83話です!どうぞ!
*Devil May Cry鎮守府 食堂*
ダンテが鎮守府に戻ると、セリーナが遊びに来た。
セリーナなら どうにかできないかと思い、現在 食堂で艦娘達を見てもらっている。
セリーナ「・・・・・・全く分からん」
ネロ「アンタでもムリなのか?」
セリーナ「そもそも、妾は艦娘については そこまで詳しくないぞ」
セリーナでも無理なら、明石だけが頼りだ。今は待つしかない。
ダンテ「今日は帰りな。こんな状態じゃ、初雪とゲームもできないだろ」
セリーナ「いや、兄上が関わっているなら、妾も付き合おう」
・・・・・・
*執務室*
時間も過ぎ、夜になった。
執務室では誰も喋らず、食事の音だけが鳴っていた。ダンテ、ネロ、川内、セリーナは、少し遅い夕食を摂っていた。間宮と鳳翔も眠ったままだが、食堂に居る妖精さんが頑張って作ってくれた。明石は食事もせずに、ずっと弾丸の中身を調べている。
そんな中、不意にダンテが立ち上がる。
川内「どうしたの?」
ダンテ「お客さんだ。川内、明石の所に行け。セリーナ、艦娘と憲兵 全員を移動させろ」
川内「了解!」
川内は すぐに執務室から出ていったが、セリーナはダンテの指示が よく分からず、頭に『?』を浮かべていた。
セリーナ「移動って、どこにだ?」
ダンテ「どこでもいい。安全な場所に移せ」
セリーナ「まさか妾が足で使われるとは・・・」
文句を言いながらも、セリーナも やっと動いて食堂に向かった。付き合うと言ったからには しっかりと働いてもらう。
ネロ「あいつら また来たのか?」
ダンテ「何にせよ、生きたまま捕まえる。色々と聞きたいしな」
ダンテとネロも行動を起こした。
その後ダンテの指示で、ネロは鎮守府のブレーカーを落とす。鎮守府は、真っ暗闇に包まれた。
*正面ゲート*
傭兵「(電気が消えた?)気を付けろ。向こうは こちらに気付いている」
傭兵達は暗視ゴーグルを装着し、鎮守府の敷地内を進む。目標は赤城の確保。
*工廠*
工廠では、川内が明石と合流していた。
川内「電気が消えた・・・」
明石「何があったの?」
川内「敵だよ。今は提督と合流しよう」
川内と明石は、辺りを警戒しながら移動を始めた。
・・・・・・
*本館*
傭兵達は複数の部隊で鎮守府中に散開しながら、しらみ潰しに赤城を探していた。艦娘寮、グラウンド、演習場、工廠、どこにも居ない。あとは本館と食堂のみだ。
散っていた傭兵の部隊が合流し、警戒しながら本館の中へ入り、各階に散っていく。
*執務室*
執務室ではネロ、川内、明石が戻り、ダンテと合流して作戦会議の真っ最中だ。
ダンテ「とりあえず俺とネロで無力化する」
川内「私も行く」
ダンテ「あいつらは艦娘に対抗できる装備がある。気付かれるなよ」
川内「夜戦なら、誰にも敗けないよ」
明石「私もやります」
明石は戦闘向けの艦娘ではない。気持ちは分かるが、ダンテは許可できない。あまりにも無謀だ。
明石「考えがあるんです」
明石は執務室の壁をペタペタと触りだす。少しすると、壁の一部がスイッチのように窪んだ。すると、隠し扉が動き、小さめの部屋が現れた。
ダンテ「・・・何だ こりゃ?」
その部屋は、ダンテが閻魔刀で本館を斬った後、修繕した夕張によって造られた隠し部屋だった。中には鎮守府中を映すモニターがあり、よく分からないボタンも いくつもある。
ネロ「何で鎮守府を監視するように映ってる?」
明石「それは青葉です」
ダンテ「また青葉か・・・」
この部屋は青葉も1枚 噛んでいた。
この部屋の事は、夕張と青葉だけしか知らない事だったが、明石は夕張から教えてもらい知っていた。
それだけではない。
明石「前に修繕した時に、トラップも仕掛けたらしいんです」
夕張の工作意欲が爆発し、こんな時の為にと侵入者を排除する為のトラップを仕掛けていたらしい。しかも本館 全てを大改造して仕掛けている。ただし、トラップは この部屋からでしか作動させる事ができず、前回 傭兵が来た時には使えなかった。
ダンテ「役に立つんだろうな?」
明石「それは、やってみないと何とも・・・」
ダンテ「何でもいい。モニターで奴らを見ながら動かせ」
明石「はい!あと、これも」
ネロ「これって・・・」
明石がネロに手渡したのは、手榴弾が1個。殺す気 満々だ。これも夕張が用意した物で、明石が持ってきていた。
モニターには本館の各階を捜索している傭兵が映っている。
ダンテ「よし、お出迎えするぞ」
川内は執務室の扉から通路に出て、ダンテとネロは窓から外に出た。
・・・・・・
*4階*
本館の最上階を傭兵が捜索していると、天井から川内が見ていた。
黒い球体状の物が通路の床に落ちると、たちまち煙が立ち込める。それは川内が使った煙幕だ。視界が遮られ、傭兵達は混乱する。傭兵達を繋ぐ物は、無線のみだ。
傭兵「何が起きてる?誰か、何か視えるか?」
天井から床に着地し、川内は見えているかのように煙の中で傭兵を無力化していく。傭兵の1人の顎に重い一撃を入れ、脳震盪で傭兵は倒れる。川内は倒れる傭兵を受け止め、そっと寝かせる。倒れる音で気付かれない為だ。そして また1人、また1人と、動ける傭兵の数が煙の中で減っていく。
傭兵「おい!聞こえないのか?返事をしろ!・・・っ!?艦娘!」
しかし、全員を無力化する前に煙が晴れた。
最後の1人が川内に気付き、銃を撃ってくる。川内は飛び上がり、天井裏に逃げ込んだ。傭兵は天井に向かって闇雲に銃を乱射していると、少し離れた位置で艤装を装着した川内が現れた。傭兵は天井を撃つのに必死で気付いていない。
川内は無情にも魚雷を投げる。床に落ちた魚雷は、傭兵を巻き込んで爆発した。
川内「あっ、殺しちゃ駄目なんだっけ?・・・1人ぐらい大丈夫だよね」
先に無力化された傭兵達は、身ぐるみを全部 剥がされた状態で縄で縛られ、床に転がっていた。
*1階 食堂*
戦闘音は、他の階でも聴こえていた。
傭兵「今のは、上からか?」
傭兵「気にするな。俺達は ここを調べるぞ」
食堂に入るが、中は もぬけの殻だった。既にセリーナが移動させた後だった。
傭兵は厨房の奥も確認する。
傭兵「おい、冷蔵庫だ。何か食べていかないか?」
傭兵「今は任務中だぞ。他に先を越されても知らないぞ」
冷蔵庫から盗み食いし、油断しているところに食堂の窓を突き破ってダンテとネロが入ってきた。
ダンテ「無銭飲食は お断りだ!」
急所を外しながら、エボニー&アイボリーとブルーローズを高速連射して無力化していく。だが厨房の奥に居た数名の傭兵は助かり、隠れながらダンテとネロを相手に撃ち合いが始まる。更に別の部隊が駆け付け、食堂に入りながら撃ってくる。
ダンテとネロは、食堂の柱を盾にして遣り過ごす。当たっても死なないだろうが、当たると多少は痛いし服もボロボロになる。2人も それは嫌だ。故に当たってやる筋合いはない。
銃撃戦の最中、流れ弾が厨房のガスホースに当たり、そこからガスが漏れ始める。誰も気付いていない。
ダンテ「(ずっと遊んでいたいが、今回は悠長にはしてられないな・・・)ネロ!」
ダンテに呼ばれ振り向くと、手榴弾を渡せとジェスチャーで伝えてくる。ネロは飛んでくる弾丸の隙を見計らいながら、手榴弾をダンテに投げ渡した。ピンを外し厨房の方へと投げる。爆発が起きると食堂内 全域が炎に包まれ、ダンテとネロも炎に呑み込まれ、出入り口を塞いでいた傭兵も吹き飛んだ。
炎が消えると、ネロは予想 以上の威力に驚いたままダンテを見ていた。
ネロ「・・・・・・ド派手!!」
ダンテ「あれの どこが手榴弾だ!」
ガス漏れにより通常より威力の上がった手榴弾。食堂の機能は壊滅した。
ネロ「生きたまま捕まえるんじゃなかったのかよ?」
ダンテ「1人ぐらい生きてるのが居れば充分だ」
食堂に居た傭兵は沈黙したので、次の傭兵を無力化する為に移動する。食堂から出て、残っている傭兵に銃を撃つ。
*執務室*
ネロ『・・・・・・ド派手!!』
ダンテ『あれの どこが手榴弾だ!』
明石「うわ~・・・」
明石はモニター越しに各階の様子を見ていた。音声も丸聞こえになっている。モニターでは2階と3階に居た傭兵達が、1階と4階それぞれに移動を始めた。
そこへ川内が戻ってきた。
川内「どんな感じ?」
明石「残ってる傭兵が、提督達の方と こっちに分散して向かってきてる」
川内「じゃあ もう1回 行ってくるね!」
明石「待って!」
明石は訳も分からないまま、スイッチを押してトラップを作動させる。すると、2階の通路全域が爆発して吹き飛んだ。
モニターで様子を見ていた川内と明石は唖然としていた。
川内「・・・やり過ぎじゃない?」
明石「夕張、鎮守府に爆弾 仕掛けてたの!?」
*2階*
1階の傭兵を排除したダンテとネロも爆発に気付き、2階へと移動した。
2階の有り様を見て、こちらも唖然としていた。
ネロ「俺達ずっと爆弾の中で生活してたのか!?」
ダンテ「今まで誤作動がなくて良かったな」
*3階*
3階に居た傭兵は上に上がる為に移動していたが、明石が またトラップを作動させた。丸太が振り子のように迫り、傭兵が壁に めり込んだ。更にトゲ付き鉄球が飛んできて押し潰される。極めつけは矢が飛んできて射抜かれる。3階に居た傭兵は全滅した。
ダンテとネロも3階に移動してきた。
ネロ「トラップ スゲーな」
ダンテ「4階は川内が片付けたはずだ」
ネロ「じゃあ これで全部か?」
ダンテとネロは、川内と明石の無事を確認する為に執務室に向かう。
*執務室*
明石「ふぅ~、終わったぁ・・・」
川内「ねぇ、これは?」
明石「あっ!?ちょっと!」
川内が勝手にスイッチを押して、4階のトラップが作動した。4階にはダンテとネロが居る。
4階のトラップは3階と同じで、丸太、トゲ付き鉄球、矢が2人に迫る。
川内「ヤバい止めて!私 怒られる!」
明石「止め方 知らない!」
ダンテとネロは器用に躱していくが、モニターから2人の怒声が聴こえる。
『『明石ー!』』
明石「私のせいにされてるぅぅぅ!!」
・・・・・・
どうにか執務室で合流した4人は、捕まえた傭兵から情報を聞き出す為に尋問していた。
一部の傭兵、つまり4階で川内に捕まった傭兵は丸裸で、明石だけが後ろを向いていた。
ダンテ「さて、お前らの目的を聞かせてもらおうか」
傭兵「・・・・・・・・・」
傭兵は1人として口を開かない。最初から分かってはいたが、それでは困る。
ダンテ「ずっと黙ってるつもりか?本当は こんな事したくないんだけどなぁ・・・」
ダンテはデビルトリガーで魔人の姿になり、傭兵の1人を自分の方へ引き寄せる。
ダンテ『お前らが相手にしてたのは悪魔だ。さっさと情報 全部ゲロしねぇと、お前ら全員・・・食っちまうぞ!』
川内「(提督って演技派だな~)」
ネロ「(どっちが悪者か分かんねぇな・・・)」
ダンテに引き寄せられていた傭兵は、泡を吹きながら気絶した。他の傭兵もダンテの姿に恐れ、震えている。
ダンテは また別の傭兵を引き寄せた。
傭兵「言う!言うから!俺達はテイラー・コープの社長に雇われてる!目的は艦娘の赤城を捕らえる事だ!」
ダンテ『赤城を狙う理由は?』
傭兵「知らない!俺達 皆、そこまで聞かされてない!金を貰って、捕まえるように言われただけだ!知ってる事は全部 言った!言ったから食わないでくれ!」
ダンテは傭兵から手を離し、デビルトリガーを解除した。
下っ端だと知っている事は それぐらいだろう。だが それでも、犯人は分かった。
ネロ「テイラー・コープに行こうぜ」
ダンテ「そうだな」
すぐに行動に出ようとしたが、爆発音と共に、本館の建物が揺れた。その爆発は、鎮守府の外に待機していた傭兵の別の部隊からの攻撃だった。
ネロ「まだ居たのかよ・・・!」
ダンテ「あいつら仲間も殺す気か?」
アレックス・テイラーは様々なチームの傭兵を雇っている。彼らは お互いが商売敵だ。仲間意識などない。もし死ねば、報酬の取り分が増えるので気にしない。
ダンテ「明石、こいつら見張っとけ」
明石「私がですか!?」
このまま放置する訳にもいかず、ダンテ、ネロ、川内は外の傭兵を排除する為に執務室を出る。
・・・・・・
本館の外に出ると、1台のジープが鎮守府に突っ込んできた。運転してる者は迷彩服を着ており、スキンヘッドで顎髭を蓄えた大柄な男。しかも片手にバズーカを持っている。
傭兵の仲間かと思ったが、その男は なんと、傭兵に向かってバズーカを撃ち始めた。傭兵達が おもしろいぐらい吹き飛び、宙を舞っている。
ネロ「あれ、味方か?」
ダンテ「初対面だ」
川内「(もしかして あの人・・・)」
傭兵を吹き飛ばし終わると、男はジープから降りてきた。そして、ダンテを見ると・・・。
?「いや~ん!本物のダンテちゃんに会えるなんて、私 感激ー!」
「「「(ダンテ・・・
喋り方が おかしい・・・。
ダンテに会えたのが嬉しいのか、クネクネしながら小躍りまでしている。また変なのが来た。
ダンテ「どちらさんで?」
呉「初めまして、私は呉鎮守府の提督よ。元帥の命令で手助けに来たわ~。同僚として、手取り足取り よろしくねー!」
また変なのが増えた。
ネロ「他の鎮守府の提督が手助けって、
呉「おっさん!?今おっさんって言ったのかゴラァ!」
おっさんに戻る呉提督。
ネロ「言ってない!全然 言ってない!」
呉「あら やだ私ったら、空耳だったのかしら?」
ネロ「(メンドクセェー!)」
呉「あなた お名前は?」
ネロ「ネロだ」
呉「あなたも可愛い顔してるわね・・・好きよ!」
ネロ「こっち来んなぁぁぁぁ!!」
呉提督はネロに抱擁しようとするが、ネロは全力で避けて逃げる。
呉提督は日本人だが、アメリカ海軍に所属していた事があり、その後『ネイビーシールズ』に所属し、5年間 特殊任務に携わっていた。アメリカ海軍を除隊した後、しばらくは傭兵として戦地で活動していた。日本に戻ってきたが普通の生活に馴染めず、日本海軍に入隊。そして今は、呉鎮守府の提督となっている。こんなのでも、経歴は凄いのだ。ちなみにイケメンと可愛い顔立ちの男が好み。
元帥は呉提督が“適任”と言っていた。敵が傭兵なら、傭兵の世界を よく知る呉提督が適任と言えるだろう。
ダンテ「あとの事は任せていいか?」
呉「野暮ね~、ダンテちゃんの お願いなら何でも大歓迎よ!」
呉提督は好きな男に貢ぐタイプ。
ダンテとネロはテイラー・コープに向かう為に、バイクで出発した。
念の為にと、出発する前に川内から小型無線機を渡された。
・・・・・・
*街*
夜の街を、2台のバイクが駆け抜けていく。乗っているのはダンテとネロだ。
テイラー・コープのビルは、遠目からでも よく見えている。そのビルに向かって走っていたが、2人は急ブレーキを掛けて止まった。
2人の目の前には、黒いダンテとボルヴェルク、フレキ&ゲリが待ち構えていた。
ネロ「また お前らか!」
黒ダンテ「お前に用はない。今日はオリジナルに用がある」
ダンテはバイクから降り、黒ダンテ達に向かい合う。
ダンテ「ご指名だ。ネロ、お前は先に行け」
ネロ「だけど・・・」
ダンテ「いいから行けよ。2人して足止めされてたんじゃ、時間も勿体ないしな」
ネロ「死ぬなよ」
ネロはバイクを走らせ、黒ダンテ達を通り過ぎてテイラー・コープへ向かう。黒ダンテ達は邪魔する事はなかった。
ダンテ、黒ダンテ、ボルヴェルクは剣を抜き、フレキ&ゲリも臨戦態勢だ。両者は お互いに向かって突撃し、剣を振り下ろす。
・・・・・・
*テイラー・コープ 屋上ヘリポート*
ビルの屋上では、アレックス・テイラーが加賀と一緒に夜景を見ていた。
加賀の拘束は解かれていた。
テイラー「高層ビルは、どうして高く建てられると思う?」
加賀「・・・・・・・・・」
テイラー「軽金属だから強風が吹くと揺れるんだ」
加賀は逃げ出そうとしたが、アレックス・テイラーが加賀の腕を掴み取り押さえる。
テイラー「逃げちゃダメだ。君は英雄を呼ぶ為の笛なんだから」
加賀「何が目的なの?」
テイラー「“神の遣い”と呼ばれる英雄を殺し、この世界を人間の手に取り戻す。そして僕は、この世界のリーダーになる」
加賀「あなたが世界のリーダー?なんて傲慢なの。きっと提督とネロが、あなたの企みを潰すわ」
テイラー「それはムリだ。2人は今日 死ぬ。そして英雄を呼ぶ最短の方法は・・・」
加賀「きゃあああああ!!」
なんと、アレックス・テイラーは高層ビルから加賀を突き落とした。加賀は重力に従い、地面に向かって真っ直ぐ落ちていく。
加賀「(提督、ネロ・・・赤城さん!)」
だが、空中でネロが受け止めて着地する。ネロは ゆっくりと加賀を地面に下ろした。
加賀「ネロ・・・」
ネロ「怪我はないか?」
加賀「私なら大丈夫。それより、赤城さんや皆は?」
ネロ「セリーナが安全な場所に移した。今 明石が皆を助ける為に頑張ってる。1人で鎮守府に戻れるか?」
加賀「え、えぇ。ネロは どうするの?提督は?」
ネロ「ダンテは悪魔と戦ってる。俺は・・・」
ネロはテイラー・コープのビルを見上げる。屋上では、アレックス・テイラーが こちらを見下ろしていた。
ネロ「あのクソ野郎を ぶん殴る!」
ネロはビルの中に突撃した。
中には、傭兵が待ち構えていた。傭兵達は銃を撃ってくるが、ネロもブルーローズで反撃する。右腕の袖を捲り、悪魔の右腕が露になる。デビルブリンガーを伸ばし、傭兵の1人を掴むと、他の傭兵を巻き込みながら振り回し、掴んでいた傭兵を床に叩き付けて めり込ませる。レッドクイーンを抜き、銃を撃ってくる傭兵に近付き その腕を斬り落とす。まだ傭兵は居る。傭兵の1人を弾丸の盾にしながら接近、パンチやキックの連撃で蹴散らしていく。最後にジャーマンスープレックスで叩き落とした。
屋上に行く為に移動しようとしたが、傭兵の1人が立ち上がり、ファイティングポーズで構える。ネロと素手で殺り合うつもりだ。それを見て、ネロは笑みを浮かべた。ネロはブルーローズを上に向かって発砲。傭兵は その行動の意味が分からなかったが、上から吊り下げるタイプの照明が落下。傭兵は下敷きになり沈黙する。
エレベーターは止められており使えない。ネロは階段で屋上へと向かった。
・・・・・・
屋上の扉が勢い良く開けられ、ネロが現れた。屋上に着くまでに何度も傭兵が現れたが、ネロは その全員を倒し、ここまで来た。
屋上ではアレックス・テイラーが待っていた。
テイラー「来たねぇ!思ってたより遅かった」
ネロ「テメェ、覚悟はできてんだろうな?」
ネロはアレックス・テイラーにデビルブリンガーを見せ、握り拳を作る。アレックス・テイラーはネロの右腕を見ても驚かない。
2人は ゆっくりと、円を描くように移動し位置が入れ替わる。そして、アレックス・テイラーはネロに背中を向けながら、懐から何かを取り出す。
テイラー「予言しよう。君は
ネロ「特別な女性?・・・加賀なら もう助けたぞ」
ネロの知る限り、捕まっていた女性は加賀だけだ。故に、アレックス・テイラーが言っている“特別な女性”は、加賀の事だと思った。
テイラー「違う。加賀じゃない。男の子にとって特別な女性だ。そう、母親だ。君は孤児達と暮らしていたんだろう?その孤児達にとって特別な女性は、誰かな?」
ネロ「まさか・・・」
アレックス・テイラーは振り返りながら写真を ばら蒔いた。ネロは しゃがみ、写真を1枚 手に取る。そこに写っていたのは、キリエだった。椅子に縛られ、猿ぐつわをされ、拷問でも受けたのか顔に傷があり、血も滲んでいるようにも見える。
テイラー「君は神を信じるか?神は誰も助けない。僕が父親に殴られてる時でもね。キリエが捕まってるのは神のせいだ。だから、“神の遣い”と呼ばれてるダンテのせいでもある」
ネロ「テメェ!!」
ネロはアレックス・テイラーに掴み掛かるが、アレックス・テイラーはネロの剣幕にビビりながら後ろに下がり避ける。
ネロ「キリエは どこだ!」
テイラー「知らないよ!僕 聞いてないもん!」
最愛の人を人質にされ、ネロは脱力して膝を突く。そんなネロの様子に、アレックス・テイラーは満足そうな顔をしながら話を続ける。
テイラー「キリエを助ける方法を教えようか?今 向こうでダンテが戦ってる。1時間 以内に そのダンテを殺せ。傭兵には1時間 過ぎればキリエを殺すように言ってる。もし僕を殺せば、キリエは死ぬ。ダンテを殺さずキリエを助けに行けば、やっぱり死ぬ。君はダンテを殺すしかない」
そこへヘリが接近し、屋上に着陸した。
ネロ「お前の目的は何だ?」
テイラー「一世一代のビッグイベントが見たいのさ。
アレックス・テイラーは懐からキッチンタイマーを出し、時間を見せる。
テイラー「君が来た時には1時間あったけど、もう切ってる。僕は もう失礼するよ。これから大きな取引があるからね」
そう言ってアレックス・テイラーはヘリに乗り込み、どこかへ行ってしまった。ネロはヘリが飛んでいくのを見送った後、ビルから飛び下りた。
次回も よろしく お願い致します!