カフェD08へようこそ!   作:ムメイ

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BGMはEveryDay is Nightでどうぞ


出張・グリッチシティ

暫く私は出張というか……研修?講習だな。

そんな訳でD08を離れて行動中……ネーナのお乳はダミーに任せた。

変なことはしないように厳重に言ったし多分大丈夫……

ソレ抜きにも一時間に一回出来る限りは通信入れて確認してるしね。

さてさてそれで何処へ行ってるのかというと……

独立行政区グリッチシティ……人はここを掃き溜めとか言う。

私達I.O.P製の人形や鉄血製の人形とはまた違ったベクトルの機械人形……リリムと人間との融和のテストケースの街だね。

リリムは球体関節とかが見えてたり耳がアンテナになってたり……

ともかくひと目で人間と違うのがわかる。

製造段階で揺らぎというか個性が振り分けられ……同じタイプのリリムでも犬が嫌いとか好きとか分かれる。

 

「BTCのカクテルを提供するなら講習を受けろかぁ……面倒くさい……」

 

ウチはココの外だけどBTCの影響はそれなりにある。

公認バーって訳じゃないけどBTC認可のカクテルを提供している。

それに伴いここで生産されてる原材料も仕入れている。

それを牛耳ってるのがBTCというわけだ。

 

「講習前に到着したけど……雰囲気はあんまり良くないなぁ」

 

掃き溜めと評されるのもあながち間違いじゃないわ。

自警組織のホワイトナイト、これが中々イイ組織みたいだ。

表通りではそう無いが……耳をすませば聞こえてくる暴力の音。

裏通りに目を向ければ酔っぱらいと思われるホワイトナイトがホームレスに喧嘩を売ってる。

他の住人は素知らぬ顔で居る事から日常茶飯事の様子。

私が絡まれたらどうするかねぇ……G&Kの人形ってわかったら引いてくれるかな?

 

「そういえばアルマさんがここオススメって言ってた店は……この辺だったっけ?」

 

グリッチシティに住んでるって事で事前にアルマさんに色々聞いていたんだ。

勝手知ったる庭みたいだからアレコレ教えてくれた。

クライアントだけど良いカクテルを提供してくれた愛らしいバーテンだから……って。

あと不意打ちハッキングにそんなに怒らなかったのもあるとか?

まぁそんなアルマさん行きつけのバーがあるらしい。

バー番号VA-11ホールサイズA……VA11-HallA

ついた愛称がヴァルハラ……天国とかそんなんだっけ?

スラムにほど近いのが不安だけど中はそんじょそこらの基地より安全なんだと。

 

「ここだここだ……やってるかなー?」

「いらっしゃいませ、ようこそVallHallaへ」

「おー……」

 

かなり雰囲気が良い、BGMも落ち着いた感じ。

ウチは結構ポップなジャズを流してるけどここはムーディというか…シック?

内装も黒を貴重にして落ち着いた雰囲気。

奥にあるアーケード筐体もいい雰囲気の一端を担ってる。

 

「ここがヴァルハラ?」

「えぇ……お客様は?」

「私は……バーテンモドキかな、シュガーラッシュを1つ」

「かしこまりました」

 

マシンから材料を出してシェーカーに……あ、ノンアルコールだな。

私の見た目から子供と思ったか?それとも……まぁ良いや。

 

「こちらになります」

「はいどーも」

 

甘くて口当たりも良い、飲みやすいねぇ……

これアルコールを入れたらすんごいレディーキラーだな。

 

「所でこれノンアルだね、どうして?ツインテのバーテンさん」

「まだ早いかと」

「うーん……まぁお仕事前だからあんまりアルコール入れたらマズイか」

「仕事?」

「うん、これからBTCの講習を受けるの。これ一応ライセンス」

「……HK417、ミス・シーナですね」

「うぇ、なんかむず痒いやめてよ」

 

ミスとかマダムとか言われるのはなーんか落ち着かない。

BTC登録してるライセンスを見せると少しは表情が動くかと思ったらコイツポーカーフェイスだねぇ。

お硬いこの人は……多分アルマさんの言ってたジル・スティングレイかな?

 

「そっちのお名前は?」

「ジルと呼んでください」

「ふーん、アルマさんの言ってた通りで最初は固いのね」

「はい、今なんと?」

「アルマさんのオススメなんで来ました、バッドタッチくーださい」

「ぷっくく……いまお持ちします……くくく……」

 

イケナイお触りが笑いのツボらしい。

これもアルマさん経由のお話、なるほど、こりゃ良い。

笑いながらでもちゃんとしたのを出してくる辺りはプロだね。

 

「それで、アルマとはどこで?」

「ウチのセキュリティ・コンサルタントとして雇ったんだよね、一介のカフェなんだけどさ」

「……カフェにセキュリティ?」

「事情があるの、バーもやってるからそこに飲みに来たんだよね」

「ジィィィィル!!なんだこの惨状は!!」

「……個性的な清掃員なんです」

「聞こえてるんだからなー!!」

 

……トイレの方から聞こえてきたけど、ありゃ……なんだ?

男の声だからジョンだっけ?

落ち着いた雰囲気だけど個性的なバーだな、こりゃ良いわ。

クスクス笑ってると続いて別の客がやって来ていた。

 

「おかわりは作りましょうか?」

「いーや、良いそろそろ行くから……ヒクッ……またくりゅぅ……うへへへへ」

 

あんれぇおかしいなぁおかしいなぁ~

アルコール中和剤は飲んだはずなんだけどなぁ~……ふわふわするぅ~




416ボディにはアルコールは致命的らしい


所でロマネシアの絵も納入されまして
紹介の所にも差し込んだんだ、良かったら見ていってくれや

【挿絵表示】
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