ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった… 作:とある組織の生体兵器
「わかりました。」
あらすじです。
ドミナントが頭部破損したので、入渠したドミナント御一行と叢雲。そして、何故自分が入渠するのをジナイーダが聞き、それに答える自分。そして、過去に何か話すことになるのだが…。
……以下略
「それは…、あなたたちと会う前です。」
女湯でセラフが突然昔話を始める。
「ほぅ、何があったんだ?」
ジナイーダは聞く。
……私も…こんなに強い人?が怪我をした理由を知りたいわね。
叢雲は、そう考えながら答えを待つ。
「そうですね…。あれはあなたたちと会う少し前…。」
…………
ここに来る少し前
「レイヴンズネスト…確認…出来ない…。レイヴンズネスト…確認…できない…。」
森の中でセラフは立ち止まったまま、確認を繰り返す。そこで…。
「フゴッ…。ブヒブヒ…。」
馬鹿でかいイノシシが現れた。全長4mくらいの…。おそらく突然変異で起きた怪物だろう…。
「レイヴンズネスト…確認…できない…。」
けれども、セラフはそんなチンケなモノなど気にしない。そしてそのイノシシは…。
「フゴッ!?ブフー…。フギィーー!!」
ガッシャァァァァァン!!
言葉を話すロボットに驚いた。次に、あろうことかセラフに突進し、セラフは吹っ飛んだ…。そして…。
「攻撃を確認…自己防衛モード…起動します。」
…そしてどうなったかは言うまでもない…。
…………
……それって…。最近鎮守府の作物を片っ端から食い荒らしていく、この山の主では…?
叢雲はそう思うが、本人たちは気づいていない。
「そうか…。だがとても怪我をしているようには見えないんだが…。」
……そうね、確かにどこも壊れた様子はないわね…。
「いえ、でも、ここに。」
「それは…、怪我なのか?」
……えぇ、とても怪我には思えないわね…。
セラフが見せたのは小型のネジが金属に刺さった感じくらいの小さなくぼみだった…。
「叢雲さんはどう思います?」
「えっ!?」
話に入ってこれない叢雲にセラフは気付き、話題を振る。
「え、えぇっと…。怪我ですね、はい…。」
「……。私が…私がおかしいのか…!?」
ジナイーダは信じられないと言わんばかりに叫ぶ…。
「フフフ…。叢雲さんも普通に話してくれていいんですよ。」
セラフは優しく叢雲に話す。
「まぁ、もう過ぎたことだ。もう私も気にしていない。というより、素のお前を見てみたい。」
ジナイーダも言う。
……いい人たちね…。なんか怖がっているのが失礼に思えてきたわ。
「ありがとう。じゃぁ、普通に話すわね。」
「「「フフフフフ。」」」
そして、なんとか打ち解けたのだが…。
「……!!」
「…。どうしたセラフ?」
「…?」
セラフが何かに反応し、ジナイーダは素早く反応する。叢雲はわからないままだが…。
「…あそこらへんから気配が…。」
そう言って壁に指を指す。
「なるほど…。私が見に行ってこよう…。」
ジナイーダは気配を殺して、壁に近づく…。
…………
一方、男湯
「主任…。それはダメだろ…。」
「ギャハハ!う〜ん。楽しみだ〜。」
……主任。この世界ではお前はそういうキャラなのか…。
ドミナントはふつうに入っているが、主任は壁の上にある穴を覗こうとしている…。
「もしバレたら大変なことになるぞ…?」
「ギャハハ!あ、そうなんだ〜…で、それが何か問題?」
そう言って、壁をよじ登っていく主任。
「おい!本当にまずいって!!」
「いーじゃん!盛り上がってきたねー!」
そう言って穴を覗こうとするが…。
「あれ?何も見えないね〜。ギャハハ!」
真っ暗な穴を見ている主任だが…。
『……。その声は主任か…。いい度胸だ…。後悔させてやるからな!!』
そう、その穴は元から暗いわけではなく、CR-WH01HP(左手武器通称リボハン)の銃口の中だったからだ…。
ドッゴォォォォォォン!!!
主任の顔に見事命中!
…………
一方、女湯
『バッシャーーーーン!!』
『しゅにーーーーーん!!!』
『ギャハ…ハ……。ブクブク…。』
……?なんか聞こえたけど……なんでわかったのよ…?
「ねぇ、なんでわかったの?あなたたちは、何者なの?」
叢雲は問う。
「なんとなくだが…。私たちはレイヴンだ。それ以上でも…、以下でもない。」
……レイ…ヴン?
「レイヴンってなんなの…?」
「そうですね…傭兵です。様々な依頼を受けて、それをこなす。」
「そうなのね…。なんでレイヴンになったの?」
叢雲はふと疑問に思い、聞いてみる。
「……。そうだな。まず私が答えよう…。あれは…もうずっと前のことだ…。」
ジナイーダが昔話を始める。
ずっと前の話。
「早くこっちおいで〜。早く早く!次あそこへ行こう!」
元気に話しているのはレイヴンになる前のジナイーダ。
「はいはい、ちょっと待って。」
返事を返すのは彼女の親友。
「フフフ。まだまだ行くよ!次の休みがわからないんだし!」
そう、ジナイーダの親友はレイヴン。しかし、あまり人気がなく、日々を凌ぐ程度の依頼しかこない。けれども、必死に依頼をこなし、貯金を貯めて、ジナイーダと遊んでいる。
「わかったからちょっと待って〜。」
そう言って、ついていく親友。こういった日をジナイーダは日々楽しく感じていた。
「フフフ…。」
「どうしたの?いきなり笑って?」
親友が笑い、ジナイーダは不思議に思う。
「フフフ。来月はジナの誕生日だからね、プレゼントをあげようかなって考えていたの。」
「本当に!?ありがとう!でも、そんなにお金ないでしょ?気持ちだけでいいよ。」
「ううん。ちょっと頑張ればお金も貯まるからいいよ〜。遠慮しないで。ジナの喜ぶ顔が見たいし。」
「いや、でも…。」
「送らせて?親友なんだから。」
「……。わかった。でも無理はしないで?」
心配するジナイーダに、笑顔で返す親友。
……いつも、私には危険なことさせたくないって言うくせに…。
そう不満を思うが、実は次に遊ぶ日を楽しみにしているジナイーダ。しかし…。
「どういうこと?死んだって…?」
親友の墓の前で言われたことを、ジナイーダは信じられなかった。
「俺はアイツを止めたんだ…。依頼の割には報酬金額が高すぎるって…。でも、あいつは、“今少しお金が欲しくてね。”って言って依頼を受けていた。俺は不審に思って受けなかったがな…。」
そう言ってジナイーダに説明しているのは、よく彼女とつるんでいたレイヴンだ。
「何でそんなに金が欲しかったのはわからないが…。帰ってこなかったということは死んだのだろう…。それに……」
ジナイーダは最初のことを聞いて後悔で頭がいっぱいになり、後の言葉は聞こえなかった。
……嘘?死んだ?バカな?なんで?私のせい?どうして?
ジナイーダは混乱していた。そして、いつの間にか彼はいなくなり、一人になった。
「……うぅ…。なんでよ……。なんで…。うっうっ……。」
ジナイーダは泣きながら墓の前で親友に問う。しかし、何も返ってこない。
「うぅ……。うっ…。うわぁぁぁぁぁ……」
ジナイーダは大泣きした。そして数時間後…。
「……。」
涙は枯れ、そこにいたのは前のジナイーダではなかった…。
「…。あなたの……お前の仇を…必ず取ってやる……!」
ジナイーダは墓の前で決意し、レイヴンになった。そして、彼女は鍛えて鍛えて鍛えて…。依頼をこなしていく。いつか復讐の相手を見つけるために…。しかし、ある日親友とつるんでいたレイヴンに驚くことを伝えられた。
「…何?私は忙しいんだ。重要な情報じゃなきゃ連絡するな。」
『いや、重要だ。お前の探しているやつ、お前の親友に使った同じ手口で死んでいたぞ。』
「!?……わかった…。ありがとう…。」
『いや、いい。俺もそいつを殺そうとしていたんだ。…それじゃあな。』
そう言って通信が切れる。ジナイーダは決して喜ばなかった。そう、自分の手で倒したかったのだ…。しかし、もうその相手はいない。
「……。レイヴンってなんなんだろうな……。」
……現在
「……こんなことがあったんだ…。」
「「……。」」
ジナイーダの話を聞いて、何も言わなくなるセラフと叢雲。
……そんなことがあったのね…。でも…。
「それをその人が望んだことだったのかしらね…。」
叢雲がふと呟く。
「…どう言うことだ?」
ジナイーダは見る。叢雲は“あっ!しまった!”と思うが、もう遅い…。
「詳しく聞かせろ。…一応言うが、咎めるつもりはない。人にはそれぞれの考えがあるからな…。」
「…。わかったわ…。だって、その人はあなたのことを思って依頼を受けていたし、何より、あなたに危険なことをして欲しくなかったはずよ…。私も、もし同じ状況になったら同じことをするかもしれないけどね…。」
叢雲は、そう答える。
「…そうか…。そういう考え方もあるのだな…。」
ジナイーダは静かに答える。
「……セラフはどうなんだ?」
ジナイーダはセラフに問う。
「自分は……」
「セラフ…私が言うのもなんだが…。一人称を“私”にしたらどうなんだ?一応女性なのだろう?」
ジナイーダは同じ女性として何か言うことがあったのだろう。
「はぁ……めんどくさいですけどわかりました。」
セラフは面倒くさそうに言う。そして…。
「私はレイヴンじゃないです。」
「「えっ!?」」
はい、来ました12話。少しシリアスな感じになりました…。タグの詐欺事件です…。すみません。
登場人物紹介コーナー
親友…ジナイーダの親友。小さい頃、バケモノ呼ばわりされて孤立していたジナイーダに声をかけた。騙し依頼で死亡。
つるんでいたレイヴン…ある時、死にそうになったが、ジナイーダの親友に助けられた。
嘘依頼を出した者…よく依頼を出して、罠にはめていたがある日同じ手口のズベン・L・ゲヌビによって殺された。
次回!第13話「好きになるということは、そこらへんにキッカケがあるんだと思うよ。」お楽しみに!