Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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内容が薄くなってきた気が・・・(ーー;)

とりあえず5話です。どうぞ!


Mission5 天龍~己の力を示せ~

昼下がりの執務室。ダンテは1人で黙々と書類に目を通しサインを書き入れていた。艦娘達は訓練など それぞれの役割を果たしているため、執務室にはダンテ以外 誰も居ない。

 

「提督 入るぞー」

 

ノックと同時に部屋に入る天龍。その後ろには龍田も居た。

 

「返事も待たずに入ってくるとはね。俺が裸だったら どうするつもりだったんだよ」

 

「執務室で裸になる意味が分かんねぇ」

 

天龍は呆れつつも そう返した。

 

「もし裸になってたら切り落としてあげる」

 

“何を?”とは敢えて聞かないダンテと天龍。

 

「それで?今日は姉妹揃って何用で? 」

 

「ここに来てから気になってた事があってな」

 

執務机に立て掛けられているリベリオンを見ながら答える。

 

「その剣は提督のか?」

 

「まぁな、この剣に興味があるのか?レンタル料は高いぜ」

 

「生憎と剣なら間に合ってる。俺には この刀があるからな」

 

天龍は自分の刀をダンテに翳すように見せる。

 

「・・・・・・()か」

 

「それより そんなデカい剣 扱えるのかよ?」

 

「・・・世間話のために来たのか?悪いが この書類を片付けないと また大淀と鳳翔に怒られるんだよ。話し相手なら他を当たりな」

 

「俺と手合わせしてみないか?」

 

「・・・話 聞いてたか?」

 

「何だ、ビビってんのか?」

 

「・・・・・・」

 

ニヤニヤとした顔でダンテを挑発する天龍。イラッとしたダンテは少し考え、天龍の挑戦を受けることにした。

 

「良いぜ、遊んでやる」

 

「なら外のグラウンドでやろうぜ」

 

ダンテはリベリオンを背中に背負い、3人は執務室から出てグラウンドに向かう。

 

 

*鎮守府 グラウンド*

 

グラウンドへと着いたダンテと天龍は、距離を置き向かい合っていた。

 

「ルールは?」

 

天龍に尋ねるダンテ。

 

「相手に“降参”と言わせた方が勝ちで どうだ?」

 

「OK」

 

2人は剣を抜き構える。

 

「待ちなさーい!」

 

すると鳳翔達 空母艦娘が慌てて走ってきた。演習中の空母の艦載機を操縦するパイロット、妖精さん達が3人を見つけ、様子が おかしかったため鳳翔達に報告したからだ。騒ぎを聞いた他の艦娘も駆け付けた。

 

「2人共 何をやっているんですか!?」

 

「馬鹿な事は止めなさい」

 

「司令官!怪我するからやめてよ!」

 

「喧嘩は良くないのです!」

 

「提督が問題を起こすと またピザ抜きになってしまいます!」

 

鳳翔、加賀、雷、電、赤城の順で止めるよう説得する。赤城だけ違う心配をしていた。

 

「一理ありますね」

 

加賀が仲間になった。

 

「天龍さん!一人前のレディは こんな事しちゃダメよ!」

 

「心配すんなよ。ちょっと手合わせするだけだから」

 

「提督・・・」

 

大淀が心配そうにダンテを見る。

 

「大丈夫だ。悪いようにはしないよ」

 

「止めても無駄みたいね」

 

「皆さん、後ろに下がりましょう」

 

加賀と赤城は皆を下がらせる。艦娘達は渋々 後ろに下がり、2人の闘いを見守ることにした。

ダンテと天龍は再び剣を構え、天龍が先に動きダンテに斬りかかる。それに対してダンテはリベリオンで攻撃を防ぐ。天龍は何度も斬りかかるが、ダンテはリベリオンで攻撃を防ぐばかり。誰の目からもダンテが防戦一方にしか見えない。

 

「龍田は どっちが勝つと思う?」

 

「もちろん天龍ちゃんよ」

 

「じゃあさ、賭ける?」

 

「何を~?」

 

「夕飯の後のデザート」

 

「良いわよ~(たぶん提督が勝つんでしょうね)」

 

北上からの賭けを受ける龍田。龍田は正直に言うとダンテが勝つと思っている。以前の出撃でダンテがイ級とホ級を轟沈させたのを見ている。だからこそダンテの強さは知っている。少なくとも普通の人間よりは強いと。天龍に賭けたのは妹として姉を立てるためだ。

 

「提督、一応 手加減はしてますね」

 

「えぇ、何事もなく無事に終われば良いのですが・・・」

 

「(切るって言うより、殴るって感じだな)」

 

「オラオラどうした!防御だけじゃ天龍様は倒せねぇぞ!そのデカい剣は お飾りか?」

 

天龍が力一杯 刀を振り下ろす。だがダンテは その一撃も防ぐ。2人の刃が鍔迫り合いとなり、天龍は踏み込みながら両手で力を入れて押し込もうとするが びくともしない。

 

「勇ましいのは結構だが、それだけじゃ勝てないぞ」

 

「なに!?」

 

ダンテは天龍を押し返し、1度 距離を取る。そして今度はダンテが天龍に斬りかかる。先程とは違い、今度は天龍が防戦一方となる。

 

「(何だよコイツ!?さっきと全然 違う!)」

 

「ちょっと強めに行くから踏ん張れよ」

 

「!?」

 

ダンテは刀 諸共 天龍を弾き飛ばす。吹き飛ばされた天龍は その拍子に刀を手から離してしまう。慌てて刀を取ろうとする天龍だが、それを許すダンテではない。ダンテは『スティンガー』を天龍に向かって繰り出した。

 

「(ヤバい、殺られる!)」

 

「「「あぁっ!」」」

 

暁、雷、電は思わず目を手で覆う。

 

「「っ!!」」

 

加賀と北上は息を飲む。

 

「「提督!!」」

 

鳳翔と大淀は叫ぶ。

 

「「・・・・・・・・・」」

 

赤城と龍田は静かに行く末を見守っていた。

迫り来るリベリオンに天龍は顔を背けて目を瞑る。だが いつまで経っても痛みを感じない。恐る恐る目を開け前を見ると、目の前にリベリオンの切っ先があり、ダンテはリベリオンを天龍の顔の前で止めていた。

 

「まだ続けるかい?」

 

「ま、参った降参だ」

 

艦娘達は最悪の事態にならずにホッと胸を撫で下ろした。

 

「どうだった、天龍ちゃん?」

 

「あぁ、龍田の言う通りだ。ただ者じゃねぇな、艦娘の俺に勝つなんて・・・」

 

「提督、どうして こうなったのか説明してください」

 

鳳翔が詰め寄ってくる。

 

「説明って言われてもな・・・」

 

「散々 心配かけたのだから説明してもらわないと納得できないわ」

 

「何だよ加賀、俺の事 心配してくれたのか?嬉しくて涙が出そうだ」

 

「勘違いしないで。駆逐艦の子達に一生 消えないトラウマが刻まれないか心配してたの」

 

「そりゃ残念」

 

「(素直じゃないわね)」

 

赤城はクスッと笑いながら加賀を見ていた。

 

「もう刻まれてるかもよ」

 

そう言った北上の視線を追うと・・・・・・・・・電、雷、暁が半泣き状態だった。

 

「喧嘩をする司令官さんは嫌いなのです」

 

「おい泣くなよ、悪かったよ」

 

流石に焦るダンテ。

 

「もう喧嘩しない?」

 

「え?あー・・・しないって」

 

「絶対?」

 

「・・・・・・しないって(多分な)」

 

「なら嫌いにならないのです」

 

「そりゃ良かった。お前らに嫌われると困るからな」

 

「ロリコン?」

 

「おい、聞こえてるぞ」

 

北上は口笛を吹きながらダンテから顔を背ける。

 

「そろそろ説明の方を お願いしたいのですが・・・」

 

大淀が説明の催促をするが、天龍が待ったを掛ける。

 

「待ってくれ、俺が悪いんだ」

 

天龍は皆に一から説明をした。龍田から出撃の際、ダンテが深海棲艦を簡単に沈めた事。悪魔と戦っている事。それを聞いて自分の命を預けられる提督か見極めようと考え、ダンテに挑んだと。

 

「事情は解りました。しかし何故 龍田さんは止めなかったのですか?」

 

鳳翔は龍田に聞く。

 

「天龍ちゃんが闘いたがっていたし、それで天龍ちゃんが提督を信用できるなら止めない方が良いと思ったの。それに天龍ちゃん少し脳筋だから口で言っても無駄だしね~」

 

「おい!」

 

「「ぷっ」」

 

「笑うな!」

 

思わず吹き出してしまったダンテと北上。

 

「全く もう・・・」

 

鳳翔の気苦労は絶えないようだ。

 

「アンタの事 見くびってたよ。艦娘の俺が負けるとはな・・・」

 

「まぁ、こんなもんだろ」

 

さも平然と言うダンテ。

 

「・・・提督、頼みがある。たまにで良いから、俺の剣の稽古に付き合ってくんないか?」

 

天龍はダンテに頭を下げて頼む。

 

「う~ん、皆が許せばな」

 

天龍は皆を見る。

 

「危なくない程度になら、良いのでは?」

 

「・・・そうですね」

 

赤城と加賀は危険が無ければ良いそうだ。

 

「また するのですか?」

 

「心配すんなよ、ただの訓練だよ」

 

「なら良いのです!ですよね、暁ちゃん、雷ちゃん」

 

「「う、うん・・・」」

 

「あたしは どっちでも良いよー」

 

「鳳翔さん・・・」

 

大淀は鳳翔に どうするのか目で訴える。

 

「・・・・・・・・・分かりました。ただし、くれぐれも心配を掛けないように お願いしますね」

 

「決まりだな」

 

「っ!おう!」

 

ダンテの言葉に、天龍は満面の笑みを浮かべて返事をした。

 

「それで提督?書類の方は どうなったのですか?」

 

1番 大事な事は忘れていない大淀だった。

 

「あ・・・」

 

「提督 少し お話があります」

 

「いや仕事が残ってるから話してる時間 無いだろ?」

 

大淀と鳳翔が それで許す訳もなく・・・

 

「そちらは手伝いますので」

 

「私も手伝いますので時間は大丈夫ですよ。では執務室に行きましょうか」

 

「勘弁してくれ・・・」

 

「天龍さんと龍田さん、あと北上さんも お話がありますから一緒に執務室まで どうぞ」

 

「げっ、何で あたしまで・・・」

 

「2人を止めずに どちらが勝つか賭けてたからです」

 

「・・・・・・・・・」

 

「お前そんな事してたのかよ」

 

鼻で笑うダンテ。

 

「仕方ねぇ、行くか龍田」

 

「天龍ちゃんが行くなら良いわよ~」

 

その後 執務室では正座をしたダンテ、天龍、龍田、北上が鳳翔の説教という名の口撃を数時間 受け続け、さらにダンテは書類のミスを大淀に指摘され、さらに説教を受ける事になった。

 

 

*食堂*

 

説教を受けた4人は食堂の椅子に座りながら真っ白になっていた。

 

「大淀、あの4人 何かあったの?」

 

事情の知らない明石が聞く。

 

「鳳翔さんに お説教されたの」

 

「あぁ・・・」

 

厨房からは間宮が4人の様子を見ていた。

 

「(夕飯が お口に合わなかったのかしら・・・)」

 

間宮だけ状況把握できずに余計な心配をしていた。

鎮守府は騒がしくも、今日も無事に(?)1日を終えたのだった。

 

 

・・・・・・

 

同じ頃、真っ暗な空間に道化師ジェスターが居た。

 

「オレ様の為に しっかり役に立ってくれよ、デビル坊や。ヒャーハハハハハハハハ!!」

 

その後ろには巨大な獣。三つ首の魔犬が佇んでいた。




最終回ばっかり考えて、それまでのストーリーを考えてない体たらく。申し訳ない。
まぁ真面目な話とかシリアスとか ほのぼのストーリーとか色々 書きたいので、好みじゃない話も出てくるかもしれませんが お付き合いください。

次回も よろしく お願いします!

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