Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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2話で終わるはずが・・・。

51話です!どうぞ!


Mission51 骸骨~幽霊船を追え~

正体不明の帆船の襲撃から1週間が経過した。この1週間の間に各鎮守府の艦隊でも、同じ出来事に遭遇していた。出撃や遠征の途中で濃霧が発生し、艦隊が襲われている。現れる海域もバラバラで法則性がない。大本営も報告を受けていたが、敵の足取りも分からず二の足を踏んでいた。

 

 

*大本営 会議室*

 

大本営では度重なる会議が行われ、各鎮守府の提督も召集しての話し合いもしていたのだが、ダンテは どの会議にも出席していない。

 

元帥「ダンテ提督は今日も休みかのう?」

 

大将「あいつは何をしている?」

 

会議室に居る者は全員、ダンテが座るはずの席を見る。そこにはダンテではなく、艦娘が座っていた。

 

龍驤「えっと・・・船 追っ掛けてます・・・」

 

横須賀「何やってんのよ あいつ・・・」

 

舞鶴「スゴいなー・・・」

 

佐世保「また勝手に動いてるのか・・・」

 

大湊「・・・・・・・・・」

 

呉「ふっ・・・」

 

ダンテの代理で来ている龍驤が質問に答えると、横須賀提督は またダンテが無茶をしているのかと頭を抱え、舞鶴提督は、提督でありながら自ら出撃しているダンテに感心し、佐世保提督は呆れている。大湊警備府の提督はボーッとしているのか、何を考えているのか分からない。呉提督はバカにしたような笑みを浮かべている。

 

元帥「仕方ない、会議を始める」

 

龍驤「(何で うちが代理やねん・・・!)」

 

ダンテは会議を すっぽかしている間、艦娘達が代理を交代しながら会議に出席していた。秘書艦も決めていないので、艦娘達の間で交代で行く事が決まったからだ。

 

 

*どこかの海域*

 

ダンテ「おかしいな・・・これだけ目立つように動けば釣れると思ったんだがな」

 

曙「糞提督も手伝えー!」

 

ダンテは あちこちの海域に赴いては幽霊船を探していた。各鎮守府の艦隊も襲撃を受けている事から艦娘が狙いの可能性もあると考え、3艦隊を編成して一塊になって動いていれば狙ってくるかと思ったのだが、出てくるのは深海棲艦ばかり。艦隊は現在、深海棲艦と絶賛 戦闘中だった。ダンテは腕を組み、後方で退屈そうに戦闘を眺めながら次の案を思案していた。

 

曙「ちょっと聞いてんの!」

 

ダンテ「それぐらいなら お前らだけで事足りるだろ」

 

北上「駆逐艦、口 動かす前に撃ちなって」

 

初雪「・・・もう帰ってゲームしたい」

 

蒼龍「初雪、右!」

 

初雪「・・・っ!?」

 

隼鷹「ひゃっはー!」

 

その後も深海棲艦を沈め、海域を捜索しては深海棲艦と戦闘になり、成果はなかった。艦隊は今日の捜索を切り上げ、鎮守府に帰投した。

 

 

・・・・・・

 

*Devil May Cry鎮守府 食堂*

 

その日の夕食時、ダンテが使うテーブルの向かい側に、鳳翔と龍驤が自分の分の食事を持って座った。龍驤は疲れているのか元気がない。

 

鳳翔「今日も成果はナシですか?」

 

ダンテ「ダメだな、もしかすると艦娘は関係ないのかもな」

 

鳳翔「1度 会議に出席されてみては どうですか?」

 

ダンテ「顔 付き合わせて話してても仕方ないだろ」

 

龍驤「うち、もう行きたない・・・」

 

龍驤は今日の会議で、場違いだと思う程の居心地の悪さを終始 感じていた。何か発言する訳でもなく、ただ そこに居るだけで、会議が終わればダンテが来ない事を責められ精神的に参っていた。そんな龍驤の様子を見ても、ダンテは会議に出るつもりはなく、次は誰に行ってもらおうか考えているぐらいだ。

夕食後、ダンテは執務室に戻り、ソファーに横になりながら考え事をしていたが、そのまま眠りに落ちていった。

 

 

・・・・・・

 

*執務室*

 

翌朝、ダンテは意識が覚醒し始めると、頭に違和感を感じて瞼を ゆっくりと開けた。目の前にはニコニコしている赤城の笑顔が飛び込んできた。ダンテは瞬時に状況を理解した。赤城に膝枕されている。顔を横に向けると、向かい側のソファーには加賀が座っていたのだが、赤城と違い こちらは鬼のような形相でダンテを睨んでいる。なぜ睨まれているのか理解できないダンテは、とりあえず加賀の存在を忘れる事にした。

 

赤城「おはようございます」

 

ダンテ「・・・何で俺は膝枕されてるんだ?夢か?」

 

赤城「夢じゃないですよ。1度してみたかったんです。ご迷惑でしたか?」

 

ダンテ「いや、思わぬサービスに驚いただけさ」

 

その瞬間、加賀が持つコップに罅が入る。相当な力でコップを握り締めたようだ。ダンテも それには気付いているが、屈強な精神力で無視する。

 

赤城「どうでしたか?」

 

ダンテ「ふっ・・・ガキの頃を思い出すな」

 

赤城「こんな大きな子供、私は まだ要りません」

 

近くに鬼のような空母が居るが、平和な時間が流れていると、それを邪魔するように電話が鳴る。仕方なくダンテは起き上がり、電話に出た。

 

横須賀『ちょっとー!何で会議に出ないのよー!』

 

耳元で大声が鳴り響き、すぐに受話器を耳から離す。前にも こんな事があったなと思いながらダンテは話し始める。

 

ダンテ「大声を出すなよ、こっちも忙しいんだ」

 

横須賀『例の船を追ってるんでしょ?無闇に探しても見付からないから1度 会議に出なさいよ』

 

ダンテ「俺には俺の考えがあるんだ」

 

嘘だ。次の案は何も思い付いていない。

ダンテは そのまま電話を切ると、また電話が鳴る。

 

ダンテ「しつこいな、俺には━━」

 

大将『誰と間違えてる?』

 

ダンテ「大将の おっさんかよ・・・」

 

大将『おっさんとは何だ?俺は上官だぞ』

 

前にも聞いたセリフ。こっちは こっちで同じ会話を繰り返す恐れがあり、ダンテは心底ウンザリした。

 

大将『なぜ会議に出ない?』

 

ダンテ「悪いな、赤城に膝枕してもらうのに忙しいんだ」

 

大将『馬鹿か貴様は!!』

 

これでは この1週間近く、赤城に膝枕してもらう為に会議を すっぽかしたように聞こえる。大将が怒鳴るのも仕方がない。

真面目に話すつもりのないダンテは大将を無視して電話を切る。が、直後に また電話が鳴る。

 

ダンテ「俺は もう出ないぞ」

 

ダンテはソファーに戻り横になる。しかも ちゃっかり赤城に膝枕してもらっている。まだ寝るつもりなのかと思い、これには赤城も驚いたような表情を浮かべた。見兼ねた加賀がダンテをソファーから引き摺り下ろし、代わりに電話に出る。

 

加賀「提督、あなたによ」

 

ダンテ「会議には出ないって言っとけ」

 

加賀「舞鶴からで、助けてほしいそうよ」

 

ダンテ「舞鶴・・・?珍しいな」

 

電話は舞鶴提督からの救援要請だった。資源を集めに遠征に出ていた艦隊が、例の幽霊船に襲われたらしい。

 

 

“悪魔に関する事は彼に頼みなさい”

 

 

以前の顔合わせの時に元帥が言っていた事を律儀に従い、ダンテの鎮守府に連絡してきたのだ。ダンテは適当に捕まえた艦娘で艦隊を編成して共に出撃した。

 

 

・・・・・・

 

舞鶴の艦隊は濃霧に包まれながらも、ドラム缶いっぱいの資源を守りながら砲撃を躱して逃げていた。

 

長月「もう無理だ!資源を捨てよう!」

 

漣「それだけは絶対にダメだからね!また ご主人様が泣くから!いい歳した大人が泣くところなんか見てらんねぇよ!」

 

菊月「だが このままでは・・・!」

 

比叡「撃ちます!当たってぇ!」

 

長月「あれは・・・!」

 

Devil May Cry鎮守府の艦隊が到着した。比叡が舞鶴の艦隊を援護する為、霧に隠れている影に向かって砲撃する。

 

天龍「お前らは早く離脱しろ!」

 

長月「感謝する!行くぞ漣!」

 

漣「おぉい!旗艦は漣ですぞぉ!」

 

騒ぎながら舞鶴の艦隊は海域を離脱。

ダンテの艦隊は幽霊船と本格的に交戦を始めた。だが艦隊にダンテの姿はない。幽霊船は船首を艦隊に向けると、船首に付いている人魚の像の両隣が開いて筒が飛び出した。そこから炎が噴き出す。

 

鈴谷「熱い!熱いって!」

 

大井「ボロ船のくせに・・・早く沈みなさいな!」

 

砲弾ではなく火炎放射には驚いたが、艦隊は体勢を立て直し反撃する。無数の砲雷撃に当たっていながら、幽霊船は沈む気配がない。それでも艦隊は攻撃を続けた。

一方ダンテは、幽霊船に乗船する為に霧の中に紛れながら静かに接近していた。

 

ダンテ「さて、ご挨拶するか」

 

ダンテは船を よじ登り、船に乗船する。甲板に上がるとボロボロの服を着た骸骨達が世話しなく動き、大砲を撃っている。船倉からも砲撃しているので、船内には まだまだ骸骨達が居るだろう。

 

ダンテ「Hey!女に向かって大砲を撃つのは どうかと思うぜ」

 

ダンテの声に反応した骸骨達は、大砲を撃つのも忘れ、一斉にダンテを見た。ダンテの姿を見た骸骨達は剣と銃を抜き、ダンテに襲い掛かってきた。ダンテは銃弾を躱しながら背中のアラストルを抜き、骸骨達を斬り飛ばしていく。アラストルを振る度に稲妻が走る。そして斬り飛ばされた骸骨はバラバラになっていった。

 

骸骨「敵襲ー!」

 

ダンテ「ムダに多いな・・・」

 

骸骨の1体が叫ぶと、船倉から骸骨達が集まり、どんどん増えてくる。ダンテは変わらず骸骨達を粉砕していく。

海上では、砲撃が止んだ事に警戒しながら艦娘達が様子を見ていた。船上からは発砲音と剣戟の音が鳴り響いている。

 

天龍「・・・ん?うわっ!?」

 

警戒しながら幽霊船に近付いた艦隊に、頭上から何かが降ってきて艦娘達に覆い被さった。

船上では突然、骸骨達がダンテに襲い掛かるのを やめて道を空け始めた。すると、1体だけ身なりが良い骸骨が歩いてくる。

 

?「招かれざる客人が来たようだ」

 

ダンテ「お前が船長か?」

 

船長「その通りだが、お前は誰だ?」

 

ダンテ「今は海軍の提督ってやつさ」

 

船長「これは これは、その提督様が我々の船に乗り込んできた訳を聞かせてもらおうか?」

 

ダンテ「海賊退治に決まってるだろ」

 

海賊退治と聞いて船長が笑い出すと、他の骸骨達も一緒に笑い出した。ダンテとしては、冗談を言ったつもりではないので、笑っている骸骨達を冷めた眼で見ていた。

同時に、バラバラにした骸骨の骨が密集し、元の骸骨に戻った。

 

船長「残念ながら既に死んでいる者を殺す事はできない。見ての通り、我々は不死身だ」

 

ダンテ「そうか?なら試してやるよ」

 

ダンテは再び骸骨の集団に斬り込もうとしたが、船長が待ったを掛ける。すると、数体の骸骨が誰かを連れてきた。

 

比叡「司令!」

 

鈴谷「ごめん提督、捕まっちゃった・・・」

 

船長「人質が どうなっても良いのかな?」

 

ダンテ「何で捕まってるんだ・・・」

 

連れてこられたのは艦隊の比叡、鈴谷、北上、大井、天龍、初雪だった。艦娘達は、先程 上から覆い被さってきた網に絡め取られて引き上げられ、そのまま捕まった。鈴谷と天龍と初雪は大量の骸骨を見てブルブル震えている。骸骨達は艦娘の首に剣を当て、いつでも喉を掻き切れる状態だ。下手に動けば危険だ。

 

船長「こちらの条件を飲むなら、お嬢さん方は返してやっても良いぞ」

 

北上「こんな奴らの言うこと聞いちゃダメだよ!ぐっ・・・!」

 

大井「北上さん!」

 

ダンテに条件を飲まないように言うが、骸骨が北上を無理矢理 黙らせる。ダンテは条件を聞く事にした。

 

ダンテ「・・・条件は?」

 

船長「では まずは その剣を貰おうか。そして この船から降りてもらう」

 

ダンテは1度、アラストルを見てから船長に向かってアラストルを投げた。アラストルは甲板を滑るように転がっていく。

その直後、全身が青い炎に包まれた魔神のような姿の悪魔が現れた。悪魔はダンテに掴み掛かると、ダンテと共に船の外に飛び出していった。ダンテと悪魔は海上で戦闘になり、船はダンテから遠ざかっていく。

 

大井「ちょっと!約束は どうなったのよ!?」

 

鈴谷「そ、それに、提督の剣も返してよ・・・」

 

船長「約束?そんなものをした覚えはない。この剣は今日から俺の物だ」

 

大井「騙したの?」

 

船長「第1に!我々は卑しい海賊だ。第2に!約束を守る義理はない。連れていけ!」

 

艦娘達は船倉にある牢に連れていかれ、船長はアラストルを手に取り、船長室へと入っていった。

 

 

・・・・・・

 

霧の外では赤城、加賀、霧島、青葉、神通、白露が待機していた。霧の中で艦載機を使用するのは危険な為、赤城率いる艦隊は待機する事になっていた。霧が移動を始めて不審に思う艦隊に、ダンテから無線が入る。

 

ダンテ『赤城、聞こえるか?』

 

赤城「こちら赤城、どうなってるんですか?」

 

ダンテ『天龍達が捕まった』

 

赤城「えっ!?」

 

ダンテ『俺は悪魔の相手に忙しい。すぐに追え!』

 

艦隊は霧の塊を追う途中、霧が移動した事で姿を表したダンテと浮いている悪魔の姿を確認した。無事である事が分かり、艦隊は霧を追う事に集中する。

 

赤城「速い・・・!」

 

白露「このままじゃ引き離されちゃうよ!」

 

幽霊船は普通の帆船では有り得ないスピードで移動し、艦隊は どんどん距離を離される。このままでは見失ってしまう。

 

 

・・・・・・

 

ダンテと悪魔の戦いも決着が着こうとしていた。悪魔は青い炎を撒き散らした後、炎の壁を生成するとダンテに向かって迫ってきた。ダンテは飛んでくる炎をケルベロスで弾きながら接近、デビルトリガーを発動して炎の壁に飛び込む。炎の壁を突き抜けてきたダンテに悪魔は驚き、隙ができた瞬間を狙いケルベロスを振り下ろすと、悪魔は巨大な氷に包み込まれた。悪魔は氷と共に砕け散り、ダンテも幽霊船を追って移動する。

 

 

・・・・・・

 

艦隊は幽霊船を見失った。周辺には島群が並び、どこかの島に隠れた可能性がある。艦隊は島と島の間を抜けながら探していると、ダンテが予想よりも早く合流した。だがダンテの艤装からは煙が上がっていた。

 

赤城「提督!?」

 

加賀「その艤装、どうしたの?」

 

ダンテ「ちょっとムリし過ぎたみたいだ」

 

ダンテは急いで追い付く為に、艤装に自身の魔力を送り込んだ。それにより、通常よりも早く移動する事ができたのだが、艤装が膨大な魔力に耐えきれず煙が上がっている。もう それ程 長くは航行できないだろう。

 

ダンテ「船は どうした?」

 

霧島「見失ってしまいました・・・」

 

神通「どうしましょう?このままでは・・・」

 

ダンテ「いや、まだだ(・・・アラストル、どこだ?)」

 

 

・・・・・・

 

幽霊船はアジトにしている洞窟の中に停泊した。艦娘達は縛られた状態でアジトにある牢に放り込まれた。

船長はアラストルを まじまじと見て笑っていた。稲妻を纏う剣が珍しく、手に入った事を喜んでいたが、アラストルが突然 放電した事で船長は感電、稲妻が洞窟の天井を突き抜けて天へと昇る。その稲妻は、ダンテ達からも見えていた。

 

ダンテ「目印には丁度 良かったな」

 

赤城「提督、私達に掴まってください」

 

ダンテは赤城と加賀に引っ張られながら航行し、幽霊船が隠れている島へと向かった。




次回も よろしく お願いいたします!
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