ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった…   作:とある組織の生体兵器

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130話。
「もう130話行ったのね。早いわねぇ。」
そうだね。
「…何?」
いや、少しね〜。
「…また面倒なこと?」
いや、少し長期休暇をあげようと思うんだ。
「?どうしたの?急に。」
いや〜、少しここで働いているからね〜。
「なら、お言葉に甘えさせてもらうわね。」
そうだね〜。じゃ、あらすじ頼むよ。
「わかったわ。」

あらすじ
前回、第4佐世保鎮守府に封筒が届いたわ。提督さんがいないため、執務室の机の上に置きっぱなしだけど…。何が入っているのかしら?


130話 迷子

…………

第4呉 夜

 

「「「……。」」」

 

囲炉裏を囲んで食事が並べられている。全員が揃うのを待っているのだ。

 

……時雨たち遅いな…。

 

ドミナントは思い…。

 

「…あの…、時雨たち知りませんか?」

 

聞く。

 

「それがしの仲間と共に狩りへ行っとる。」

 

瀬戸大佐が言う。

 

「答えてくれるんですね。」

 

「当たり前じゃ。左様なことは知らせござらぬてはならないであろうからな。」

 

「そっすか。」

 

ドミナントは短く答えた。

 

……気まずい…。まだかな?

 

ドミナントが思っていると…。

 

「けふは嫌に遅いでござるな…。」

 

「…もしかして、迷ったとか…。」

 

「其れはござらぬ。神通も共にいるのでござるぞ。」

 

「そっすか。」

 

ドミナントが言うと…。

 

「…もしかして、あの人影って…。」

 

川内が呟く。

 

「川内さん、何か知っているんですか?」

 

ドミナントが聞くと…。

 

「うん…。実は私が竹林でドミ…。ゴホン、みんなの様子を見ていた時に、奥に行く集団がいたんだよ。」

 

川内は何か言いかけたが、瀬戸大佐が横目で見ているのがわかって言葉を言い直す。

 

「いや、神通がいたから大丈夫かなぁ〜って思ったんだけど…。…この時間帯に奥の森は迷うよ。」

 

川内が言う。

 

「…心配になってきたわ…。」

 

神風が言う。

 

「…いや、あと十分経とはも戻らのうござったら、探しに参ろう。」

 

瀬戸大佐が言う。そして、探しに行った。

 

…………

奥の森

 

「疲れたっぽい〜…。」

 

「頑張って。あと少しかもしれないから。」

 

歩きながら弱音を吐く夕立に時雨が宥める。

 

「さっきからそればっかりっぽいー…。」

 

夕立は不満だ。

 

「……。」

 

神通は歩きながら考える。

 

……こうなったのも私の責任…。それに、このまま闇雲に歩いても拉致が飽きません…。皆さんも疲れた顔をしています…。…仕方ありませんね…。

 

神通は思い…。

 

「皆さん、聞いてください。」

 

みんなの前で振り向き、言おうとする。が。

 

「歌なら聞かないっぽい。」

 

「突然のカミングアウト!?」

 

「諦めてはいけません!必ず道は開けます!」

 

第4佐世保の艦娘が勘違いする。

 

「違います…。このまま闇雲に歩いても問題が解決しないと思いました。こうなったのも私の責任です。なので、ここからは私一人で行きます。そして、帰れたら提督やドミナント大佐を呼びに来ますので、ここでじっとしていてください。」

 

神通が言う。

 

「待って!あなた一人で行く気!?」

 

朝風が行く準備をしている神通に聞く。

 

「はい…。迷ってしまったのは私の判断ミス。そしてこうなったのは、あなたを信用してなかった私です。全責任は私にあります。」

 

「でも、もし一人で行って怪我でもしたら…。」

 

「…その時はその時です。」

 

神通が短く答えて駆けて行った。

 

…………

森の中

 

「おーい。どこだー。」

 

「神通!朝風!いずこじゃ!」

 

「神通ー。返事をしてー。」

 

「朝風ー!返事くらいしなさーい!」

 

ドミナント、瀬戸大佐、川内、神風は提灯をそれぞれ持って、照らしながら探している。春風、松風、旗風は行き違いにならないように鎮守府に残っている。

 

「…ん?ちょっと待って…。何か音がする…。」

 

川内が何かに反応する。

 

「…きゃつか…。朝風、そやつの背に隠れてろ。」

 

「……。」

 

瀬戸大佐が面倒そうに言って、そこらへんにある竹を拾い上げ、折って先を尖らせる。神風は急いでドミナントの後ろに隠れている。

 

ガサガサ…。

 

「…化け物のお出ましだね…。」

 

…………

森の奥

 

「…ここ、安全なのかな…?」

 

時雨が突然言い出す。他の艦娘も神通の言われた通り、その場で待っている。

 

「…ここ、化け物が出るから安全ではないわね…。」

 

朝風がポツリと言う。

 

「化け物って…。私たちの提督や教官ほどの化け物はいないと思うよ〜。」

 

鬼怒が気楽そうに言う。

 

「…あなたたちは、あれを見てないから言えるのよ…。ある意味、私たちは提督に守られているの…。だから、夜外出はしないし、ここから出ようと思わないの…。迷って夜になったら確実に喰われちゃうから…。」

 

朝風が震えながら言っているのを見て、時雨たちは嘘ではないことがわかった。

 

「…百歩譲って本当だとしても、喰われちゃうってのはどういうことかな…?」

 

「食べられちゃう…。」

 

朝風が恐怖で震えている。それがここに来ないように祈っている。

 

「…大丈夫。ボクたちが守ってあげるから。」

 

時雨が優しく言う。

 

「もし来たら、ボッコボコにしてやるっぽい〜。」

 

「どれだけ強かろうが、私たちの方がパナイんだから!」

 

「そうです。同じ艦娘として見捨てません。」

 

「もし、食べられちゃいそうになっても、その化け物の腹を裂いてあげるから。」

 

「わ、私も…守ります…。」

 

第4佐世保のメンバーが励ます。

 

「…ありがとう。」

 

朝風は静かに言った。

 

「よしっ!そうと決まれば、提督たちに私たちの場所をどうやって知らせるか考えよう!」

 

鬼怒は不器用な笑顔で言い、全員が嬉しそうに笑った。

 

…………

 

……こちらは…まだ通ってなかったはずです。

 

神通が進む。

 

……分かれ道…とにかく、急ぎましょう!

 

神通は夜の森を駆けて行く。

 

…………

 

「んだありゃ!?あんな動物見たことねぇぞ!」

 

ドミナントは神風を担ぎながら必死に逃げ回っている。

 

「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!」

 

「ヒィーーー!」

 

叫び声をあげながら突進してくるそれに、ドミナントは逃げる。

 

「川内!」

 

瀬戸大佐と川内は罠を仕掛けていた。

 

「引けっ!」

 

「了解!」

 

両者とも、枯れ葉の中のロープを思いっきり引く。すると…。

 

「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"!?」

 

ドシーーン!!

 

それは盛大に転ぶ。

 

「ハァ、ハァ…。な、なんなんだアレは!?ゼェ、ゼェ…。」

 

「あれはこの近くにいる化け物だ…よっ!?」

 

川内はそれが口から吐いた何かを紙一重で避けた。

 

ビチャッ!シュゥゥゥ…。

 

「毒!?」

 

ドミナントは驚く。その液体の付近が腐っていくからだ。

 

「頭が牛なのに、それはないだろ!?」

 

ドミナントはツッコム。

 

「あれは牛鬼!この近くにて現るる妖怪じゃ!」

 

「それは空想上じゃねぇのかよ!?…いや、平家もいたからな…。絶対…とは言い切れないか…。

 

ドミナントが呟いていると…。

 

「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!」

 

「ヒィーー!キタァーーーーー!!」

 

ドミナントは逃げる。神風はドミナントに担がれてぐらんぐらんだ。

 

「…このままでは、神風がもたぬ…。川内!何時ものあの手立てでやろうぞ!」

 

「了解!」

 

瀬戸大佐と川内が準備する。

 

「何かしようとしているのはわかりますけど!こっちも限界ですよ!!お願いですから早く!」

 

ドミナントも何とか躱しながら言う。だが…。

 

「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"ァ"!」

 

「やば…。」

 

牛鬼が蜘蛛のような体を使って糸をはいたのだ。

 

「…チッ。」

 

そこに、瀬戸大佐が舌打ちをし…。

 

「川内!あとは頼む!」

 

「ちょ、えぇ!?」

 

バシィ!

 

瀬戸大佐が持ち場を離れ、竹刀を持って牛鬼を叩きつける。

 

「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"!?」

 

叩きつけたおかげで糸がそれ、ドミナントの真横を過ぎる。

 

「…チッ。」

 

だが、それにより瀬戸大佐が狙われる。

 

「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!」

 

バシィ!

 

「グッ…!」

 

ドシンッ!

 

「ゴフッ…。」

 

瀬戸大佐は牛鬼に蹴られ、木に叩きつけられて吐血する。

 

「「提督!?」」

 

川内と神風は今のを見て固まるが…。

 

「早う…せい…!川内…!」

 

なんとか声を絞り出す。

 

「て、ぎょわーー!なんか狙われてる!」

 

次はドミナントが狙われる。

 

「…普通牛鬼って、人を食い殺すはずなんだけど…。なんかドミナント大佐が狙われてる…。懐かれたのかな?」

 

「そんな懐かれても嬉しくねーー!てか、早くして下せえ!」

 

ドミナントが逃げるが…。

 

「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!」

 

「無理無理無理!」

 

牛鬼がドミナントを食おうとしたが…。

 

「仕方ないわね!えいっ!」

 

「おわっと!」

 

「私が走る!」

 

ドミナントが担がれていた神風に背負われる。牛鬼の顔面がめちゃくちゃ近い。

 

「あっち行きやがれ!シッシッ!」

 

「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"ァ"!」

 

「ぎょわーー!」

 

「挑発しといてそんな情けない声上げないで!笑って力が入らないから…!」

 

神風はドミナントの情けない声に我慢しながらも笑っている。すると…。

 

「出来たっ!こっちに連れてきて!」

 

木の上で川内が言う。

 

「わかったわ!牛鬼!ついてらっしゃい!」

 

神風が体格を生かして木の下を通過する。

 

「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"ァ"!」

 

牛鬼も後を追おうとしたが…。

 

ドシーーン!!

 

体格的に無理がある。木にぶつかり、体が止まる。

 

「今だっ!」

 

川内が飛び乗る。そして…。

 

「くらえっ!」

 

グサッ!グサッ!グサッ!…!

 

数本の先を尖らせた竹を背に突き刺す。

 

「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"!?」

 

牛鬼は次々と竹を刺されて、暴れ回る。そのうちに…。

 

カチッ…

 

カチッ…

 

「えいっ!」

 

当然、その巨体で暴れれば罠の一つや二つかかる。川内はかかったのがわかり、離れる。すると…。

 

ブォォォォ…!

 

ブォォォォ…!

 

牛鬼の両横から、紐に吊るされたでかい大木が迫り…。

 

ドシャァァァァン!!!

 

「キ"ュ"エ"ァ"…ァ"ァ"…!」

 

勢いよく迫ってきた大木に挟まれ、牛鬼が声にならない悲鳴をあげ…。

 

ドドドドドド…。

 

走って逃げて行った。

 

「……。…ふぅ、これで2、3日は安心だね…。」

 

川内がホッと息を吐きながら言う。かなり緊張していたのがわかる。

 

「…よくぞやった…。川内。」

 

瀬戸大佐が近づく。

 

「よくやったわ。」

 

神風も川内を称賛する。

 

「ありがとう。それより、提督、大丈夫?」

 

「ああ。あれくらい幾度も受けておる。」

 

瀬戸大佐もなんとか元気そうだ。

 

「…ふぅ、なんとかなったか…。とんだハプニングどころじゃ無かったけど、捜索を再開しましょう。…もちろん、みんなで。」

 

ドミナントが言う。またあんなものなどに鉢合わせしたくないからだ。




終わりました。ついでにお話があります。少し休暇をいただきたいです。詳しくは活動報告を見てください。
登場人物紹介コーナー
牛鬼…西日本における妖怪。牛の頭に鬼の体。また、逆もある。が、筆者の想像は牛?鬼?の頭に蜘蛛の体なので、そういうことにしました。本当の身体は知りません。見たことがないため。毒を吐き、幻を見せたり、人に化けたりする面倒な妖怪。性格は残忍で残虐。人を生きたまま喰らうこともあるらしい。
次回!第131話「大切なもの」お楽しみに!
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