ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった… 作:とある組織の生体兵器
「何話くらい?」
陸軍編と同じかな?10話…かな?
「約10話分…。提督さんはいつ戻るのかしら?」
その日のうちに帰ると思います。
「退屈ね。」
そうなんだよ…。筆者も最近退屈でさ。小説書きまくってるの。
「友人とかいないの?」
生憎、この小説を書くような変人でね。まぁ、いなくても生きていけそうな気がしますし。
「そりゃね。でも、寂しくないの?」
瑞鶴がいるから平気だよ。
「キモ…。」
傷つくなぁ。
「いや、普通にキモいんだけど…。」
ま!そんなこんなの132話。あらすじをどうぞ。
「了解。」
あらすじ
前回、提督さんが倒れたって耳にして、大騒ぎだったわ。ジナイーダさんはなんかそわそわしているし、セラフさんは自室にこもったままだし、主任さんは笑っているし。…ジャックさんはいつも通りだったけど…。他のみんなはてんやわんやの大騒ぎ。…そう思ってみれば、神様はどこかしら…?
…………
第4呉鎮守府
「茶を飲め。」
瀬戸大佐がお茶を入れてくれる。
「…さて、お主を信用するか否かの話じゃったが…。それがしは信用することにした。実はと申すと、先日からずっと川内に見張ってもらっておった。それがしの艦娘を助けてくれて誠に有難う。」
瀬戸大佐は頭を下げる。
「ごめんねっ!試すようなことして。でも、他の人のためにこんなにしてくれる人って、提督以外にもいたんだね〜。」
川内が嬉しそうに言う。
「いえ。それより、私を呼んだ本当の意味は…?」
ドミナントが言う。
「うむ…。実はと申すと…。…お主は異界の者か…?」
「……。」
……えっ…?一体いつバレた…?共にいるときや、川へ水汲み、神通を捜索している時ですらAC化しなかったというのに…。それに、牛鬼と対峙した時でも逃げ回っていたというのに…。
ドミナントは固まる。
「えっと…。」
「ふっはっは。冗談じゃ。左様に深刻な面をせずとも良かろう。」
「…えっ?冗談…ですか…?ですよね〜…。はっはっは…。」
……冗談…だよね。うん。これでわかっていたら鋭すぎる…。
ドミナントは苦笑いする。
「…気を取り直して…。本当の理由はお主の人物像を知りたくてな。同じ国に属する者として、信用できるかどうかを見極めるためじゃ。」
「…で、結果は信用できる。…と、言うわけですね?」
「うむ。じゃが、お主はこれまで見てきた輩と比べるとその中でも一番信用できる。」
「ナル…ホド…。」
「ここまで信用できる人間は他におらん。…そこで、頼みがあるのじゃが…。」
「…えっ?」
……まさか、頼みを押し付けるために来させた訳ではあるまいな…?
ドミナントは心の中で思う。実際、紅茶も作れず飲めずで、嫌々ここで生活させられて、やっと楽になれると考えていたからだ。
「一人探している人間がおる。その人間を探すのを手伝って欲しい…。恥を忍んで願いたもうぞ…。」
瀬戸大佐が頭を下げる。
「…マジですか…。…で、その人とは誰なんですか?どうして探しているんですか?」
ドミナントは少し疑問に思ったから聞いただけだったが…。
「…うむ。話せば長くなる…。」
その言葉を聞いて、全く思わなくなった。
「あっ、なら良いです。」
「昔、それがしが提督ではなく、山で暮らしている頃じゃった…。」
……聞いちゃいない…。
昔話を聞く羽目になった。昔話をしてあ…。
…………
昔話 山
「うむ。今宵も良き月じゃ…。…む?」
木に登って月を見ている23歳の青年が今の瀬戸大佐である。
……人…?この時間にか…?もしくは牛鬼…。化けておるのか…?
木の上から自分の家から数十m先を見下ろす。
……父上か母上か?15年ぶりじゃな…。
青年はひらりと木から降りる。
…む?誰じゃ…?見たことのない格好をしておる…。
スーツ姿にカバンを持った男3人だからだ。
……牛鬼ですらあのような格好はせぬ…。ならば、人か…?初めて他人を見る…。
青年が隠れながら様子を見ていると…。
『本当にここで合っているのか?』
『らしい。ここは捨て子がいるからな。上手く使えば金になる。』
『わざわざこんな山奥に…。親がいるんじゃないか?』
『ここの親は15年前に消えている。いや、養子だから親…でもないか。ここは捨てるのにうってつけの場所だからな。』
『何故です?』
『地元の人間が言うには妖怪が出るらしい。クックック。馬鹿な奴らだ。そんなものいるわけないのにな。それに、そこの子供がたまに迷い込むらしい。親はすぐに諦める。妖怪がいる山に入ったと知れば、助けに来ないからな。そこで、俺たちが捕まえて外国へ売ったりするんだよ。』
『なるほど。つまり、儲かるってわけですね。』
『そうだ。』
男たちが話す。
……捨て子…?…そうか…。拙者は捨てられたのか…。
青年が思っていると…。
「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"ァ"!」
遠くで牛鬼が鳴いている。
『な、なんですか?今の音…?』
『近くに滝があるらしい。葉擦れの音と滝の音がちょうど混ざったのだろう。それより、中に入るぞ。』
『抵抗したらどうしますか?』
『死んだら値は下がるが、闇市で臓器を売れば良い。』
『なるほど…シシシシ…。金が入ると分かれば嬉しいねぇ。』
男たちが話す。
……あやつら死んだのう。助けにはいかぬ。拙者を殺すつもりだったからな。
青年が思った。そう、既に男たちの後ろに…。
「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!」
何十mもある牛鬼がいたのだ。
「誰か!助けてくれ!化け物だ!」
「俺が…こんなところで…!」
「重火器があるから…ま、負けるはずがないん…。」
男たちは阿鼻叫喚に喚くが…。
バグッ!ブシュッバリバリムシャムシャ…
全員喰われた。辺りに血飛沫が飛び散る。
……この山に入るべからず。あちこちに書いてあった筈だ。
青年は全貌を見ていた。すると…。
「ここはどこだ…?迷ったな…。」
「司令官。相変わらず方向音痴ですね…。地図もあるのに…。」
「うるへー。まだ提督になって1ヶ月も経ってないんだぞ。てか、お前に言われたくねー!」
「て、世界地図を持っている時点で既に間違いです!」
今度は、白い特殊な服を着た人物と、二人の少女が通りかかる。
……ん?さっきの男どもとは違う…?…道に迷ったのか?この先行けば牛鬼と鉢合わせるの。…まぁ、拙者の知ったことではないか…。
青年は何処かへ行く。
「…どこなんだ…?ここ…。」
「世界地図見るのやめた方が良いですよ…。もう無駄な足掻きですから…。」
「私は諦めないぞ…。新大陸を見つけるまでは…。」
「司令官!?私たちが行くべき場所は新大陸ではなく鎮守府ですよ!?目的地すら違うじゃないですか!」
「そうなのか?」
「「……。」」
「…そうらしいな。人でもいると良いのだが…。」
「こんな鬱蒼とした山に誰がいるでしょうか…?」
「諦めんなよ…。」
「「誰のせいですか!?」」
「…すみません…。」
「お金ケチらないで飛行機や新幹線、タクシーを使ったほうが良かったのでは…?」
「報酬が全てだ。全額前金大歓迎。」
「あぁー…。それ、真っ先に死ぬタイプですね…。」
どこかの提督と艦娘が話しながら歩く。
「……。」
……なんだあやつら…?悪い奴ではないのは確かだな。
青年が戻ってきて、隠れながら見ている。すると…。
「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"ァ"!」
「「「!?」」」
牛鬼と鉢合わせる。
「司令官!」
ドンッ!
艦娘が提督を突き飛ばす。
「ぐ…ぁ…。」
艦娘が牛鬼に踏まれている。潰れそうだ。
「私のことは良いですから…早く…遠くへ…。」
「バッキャロー。出来るかってんだ!…もちろん、報酬は貰うけど。」
ドガァァン!
「ぐはぁぁぁ!」
「こんな時に何言っているんですか!?ふざけないでください!…大丈夫ですか!?」
「冗談…だったのに…。」
「それがいけないんです!」
牛鬼と対峙している艦娘や提督が大声で言い合う。
……まずいな。あの女死ぬのう…。…悪い奴じゃ無さそうだし。…やるかのう…。
青年が草むらから飛び出し、牛鬼の前に立つ。
「!?き、君は…?」
「拙者のことは良い!下がれ!」
カチャ…スー…。
青年が刃を抜く。刀の刃が月夜に照らされて美しく輝く。
「…来い…。牛鬼…。」
「キ"ュ"エ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!」
牛鬼は白刃の輝く刀を持つ青年を見て恐れ、艦娘のことを忘れて突進する。が。
ズパァ!
「『秋天無我』…!」
「キ"ュ"エ"…ァ"…ァ"…。」
目にも留まらぬ速さで懐へ踏み込み、真っ二つに切る。
ドドォ…!
牛鬼の残骸が落ちる。
「おぉ!素晴らしい!ありがとう!助かっ…。」
「寄るな!」
「えっ…?」
突然青年が大声を出したので、思わず止まる提督。
「…呪いが移る…。」
青年は少し体が変形していたが…。
シュゥゥゥゥ…。
火が消えるような音がして、姿が元に戻る。
「き、君は一体…。」
「…すまぬ。これは牛鬼の呪いじゃ。」
「呪い…?」
「殺した者が次の牛鬼になるのじゃ。」
「えっ、でも君は…。」
「この刀のおかげじゃ。この刀は呪いを弾く。」
「すごい便利じゃん。」
「じゃが…。」
「?」
「明日、とてつもなく高熱が出るじゃろう。ところで、お主らは何者じゃ?」
「んあ?私たちか?岩倉だ。佐世保鎮守府を目指しているんだが…。知らないか?」
「知らんな…。すまぬ。知っておったら案内するんじゃが…。この山を下りる道は教えよう。」
「それはありがたい。…ところで、君は刀を持っているけど、何者?」
「捨て子じゃ。」
「…すまない。」
「いや、良い。事実だ。」
青年は刀を拭く。牛鬼を切った時についた、緑色の粘液みたいなのを取るために。
「…ところで、助けてくれたお礼がしたいんだけど…。生憎手持ちがない。と、言うわけで君も提督をやらないか?」
「提督?」
「ああ。この国の人を守る仕事だ。今、海で敵がいる。その敵を倒すための提督が少ないんだ。君も出来れば、やってもらいたい。」
岩倉提督が言うが…。
「無理じゃ。この山すらこのような妖怪がおるのに、海にまで構ってられん。さっきも3人こいつに喰われた。」
「3人…。」
艦娘が牛鬼の死体を見てゾッとする。
「そうか…。それは残念だ…。」
「すまぬ。」
「だが、そこで引き下がる私ではない。どうだろう?学校くらいは行ってみないか?」
「学校…?」
「提督になるための学校だ。そこで、提督はどんななのかをやっている。ただ、妖精さんが見えなくては話にならない。だから、少ないんだ。少なすぎて、艦娘に酷いことをする提督が採用されて増えている。なんとかしたいんだ…。」
「…じゃが、見えなくては話にならぬだろう。」
「…ここにいる。」
岩倉提督はポケットに手を突っ込む。
(やいこら、離せです。)
「艦娘には声が聞こえないらしいがな…。口が物凄く悪いんだ…。」
(この方向音痴提督離せです。)
「ほらな?…て、えっ?見えてるの…?」
「かのような小さき人間は見たことがない…。」
青年はまじまじと見ている。すると…。
(…!?ちょっと待つです。そして離すです。)
青年を見てさっきと様子が違う妖精さんの言うことを聞く岩倉提督。
(…珍しいです…。こんな人見たことがないです…。提督のような凡人とはまるっきり違うです。)
妖精さんがまじまじと青年を見る。
「さっきからトゲのある言い方するけど、どうした?」
(歴史のどこかに消えたわけでは無かったです…。ここにいるです…。)
「言えや。」
(…でも気のせいかもしれないです。)
「言えっつってんだろ。」
(確信がないので言えないです。一つ言えることは、学校に行って見極めた方が良いです。)
「…聞こえたか?…て、まだ見てる…。」
「世は拙者の知らぬことばかりじゃな…。」
「聞いてる?」
「あっ、すまぬ。」
「聞いたでしょ?妖精さんが学校いけってさ。」
「学校とは…?」
「…行けばわかる。学費は渋々私の金から…。助けられたお礼だな。食費込みだったな。確か。」
「場所は…?」
「この紙に書いてある通りだ。てか、早くここから出たいんだけど。またあんな化け物と会いたくないし。」
紙を急いで渡された。
「達者でな!青年!」
岩倉提督は走って行った。その後に艦娘たちが続いて行く。
「…学校…か…。」
全く味噌に行きませんでした。想像していたより長くなりそうです…。学校生活だけを書こうとしたのですが、よくよく考えたらどうして山から学校に行かなくてはならないのかという理由を忘れていました。親からの推薦もあったのですが、昔の言葉を使う瀬戸大佐。つまり、昔の人間というキャラなので、親が学校のことを知っていたら、必然的に昔の人キャラになりません。また、親がいた場合、こんな暮らしをしてないと思いました。
登場人物紹介コーナー
岩倉提督…第3佐世保鎮守府の提督。
艦娘…吹雪と五月雨。
牛鬼…殺した者が次の牛鬼になると言われている厄介な妖怪。
青年…瀬戸大佐。養子として引き取られて、山奥の小屋に捨てられていた。それに気づかず待ち続けて約15年。日々鍛錬を積んで、牛鬼を退治できるくらいまで強くなった。
引き取った親…引き取れば役所から金が貰えると聞いて引き取っていた。だが面倒に思い、夜ひっそりと山奥に捨てて無償で金を貰おうとした。だが、夜に山から降りる際牛鬼に喰われている。
男3人…悪人。金の亡者、殺し大好き、戦争屋。3点揃ったどうしようも無い連中。
刀…瀬戸大佐が幼い頃から持っている。養子として引き取られた際にも握っており、物心つく前から持っていた。捨てられる小屋で、仮親が売ろうと刀に手をかけた途端、幼い瀬戸大佐が仮親を蹴り上げ、諦めさせたという伝説がある(本人覚えていない)。
本当の親…実は化け物退治の時に不運にも死んでしまっている。母親は海坊主と相討ちに。父親は閻魔と相討ちになった。すごい両親たちである。
次回!第133話「大佐の過去 その2」お楽しみに!