カフェD08へようこそ!   作:ムメイ

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許諾が来たので

スコピ辺りにこう、フルトンポチーとか考えたけど
流石にそこら辺まで勝手にするとねー……って日和りました


甘味の素材?たんまりご用意してます

一応ながらウチはカフェ兼基地をやることになってるけど……他にもいくつか稼ぎがある。

前線基地時代からの引き継ぎでやってる農業酪農畜産。

お隣にできてるジャンク屋も半ば身内みたいなものだし。

というかその店員が私の兄とその嫁だったりするからね。

今回はそんな中でメインとも言える農業系でのお仕事。

いやお仕事というよりはご贔屓にしてもらおうって媚び売りかな?

他所様の懐事情を探るのはあまりしたくないけどね……

こう、ふわーと噂が流れてきたりするんだ。

どこかのPMCが甘いもの欲しさに北米に行ってグリズリーを仕留めたって。

甘いもの欲しいならウチがあるのになー……って事で。

噂の真相は兎も角ご贔屓にしてもらえたらなーって事で物を半分貢ぎに行くの。

一応あっちも懇意にしている農園があるらしいが……所在地がどうもアフリカ大陸のどっからしい。

とてもではないが輸送ルートを確保するのは大変。

安全を確保しつつとなれば一度に輸送できるのは限られる。

コーラップスの汚染なども考えると陸路での輸送はキツイだろうし……

って事で私達G&KD08地区の面々が立候補するの。

 

で、輸送先?あぁ、うん……それはね……

MSF、国境なき軍隊。

平和には生きれない今の世の中に順応した戦士の集団。

とはいってもその構成員のほとんどが人間。

食わなきゃ生きていけないしずっと同じ飯では飽きが来る。

娯楽がなければ精神的に病んでしまう。

人形に比べて脆い部分が目立つ人間の集団。

でも卓越した戦術、戦闘技能でひっくり返している人間の集団。

本拠地は不明、前線基地の一つは私達も知ってる。

こっちはこっちのゴタゴタが一つ片付いたから呑気にこうしてデリバリーサービスができるわけだ。

 

「これでこっちが掴んだ噂が嘘で無駄足だったら笑いものだけどねー」

「それは無いと思うわ、北米で不審な気球が打ち上がるのが目撃されているわ」

「もう一つ有力な情報筋として大西洋を横断していくヘリの目撃情報も上がっていますわ」

 

で、今回は私の他にはマカロフとPPKの二人に随伴してもらうことに。

背丈とかも同じだし私は丸腰、マカロフとPPKは持ってる武器が武器なだけに護身程度。

つまり敵対意思はございませんって事で……輸送に使うのは大型のトラックが良かったけれど……

ウチ所有のは軽貨物に分類されるFordトランジットMk-7くらいしかない。

ヘリ操縦?ばか言え、そんなメモリ容量ありません。

それに貨物ヘリのCH53Eなんてのを持ち出してみろ、不審に思われて最悪撃ち落とされるわ。

武装無しとは言っても普通に警戒されるわ。

 

「向こうとの無線連絡は……あー、無理かな?」

「一度向こうから掛かってきた電話回線くらいね」

「うーん……向こうの誰が出るか分からないけど一応連絡をお願いね」

「了解よ」

 

苦肉の策として完全貨物仕様のトランジットの後ろに牽引する形でコンテナをくっつけた。

まぁこれでこっちが本気だってのは分かるでしょ。

中身は今回は砂糖と塩、胡椒の調味料セット。

塩に関しては科学式での錬成みたいなものだから天然とは言い難いけどね……

あとこれは完全な押し付けだけどミルクもね……たんまり拵えてきた。

アポ無しってのは流石に不味いんで……一応こちらから挨拶回りに行きます程度に……

 

「PPK、周囲状況は?」

「特に……静かなものね」

「あと数十キロ、警戒よろしくね」

「任せてちょうだい」

 

何もなければいいけどねー……

 

 

 

 

 

 

「シーナ」

「ん?何か問題?」

「いえ、そうではないけれど……アレを見て」

「んー?いやいや、アレ……マジ?」

 

D08を抜けた先、がけ崩れの為に迂回ルートを通っていた最中だった。

PPKが何かを見つけたらしく声を挙げた。

そんでもって減速しつつそっちを見ると……とんでもない骨董品が顔をのぞかせていた。

塗装が剥がれ赤錆が浮かんでいるが……これは間違いない。

ソビエト連邦が核戦争……WW3に備えて作っていたド変態戦車……!!

 

「オブイェークト279……クビンカ戦車博物館にある一両だったはず……だけど」

「先の大戦で動かされたのかしら?」

「持って帰るにしてもちょっと……情報提供したら喜ばれるかもしれないわね」

「兄さんのジャンク屋連中にも話をつけておこうか」

「たしかあっちにも戦車隊が居るとかなんとか……まぁ流石にこんな骨董品では歩兵用の移動トーチカにしかならないかしら?」

 

どことなくUFOにも見えないくない独特のシルエット……

東側の戦車特有のお椀型とも言える砲塔は間違いなくObject279

大戦時に暴徒や自治隊によって運用されたのがほったらかしにされたのか……

まぁともかく資源としてバラすにしても回収してレストアして武装にするにしても……

あったら良いに越したことはない戦車、回収さえできちゃえば後は自前でってしたら……

うーん……悪い情報では無いはずだけど。

というか向こうの戦車ねぇ……正規軍のレールガン戦車とかだと思うから趣旨が違うような……

 

「ともかく……そろそろ向こうの領域だから気を引き締めようね」

「何が飛び出してきてもおかしくないけど」

「案外ここで車ごとフルトン回収でぽーんとかあり得たりしてねー」

「車両を回収できるフルトンってどんなよ……ジョークで言ってるの?」

 

ここで後ろを見てみたらコンテナが無くなってましたーとかだったらマジで冷や汗モノだけどねー。

でも出来そうなんだよね……向こうのボスや潜入のプロ達なら……

 

「ん?」

「どうしたの?」

「物音が……気のせいかしら」

「気のせいでしょ」

 

後数十分……安全に飛ばしていこう。




MSFのみなさーん、どうもおっぱいの邪教徒ムメイですー

おいミルク飲まねぇか?

残さず飲めよぉ



他に流してもらいたい基地、至急メッセージくれや。



obj279はMGS3からちょっと引っ張ってきました。
戦車スキーなら食指が動くじゃない?

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