Devil May Cry鎮守府   作:しゅんしゅん@よし

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久々に苦手な艦隊戦・・・。
やる事なんて決まってますからシンプルに纏めました。

90話です!どうぞ!


Mission90 ショートランド沖~南方海域 進出作戦~

*???*

 

金属で出来た部屋に、黒ダンテが鎖で拘束されていた。どれだけの時間、拘束されているのかは分からない。目の前には、何の感情も読み取れない顔をしたアーロンが居る。

 

アーロン「悲しいな、息子よ。お前が彼らに手を貸すとは」

 

黒ダンテ「よく言うぜ」

 

黒ダンテが口答えすると、鎖から電流が流れて黒ダンテの身体を焦がしていく。

黒ダンテが拘束されている理由は、テイラー・コープの事件で黒ダンテが計画にない行動をしたからだ。

 

アーロン「なぜ彼らの手助けをした?」

 

黒ダンテ「気に入らないからだ。オリジナルを殺すのは俺だ。他の誰でもない!」

 

お互いに しばらく睨み合うと、アーロンは黒ダンテの拘束を解いた。解放された黒ダンテは、無機質な床に倒れる。

 

アーロン「なら やるべき事をしろ。お前の欲望を叶えたいならな」

 

黒ダンテは何も言わずに部屋から出ていく。アーロンも黙って その背中を見送った。

 

アーロン「さて、俺も そろそろ動くべきかな?」

 

 

・・・・・・

 

扶桑「戦艦 扶桑、出撃いたします」

 

隼鷹「よーし!改装強化済みの隼鷹さん出撃しちゃうよー!抜錨!」

 

日向「4航戦、出撃するぞ!」

 

加古「加古、出撃!古鷹、付いてきて!」

 

ネロ「・・・俺も何か言わなきゃダメなのか?」

 

南方海域への進出を図る為、第1から第4艦隊とネロが出撃した。

第1艦隊に扶桑、山城、鳥海、摩耶、川内、夕立。

支援艦隊である第2艦隊に隼鷹、飛鷹、龍驤、比叡、霧島、吹雪。同じく第3艦隊に日向、伊勢、金剛、榛名、天龍、龍田。

更に、敵泊地に突入して集結中の敵輸送船団を撃滅する為の、重巡洋艦を主力とした第4艦隊に加古、古鷹、羽黒、愛宕、那珂、皐月。

以上の編成を以て作戦を遂行する。

 

 

・・・・・・

 

*Devil May Cry鎮守府 本館*

 

赤城「もう!こんな時に提督は何してるんですか!」

 

赤城は作戦指令室に来ないダンテを呼びに、プリプリ怒りながら本館の通路を歩いていた。行き先は執務室。

今回の南方海域 進出に関して1つだけ懸念があるのだが、作戦が開始されてもダンテが来ない。

 

 

・・・・・・

 

*南方海域*

 

夕立が鎮守府に着任した2日後にまで時間を遡る。その日は神通 旗艦の艦隊が、南方海域まで偵察に出ていた日だった。

 

那珂「ふん!ふん!ふんふんふん!」

 

神通「那珂ちゃん、もっと真面目に」

 

那珂「だって暇なんだもん」

 

鼻唄を歌える程に、艦隊は問題なく南方海域に進入した。艦隊は辺りを警戒しながら ゆっくりと進んでいく。偵察機も飛ばし、抜かりはない。

そこで突然、海の ど真ん中では聞くはずがない男の声が聞こえた。

 

?「やぁ、こんな所で会うなんて偶然だね」

 

艦隊は男に主砲を向け、潜水艦の伊58と伊19も、いつでも魚雷を発射できるように水中から狙いを定める。

その男はアーロンだった。

 

神通「何を白々しい。こんな所で何をしてるんですか?」

 

アーロン「そんな物騒な物は下ろして、楽しく お喋りでも どう?」

 

神通「あなたと話す事はありません」

 

アーロン「おや、フラれちゃったかな?君達、この先に偵察に行くんだよね?深海棲艦の戦力、良かったら教えてあげようか?」

 

神通「・・・何が目的ですか?」

 

神通の問い掛けに、アーロンは盛大に笑った。何が そんなに可笑しいのか分からず、艦娘達は怪訝な顔をするが、それでも警戒は緩めない。

 

アーロン「目的だなんて、ただ君達と仲良くしておこうかと思っただけさ」

 

如月「あなたなんかと仲良くするなんて お断りよ!」

 

アーロン「やだなぁ、人の親切は素直に受け取っとくものだよ」

 

それからアーロンは、この先のショートランド沖の深海棲艦の戦力を勝手に話していく。これまでアーロンがしてきた事を考えれば、全く信用のできない情報だ。

アーロンは用が済むと、姿を消してしまった。アーロンが消えた事で、潜水艦の2人が浮上してくる。

 

ゴーヤ「あいつ、何しに来たでち?」

 

イク「感じ悪い奴なのね!」

 

神通「彼の言葉には惑わされず、私達は任務を遂行しましょう」

 

艦隊は一先ず、偵察任務を優先する。その後、偵察により判明した深海棲艦の戦力は、アーロンが言っていた情報と一致した。

 

 

・・・・・・

 

*執務室*

 

時間を現在に戻し、赤城は執務室の前まで着いた。

アーロンが わざわざ深海棲艦の戦力を教えた意図は、未だに分からない。罠の可能性もある。だからこそダンテには、作戦の間は こっちに集中してほしい。

赤城は溜め息を吐いてから、執務室の扉を開けようとした。だが、その手は止まった。中から話し声が聞こえる。

 

ダンテ「ちょっと見るだけだからいいだろ?頼むよ」

 

陸奥「だから、私の中で火遊びはやめてって言ったでしょ!ねぇ、聞いてる?」

 

ダンテ「少しだけだ。悪いようにはしない」

 

陸奥「・・・え、本気なの?ふ~ん。お姉さん、知らないぞ?」

 

ダンテ「すぐに終わるさ」

 

陸奥「あっ、ちょっと!どこ触ってるのよ!」

 

赤城「(執務室で何やってるんですか!?)」

 

赤城はドアを壊すのではないかという勢いで扉を開けた。中には、艤装を展開している陸奥と、陸奥の艤装に何かしているダンテ。そして、その様子を見ているだけの長門が居た。

3人は凄い勢いで入ってきた赤城を呆然と見る。3人の頭には『?』しかなかった。赤城の頭にも『?』が浮かぶ。

 

赤城「・・・あ、あの、何をしてたんですか?」

 

陸奥「この人が、艦娘の艤装を ちゃんと見た事がないから見せてくれって頼んできたのよ」

 

長門「提督として、艦娘の事を知ろうとするのはいい事だ」

 

ダンテ「それより、大声 出して どうした?」

 

赤城「い、いえ・・・///////」

 

赤城は勘違いしていた事に恥ずかしくなる。それにしても紛らわしい会話である。

ダンテは赤城を気にせず、陸奥の艤装を触る。

 

ダンテ「おっ?何か取れたぞ」

 

陸奥「えっ!?まさか壊したの!?」

 

ダンテ「いや、勝手に取れただけだ」

 

陸奥「勝手に取れる訳ないでしょ!も~、どうしてくれるのよ・・・。工廠に行ってくる!」

 

ダンテ「おい陸奥、まだ見終わってねぇ」

 

陸奥「艤装を壊す提督には見せてあげない!」

 

陸奥は怒って執務室から出ていった。艤装を壊すのが、出撃する直前でなくて良かった。

それよりも、赤城には大事な用がある。

 

赤城「提督、作戦指令室に早く来てください。色々と心配事もありますし、もう少し真面目に行動してください」

 

ダンテ「分かったから怒るなよ。長門も一緒に来るか?」

 

長門「いや、私は陸奥の様子を見てくる。それに、あなたと一緒に居て艤装を壊されては困るからな」

 

長門は笑いながら そう言い、工廠へ向かった。ダンテは信じられないものを見たような顔で、長門が退室するのを見ていた。

 

赤城「どうしました?」

 

ダンテ「あいつも冗談 言えるとはな」

 

赤城「もう、早く行きましょう・・・」

 

 

*南方海域 ショートランド沖*

 

出撃した艦隊は羅針盤を回し、針の指し示す方向に進路を執る。少し進むと、偵察機から入電が入った。偵察機が捉えた深海棲艦は前線哨戒任務部隊。編成は軽巡ホ級flagship、駆逐イ級 後期型、駆逐イ級が3隻だ。

敵は まだ こちらに気付いていない。

第1艦隊と第3艦隊が先行して突撃する。

 

日向「航空戦艦の真の力、思い知れ!」

 

偵察に出していた水上爆撃機が先制攻撃で爆弾を投下、更に第3艦隊が支援攻撃を開始する。先制攻撃により駆逐イ級3隻が轟沈。駆逐イ級 後期型が中破となる。

 

扶桑「主砲、副砲、撃てえっ!」

 

第1艦隊の山城の砲撃で駆逐イ級 後期型が轟沈。扶桑と鳥海が撃った砲弾は軽巡ホ級flagshipに当たり、大破まで追い込む。

軽巡ホ級flagshipは反撃するが、艦隊は これを回避。

 

摩耶「ぶっ殺されてぇかぁ?」

 

摩耶の止めの一撃で、軽巡ホ級flagshipは轟沈した。

 

夕立「出番なかったっぽい」

 

川内「確かに神通達が持ち帰った情報通りだね」

 

飛鷹「まだ油断できないわ。故意に情報を流すなんて、あまりにも不自然よ」

 

日向「警戒は怠らずに進もう」

 

 

*Devil May Cry鎮守府 作戦指令室*

 

大淀「艦隊、敵前線哨戒任務部隊を撃破。敵艦隊は情報通りの編成だったようです」

 

赤城「どう思われます?」

 

ダンテ「まだ分からない。罠じゃないなら それでいい。罠なら・・・念の為にネロを同行させたから、よっぽどの事がない限り困る事にはならないさ」

 

赤城「艦隊に打電、そのまま進軍するように」

 

大淀「了解」

 

 

*南方海域 ショートランド沖*

 

艦隊は進軍すると、電探に反応が出る。しかし、いつまでも深海棲艦は現れない。偵察機も敵影を確認できなかった。

 

加古「うわ、ドキドキするな~もう・・・」

 

愛宕「気のせいだったみたいね。さぁ、行くわよー!」

 

艦隊は更に進み、護衛空母部隊を発見した。編成は軽母ヌ級elite2隻、軽巡ツ級、駆逐イ級 後期型、駆逐イ級2隻。

軽空母ヌ級eliteから艦載機が発艦、艦隊に迫る。敵艦載機から攻撃が来るが、艦隊の水上爆撃機は それを躱し、敵艦隊に爆撃する。しかし、ダメージは通らなかった。

 

扶桑「輪形陣!対空戦闘よーい!」

 

対空砲火で敵艦載機を撃ち落としていくが、弾幕を くぐり抜けた敵艦載機が爆弾と魚雷を投下してくる。艦隊は回避行動に移るが、艦隊の すぐ傍で爆弾と魚雷が爆ぜる。艦隊は頭から海水を被り、川内が被弾する。

 

摩耶「川内!」

 

川内「これぐらい へっちゃらだよ!」

 

天龍「この野郎!お返しだー!」

 

川内は小破にはなったが、まだまだ動ける。

第3艦隊からの反撃で、駆逐イ級2隻が沈む。

 

伊勢「駆逐艦2隻だけか・・・。もっと いけると思ったのに!」

 

山城「主砲、よく狙って、てぇーっ!」

 

第1艦隊も攻撃を始める。扶桑の砲撃が駆逐イ級を沈め、山城の砲撃で軽巡ツ級を大破にする。鳥海は軽空母ヌ級eliteの1隻を小破にした。

大破となり、今にも沈みそうな軽巡ツ級が砲撃してくるが、艦隊は余裕を残したまま回避。

 

摩耶「でえぇぇい!」

 

川内「突撃よ!」

 

夕立「さぁ、ステキなパーティしましょ!」

 

鳥海「川内!夕立!前に出過ぎ!」

 

摩耶の攻撃で、遂に軽巡ツ級は轟沈したが、川内と夕立が軽空母ヌ級eliteに突貫しながら砲撃と雷擊する。1隻は中破になったが、もう1隻は小破に留まった。

小破の軽空母ヌ級eliteが新たな艦載機を発艦。孤立している川内と夕立を狙う。第3艦隊が対空放火で援護しようとするが、爆弾と魚雷が2人に向かって投下される。

 

ネロ「Crash(砕け散れ)!」

 

後方で待機していたネロが見兼ねて飛び出し、飛び上がったネロは回転しながらレッドクイーンで爆弾と魚雷を斬り捨てる。川内と夕立に着弾する前に爆弾と魚雷が爆ぜたが、ネロが その爆発に巻き込まれた。しかし、黒煙の中からネロが水上に降り立つ。笑みを浮かべているネロは平気そうだった。

軽空母ヌ級eliteはネロを驚異と判断、敵艦載機がネロを狙う。

 

ネロ「2人は下がれ!」

 

川内と夕立を後ろに下がらせ、ネロは再び空中に飛び上がる。投下される爆弾や魚雷を足場にして空中に留まり、敵艦載機に接近してレッドクイーンで叩き落とし、ブルーローズで撃ち落としていく。

しかし、ネロが身1つで敵艦載機に突っ込むせいで、対空攻撃ができない。

 

日向「うん、ネロが邪魔で撃てないな」

 

龍田「任せていいんじゃないかしら?」

 

鳥海「摩耶、今なら魚雷を当てられる!」

 

軽空母ヌ級eliteはネロに気を取られている。今なら簡単に魚雷を命中させられそうだ。

 

摩耶「よーし、やるぞ!」

 

鳥海、摩耶、川内、夕立が一斉に魚雷を発射。魚雷は真っ直ぐに軽空母ヌ級eliteに向かっていき、見事命中。1隻は轟沈、もう1隻は大破となる。

残った軽空母ヌ級eliteは不利と判断し、海域から離脱しようとする。

 

ネロ「Not so fast(逃がすかよ)!」

 

敵艦載機を全て破壊したネロが、頭上からレッドクイーンを振り下ろし、軽空母ヌ級eliteを縦一閃で斬り裂いた。軽空母ヌ級eliteの身体は、左右に泣き別れて沈んだ。

戦闘が終わり、後方で待機していた第2艦隊と第4艦隊も合流し、川内と夕立は皆から拳骨を貰う。

 

山城「あなた達、勝手に突っ込むんじゃないわよ!旗艦は扶桑 姉さまなんだから、言う事 聞きなさい!」

 

夕立「ぽ、ぽい~・・・」

 

川内「欠陥戦艦に とやかく言われたくないし・・・」

 

山城「な、何ですってぇ!?」

 

日向「おい!言っていい事と悪い事があるぞ!」

 

川内は小声で言っていたが、皆に しっかり聞かれていた。山城は怒りで身体をプルプルと震わせ、扶桑も困った顔で状況を見ていた。そして山城は、鎮守府に打電した。

 

 

*Devil May Cry鎮守府 作戦指令室*

 

大淀「・・・・・・は?」

 

加賀「どうしたの?」

 

大淀「いや、あの、山城さんから入電が・・・“我、川内に欠陥戦艦と言われた”・・・です」

 

加賀「何の報告?」

 

大淀は加賀の言葉を そのまま打電した。すると、すぐに入電が返ってきた。

 

大淀「提督、前に扶桑さんと山城さんに、“欠陥戦艦と言う艦娘が居れば、お尻を叩いてやる”って言いました?」

 

ダンテ「言った気がする」

 

大淀「その為の報告みたいです・・・」

 

加賀「それ、今じゃないと駄目なの?」

 

ダンテ「言われても今 一緒じゃないしな・・・。言ったの誰だ?」

 

大淀「川内です」

 

ダンテ「ネロへの伝言を打電してくれ」

 

 

*南方海域 ショートランド沖*

 

古鷹「あれ?私の方に入電が・・・ネロさんに提督から伝言です」

 

ネロ「何だ?」

 

古鷹「えっと、“ノリノリのビートで川内のケツを ぶっ叩いてやれ”って・・・」

 

川内「えっ!?」

 

ネロ「右と左どっちでだ?」

 

川内「ちょっと!?」

 

古鷹は気が乗らないまま鎮守府に打電して訊き返す。すぐに入電が返ってきた。

 

古鷹「右でいいそうです。“寧ろ右でやれ”と・・・」

 

ネロ「マジか、こいつのケツ壊れるぞ」

 

ネロの右腕、デビルブリンガーで叩くとなると、川内の お尻は無事では済まないだろう。と言っても、ネロも冗談で言っているだけだ。ネロも川内が悪いと思っているが、流石に女性の お尻に触れるのは抵抗がある。

 

ネロ「まだ終わってない。早く行こうぜ」

 

隼鷹「第3艦隊は私らと交代だね」

 

日向「頼む」

 

古鷹「ここからは私達に任せてください」

 

第3艦隊は後退し、ネロと第1艦隊、第2艦隊、第4艦隊が敵泊地へ進軍する。

敵泊地があるはずの場所まで来ると、深海棲艦の様子がおかしい。

 

比叡「撤退してる?」

 

丁度、深海棲艦は泊地から離脱している途中だった。

艦隊は鎮守府に打電し、指示を仰ぐ。

 

 

*Devil May Cry鎮守府*

 

大淀「艦隊より入電!交戦する前に、敵が既に撤退を始めているようです」

 

赤城「どうして・・・?」

 

大淀「追撃しますか?」

 

ダンテ「あぁ、何が目的か知らんが、叩ける内に叩いた方がいい」

 

ネロと艦隊は撤退する深海棲艦に追撃を仕掛けるが、全てを仕留める事はできなかった。逃げ延びた深海棲艦は、海中深くへと潜り、姿を消してしまった。

深海棲艦が このタイミングで撤退するには、得があるようには思えない。敵の狙いが分からないまま、作戦は終了した。

 

 

・・・・・・

 

*大本営 正面ゲート*

 

2日後、大本営にアーロンが現れた。アーロンは正面から堂々と大本営に来た事で、憲兵隊に囲まれた。銃を向けられていながらも、アーロンは不敵な笑みを浮かべていた。

アーロンが大本営に来た目的は いったい・・・?




次回も よろしく お願い致します!
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