クリスティーヌ「こればっかりはどうしても・・・・・・・・・ねぇ?」
最近、自分についての噂について初めて深く知った。こういった噂というのは話題の中心が奇怪であればあるほどに尾ひれやらがついていき一気に拡散していくものだが、意外にもその話題の中心には回ってこない。まあ、要するにオレは今まで変な目で見られているのは知っていたけど噂については知らなかったというだけのことだ。
それに知った理由も大したことは無い、ただちょいと道を歩いていたら周りの人に噂されててそれが聞こえただけだ。いやー、うん。これについては本当驚いた。誰が亡霊の集合体かと、柄にもなくはっ?てなった。
まあそこはいいのだ。話題になることよりも話題にならない方が辛いってどこかの凄い人も言ってたし、これは逆に言えば常にこの街の話題の中心にいるオレはその分名声が広がるのも速いということにもなる。それにこういうのは民衆は飽きたらすぐに忘れる。今、うっかり悪い噂を現実にしないように気を付けて名声を高めていけばよい。
だが‥‥‥……どうやら最近新しい噂が追加されたらしい。それは、
『ファントム・オブ・ジ・オペラは剣姫アイズ・ヴァレンシュタインと同程度の実力を持っている』
‥‥‥……( ゚Д゚)ハァ?
いや、いやいやいや、いや。確かにルール無用の戦闘ならばレベルの一つや二つ上の相手にも勝ることができるかもしれない。気配遮断して後ろからドスッてやればいいだけだ。ガン・リベルラも真正面からやりあえば勝ち目はないが前回のは不意打ちを成功させたのと大部分をアイズさん(レベルが上なので敬称つき)が相手取ってくれたから勝てたわけで。
では、なぜこんな噂が立ったのか?
まず一つ、一緒にいたせい。あの後は普通に一緒に街に戻って換金した。山分けは自分の実力的にあまりに申し訳ないのでそれぞれが倒した分だけをそれぞれ換金しようという話になった。まあ最後の全体攻撃のせいで結果的にほぼ分け前は同程度になったが、それがいけなかった。二人とも同じぐらいの魔石を持っている、これははたから見たら山分けのように映るだろう。つまり、周りからしたらアイズさんと同程度の活躍をしたとアイズ本人に認められたとみられてもおかしくはない。
二つ目は、一緒にいたせい。ただでさえオレは噂の中心にいるのにそこに剣姫が加わっても見ろ、ものすごい目立つ。さらにいえば、どうやら誰かに第二十階層から十九階層に上った所を見られたらしい。第二十階層の代表的モンスターはガン・リベルラ、それ相手に二人とも無傷、ああ二人で無双したんだなと思われるのは火を見るより明らか。
さらに三つめは一緒にいたせい。一緒にいたせいでアイズさん本人がオレの気配遮断スキルを近くにいる自分でさえ気づかないレベルで気配を隠すのが上手いと勘違いして、そこから自分と同程度かそれ以上の実力のアサシンだと勘違いしたらしい。いや、これだけならばいいのだが、ワンチャンアイズさんがそのことをロキ・ファミリアの面々に話した恐れがある。その話しているところを他の誰かに聞かれ、このことからさらにこの噂の信憑性に拍車をかけた。
いや、三つ目に関しては完全に自分の推測、いや妄想ともいえるレベルだが、それを抜きにしてもこの噂は信憑性が高い。
こっちとしてはいつ死ぬかわからない階層に来たせいで足ガッタガタ震えていたがな!内心で!
そんなこんなでオレの二つ名は『怪人』から『
うん、fgoのファントムのスキルですねわかります。スター発生しそう(小並感)
で、こんな長ったらしく自分の噂やら新しい二つ名について説明したのには理由がある。
「‥‥‥……」
「ガタガタガタ」
目の前の新入り君、ベル・クラネルというのだが、がこの噂のせいで凄いビビってる。
まあ‥‥……それも仕方がないっちゃ仕方がない。彼はパッと見た感じ十代前半、まだ前世で言うところの中学生である。対してオレは肉体年齢は恐らく二十代前半、その年の差は十ぐらいあると思われるしオレの場合前述した悪名(不本意)が轟きまくっている。普通に仮面も不気味だし、冒険者なのになんの武器も鎧もないどころか紳士のような服装というのは明らかにおかしい。
ていうかヘスティア様よ、そのまあ仕方ないかって感じの顔でなんのフォローも入れないとはどういうことだ?酷くないか?
‥………ここはダンジョンに潜ってオレが恐くないってとこを見せてやるか。
「‥‥………君、」
「ヒッ!?」
「‥………そんなに怖がらなくてもいいじゃないか。
支度をしたまえ、これからダンジョンへ行く。」
「ダ、ダンジョン………ですか?」
「ああ、見たところ君の得物はナイフ、私の得物もナイフのようなものでね、色々と教えられるはずだ。
ヘスティア様、よろしいでしょうか?」
「‥‥‥‥……あんまり君には行かせたくないが、こればっかりは仕方ないか。
いいよ」
未だにオレにダンジョンに行かせたくないのか。まったく、前までは1人で行かせるのが危険だからだとばかり思っていたが、どうやら違うらしい。確かオレ自身は記憶喪失で通してるから別に過去に何かあったわけでもないのに。
※注 ヘスティアは何か過去にあったのだと思っています。
さて、まずはゴブリンの相手でもさせて才能を計るか。もう長い事ダンジョンに潜っているのだ、戦うさまを見れば才能のあるなしはわかるだろう。
・ファントム 前回の一件で勘違いが加速した人。うっかり自分の実力がアイズ並みだと世に認知されてしまった。実際の実力は相手がレベル2~3程度までならなんとか勝てるかな?というレベル。それでも充分凄いのだがやはりアイズとは実力に大きく差がある。
・ベル・クラネル 今の所作中最もファントムを恐れている人物。ロリ巨乳な優しい女神に案内された場所には怪人がいたという酷いトラップを受けた。一応アイズに並ぶ実力者だと思っているため尊敬はしているが恐怖が勝ってしまっている。ファントムとは未来の恋敵。アイズが振り向くとしたら間違いなくこっち。
・ヘスティア ファントムが恐がられることに関しては本人があまり気にしていないので、快く思っているわけではないがそのうち自然消滅すると踏んで放置している。しかしファントム自体が噂の種に事欠かないため自然消滅はまずしないと思われる。
・アイズ・ヴァレンシュタイン ファントムと原作主人公、そしてついでに同じファミリアのメンバーにも彼女に好意を寄せる人がいるが、いかんせんファントムのクセが強すぎるため他の二人の個性が薄く見える。地味にファントムとは街中で出会ったら挨拶を交わす程度の仲で実は好感度も三人の中で一番高い。(理由、強いから)
・ベート・ローガ アイズの欄で紹介したアイズと同じファミリアでアイズに好意を寄せている人物。種族的な理由もあるが正確に難がありあまりいい男とは言えない。彼も強いっちゃ強いが、同じファミリアな分かえって彼から学ぶことは無くなってしまったためファントムより好感度は下である。幸か不幸か、彼はそのことを知らない。
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