カフェD08へようこそ!   作:ムメイ

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視察と父の日

経営安定しているとは言えライバル店が無いわけじゃない。

同じD08地区内でも経営している飲食店、カフェ、喫茶店その他諸々あるわけだ。

特にD08地区は人が多けりゃ比較的自然豊かな地域ってのもあってそういうのは盛んだ。

 

「という訳で今日は敵情視察と言うわけです」

「誰に向かっていってるのよ」

 

今日はオフが重なったお姉ちゃんとG36姉妹とで地区内のカフェ巡りというわけです。

その中にはカフェ・タカマチは含まれてません。

何を隠そうそこは私達のお義父様達の経営しているカフェだ。

視察しようにも入れば最期数時間は拘束される。

そもそも経営思想から全部話してくれるので偵察する必要なし!

でもまぁ用事があるので偵察終わったら寄るんですけどね?

 

「みんな手土産は十分かな?」

「喜ばれると思うけど」

「G36Cと選んできたので問題は無いかと」

「バッチリですわ」

 

全員私服で居るので人形とはパッと見では分かるまい。

戦術人形といえば奇抜とも言える格好だからね。

全員カジュアルな格好で決めているのでスクールガールに見られるはず。

まぁカバンの中身を見られたら護身用の拳銃とか転がってるので怪しまれるだろうけど。

 

「偵察ルートは決めているんだったっけ」

「えぇ、それは私が念入りに練ったわ」

「僭越ながら私も意見を入れましたので間違いないかと」

 

オフの日にはよく食べ歩きをしているらしいG36が言うなら間違いないか。

お料理のレパートリーを増やすには出歩いて食べて盗むのが手っ取り早い。

美味しそうな料理は食べて嬉しいけど覚えれたらさらに嬉しい。

店の人と仲良くなれたら仕入先とか教えてくれたりするしね。

 

「じゃあ運転は」

「私に任せてください」

「ナビゲートは私がするね」

 

運転はG36Cが担当、ナビゲートとは私が担当。

ナビデータは全員共有してるけどね。

最初の店は何処だっけ……

 

 

 

 

「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」

「4人、禁煙席でお願いします」

 

真っ先に向かったのはG36行きつけのカフェテリア。

雰囲気が良くここの紅茶が絶品だと語っていた。

 

「オススメは?」

「ストレートですね、香りがとても良く立っていて美味しいんです」

「ウチのと比べると?」

「ウチの方がイイと思いますが……」

 

賑わいを見てみるとこちらのほうが賑わっているように思える。

やはり立地が大きいのだろうか?

ウチはD08地区中心街からすこし外れた所に居を構えている。

それに対して大体のライバル店は中心街で切磋琢磨している。

これが何に繋がるかというと……アクセスのしやすさが関係してくる。

D08地区で過ごすには車とかは不要だ。

公共交通機関がかなり発達しているのが自慢なんだ。

勿論電車とかは無いけど無人タクシーがかなり多くある。

乗り合いの電力バスなんかもかなり調達していて過ごしやすさはピカイチなんだ。

じゃあ少し郊外に行っても変わらないんじゃないか?

そうじゃないんだ……郊外にはほとんど何も無いんだ。

すべて中心街で事足りてしまうようにデザインされた地区なんだ。

郊外は農地が多くカフェを営んでいるのはウチくらい。

そんな僻地に公共交通機関の目が行ってるかといえば……ほとんど無い。

一時間に一本あれば良い方なんだ。

 

「クーポンなんか発行しているのも大きいですわね」

「常連増やしには良いか……」

 

このカフェは割引クーポンをいろんな形で発行している。

他所の地区にも展開しているだけあり影響力は中々あるみたいだ。

SNSで少し調べればクーポンの情報は出てきた。

しかも割引率も結構良いし……通算30回来れば一食タダとな。

 

「これウチでも導入する?」

「割引サービスは既にありますけど……タダまでは無いですものねぇ」

「そろそろ注文入れるわよ……」

 

おっといけねぇあくまで視察だ、美味しさとか色々見ましょう。

私はスイーツメニューから一品もらおう。

 

 

 

 

 

「けふ……結構、食べたね……」

「しばらく甘いものは良いわね……」

「合計8店舗は回りましたからね」

 

D08地区の賑わいが多くなるのは良いけれど視察するとなれば多いと大変だ。

一品も食べずにってのは視察にならないけど一品が結構来るんだよね。

私は主にスイーツメニューを食ってきたけど……それでも結構来てる。

お姉ちゃんは軽食メニュー、G36姉妹がカップル向けメニューを潰してたけど……

 

「これ太ったりしないわよね」

「どうせつく先はおっぱいだから気にしないほうが良いよ……」

「そうね……いや、問題でしょ」

 

服が入らなくなる?そんなの分かりきってるよ。

だって私がその際たる例で今着てる私服は胸元が破けて裁縫したんだもの。

 

「じゃあ、最後の砦行きましょうか」

「視察じゃなくて贈呈のためだけど……」

 

何を隠そう今日は乳の……父の日だ。

我らが夫、ディーノ・タカマチにも贈る予定だけど……

そんな夫を産んでくれた夫妻にも贈るのが常である。

母の日にはお手製のフラワーギフトを贈ったし

ではお義父様には何を贈るか?

 

「DIYが趣味と言われていたから工具類を贈るけど喜ぶかしら?」

「趣味のものを贈るとめっちゃ喜ぶよ、保証する」

 

趣味の道具を贈ることにした。

一流品の工具類一式、喜ばないわけがない。

元男の私が保証してやる。

 

「いらっしゃー……あらあら、HK姉妹にG36姉妹じゃないの、どうしたの?」

「どうもーベアお母様、ユウお父様はいらっしゃいます?」

「ユウに用事?あぁ父の日ね?ありがとう、あの人喜ぶわー♪」

 

なおこの後ベアお母様には熱烈なハグとキスをもらった。




父の日にはわたしゃ決まって酒を贈ってる。
僕は飲まないけど父はガバガバ飲むのでね。

皆さんは何を贈りました?
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