ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった…   作:とある組織の生体兵器

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114話ですね。今回は、陸軍メインの話です。前回のように、過去から始まります。
「てことは、まだ時が止まっているの?」
ザ ・ワールド!
「と、時が…止ま……。」
5秒…フッフッフ。まだまだ止められるぞ。
「…何しているんだ?」
あっ、ジナイーダさん。遊んでいるの。
「…この体制きついわね…。」
「そ、そうか…。」
では、あらすじを頼みます!
「いいだろう。」

あらすじ
前回、私たちは温泉街へ行った。…神様は妄想が止まらないし、セラフはいちいち店に寄って、お土産を見ている…。とてもじゃないが疲れた…。…あの二人だ。ドミナントもきっと疲れているだろう…。


114話 ヒーローは遅れてやってくる

次々と戦線を離脱していく中、二人が残った。

 

「…逃げなくて良いんですか?陸田少将。」

 

「それをいうならお前もだろう?森崎中佐。」

 

二人は深海棲艦を見る。

 

「…私は付近の住民に避難をさせるためにいるんだ。今頃大混乱で大変なことになっていると思うしな。」

 

そして、沈黙の後…。

 

「…自分の身を削ってでも国民を守るのが我々の役目だ。」

 

「…ならば、陸田少将も国民の一人ですよ。」

 

「クックック。違えねえ。」

 

「…ここは私が食い止めます。陸田少将は国民を…。」

 

「どうやって食い止める気だ?武器も通じないのだぞ?」

 

「……。囮になるくらいならできます。」

 

「…許可できんな。お前も国民の一人だ。」

 

「…すみません。陸田少将。」

 

「?いきなりなんだ?」

 

ガシッ…グググ…。

 

陸田少将を持ち上げた。

 

「生きて帰って来れたら、叱ってください。」

 

「お前…!まさか…!」

 

「さようなら。」

 

ブゥン!

 

陸田少将を投げた。

 

……投げた方向と、スピードと、今の高さならちょうどここから少し離れたネットに落ちるはずだ。

 

実際その通りだった。陸田少将は、そこに落ち、助けに行くよりも、国民を案内することを優先に思い、国民を避難させた。

 

「…さて、この国を脅かすクソども。俺が相手だ。」

 

森崎中佐は深海棲艦を睨む。

 

「ギャァァァ!」

 

「グァァァァ!」

 

ドガァァァン!ドゴォォォォン!

 

「…こっちだ。」

 

ヒュッ!

 

森崎中佐はなんとか避け、石を投げる。

 

ドカッ。

 

「?」

 

もちろん、深海棲艦にダメージなどない。が、これは囮であり、敵を引きつけるのが目的である。

 

「ギャァァァ!」

 

「グァァァァァ!」

 

その作戦は成功した。深海棲艦たちは森崎中佐に狙いを定めた。

 

「…多すぎるな。」

 

森崎中佐は攻撃を避けるが、いずれは体力もなくなる。

 

「…だが、避難完了の報告が出るまでくたばるわけにはいかねぇな。」

 

森崎中佐は口元を引きつらせる。

 

…………

一時間後

 

『こちら、陸軍。避難は完了した。…早く戻ってこい!森崎!』

 

「…陸田少将…。市役所の放送まで借りて…。へっ…へへ…。」

 

森崎は全身血だらけでにやける。

 

「…だが、この状況…。戻れねぇーな…。最後に…国民守って死ぬんなら…それも…良いか…。」

 

諦めた笑みを浮かべる。

 

「…だけど…よぉ…。陸軍らしく…!1発…ぶちかまして逝くか!」

 

森崎中佐は全身血が出ているのも気にせず、自分より何倍もある巨大な岩を持ち上げ、投げた。

 

「……。」

 

もちろん、深海棲艦はそんなもの食らわない。そんなものは無視をする。だからこそだろうか…。

その岩に乗っている森崎中佐が見えなかったのは…。

 

バシャァァァン!

 

「うぉぉぉぉ!」

 

「!?ギャァァァ!」

 

バギァ!

 

森崎中佐はたまたま持っていた木刀で叩きつけた。

 

「!?」

 

深海棲艦は食らわない。が、驚いていた。

人間が、攻撃など効かないことを気にせず、自分の今の状況を考えず、ただただ殴り続けていることに。

深海棲艦たちは、森崎中佐を少し恐れた。

 

「ギャァァァァ!」

 

「うるせーー!」

 

ドガ

 

深海棲艦も物体だ。攻撃が効かなくても、肉体はある。だからこそ、殴ることも…攻撃をそらすことも可能なのだ。

 

「グァァァ!」

 

ドガァァン!

 

「グ…ハ…。」

 

だが、前文で述べたように、いずれは体力もなくなる。そして、深海棲艦の攻撃が森崎中佐の近くにあたる。爆風を受けて、倒れ、深海棲艦に囲まれて銃口を向けられた。

 

……ここまでか…。

 

森崎中佐は覚悟するが…。

 

ヒューーーー…ドガァァァァン!ドゴォォォン!

 

「!?」

 

いきなり新海棲艦たちのいたところが爆発した。

 

「…無理だ…。こいつらには…。!?」

 

なんと、今まで攻撃が効かなかった奴らが沈んだり、攻撃を食らったではないか。

 

「こ、これは…!」

 

森崎中佐は岩の上で見た。海の上を走る少女や女性たちを…。

 

「…よく頑張りました。人間さん。あとは任せて。」

 

「カッコ良かっぞ。」

 

「すごかったです。」

 

「あとは…私たちの…役割。」

 

「燃えたクマー!」

 

「…これをどうぞ。あげます。」

 

ハンカチを渡される。海水で染みていた。

 

「君たちは…?」

 

森崎中佐は尋ねる。

 

「私たちは、深海棲艦と唯一対抗できる力を持つ者…。艦娘です!」

 

ヒーローは遅れてやってくる。

 

…………

数日後

 

陸田少将は国民を避難させたり、助けたりした貢献で中将になった。

森崎中佐は深海棲艦という謎の存在を相手に、勇敢に戦ったことを評して、少将になった。

艦娘たちは、その森崎中佐を助け、深海棲艦を倒した功績を評して、勲章をもらった。そして、艦娘はいつでも出撃できるように、鎮守府を設けられ、そこに所属されることになった。つまり、海軍の管理下に置かれた。

 

…………

 

「陸田少…いえ、中将…。」

 

陸田中将は屋上にいた。

 

「…わしは…、国民を守ることができたのだろうか…?」

 

「……。」

 

「あいつらを倒すことが出来なかったではないか…。」

 

「……。」

 

「…その艦娘?とやらも、海軍の管理下に置かれた。…敵は陸地ではなく、海…。…嫌な予感が的中せねば良いが…。」

 

陸田中将の予感は当たった。

 

…………

 

「中将!先日、国会で陸軍の資金を大幅に削減されるそうです!」

 

「なんだと!?何故だ!?」

 

「現時点で交戦しているのは深海棲艦と呼ばれる者たち…。それに唯一対抗できる力が海軍に所属しています…。…意味はおわかりですね…?」

 

「くっ…。こちらも開発や、訓練で今でも資金が足りないというのに…!」

 

…………

 

「中将…、今年の入隊志望者が…。」

 

「よい…。わかっている…。」

 

「……。」

 

…………

 

「…中将、お話があります。」

 

「…どうした?」

 

「…辞職させてください…。」

 

「お前もか!?何故だ!?」

 

「このままでは生活もできません!現時点で、私のような兵長の給料をご存知なのですか!?一般の会社の平社員と同じ額なんですよ!?それに、私にも家族がいるんですよ…。今年、長男は大学生2年生、長女は専門の大学…、次男は私立の高校入試…、それに加え、母が病気で寝たきりの状態…。」

 

「…それは辛かったな…。…もっと早くに気づいてやるべきだった…。」

 

「…いえ、いいんです…。私も何も言っておりませんでしたし…。」

 

「…一つ気になることがある。どこの職業へ行くんだ?」

 

「…海軍から招待状が届きました…。」

 

「…そうか。まぁ、そこなら給料も良いだろう。…海軍でも頑張ってくれ。佐々木兵長。」

 

「いいんですか!?」

 

「勿論だ。…頑張れよ。…体を大事にな。」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

…………

 

「…陸田中将…。」

 

「……。先日、我が家に張り紙がしてあった…。森崎少将、お前はどうだ?」

 

「何もなかったです…。」

 

「……そうか…。」

 

…………

 

そして、ある日、陸田中将の心の中の何かが壊れた。

 

「森崎少将、任務だ。」

 

「えっ?はい。」

 

……陸田中将が俺に任務なんて珍しいな。

 

「艦娘をこちらの権限で管理することは出来ないか?」

 

「えぇ!?それは無理ですよ…。」

 

「…確か、艦娘の中では我々陸軍で作られた艦もいるそうじゃないか。こじつけでもなんで良い。そいつらを管理下に置けるようにしろ。」

 

「…何故ですか?」

 

「今、海軍に全権力が行使されている。その大半が彼女たちの功績といっても過言ではない。その一部を我々で管理できれば、国会の奴らも我々を無視できなくなる。そうは思わないか?」

 

「思いますけど…。」

 

「ならばしてこい。これは、陸軍の存続に左右する重要なことだ。」

 

「…了解。」

 

…………

 

「おい、森崎少将。」

 

「な、なんでしょうか…?」

 

「艦娘二人を連れて来たのは良くやったと思うが…、あいつらを無視しろ。良いな?」

 

「…何故ですか?」

 

「命令だ。余計なことは気にしないで良い。」

 

「……。」

 

「…納得していなさそうだな。ならば言おう。あいつらは、ただの人間と比べると強いが、お前やわしの選抜の人間と比べると弱すぎる。孤独にして、いじめぬかないと、次の力のバネにならないからだ。」

 

「……。」

 

「…もっと言うとだな…。我々は強くなるのだ。力を覚醒させ、お前たちのような強者を量産する。そうすれば、我々の力がいかに強力かわかり、頭の硬い上の無能どもが無視できなくなる。そうなれば、元通りになり、前のような生活に戻れるのだ。海軍のひいきも無くなり、国民に中傷されることもなくなる。全ては国のためだ!」

 

「…了解…。」

 

……陸田中将…イカれているよ。お前…。…だが、事実だな。俺は俺の信じた正義を全うするまでだ。

 

…………

現在

 

「色々あったが…。お前たちに優しくする理由は“艦娘"に助けられたからだ。恩は返す。それが俺の信じる正義だ。」

 

「そうでありますか…。」

 

「…あの日だったな。陸田中将の何かが壊れたのは…。代表の器ではなくなったのは…。俺の知っている陸田中将ではなくなったのは…。」

 

森崎少将は遠くを眺める。

 

「…陸田中将は優しいのでありますね。」

 

「…いや、優し“かった”だ。今は違う…。」

 

そして、二人はヘリコプターに乗り、基地に戻った。




終わった…。次は、ドミナントたちが帰るところから始まります。
登場人物紹介コーナー
最初の艦娘たち…伊勢、天龍、古鷹、弥生、球磨、翔鶴。最初に確認された艦娘。
次回!第115話「訪問」お楽しみに!
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