯子があり、そこを登って5階に行くと、整備区画に出た。
壁に空いた穴から通常のフロアに出るとギャング共が待ち構えており、砲撃で一気に制圧する。
別の壁に空いた穴から通路に出ると、五十鈴と川内は物陰に隠れた。ギャングの1人が銃を構えながら、こちらに接近しつつあった。
五十鈴と川内は頷き合うと、五十鈴が飛び出し機銃を撃ち、接近中のギャングを倒す。
直後、川内が砲撃し、奥に居た もう1人のギャングを吹き飛ばした。
事前情報では、ここまで来ればギャングが保有するコンピューターがある部屋まで もう少しのはずだ。
奥まで行くと電子ロックされた扉があり、健から渡されていたハッキングツールで扉を解錠する。
更に2枚目、3枚目の扉の電子ロックも解錠すると、寒いほど冷やされた広い部屋に出た。そこには目的の物である、ギャングが持つには似つかわしくない大きなコンピューターがあった。
五十鈴がコンピューターの端末を操作し、そこにあるデータの送信を開始した。
五十鈴「よし、健?侵入した。全て受信されるはずよ」
健『うん、全部 転送されてる。全て揃ったら、財団が解析を始める。結構な量のダウンロードだ』
目的となるのは破損した映像データのオリジナルだが、他にも有益なデータがあるかもしれないため、ここにあるデータは全て盗み出す。
健『よし、これで全部だ。早く帰ってきて。財団本部が解析中だよ』
川内「すぐ行く」
五十鈴と川内は部屋から出て、建物の外へ脱出しようとするが、そこにフェニックスが現れ、互いに主砲と銃を構えて膠着状態となる。
フェニックス「おっと、こりゃ おもしれぇ。片方は供給局に居た奴か?そうだろ?艦娘は同じ顔の奴が何人も居て ややこしい」
川内「サイモン・フェニックス・・・!」
フェニックス「俺の事を調べたようだな。全部お前らの仕業か?随分と派手に散らかしてくれたな」
両者は主砲と銃を構えたまま横に歩き、円を描くように立ち位置が入れ替わると、五十鈴と川内は出口を背にする。
フェニックス「動くな。放っときゃコソコソと嗅ぎ回って、邪魔しやがって」
すると遠くから、“全滅した”と報告するギャングの大声が聞こえた。
フェニックス「お前らか・・・」
川内「お前は何?」
ここのギャングを率いるのがフェニックスだと判明し、奴がサイバーテロの時に、供給局で川内を負かした男だとも判った後、オリーブ財団は徹底的にフェニックスの事を調べ上げた。それによって判明したのは、36年前に死刑囚として刑が執行されたという事だった。
フェニックスは元軍人で、33歳の時にロサンゼルスのショッピングモールで50人の人質を取り、立て籠もり事件を起こした。
当時のロサンゼルス市警は人質解放の交渉に入り、フェニックスは それに応じようとした。
だが とある刑事が交渉に応じようとするフェニックスを信用せず、人質救出とフェニックス確保のために、1人で許可なくショッピングモールへ突入した。
フェニックスは最初から人質を解放するつもりはなく、交渉に応じようとしていたのも罠で、刑事が罠に嵌まった事で人質全員が命を落とす事態となった。
フェニックスを捕まえる事はできたが、刑事は責任と罪を問われ被告となり、同じく刑が執行された。
それが36年前の話なのだが、いま目の前に居るフェニックスは当時と変わらぬ若さの見た目をしており、記録では刑が執行された事になってるにも拘らず生きているのだ。艦娘を素手で圧倒できるのも そうだが、そんな男を“普通”と呼べるだろうか?
五十鈴「記録では刑が執行された事になってる。どうして生きてるの?」
フェニックス「表向きの情報ってのは簡単に信用するもんじゃねぇ。そこにあるデータは俺が集めた最高傑作だ。それを盗みに来たのか?」
川内「お前らが奪ったものの方が遥かに大事だ」
Mr.Jやフェニックスは、大規模な艦娘売買を取り仕切っている。
売られた艦娘には姉妹艦だって居て、無理矢理 引き離された者だって居たかもしれない。
艦娘売買に似た形で、五十鈴と川内も姉妹艦を失った。その経験から、2人にとって他人事ではなかった。
フェニックス「奪った?代替品のある兵器から何を奪うって?」
話してると、五十鈴と川内は後ろから忍び寄るギャングに気付いて振り返り、取り押さえた瞬間、フェニックスが引き金を引き、五十鈴と川内は しゃがんで避けると、取り押さえた男を気絶させ、フェニックスに向かって咄嗟に砲撃するが、狙いが定まっていなかったので外れた。
フェニックスが撃った銃弾がプロパンガスに当たり爆発すると、五十鈴と川内、気絶したギャングが吹き飛び、その隙にフェニックスが逃走する。
起き上がった五十鈴と川内は すぐにフェニックスを追うと、崩れた壁から雨の降る外に出た。しかし、フェニックスの姿は見当たらない。
するとスピーカー越しで、フェニックスの声がした。
フェニックス『俺のファミリーに ちょっかいを出す?俺ん
五十鈴と川内は主砲を構え、警戒しながらフェニックスを探す。
川内「小さな城の王様気取り?」
フェニックス『ハズレだ!』
川内「オマケにMr.Jの犬」
フェニックス『ヘッヘッヘッヘッヘッ!うるせぇ、クソッタレ!そうだ、お前らみたいな奴を何度も見てきた。独り善がりのアホ共をな。そんな連中の死体を引き摺ってきたんだ』
フェニックスの声を聞きながら、五十鈴と川内は どこから責められてもいいように、爆弾と電気ショックデバイスを設置して罠を張る。
フェニックス『ちゃんと仲間の元に送ってやる。バラバラにして、1つずつな。それが済んだら、次は そいつらの番だ。お前らにも姉妹艦が居るんだろ?やられたら やり返すんだクソが!誰も お前らの事は助けに来ねぇぞ。スナイパーは締め出した』
どうやら建物の近くから援護するため待機していた刹那の存在もバレていたようで、恐らく彼女も他のギャングメンバーの対処をしてるため、援護は見込めそうにない。
フェニックス『サツも俺には出を出さねぇ。そうさ、ここじゃ俺が法だ。2人で仲良く くたばれ!奴らを仕留めろ!』
フェニックスの指示で、四方八方から武装したギャング共が押し寄せてきた。
仕掛けた罠はフェニックスとの対決のために取っておき、押し寄せるギャングには砲撃で対処していく。
フェニックス『兵士に戦争を仕掛けるとはな。俺達 友達か?お喋りしたいか?』
川内「ファイルは全て いただく。お前の苦労は水の泡になる」
フェニックス『シカゴは いい街だ。ゆすり甲斐のある白人共で溢れてる。奴らの情報を お前らが手に入れても、いずれは他の誰かに盗まれる。秘密を守ろうと皆 死んでいく。それが闇の力の呪いなんだよ』
五十鈴「闇の力の呪い?ただの人殺しでしかないでしょ」
フェニックス『これは お前らが仕掛けたケンカだろ。最後までやるぜ』
押し寄せるギャングを一掃すると、今度はミニガンを持った大男が現れた。
五十鈴と川内はアレはマズいと思い、フェニックスに使うつもりだった爆弾を起爆させ、連続で爆発に巻き込むと、大男は悲鳴を上げながら倒れた。
すると遂に、フェニックスが直接 姿を現した。
フェニックスはショットガンで、艦娘の力を抑制する特殊弾を撃ち、五十鈴と川内は物陰に隠れながら距離を取る。
電気ショックデバイスを起爆させるが、フェニックスは一瞬だけ怯むだけだった。
更に電気ショックデバイスを起爆させ、まだ残っていた爆弾も起爆させて爆発に巻き込む。それでもフェニックスは倒れず、ショットガンを撃ってくる。
爆弾と電気ショックデバイスはネタ切れとなり、兵装とショットガンでの撃ち合いとなる。
しばらく撃ち合っていると、両者 弾切れとなった。
川内「五十鈴!」
五十鈴「えぇ!」
その瞬間、五十鈴と川内は物陰から飛び出し、フェニックスもショットガンを投げ捨てると、互いに駆け出し白兵戦へと突入する。
川内が先制パンチを繰り出すが、フェニックスは それを潜るように避けて川内の顔を殴り、彼女を掴んで投げ飛ばす。
五十鈴も殴り掛かるが拳を逸らされ、3連続のパンチを顔面に喰らい倒れてしまう。
フェニックスは廃材を持ち上げると、起き上がろうとした五十鈴を それで殴り飛ばす。
川内がタックルし、フェニックスを押し込みながら建物の上から突き落とそうとするが止められ、引き離され顔面を殴られ倒れてしまう。
五十鈴が何度もパンチを繰り出すが全て避けられ、反撃にハイキックを胸に喰らい吹き飛ぶ。
フェニックス「お前ら艦娘は今じゃ、金持ちの変態に高く売れる商品でしかない。そんな お前らが、2人だけで何ができる?」
川内「私達は商品でも・・・都合のいい玩具でもない!」
フェニックスが雄叫びを上げながら駆け出し、川内がパンチを繰り出すが それよりも速く殴られ、五十鈴も殴り掛かるが先に殴られ、2人で どれだけ立ち向かっても手も足も出ず、一方的な戦いとなっていた。
更に五十鈴は、フェニックスにタックルされて吹き飛ばされてしまう。
五十鈴が1人でフェニックスの相手をしてる間に、川内は廃材を手にして後ろから奴を殴り倒すと、五十鈴と川内はフラフラになりながら互いを支え合う。
五十鈴「あいつの動き どうなってるの?最初から こっちの動きが分かってるみたいに当たらないんだけど」
川内「うん。しかもスピードも速い。提督と いい勝負かも・・・」
五十鈴「頭を使わないと負ける」
川内「さっき あいつを殴り倒した」
五十鈴「向こうは1人、こっちは2人。同時に対処はできない」
川内「オッケ、それで行こう。どっちかが殴られてる間に あいつを殴る」
五十鈴「どっちが やられ役?」
川内「あー・・・成り行きで?」
五十鈴「最悪な作戦・・・」
五十鈴と川内、フェニックスは睨み合うと、五十鈴と川内が気合いの咆哮を上げながら駆け出し、フェニックスも駆け出す。
互いに間合いに入り、川内がパンチを繰り出すが、それよりも速く、フェニックスのアッパーが川内の顎に入る。
だが横から、五十鈴がフェニックスの顔の側面にエルボーを入れ、3人は同時に倒れ込む。
立ち上がり五十鈴とフェニックスが格闘し、五十鈴のパンチは全て往なされ、後ろ向きでフェニックスの肘鉄が五十鈴の顔面に入る。
間髪 入れずに、川内はフェニックスの頭に頭突きを喰らわす。
川内は背負い投げられ、顔を殴られ、更に顔を蹴られるが、五十鈴に横から顔を殴り飛ばされる。
ヘトヘトで膝を突く五十鈴と川内は、互いの顔を見合ってから駆け出し、川内は落ちていた大きなハンマーを手に取ると、五十鈴に投げ渡す。
受け取った五十鈴はハンマーでフェニックスの顔を殴り、すぐ様 川内が跳び膝蹴りを喰らわし、また五十鈴がハンマーで殴る。
今度は五十鈴からハンマーを受け取った川内が殴る。
フェニックスの後ろから五十鈴がヘッドスライディングしながら足払いを掛け、僅かに宙に浮いたフェニックスを川内が掴み持ち上げると、床に叩き落とす。
直後、五十鈴がスライディングしながらフェニックスの顔面を蹴り飛ばす。
川内がフェニックスを持ち上げ投げ飛ばすと、廃材を踏み台にジャンプした五十鈴が飛び蹴りを喰らわせる。
五十鈴が回し蹴りを喰らわせ、後退ったフェニックスを、川内が後ろから抱き締めるように捕まえると・・・
川内「艦娘・・・舐めんなぁー!!」
フェニックスを持ち上げ、ジャーマンスープレックスで廃材の上に叩き落とした。
それでもフェニックスは立ち上がり、五十鈴と川内は まだ動けるのかとウンザリして、疲れた息を吐き出す。
しかし、立ち上がったフェニックスもダメージと疲労が蓄積されているのか、フラフラとしていた。
そんな状態でも、フェニックスは薄ら笑いを浮かべていた。
フェニックス「あぁ、いいだろう。認めてやるよ・・・Mr.Jが目の敵にするだけの事はある」
川内「もう諦めたら?」
五十鈴「大人しく投降した方が楽になれるわよ」
フェニックス「ヘヘッ・・・ハッハッハッハッハッ!諦めろ?楽になれるだと?バカにするな。俺は こんな所で終わって堪るか」
フェニックスは覚束ない足取りで、ゆっくりと後ろに下がっていく。その先は建物の縁で、最悪 地上に落下する。
フェニックスは逃げるつもりか死ぬつもりか、どちらにせよ良くない予感がする五十鈴と川内は、フェニックスを止めようと立ち上がって駆け出す。
しかし2人の手が届く前に、フェニックスは自ら飛び下り落ちていった。
五十鈴と川内は建物の縁まで行き下を見下ろすと、地上にフェニックスの死体は見当たらなかった。
どうなっているのかと、五十鈴と川内は怪訝な顔で互いの顔を見るが、フェニックスが姿を消した今、すぐに どうこうできる事ではなかった。
それに目的のデータは手に入れてある。これ以上ここに留まる理由もなく、2人は建物から脱出し、健と刹那と合流してオリーブ財団へと戻るのだった。
・・・・・・
*街 3:47*
雨が振り続ける中、フェニックスはアジトから離れようとするように、フラフラと路地裏を歩いていた。
路地裏から出ようとした瞬間、目の前に白いリムジンが現れ止まった。
フェニックスは様子を見るようにリムジンを見詰めていると、後部の窓が開き、微笑を浮かべる鹿島が顔を出した。
鹿島「まぁ。随分と みっともない格好になりましたね」
フェニックス「うるせぇ。Mr.Jに伝えろ。Devil May Cry鎮守府は俺が必ず皆殺しにするとな。だから邪魔するな」
鹿島「・・・そういう訳にはいかないんですよ。私達の度重なる失敗に、Mr.Jは お怒りです。なので、計画を早める事になりました」
フェニックス「遂に祭が始まるのか?」
鹿島「あなたにも手伝ってもらいます。その格好の あなたと相乗りは不本意ですが、早く乗ってください。行きますよ」
フェニックス「へッ・・・」
フェニックスはリムジンに乗り込み、車は そのまま走り出すのだった。
*ビル*
一方その頃、Mr.Jが所有するビルの一室では、Mr.Jがシカゴの街を一望していた。
街を見ながら彼の脳裏にあるのは、以前 魔剣士の3人が宣戦布告をしに現れた時の会話だった。
“よう、Mr.J。アンタに話がある”
“私は これから人と会うのでね、手短にしてもらおう”
“アンタを知ってる”
“私も それなりには有名だ。知ってても不思議ではないだろう”
“アンタを知ってる”
“・・・どういう意味かね?”
“表じゃ恵まれない子供達を支援する慈善家で、様々な企業に資金援助する投資家で資産家”
“だが その裏では、テロリストや犯罪組織に資金援助もし、艦娘売買で私腹を肥やすゴミだ”
“アンタの本名も知ってる。《
“・・・この私に、喧嘩を売ってるのか?”
“いいや、逆さ。こっちが買うんだよ”
“何ぃ・・・?”
“お前は大昔に赤城を轟沈させて、今じゃ艦娘を物みたいに売り飛ばしてる。お前が艦娘全員に売った その喧嘩を、俺達が代わりに買ってやるって言ってるんだよ”
“・・・ふざけるな!”
“俺達は必ず お前を潰す。お前が これまでしてきたこと、積み上げてきた物、名声や財産、これからしようとしてる事も全部、お前の全てを潰して地に叩き落としてやる”
“覚悟しとけ。強化人間を使おうが悪魔を使おうが、お前だけは どこにも逃げられないぞ”
“マトモな死に方ができると思うな”
“今日は挨拶だけだから、この場では何もしないでおいてやる。だが次に会った時が、お前の最後だ。よく覚えとけ”
“貴様らこそ、後悔する事になるぞ。私と戦争をすると言うのなら、世界中が敵になるという事だ!”
J「そうだ・・・お前達デビルハンターの敵は私ではない。お前達が護ろうとする全ての人間が敵となる。この世界から、お前達の居場所は無くなる・・・はっはっはっはっはっ!」
この世界の人間全てが、ダンテ達の敵になるなど有り得るのだろうか?
しかし、それが可能だと言うように、既に計画は進行中だった。
次回も宜しく お願い致します!