Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

535 / 551


521話です!どうぞ!


Mission521 降下作戦〜迫りくる巨魔〜

(たける)と元ネイビーシールズのワージー、ディーコン、ムニョス、フィッツィ、ダニアンは、青葉を救出するためシカゴに到着する。

だが そこで見たのは、破壊し尽くされた無残な街の光景だった。

軍の戦闘機も呆気なく撃ち墜とされ、街に入るのは不可能な状態で、ワージーは街に入ろうとする健を止める。

そこでMr.Jの手下である、強化人間が操る戦闘機に見付かり、逃げ遅れた人々と共に殺されそうになる。だが敵の戦闘機は攻撃を受け、墜落した。

直後、デビルハンター達とDevil May Cry鎮守府の艦娘達、アーロンが現れ駆け付けた。

彼らは健の作戦で、街へ入るために敵の戦闘機で偽装し、捕まってる青葉を救出する事にする。

夕張と健が敵の戦闘機に乗って先に行き、どうにか青葉を救出する事には成功したのだが、戦闘機は墜落してしまうのであった。

 

 

*シカゴ・街 1月17日 10:34*

 

ディラン・グールドは襲撃を受けた事で、Devil May Cry鎮守府が来た事を知らせるためビルから出て、滅茶苦茶になった街を走っていた。

 

ディラン「デビルハンターだ!!!生きてる!!!奴ら生きて━━」

 

ベルゼ「柱を守れ!橋を上げろ!奴らを探せ!」

 

ディランの声を聞いたベルゼが、有象無象の悪魔と強化人間、テイラー・ドローンに命令すると、川に架かる橋が上がり簡単には渡ってこれないようにし、無数の悪魔が一斉に動き出す。

別の場所では、健が痛めた足を引き摺りながら、敵から奪った墜落した戦闘機へ向かう。

 

青葉「健君・・・」

 

するとコックピットが開き、中から青葉が出てくると、再会の喜びを噛み締めるように、2人は抱き締め合った。

 

青葉「来てくれたのね」

 

健「どこまでも追い掛ける」

 

青葉を救出するに伴い、夕張と健が暴れた事で敵の目が そちらに向いた事により、隙を突いて街に突入できたダンテ達が車に乗って合流する。

 

ディーコン「周辺を囲め!行け、行け!」

 

ワージー「ムチャしやがって」

 

健「アレ何、味方?」

 

戦闘機のエンジンの1基に嵌り込んでいた小型偵察機は、墜落の衝撃で外れたようで地面に転がっていた。

しかし損傷が激しく火花が散っており、まだ機能してるのかは怪しかった。

 

ワージー「軍の無人偵察機だ。クソッ、まだ動くかチェックしろ」

 

フィッツィ「まだパワーはある」

 

ワージー「管制塔、聞こえるか?お〜い これ どうすんだ?何とかしろ」

 

 

*グリソム空軍基地*

 

小型偵察機からの映像が途切れ、アメリカ軍はシカゴの状況が再び見れない状態になっていた。

だがクリス・ウィーラーが居るグリソム空軍基地の、指令室の巨大モニターに乱れた映像が映り始め、声も入ってきた。

 

兵士「何か入ってきました」

 

ワージー『何とかできるか?』

 

クリス「おい、ワージー達だ!」

 

ワージー『このカメラ、回せるか?クソッ!動け、動け!』

 

クリス「おい、もっとボリューム上げろ」

 

 

*アメリカ軍基地*

 

そして呉提督とハンマリングが居る基地の指令室でも、同じ映像が映っていた。

 

呉「ねぇ、健ちゃんよ!」

 

ワージー『このカメラ、回せるか?このカメラ』

 

小型偵察機を遠隔で操縦していた兵士は、見えている事を教えるため、カメラを動かした。

 

 

*シカゴ・街*

 

ワージー「よーし いいぞ。OK OKこれで見える」

 

健はワージーを押し退け、カメラの前に出る。

 

 

*アメリカ軍基地*

 

健『シカゴが奴らの基地だ、分かる?聞こえる?』

 

ハンマリング「オオスギ・・・」

 

ハンマリングは健が生きていた事が信じられない様子で、画面を見詰めていた。

 

健『分かった?』

 

青葉『セイファがスペース・ブリッジの柱を持ってるの。シカゴ川のビルの天辺、《ホチキス・グールド》社。コントローラーの柱が南東の展望台にある』

 

健『その柱を ぶっ壊せ。奴ら地球上の人間を どこかにテレポートさせる気だ、分かる?』

 

ハンマリング「何?」

 

健『分かる?』

 

ハンマリング「え?」

 

青葉と健が必死に何かを伝えようとしてるのは分かるのだが、早口とノイズ混じりの音声のため、所々 聞き取りづらい部分があった。

 

 

*グリソム空軍基地*

 

クリス「そのビルと偵察機の現在地の座標は?!急げ!」

 

兵士「座標を特定」

 

クリス「滑走路、5分で用意しろ!よし・・・」

 

攻撃すべき場所が判明し、クリスは自分も戦場に出るため、指令室から出ていった。

 

 

*シカゴ・街*

 

長門「敵の戦闘機に見付かる前に動く。ここで待て、ルートを偵察してくる。出動だ」

 

武蔵「古鷹型、援護しろ」

 

デビルハンター達と艦娘達が偵察で一時的に離れてる間、青葉と健と共に残った元ネイビーシールズのメンバーは、装備のチェックをしていた。

 

健「ねぇ、ロケットミサイルで、柱を吹き飛ばせない?」

 

ワージー「距離があり過ぎる。撃つには もっと近付かないと」

 

ムニョス「遠くても、上からなら、ターゲットがハッキリ見える」

 

ワージー「川の向こうだぞ。勘付かれずに あそこまで行けるか?」

 

ディーコン「ミサイルは1発だけだ」

 

健「・・・1発で十分」

 

 

*アメリカ軍基地*

 

その頃 呉提督とハンマリングも、この状況に対処するため協力し、何か手がないかと話し合っていた。

 

呉「あのビルの周辺を確認する必要がある。エリア内の あらゆるカメラの情報を取り寄せて。どれか動いてるかもしれない。信号機、ATM、何でもいい」

 

呉提督の言う通りにするため、ハンマリングは どこかへ電話を掛け始める。

 

 

*グリソム空軍基地*

 

グリソム空軍基地では、クリスが自分の部隊の隊員達とアメリカ艦を集め、ブリーフィングを行っていた。

 

クリス「よく聞け。リベンジに行くぞ。ウイングスーツで空から行く。それしか手はない。帰れるか保証はない、だが、世界は今、君達を必要としている」

 

隊員「帰りの心配は自分でします」

 

1人の隊員の、その覚悟ある言葉に、クリスは よく言ったと小さく何度も頷いた。

 

クリス「他には?!」

 

クリスの問い掛けに、他の隊員達や艦娘達も、戦場に出る意思を示し士気が上がる。

艦娘達と部隊は出撃するための準備に取り掛かり、クリスは国防省に居る将軍に連絡を入れる。

 

クリス「将軍、街の南側で敵の注意を引き付けてください。我々は その間に北へ向かいます」

 

そして艦娘達と部隊を乗せた何機ものオスプレイが、シカゴを目指して離陸した。

 

 

*シカゴ・街*

 

偵察から戻ったDevil May Cry鎮守府の面々は、健と元ネイビーシールズのメンバーと再び合流すると、車列を組み街を移動していた。

そんな中、飛鷹が運転する車の助手席に乗るグリフォンは、窓から顔を出し、気持ちよさそうに顔で風を受け止めていた。

 

グリフォン『Devil May Cry鎮守府 行け、勝利をゲット

 

だが車列の後ろから、地面を粉砕しながら金属の触手が飛び出し、最後尾を走っていた夕張の運転する大型トラックが襲われる。

トレーラーが傾き横転しそうになると、トラックとトレーラーを繋ぐ留め具が外れ、トラックだけは無事に走り抜ける。

金属の触手の本体であるワーム型の巨魔が地面から姿を現すと、更に その中から巨魔の飼い主である悪魔、ヘルナログも姿を見せる。

ヘルナログは右腕にある魔銃を起動し、Devil May Cry鎮守府の面々を狩るため戦闘態勢に入る。

ヘルナログから一時的に逃げたDevil May Cry鎮守府の面々は、破壊され今となっては廃墟となった建物の中に入り、周囲を警戒する。

 

ワージー「今の奴、胸糞悪い悪魔だな」

 

夕張「トレーラーがやられた!アレが無いと申請 通らない武器とか使えない!」

 

古鷹「それ使って大丈夫なやつ・・・?」

 

アーロン「ヘルナログが追ってくる」

 

ダンテ「手分けするぞ。飛鷹型、妙高型、白露型、奴の注意を逸らせ」

 

隼鷹「よーし、暴れるぞー!」

 

那智「あぁ、任せておけ」

 

そんな中ワージーは、外に見える あるビルを見て、柱にミサイルを撃ち込む方法を思い付く。

 

ワージー「いいか、回り込んで あのガラス張りのビルに行き、上からロケットミサイルを撃つんだ。敵の攻撃を引き付けろ、行くぞ!」

 

ワージーは言うが早いか走り出し、他の元ネイビーシールズのメンバーや青葉、健も彼に付いていこうと走り出す。

 

アーロン「おい待て!私が開発した市街地用 戦闘兵器を持っていけ」

 

ネロ「時間がない、アーロン、急げ」

 

アーロン「待て。こいつでコテンパンにしてやれ」

 

健と元ネイビーシールズのメンバーは、アーロンが無造作に地面に撒き散らした武器を拾うのだが、見ただけでは用途不明だった。

 

ワージー「これは何だ?」

 

アーロン「それはボム・スティック。30秒でドカンといく。それは、よじ登るグローブだ」

 

そして行動に出た皆は一斉に外に飛び出し、Devil May Cry鎮守府の面々が集まってきていた有象無象の悪魔に攻撃を仕掛ける。

 

ワージー「行くぞ!」

 

ネロ「行け行け行け!!進め進め進め!!」

 

ディーコン「急げ急げ!」

 

ムニョス「行くぞ!」

 

その隙に青葉と健、元ネイビーシールズのメンバーはビルへ急ぎ、飛鷹型と妙高型、白露型は車でヘルナログの方へ向かう。

飛鷹達がヘルナログの正面に飛び出すと、艤装を展開した妙高型と白露型が窓から身を乗り出し、砲撃を開始する。

ヘルナログは盾で防ぎ、更に魔銃で反撃してきた。

悪夢であるグリフォンとシャドウ、ナイトメアは自分達も戦おうと飛び出したのだが、直後、飛鷹達が車をバックさせて どこかへ行ってしまった。

 

グリフォン『おいおいおい、どこ行く!?ちょっちょっちょっ、どこ行くんだ!?ストップ ストップ ストップ!!置いてくな!!仲間を置いてく奴があるか!!

 

まさか置いてかれるとは思わず、3体の悪夢は飛鷹達が走り去っていった方を唖然として見ていた。

しかし振り返ると、ヘルナログが どんどん こちらに迫っていた。

 

グリフォン『あ"〜、ヘルナログが来た

 

自分達だけでは弱らす事はできても、トドメは刺せないため、仕方なく3体の悪夢は一旦 逃げる事にするのだった。

 

 

・・・・・・

 

青葉と健、元ネイビーシールズのメンバーは、Devil May Cry鎮守府の面々が敵の注意を引き付けてくれた お陰で、順調に移動でき目的のビルに到着した。

しかしビルの中では、まだ沢山の逃げ遅れた人々が隠れていた。

 

ワージー「階段で行くぞ!」

 

健「ワージー、こっちだ!」

 

ワージー「行け、急げ!」

 

そして街の北側からは、アメリカ艦の艦娘達と、クリスの部隊を乗せた複数のオスプレイが、シカゴへの突入を試みていた。

艦娘の艦載機がオスプレイを護衛し、強化人間が操る戦闘機やテイラー・ドローンと激しく空中戦を繰り広げている。

 

パイロット『右だ、右へ』

 

パイロット『右へ旋回』

 

ホーネット「ターゲット、確認」

 

パイロット『もう1機 来たぞ、左から もう1機、右からもだ、もう1機 来るぞ!』

 

クリス「ウィリス・タワーの陰に隠れて降下する!充分な高度に来たら、ジャンプするぞ!」

 

パイロット『かなりの数が飛び交ってる!』

 

パイロット『メーデー、ダメだ持たない!メーデー、メーデー!』

 

パイロット『機首を上げろ!』

 

クリスが部下達と、作戦概要の最後の確認をしてると、オスプレイの1機が撃たれ、炎と煙を吹きながら墜落していく。その様子を、クリス達は開けたままの後部ハッチから見ていた。

しかも墜落していったオスプレイは、下方を飛んでいた別のオスプレイに ぶつかり、巻き込んで墜落していった。

 

隊員「頼む頼む頼む頼む・・・!」

 

街に辿り着けるかも怪しい状況に、隊員達は無事に着いてくれと祈る。

そして街に入ったオスプレイ群は、予定通りウィリス・タワーの陰に隠れながら敵の目を欺き、必要な高度を保ちながら滞空する。

 

パイロット『左にターゲット』

 

パイロット『見えた、確認』

 

パイロット『ターゲットまで20秒』

 

クリス「よし行くぞ!降下 用意!フォーメーションを保て!」

 

艦娘達とクリス、隊員達はヘルメットを装着し、飛び降りる準備を完了させる。

 

ホノルル「よし、集中、集中、集中・・・!」

 

だが そこに、巨鳥グリフォンが現れ見付かってしまった。

 

パイロット『敵だ、6時の方向!』

 

巨鳥グリフォン『イナゴ共!

 

巨鳥グリフォンは脚でオスプレイの翼を掴み、更に破壊しようとしてくる。

 

パイロット『危ない危ない危ない!』

 

パイロット『お〜、マズい・・・!』

 

巨鳥グリフォンに襲われ、オスプレイが炎と煙を吹きながら次々と墜落していく。

 

パイロット『危ない危ない危ない!降りろ降りろ降りろー!』

 

クリス『みんな行くぞ!降りろ、降りろ!』

 

パイロットの判断に従い、艦娘達と部隊は後部ハッチから飛び降り、両手足を広げ、ムササビのようになってるウイングスーツを操り、ビルの間を飛びながら滑空していく。

 

クリス『墜落機から離れろ。離れろ!左に回れ!左だ!高度600フィート!』

 

だがウイングスーツで飛ぶ艦娘達と部隊は、テイラー・ドローンに見付かり追われる。更に機銃やミサイルまで撃ってきた。

 

隊員『後ろ来るぞ!チェックしろ!』

 

クリス『来やがった!』

 

隊員『危ない!危ない!』

 

降下中、隊員の1人が機銃の餌食となり墜落してしまう。

 

クリス『右だ!』

 

右に旋回して小回りを利かすが、テイラー・ドローンは執拗に追ってきて狙ってくる。

 

クリス『目の前にビル!針に糸を通せ!』

 

しかも目の前には、崩れて隣のビルに凭れ掛かるビルが立ち塞がっていた。

艦娘達と部隊は、ビルの僅かな隙間を通り抜け、テイラー・ドローンは大きさから通り抜けるのは不可能で、そのままビルに直撃して墜落した。

 

クリス『パラシュート、引け!』

 

一方 青葉と健、元ネイビーシールズのメンバーは、階段で高層ビルを駆け上がり、充分な高さまで来ていた。

 

健「この高さなら」

 

ダニアン「階段はキツいぜ」

 

ワージー「重いケツ上げて こっち来い!」

 

ダニアン「はいはい」

 

ワージー「ロケット弾セット!」

 

割れた窓から外を見ると、アメリカ艦とクリスの部隊が、パラシュートで降下してるのが見え、援軍が来たと確信する。

 

ワージー「来たぞ」

 

そして艦娘達とクリスの部隊は地上に着くと、建物の陰に隠れながら周囲を警戒し、武器と装備の確認をしていた。

 

クリス「武器と装備は?」

 

隊員「対悪魔弾があります」

 

クリス「正念場だ。仲間の死をムダにするな」

 

艦娘達とクリスの部隊は、すぐに移動を始めた。

ビルの方では青葉達が、スペース・ブリッジの柱を目視で確認できていた。

 

青葉「あそこだよ。あの丸い屋根のビル」

 

ダニアンが持つミサイルランチャーに、ムニョスがロケットミサイルを装填するが、そこで問題が発生した。青葉達が居るビルが揺れ出したのだ。

 

健「ビルが揺れてる・・・!?」

 

ディーコン「奴らビルを撃ってる!」

 

割れた窓から外を見下ろすと、テイラー・ドローンが青葉達の居るビルの中腹辺りを機関砲で撃ち、へし折ろうとしていた。ビルが揺れていたのは これが原因だった。

ビルの上半分は既に、斜めに傾いている。

 

ダニアン「これマズくないか?」

 

健「何?」

 

ダニアン「マズいだろ、ビルが こんなに揺れてるのに━━」

 

健「ちょっと ちょっと待った。ここで やめたら意味ない、みんな死ぬんだぞ。な?ほら狙って撃って」

 

ダニアン「ビルが崩れる前に、心臓発作 起こしそうだ」

 

健に発破を掛けられ、ダニアンは柱を狙って渋々ミサイルランチャーを構える。

だがビルの揺れは更に激しくなり、青葉達は焦り慌てる。

 

フィッツィ「ビルが倒れるぞ!」

 

ディーコン「掴まれ!何か掴め!」

 

ワージー「みんな気を付けろ!」

 

青葉達はオフィスの柱に掴まり、転がり落ちないようにする。

外ではビルを撃っていたテイラー・ドローンが、このままビルが倒壊するだろうと判断し、離れていく。

 

ワージー「大丈夫だ、止まった!」

 

青葉「アレ見てー!」

 

ムニョス「来るぞ!」

 

ディーコン「みんな隠れろ!」

 

と思ったのだが、テイラー・ドローンが1機 戻り、窓を突き破り中に入ってきた。

青葉達は柱の陰に隠れ、見付からないよう息を潜める。

自分達が隠れる柱の後ろに、テイラー・ドローンが居る気配をヒシヒシと感じ、全員の顔が緊張で強張る。

 

健「絶対に・・・動くな・・・」ヒソヒソ・・・

 

ワージー「今だ、行け」ヒソヒソ・・・

 

ワージーが合図を出すと、ダニアンがオフィスチェアを押し、ビルが傾いていた事でオフィスチェアは、猛スピードで床を滑っていく。

テイラー・ドローンがオフィスチェアに気を取られた瞬間、ワージーがスタン・グレネードを投げた。

 

ワージー「逃げろー!!」

 

ディーコン「援護しろ!」

 

スタン・グレネードでテイラー・ドローンが怯んだ瞬間、青葉達は一斉に走り、元ネイビーシールズのメンバーがテイラー・ドローンに向かってライフルを撃つ。

 

ワージー「ガラスを撃て!飛び下りるんだー!!」

 

健「飛べ!!うわぁあああああ!!!」

 

窓ガラスに銃弾を撃ち込み、罅の入ったガラスを突き破り、青葉達は悲鳴を上げながら外に飛び出した。

テイラー・ドローンからは逃げられたが、問題は他にもあった。傾いたビルの側面を、青葉達は滑り台のように滑り落ちていく。止まろうにも急斜面で、ガラスもツルツルと滑るため、ブレーキが掛からず止まれない。このまま滑り落ち続ければ、待つのは地面に落ちて潰れてしまう未来しかない。

 

ムニョス「ダメだー!!」

 

青葉「健君 止まらない!!」

 

ワージー「ガラスを撃て!」

 

元ネイビーシールズのメンバーは自分達が滑るガラスを撃ち、少しするとガラスが割れ、青葉達は そこから落ち、ビルの中に再び戻る。

だが今度はオフィスの床を転がり、そこでも止まらなかった。このままでは勢いでガラスを突き破り、再び外に投げ出されてしまう。

健や何人かは、天井から垂れ下がった配線を掴み、青葉は健が伸ばした手を掴み どうにか止まる。

残りは柱に ぶつかり、そこで止まって難を逃れた。

だが青葉達が転がる時に巻き込んだデスクや備品などは、窓を突き破って そのまま外に落ち、運が悪い事にDevil May Cry鎮守府の面々を探し回るヘルナログの上に落ちた。

窓ギリギリで止まったワージーは外を見下ろし、ヘルナログが居る事に気付く。

 

ダニアン「みんな大丈夫か?!」

 

健「大丈夫?」

 

ダニアン「今の何だ?!」

 

物が色々と落ちてきた事で、ヘルナログがビルを見上げ、ワージーと目が合う。

 

ワージー「あの野郎、こっち見てるぞ!」

 

健「何?!」

 

次の瞬間、地面を掘り進みながらワーム型の巨魔が現れ、迫ってきていた。

 

ワージー「もっとエグい悪魔が来やがった!」

 

ディーコン「早く・・・!」

 

ワージー「もっと奥に行け!」

 

ヘルナログの命令を受け、巨魔はビルを破壊しながら青葉達が居る階を狙う。

 

ディーコン「階段は塞がってる!」

 

フィッツィ「どうやって外に出る?」

 

ダニアン「ヤバい。どうか神様、生きて ここから出してください」

 

巨魔がビルを破壊し始めた事で再び揺れ、脱出経路は確保できず、神に祈り始める者まで出る。

健とワージーが外を見下ろし確認すると、巨魔が身体を くねらせながら確実に迫ってきていた。

 

健「逃げろ!早く逃げろ!!」

 

ワージー「何で あいつら皆いい戦力 持ってやがる?!」

 

健「早く逃げろ!」

 

ワージー「これじゃ食われちまうぞ!」

 

巨魔はビルが傾く事になった中腹で、身体と触手を巻き付け、そのまま締め上げて完全に へし折ろうとする。それによってビルが大きく揺れ、ビルの上半分が更に傾き倒れると、隣の低いビルの上に凭れ掛かって止まった。

その拍子に青葉が落ちそうになったが、咄嗟に健が手を掴み落下を阻止する。しかし無理な体勢で掴んだため、引っ張り上げるのは無理そうだった。

 

健「うわぁっ!掴まれ・・・!」

 

ディーコン「手を貸せ!」

 

健「そっちに寄せる・・・!非常階段の方に下りて・・・!」

 

健の手を掴み ぶらさがる青葉の もう片方の手を、少し下の方に居たディーコンが掴み、健が手を離すとディーコンが青葉を、隣のビルの非常階段の方へと下ろした。

だが巨魔は、青葉達が生きてると知るや、再び襲い掛かろうと動き出す。

 

青葉「健君!!!」

 

ディーコン「隠れろ!」

 

健や他の者も、隣のビルの非常階段の方へ下りるが、巨魔が迫り逃げようにも間に合わない。目の前では、掘削機のように回転する歯が並んだ巨魔の口が、大口を開けて今にも飛び掛かろうとしていた。

そこへ真魔人ダンテが、高速飛行しながら接近していた。

 

ダンテ『待ってろ!!いま行く!!

 

真魔人ダンテは、掌からエネルギー弾《ジ・オンブラ》を連射し、巨魔へ攻撃する。

巨魔も金属の触手を伸ばし、真魔人ダンテに対し反撃に出るが、真魔人ダンテは《ジ・オンブラ》を連射したまま触手を躱し、倒れるビルと巨魔の下を潜り抜け上昇する。

ビルの上へと舞い上がった真魔人ダンテは、反転しながら無数のエネルギー光弾《ザ・ルーチェ》を発射し、倒れるビルに穴を空けると急降下し、再び《ジ・オンブラ》を連射しながら その穴に飛び込む。

青葉達は真魔人ダンテが何をするつもりなのか察し、その衝撃に備えようと後退る。

倒れるビルの中を通り抜けた真魔人ダンテが、魔剣ダンテを振り下ろしながら巨魔と ぶつかり、その衝撃に巨魔の身体が千切れて地上へ落下した。

巨魔を倒した真魔人ダンテは再び上昇し、ビル建設用のクレーンの上に着地する。

しかし地上では、巨魔を失ったヘルナログが、魔銃で真魔人ダンテを狙っていた。

ヘルナログがエネルギー弾を発射し、真魔人ダンテは それを避けるため飛翔しようとしたが、エネルギー弾が分裂して無数の光弾になると、全ては避けれず一部の光弾が命中して吹き飛ばされ、建設途中のビルの中に突っ込んでしまう。

ビルを抜けて反対側に出ると、そこにあった別のクレーンのワイヤーに引っ掛かって絡まり、真魔人ダンテは身動きが取れなくなる。

 

ダンテ『あの野郎・・・!

 

ワイヤーを外そうと藻掻いてると、地上を走る天龍型が乗る車が来たのが見えた。

 

龍田「提督!!」

 

ダンテ『天龍、龍田!!

 

天龍「いま行く!!」

 

スペース・ブリッジの柱が設置されているビルの屋上では、セイファが遂に、スペース・ブリッジの起動に動き出そうとしていた。

 

セイファ「世界中の悪魔達よ。柱を発射」

 

セイファの指示により、世界中に潜伏していた悪魔達が柱を起動した。

柱は宙に浮き空へ舞い上がると、スペース・ブリッジを形成するためのフォーメーションに並び、始動し始めた。

地上から人類が消えるまで、もう時間はない。




次回も宜しく お願い致します!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。