Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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75話です!どうぞ!


Mission75 北方アルフォンシーノ列島沖~持ち出された石棺~

*幌筵泊地 工廠*

 

明石は工廠で頭を悩ませていた。目の前にはバラしたレッドクイーンがある。

 

明石「(これ、どう考えても無茶し過ぎだよね・・・?)」

 

レッドクイーンの内部機構は ある程度は理解したが、その設計が技術者としての目線から見ると過剰なのだ。普通なら使用者が怪我をしても おかしくない。マトモな技師として本当に元の状態に戻していいのか悩む。

 

明石「(ここまでの出力、必要なのかな?ネロさんは元に戻せって言ってるけど・・・う~ん、夕張の意見も聞きたいけど ここには居ないし・・・)あー!頭 痛い!」

 

考え過ぎで頭痛がする。何にせよ、レッドクイーンに合う部品も ここには無い。本格的な修理は鎮守府に帰ってからとなる。

 

 

*北方アルフォンシーノ列島沖*

 

深海棲艦が集結中の大規模泊地が発見された。

これを撃滅する為に、第1、第3艦隊が敵泊地に向かって出撃し、遅れて第2艦隊も出撃する。そして、陽動作戦に第4艦隊が出撃した。

ダンテは第1艦隊の蒼龍、飛龍、金剛、霧島、摩耶、鳥海に同行し、ネロは第4艦隊の隼鷹、妙高、那珂、如月、深雪、白露と共に陽動作戦を開始した。

陽動作戦を行っているネロから、ダンテの無線に連絡が入る。

 

ネロ『ダンテ、あいつら引っ掛かったぞ』

 

ダンテ「そのまま暴れまくって引き離せ」

 

ネロ『やってるよ、オラァ!』

 

無線を聞く限りでは、作戦は上手くいってるようだ。

深海棲艦の注意がネロと第4艦隊に向いている間に、本格的にダンテ達は動き出す。

 

蒼龍「敵艦 発見!」

 

北方 哨戒艦隊B群を発見、編成は軽巡ヘ級elite、駆逐イ級 後期型、駆逐イ級3隻。

蒼龍の報告にダンテは頷き、蒼龍と飛龍は艦載機を発艦する。艦載機と第3艦隊の支援攻撃により、あっという間に北方 哨戒艦隊B群は轟沈した。

先に進むが、少しして艦隊は止まった。

 

ダンテ「どうした?早く羅針盤 回せよ」

 

蒼龍「それが・・・」

 

この先で航路が分岐している。そういう時は羅針盤を回して航路を決めるのだが、羅針盤の妖精さんは どちらでも好きな方へ行くように言っている。

 

霧島「どうしますか?」

 

ダンテ「北から回る方には戦艦が居るんだよな?」

 

霧島「事前の偵察では そうでしたね」

 

ダンテ「南から回る方は空母だったか?」

 

鳥海「そうです」

 

ダンテ「よし、戦艦が居る方に行こう」

 

蒼龍「理由は?」

 

ダンテ「頑丈な奴の方が殴り甲斐がある」

 

蒼龍「じゃあ逆で」

 

ダンテ「おい!」

 

金剛「先に行きマスヨー」

 

ダンテが言う方とは逆の航路に艦隊は進み、ダンテを置いていく。その航路はダンテが選んだルートより比較的 楽なルートだ。

蒼龍と飛龍は、出撃前に赤城と加賀から ある注意をされていた。

 

 

“いいですね、提督が筋の通らない理由で何かを決める時は、無視するように”

 

“あの人は自分から危険に飛び込みたがるから苦労するわよ。嫌なら自己判断で動きなさい”

 

 

一航戦の先輩達の言う事に従う二航戦。

艦隊は どんどん先に進んでいく。

 

ダンテ「やる気のない奴らだ・・・」

 

ダンテは やれやれと思いながら艦隊を追った。

艦隊に追い付き進んでいると、偵察に出していた艦載機が深海棲艦を発見した。北方 派遣任務部隊で、編成は空母ヲ級flagship、空母ヲ級elite2隻、軽巡ヘ級elite、駆逐イ級2隻だ。

同時に深海棲艦の偵察機もダンテ達を発見する。両艦隊は攻撃機を発艦、制空権 争いが始まる。対空装備を積んだ摩耶と鳥海も敵艦載機を撃ち落としていく。

 

飛龍「制空権 確保!」

 

艦載機による爆撃と雷撃を開始。駆逐イ級2隻が轟沈するが、他の深海棲艦は回避する。艦娘達にも深海棲艦の艦載機からの爆撃と雷撃が迫るが、寸でのところで これを回避する。

 

摩耶「あっぶね~!」

 

第3艦隊の支援攻撃が始まる。空母ヲ級eliteの1隻と軽巡ヘ級eliteが中破になり、金剛、霧島、摩耶、鳥海が敵艦隊に砲撃を開始する。

ダンテは後方で その戦いを見ながら、顎を擦り何かを考えている。

 

ダンテ「(う~ん、妙だな・・・)ネロ、聞こえるか?」

 

ダンテはネロに通信を入れた。ネロは すぐに応答した。

 

ネロ『何だ?』

 

ダンテ「そっちは どうなってる?」

 

ネロ『どうって・・・言われた通り深海棲艦と遊んでる・・・おわっ!?那珂!俺を殺す気か!』

 

那珂『今の那珂ちゃんじゃないよね!?白露ちゃんだよね!?』

 

ネロ『白露!』

 

白露『ごめんなさーい!』

 

特に問題はなさそうだ。次に幌筵泊地に無線を入れる。

 

 

*幌筵泊地 作戦司令室*

 

司令室には大淀、赤城、加賀が待機している。ダンテからの通信に大淀が出る。

 

大淀「作戦終了時間まで まだ時間があるようですが、もう終わったんですか?」

 

ダンテ『いや、まだドンパチやってるぞ』

 

大淀「じゃあ どうしたんですか?」

 

ダンテ『そっちで待機してる艦娘で、偵察機 使える奴に周辺を警戒させとけ』

 

大淀「は、はい、分かりました・・・」

 

ダンテとの通信が切れると、大淀は首を傾げた。気になる赤城と加賀は大淀に問う。

 

赤城「提督ですか?」

 

大淀「はい、偵察機を使える艦娘で、周辺を警戒しろと・・・」

 

赤城と加賀は顔を見合せ頷き合い、すぐに水上機を積んでる艦娘達に指示を出して泊地周辺を偵察させる。

 

 

・・・・・・

 

*北方アルフォンシーノ列島沖*

 

爆撃により最後の1隻となった空母ヲ級flagshipが沈められた。あとは敵泊地を叩くのみだ。

艦隊は敵泊地に進み接近。すぐに泊地を護る北方 主力艦隊に攻撃を仕掛ける。

北方 主力艦隊は空母ヲ級flagship、軽巡ツ級、駆逐イ級 後期型、駆逐イ級4隻から編成されている。

 

ダンテ「(やっぱり おかしい・・・簡単過ぎる)」

 

ネロと第4艦隊が陽動しているとはいえ、あまりにも手応えがなさ過ぎる。過去、敵泊地に攻撃を仕掛けた時には最上級の深海棲艦が待ち構えていたが、今回は居ない。それ処か、護るべき泊地ではなくキス島 後方で泊地棲鬼が居たのも不自然だ。

第2艦隊も到着し、支援攻撃を開始。それから戦闘は続き、多少の被弾をする者も出たが、北方 主力艦隊は壊滅した。こうして北方海域の制海権は確保したのだが・・・。

 

霧島「おや?提督、どこへ行くんですか?」

 

金剛「提督ぅ?」

 

ダンテは泊地へと上陸した。

そこへ、ネロと第4艦隊が合流した。

 

那珂「みんなー、お疲れ様ー!」

 

隼鷹「いやー、ネロが1人で片っ端から深海棲艦 沈めていくから、私ら必要なかったかも」

 

いい仕事をしたのか、第4艦隊は ご機嫌だった。だがネロは、ダンテが居ない事が気になった。

 

ネロ「ダンテは どうした?」

 

蒼龍「それが、敵泊地に上陸しちゃって・・・」

 

ネロ「・・・・・・?」

 

 

*敵泊地*

 

敵泊地に上陸したダンテは、ある建物を見上げていた。その建物は、以前 艦娘達とバカンスで宝探しをした時に見付けた遺跡に似ていた。どうやら、深海棲艦は この遺跡を基地として利用していたようだ。

そこへ、同じように上陸したネロが来た。

 

ネロ「こんな所で何してるんだ?」

 

ダンテ「ちょっとな」

 

ネロもダンテ同様、遺跡を見上げる。

 

ネロ「随分 古いな」

 

ダンテ「中に入るぞ」

 

ネロ「おい、皆 待ってるぞ」

 

ダンテはネロの言葉を聞かずに遺跡の中へと入ってしまった。

 

ネロ「無視かよ・・・」

 

ネロもダンテを追って遺跡の中へ入る。

 

 

*遺跡内部*

 

中に入ると黄色い炎が灯り、通路を照らす。通路は一本道で迷う事はなさそうだ。

階段を下り、通路を進んでいくと、最奥の大広間へと辿り着いた。最奥には祭壇があるが、何も祀られていない。

ダンテは懐から、ネロから預かった黄色い石を取り出した。

 

ダンテ「ここにあったのは この石か?」

 

ネロ「ダンテ、こっち見てくれ」

 

ネロが呼ぶ方を見ると、隣の部屋に続く入り口があった。中に入ると、石棺が安置されていた。

 

ネロ「何だと思う?」

 

ダンテ「棺だろ」

 

ネロ「開けたら呪われたりしてな」

 

ダンテ「ミイラ取りがミイラになるってか?」

 

ネロ「・・・・・・ないな」

 

ダンテ「だな」

 

きっちり蓋がされている石棺の蓋を押し退け、棺の中を見る。中にはミイラではなく、新鮮な女性の遺体が入っていたが、少しすると干からびてミイラ化してしまった。

 

ネロ「おいおい、今の何が どうなったんだ?」

 

ダンテは石棺の横の床を見る。床には安置されている石棺と同じサイズの跡が残っていた。

 

ダンテ「もう1つあったみたいだぜ」

 

ここには2つの石棺が安置されていたようだ。1つしかないのは、何者かに運び出されたからだろう。

 

ネロ「深海棲艦が墓荒らしか?」

 

ダンテ「理由があって運んだんだろうな。青葉が見たら喜びそうだ・・・」

 

他に目ぼしい物は無いので、ダンテとネロは遺跡から出る事にした。

出口に行くために隣の大広間に移るが、そこにある像が悪魔へと変わった。その悪魔は山羊の頭部を持つ『山羊の一族(ゴートリング)』。

正式 名称は不明。その理由は、本当の名を呼ぶ事で、この悪魔に力を与える可能性があるかららしい。

ゴートリングは淫らな欲望の解放を掲げ、長年に渡って多くの迷える民を堕落させてきた悪質な誘惑者。人語を解し、強力な魔術を操る。

ゴートリングは2体 現れた。

 

ネロ「まだ帰るなってさ」

 

ダンテ「どっかで見た悪魔だな。だが、頭数は丁度 揃ってるな」

 

ネロ「もう おっさんなんだから休んでてもいいんだぜ。俺が両方 相手してやるよ」

 

ダンテ「生意気 言いやがって。俺は まだまだ現役だ、坊や」

 

ネロ「ガキ扱いして“坊や”って言うな」

 

ダンテ「お前こそ “おっさん”って言うじゃねぇか」

 

ゴートリングは翼を広げ、宙に浮きながらダンテとネロに向かって電撃を放つ。ダンテとネロは左右に別れて回避し、銃を撃ちながら側面に回り込んでいく。

2体のゴートリングは背中合わせになり、再び電撃を放つが当たらない。

 

ダンテ「Trick!」

 

ダンテがトリックスターの能力により、一瞬でゴートリングの頭上に瞬間移動し、『兜割り』で縦一閃で叩き斬りながら、ゴートリングを地上に叩き落とす。

ネロはデビルブリンガーでゴートリングを殴り飛ばした。ダンテとネロは、ゴートリングに追撃を仕掛けていく。

 

 

*敵泊地*

 

第1、第4艦隊も敵泊地に上陸し、第2、第3艦隊は水上で待機している。敵泊地に上陸した艦娘達は、ダンテとネロが戻ってこないので待ちくたびれていた。

 

鳥海「提督、遅いですね・・・」

 

蒼龍「ネロさんまで戻ってこないし・・・」

 

那智「1度、様子を見に行った方がいいのでは?」

 

2人を探しに行くか大人しく待っているかで悩んでいると、どこからともなく、白銀の狼が2匹 現れた。

 

隼鷹「何で狼?」

 

白露「足柄さんの知り合いかな?」

 

那智「違うと思うぞ・・・」

 

『飢えた狼』と呼ばれていた足柄の知り合いか どうかは兎も角、この狼は ただの狼ではない。この2匹の狼は『フレキ&ゲリ』。

過去、ダンテが『デュマーリ島』と呼ばれる島に赴いた時、『ボルヴェルク』という悪魔に付き従っていた狼型の使い魔。もしかすると、嘗て彼に寵愛された勇者の霊が転生したのかもしれないとされている。

嘗てダンテが、デュマーリ島で戦った個体なのか別個体なのかは分からない。

フレキ&ゲリは牙を剥き出しにして唸り、艦娘達に威嚇している。

 

深雪「これ、もしかしてヤバい雰囲気?」

 

那智「可哀想だが、威嚇射撃で追い払うか」

 

那智が主砲をフレキ&ゲリの近くに砲撃。威嚇射撃すると、フレキ&ゲリは逃げる処か素早い動きで艦娘達に向かってくる。

フレキ&ゲリを ただの狼だと思っている艦娘達は、可哀想という理由から直接 砲撃できずに逃げ惑う。艦娘と言えど、狼に牙を剥き出しにされ、唸りながら飛び掛かってこられたら恐い。恐いものは恐い。艦娘達はキャーキャー言いながら、遺跡がある方へと逃げていった。

 

 

*遺跡 内部*

 

ネロ「Stand still(じっとしてろ)!」

 

ダンテ「Freeze(動くなよ)!」

 

ゴートリングに止めを刺し、2体は苦悶の声を上げながら消滅した。

ダンテとネロは出口に向かう。

 

 

・・・・・・

 

*敵泊地*

 

ネロ「ダンテ、あれ・・・」

 

ダンテ「ん?あいつら、何してんだ?」

 

遺跡を出ると、艦娘達がキャーキャー言いながら走ってくる。その後ろからは2匹の狼。

ダンテはフレキ&ゲリに銃を撃つが、2匹は素早い動きで弾丸を躱した。

ダンテの姿を見た2匹は、遠吠えを上げて どこかへと飛んで行き姿を消した。

 

ダンテ「今日は見覚えのある奴に よく会うな」

 

ネロ「何があった?」

 

蒼龍「提督 待ってたら狼に襲われたんですよ!」

 

飛龍「何で早く戻ってきてくれなかったんですか!?」

 

ダンテ「あれは悪魔だ。あと お嬢ちゃん誰だ?」

 

飛龍「飛龍ですよ!二航戦の飛龍!」

 

まだ艦娘 全員を覚えていないダンテ。

ここでの用も済んだので、泊地へと戻る面々。

泊地の方でも偵察をさせていたが、深海棲艦の襲撃など、特に問題はなかったようだ。

ダンテ達は任務を終え、鎮守府へと戻った。

 

 

・・・・・・

 

*どこかの海域*

 

海の ど真ん中で、貨物船が深海棲艦に囲まれていた。

そこには姫級や鬼級の深海棲艦が居る。

貨物船には・・・

 

ドクター「丁寧に扱ってくれたまえ。それは貴重品だからね」

 

ドクターが船の乗組員に石棺を引き渡していた。そこへフレキ&ゲリが飛んで来た。

 

ドクター「ご苦労、君達の主も そろそろ戻ってくる頃だろう。・・・・・・そうか、ダンテ君が・・・」

 

フレキ&ゲリを労い、石棺を引き渡したドクターは2匹と共に どこかへと消え、深海棲艦も海中へと消えた。

貨物船は日本に向かって航路を取る。




次回も よろしく お願いいたします!
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