カフェD08へようこそ!   作:ムメイ

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捻りがないレイトクリスマス


クリスマス

クリスマス、それは人間が絶えず持っている希望の偶像……

宗教の一つ、キリスト教の祝日。

キリスト教の始まりとも言えるイエス・キリストの生誕を祝う日。

12/25、いい子にしてたらプレゼントもらえるなんて言われてるのはイヴ。

前夜という意味合い、12/24がそうだね。

全世界的に知られているのはまぁ所謂大手の宗教だからっていうのがあるだろうね。

押し付けたとも言えるけど。

現実じゃなんの助けもしてくれない神様なんて犬畜生以下の価値だね。

まぁ世間のカップルはこれにかこつけてヤリたい放題するんだけどさ。

なんて卑屈めいた言葉を並べたけど私はクリスマスシーズンの町並みは好き。

今もなお企業が率先して綺羅びやかなイルミネーションやデコレートをする。

夜の街に浮かび上がるそれらの光は星々のようで幼い頃から好きだった。

もっとも私も兄さんも遠目に見ることしかできなかったんだけど。

さて、私達はカフェの運営を行っている。

基地運営もだけど……そうなればクリスマスということでイルミネーションもする。

そんな訳で準備日として今日一日だけはカフェを閉じている。

 

「64式自ー全体はどんな感じー?」

「カフェエリアの仕上がりは良いけど基地内部のクリスマスツリーはまだ、基地外装も3割ってとこ」

 

全体統括は雑食文化代表格とも言えるヤーパン出自の銃、Type64こと64式自動小銃。

せっせと動いているのは一〇〇式、前線の方も一段落してよっぽどのことがない限りはまた手出ししようとは思うまい。

ちなみにダミーの方はかるーく手を出された位で済んでいたらしい。

私のダミーだったら寝首を掻く位はしそうな気がする……まぁ実際にそうなるときは私も捕まってそうだけど。

 

「とにかくさっさと仕上げる事に尽力してもらうわ」

「じゃ、私はクリスマス用のケーキの増産に入るね」

 

基地内外の飾り付けは主にイギリス、アメリカ出自の戦術人形が率先してやってる。

全体的な統括は64式自がして伝達や各方面への物資運搬は一〇〇式。

あとはダイナゲート達がわちゃわちゃと……

で、私やエージェント、スプリングフィールド等はキッチンの中でせっせとクリスマスケーキの製作。

ありがたいことにウチのケーキが食べたいという司令部や客が居てくれてね。

エプロンもしてささっと作り上げ――――

 

「ママッ」

「んにょぅぁ!?」

 

久しぶりの制服onエプロンスタイルでお料理と思ったらロマネシアが私の背後から抱きついてきた。

それだけなら特に驚かないけど……不意打ち胸わしづかみについつい……

振り向くとやっぱり無邪気な笑みを浮かべたロマネシア……とその背中に引っ付き虫のようにしがみついているベイビー……

色々成長してきてるロマネシアは特に最近は姉として振る舞っているところがある。

ネーナの姉にもなるし他の元孤児の子達の姉役も買って出てる。

本当にいい子になってくれたと思うけど……いたずらっ子やら不意打ちセクハラが鳴りを潜めなーい。

 

「ねぇねぇママ、クリスマスのお願い一つ聞いてもらっても良い?」

「プレゼント?サンタさんに何をお願いしたいのかな?」

 

ロマネシアの要望はなんとなく想像がついた。

おそらくドリーマーかウロボロス経由でクリスマスについて聞いたな?

で、ほんのりダーリンの香りがするからさっきまでダーリンの所に居たね?

私が承認したらOKって感じかな、信頼されてるのは嬉しいけど……

 

「うんっ、パパにも聞いたんだけど……シーナママに相談しなさいってねぇ」

「ヴィオラじゃなくて私かぁ……それでそれで?」

「弟がほしい!!」

 

ロマネシアの発言はとんでもない爆弾発言だった。

いや、ロマネシア、アンタは子供がどう生まれるか知ってるよね?

……あーこの笑みは悪巧みの顔ぉぅ。

店内に居た作業中人形が揃って道具落とすわスッ転げるわで大惨事。

私も思わず顔がひきつったのを隠せないね。

 

「あー……ロマネシア?」

「半分冗談だけど」

「たちの悪いジョークはやめてね」

「でも私、血縁関係って言える弟とか妹とか居ないしぃ……」

「あーまぁ……それは……」

「ドリーマー姉さまに子供が出来たらなぁーそれか私が孕んで」

「おいやめろ」

 

でもロマネシアが本気でそう思ってるなら私は止めやしないよ。

子供の分と自分の分をちゃんと稼げるなら……ね。

 

 

 

 

そんなこんなで迎えたクリスマス当日。

この日ばかりは皆いつものメイド服ではなく……

 

「メリークリスマス!カフェD08へようこそ♪」

 

ミニスカートなサンタ服でのお出迎え。

デザインは統一だけどね、魅力的なボディを惜しげもなくさらけ出している。

胸元だけに留まらず肩とかも出してるからちょっと寒い。

まぁ人形だからその辺は我慢とかせずとも感覚叩き切れば良いんだけどね。

 

「ほい、コレ」

「ケーキをご注文のお客様でしたね、少々お待ち下さい」

 

カフェの中で飲食する人半分、ケーキだけ受け取りに来た人半分。

ケーキも色々ラインナップを挙げて頑張ったものだよ。

私とお姉ちゃんが担当したのはブッシュ・ド・ノエル。

丸太をモチーフにしたロールケーキ。

名前から察することは出来ると思うけどフランス語。

なんで丸太モチーフなのかは諸説あるからそっちは割愛。

まぁ大体ここでケーキを注文した人たちは……

 

「奥様によろしくお伝え下さい♪」

「まぁだ籍は入れてねぇわ!!」

「ふふ、結婚式を挙げられるならウェディングケーキは私達にご用命ください」

 

何を隠そうこのカフェでいっつもイチャついているバカップル共だ。

だから私達がどんな格好してても襲われる心配はさほど無いわけです。

大体お隣に手綱を引くおっかないお姉さんが居るからね。

残り半分の店で食べてる連中はそれぞれ一回はお手つきした狼。

あとは……

 

「あ、団体さんご到着でーす」

 

我らがG&Kの他地区の指揮官さんたち。

クリスマスでもお仕事であっちこっち飛び回る人のほうが多い。

では近くに宿泊していたりD地区に立ち寄っている指揮官さんに声をかけてクリスマスパーティーに誘ったのだ。

少しばかりはハメを外したりこういう得があっても良いと思うんだ。




クリスマスはどうでしたかねー?
僕ぁWarThunderとMinecraftで明かしました。
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