カフェD08へようこそ!   作:ムメイ

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やっぱりな(家族堕ち)


3人寄ればなんとやら?

新年初夢がひっどい物だったのが頭から離れないシーナでーす。

なんでかって言ったら夢で見たのが現実になりそうな気配があるんだよ。

 

「ライバルというか妨害してくるPMC企業が居たとはな」

「あの盗賊の持ってた武器、兵装のグレードからして間違いないわ」

「他にも余罪を洗い出しているけれど……あっちも物理的な方法で遮断してるみたいでハッキングが出来ないわ」

 

協力関係にあるPMCが比較的に多い傾向だけど敵対関係はある。

ここ1ヶ月の間に襲撃、目撃報告が多発している盗賊がある。

本拠地はまた別と言われているけど……その本拠地以上に活動が活発だ。

暴れたやつを拷問したり尋問したりで情報吐かせても既に知ってるのしか出さない。

向こうは切れても良い尻尾を出してるに過ぎないわけだ。

DSRやグローザが頑張ってハッキングでの情報収集に乗り出してるけど……

上手いこと戦果が挙がらないのが現状だ。

 

「もういっそ潜入」

「出来ると思ってるの?」

「……だよなぁ」

「どこ見ていったのかなー?」

 

嫌な予感的中とばかりに指揮官の潜入発言。

間髪入れずにツッコミを入れたらねっとりと私のおっぱいを見てきたものだから……

まぁ言わんとしてることは分かるし私も絶対につっかかって脱出不可になる自信がある。

 

「現状は向こう待ちだな、解散。各自業務に戻れ」

「「「了解」」」

 

まぁ一応だけどダクトとかに入る際の手段を開発しておこう。

……ヤーパンのサラシとか言うのでギチギチに縛り上げるか……?

いやいや、それは業務を終えてから考えよう。

今日も一日メイドさんとして給仕しなくちゃ……

 

「およ?このエキゾーストノートは……」

 

おおよそこの年代では聞けない大排気量のV12型エンジンの音だ。

大体が電気、もしくは660~2000ccくらいの高効率小型エンジンなんだけど……

耳にした限りではV型12気筒の上……6000ccはあるんじゃないかな?

どんな財産王が乗ってきてるのかなー?

今日はノアちゃんの検診日だったしもしかして?

 

 

 

 

もしかしてでした。

 

「いらっしゃい、特等席にご案内しまーす♪」

 

営業スマイルでなく心の底からの笑顔でご案内。

お外に停めてある車両にびっくり、アストンマーチンのDBSだ。

旧英国において2007年~2012年の間に販売されていたスーパーカー。

富の象徴とも言えるね、しかも新車……とは言わないだろうけど既存のレプリカモデルなんか目じゃない。

運転していたのはユノちゃんの伴侶、クリミナ……さながらスパイ映画の一幕みたいだ。

ただ今日来ていたメンバーでノアちゃんのパートナーのクフェアが居なかったのは意外だった。

聞いた話では体調不良……らしいけど。

……もしかして仕込んだか、仕込んじゃったか。

 

「とにかくノアちゃんはこっちへ」

「はぁいノア……身体の隅々まで検査するわ……よぉ?」

 

ドリーマーにも連絡は行っていてすっ飛んできたドリーマー……

そう、クフェアの代わりに居た顔に固まって……

あ、いけね、これは一触即発手前の憎悪顔ぉ!

 

「ドリーマーすとーっぷ!!ウロボロス!取り押さえるの手伝って!!」

「お、おぉ?なんだ……相分かった、だが」

「後でダーリン独り占めしてでもいい、良いから抑えろ!!!」

「アンタアンタ!!なんでアンタがここにいるんだよぉ!!クソァ!!一発殴らせろ!!!!」

 

キャロル・エストレーヤと名乗ったユノちゃんそっくりさん。

以前襲撃した娘で向こうのアーキテクトがぶっ壊される要因の1人。

ドリーマーがブチ切れるのも分からなくもないけど……

 

「あーもう、ウロボロス!」

「……ええい、面倒だ」

「ごふぁっ!?」

 

ドリーマーの腹部にウロボロスのフックがねじ込まれた。

元々の戦闘用ボディなら耐えたんだろうけど……

今ここで働いてるドリーマーは非戦闘員だしそういう改造を受け取ったからね。

それでも私を跳ね除けるくらいの馬力があるから鉄血勢恐ろしや……

 

「ぜぇー……じゃあノアちゃん以外はこっちへ……」

 

そんな騒動があったがノアちゃんの検診自体はその後ドリーマーによってちゃんと行われた。

ついでにダーリンと睨み役のエージェントも揃って事情説明……

 

 

「何ていうか甘々だね、ユノちゃん」

「エルダーブレインによって仕組まれた事だもん、謝罪だってあったんだし」

「それで信じるのが甘ったるいって言ってるのよぉ」

 

まだ腹に据えかねてるドリーマーはキャロルちゃんに対してトゲトゲしてる。

でも理解はしたみたいで殴りかかろうとはしてない分マシか。

 

「あと、ノア……もしかしなくてもアンタ、ヤッたわね?」

「………」

「目を逸らさなくても分かるわよ、覚悟の上なら文句は言わないわよサポートは任せておきなさい」

「ばかちん、食事前になんてこと……」

「……フン」

 

これは拗ねてますね。

しかしこの赤面具合……ユノちゃん達も何かしらやった?

 

「あとでドリーマーは締めるからお食事をお持ちしますね、お嬢様方?」

「ハァ?ちょっとふざけ……ぅぶっ!?」

「はいはーいこっちこようねー」

 

まぁその後お料理出して近況報告がてらに同席して……

一つ間違った認識を正されたね。

 

ユノちゃん姉妹だからといってめちゃくちゃ食べるわけじゃないって事。

 

「それじゃ、今年も引き続きD08をよろしくおねがいしまーす♪」

 

一通り話してドリーマーも歩み寄りを見せた所で時間が来た。

所でドリーマーもさっきからゲーゲー吐いて……まさかなぁ……




ユノちゃんコースメニュー
前菜:旬野菜のサラダ、ポテトサラダ、シーナお手製ヴルスト
スープ:ポタージュスープ
メイン:デミグラスハンバーグ、シチュー(お供にバターロールパン)
飲み物:100%オレンジジュース
デザート:バニラアイスクリーム、レアチーズケーキonベリーソース

で、シチューとか大盛り。
そら子供にはキツイだろうて、食い切るユノちゃんノアちゃんがカービィすぎるねんな。


ドリーマーのゲロ吐き?なんのこったよ?(すっとぼけ

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