ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった… 作:とある組織の生体兵器
「安っ!?…でも、中古なんでしょ?」
中古だったけど、箱の表面に目立たないくらいの傷があるだけ。中身は全然平気。…買ったけど。
「へぇ〜。…でも前、新品のブルー・マグノリアの初回限定プラモデル買ったでしょ?あれ、どうなったの?」
……。
「…失敗した?」
いや?
「…もしかして、まだ作ってないとか…。」
……。
「…図星みたいね…。どうして作らないの?面倒くさいとか?」
断じて違う。…ただ、塗装を失敗した場合、取り返しがつかないことを考えると…。
「…で、今はどこにあるの?」
…飾る部屋に箱のまま他のと積み上がってる…。
「…このまま忘れてなければ良いけど…。」
最近忘れっぽくてさ…。前たまたま見つけたけど、忘れてた…。
「…はぁ…。」
……。てか、今頃気づいたけど…。
「…何よ。」
瑞鶴、ホワグリやマグノリア知らないでしょ…。
「本編じゃないんだからいいじゃない。」
そういう問題かい…。では、あらすじに入りましょう。
「今回は、この人よ。」
「待たせたわね。」
待たせたな。(BIG BOSS風)
「神風型駆逐艦、1番艦、神風。推参です!」
特攻は英雄…。
「そっちじゃないわよ。それに、その言葉は不適切ね。今では様々な思想があるから。」
そうか…。立派だと思うんだけどなぁ…。テロは違うけど。
「はぁ…。」
「ねぇ、私は何をすれば良いの?」
あらすじを頼みます。
「そうね。お願い。」
「わかったわ!」
あらすじ
榛名さんと稽古をしたわ。海って広くて、しょっぱいのね!大きな魚も数匹手に入れたわ!あとでみんなで食べるの。司令官は、人目を避けるように岩陰と松の木が生い茂ってるところで見てたわ!
…………
第4佐世保鎮守府 執務室
「はぁ…。」
ドミナントは執務室でため息をつく。
「どうしたの?」
そこに、秘書艦椅子に座っている神様が聞く。
「なんか、嫌な予感がしてさ…。凄いことが起きるような…。」
「何それ…。不吉なことは言っちゃダメだよ。」
「そうなんだけどねぇ〜…。」
ドミナントと神様が話す。
「…!。じゃぁ、気分転換も兼ねて、間宮さんのところへ行こう!」
「…そうだな。どうせやることも無いしな。それに、奢るって言ったし。」
そして、2人は立ち上がり、間宮さんのところへ行くのだった。
…………
甘味処 間宮
「やってますかぁ〜?」
ドミナントが暖簾を潜りながら言う。
「美味しいものあるかなぁ〜?」
神様がドミナントに続いて入店する。
「いらっしゃい。提督。それと、神様さん。」
間宮さんが笑顔で出迎えてくれる。
「2人だけど、空いてるよね?」
「もちろん。今は人数も少し…しかいないので、自由な席にお座りください。」
「ありがとう!」
間宮さんに言われて、ドミナントたちが席をどこにするか決めようとしていると…。
「ん?龍驤に…。セントエルモか?」
ドミナントが、何かを食べている2人を見つける。
「えーっと…。ジャックくんの艦娘と、この鎮守府にしかいない艦娘だね。」
「名前くらい覚えろ。」
神様が言い、苦笑いする龍驤とセントエルモ。
……セントエルモ…。俺が食べに行こうって言った時は断ったのに、龍驤と来たのか…。…もしかして、俺、やっぱり嫌われてるのかな…?…龍驤…つまり、ジャックの艦娘がいるってことは手を組んでるのかな?…革命…。ギロチン…。…死んでも無理っス。
ドミナントが思っていると…。
「提督、初めて話すなぁ〜。」
「?…!ああ。そうだな。」
エセ関西弁で話す龍驤が言い、ドミナントが返す。
「な〜にっにしっようっかな〜♪」
「…神様、ヨダレ…。」
「あっ、ごめんごめん…。」
セントエルモと神様が話す。
「提督は何食べに来たの?」
「う〜ん…。まだ決まってないんだ。」
「そうなんか。…うちのオススメは餡蜜や!」
「へぇ…。…なんか、それ飴のトッピングでもしたの?めちゃくちゃ飴多くない?」
「あぁ…。これはセンちゃんからのプレゼントや。」
「プレゼントにしては、嫌がらせの類いにしか見えないのだが…。それに、センちゃん?そう呼んでるの?」
「うちだけやけど。まぁ、本人は嫌がってはるし。」
「そうか。セントエルモも打ち解けてるんだなぁ〜。そのコミュ力。生きやすいものだな、ふらやましいよ。」
ドミナントと龍驤が話して、しばらくすると…。
「ご注文はお決まりでしょうか?」
間宮さんがやってくる。
「俺はうさぎか餡蜜。」
「餡蜜ですね。」
ドミナントのジョークを完璧に無視して、即答する。ドミナントの心が少し傷ついた。
「私は例のアレで。」
「例のアレですか。」
神様と間宮さんが話す。
……例のアレってなんだよ…。
ドミナントが思う。
「神様、例のアレって?」
セントエルモも同じことを思ったみたいで、神様に聞く。
「ふっふっふ〜。秘密。」
「えぇ…。」
セントエルモが微妙な顔をする。答えなくてもどうでも良い感じだ。龍驤は困った感じの貼り付けた笑顔をしていた。
「てか、提督が来たってことは奢ってくれるんかいな?」
龍驤が突然言い出す。
「そうなの?流石、ドミナント提督。太っ腹。」
セントエルモも言い出す。
「え?何?」
……褒めて奢らせようとしてるのかな…?
ドミナントは思う。
「よっ、提督!日本一!」
「いや〜…その…。」
……そこまでして奢って欲しいのかな…?
「格好良い。英雄。イケメン。」
……セントエルモ。心にもないことを言うもんじゃない。…だが、これに乗ってやるか…。日頃頑張ってるし。
ドミナントは全てを理解した上で乗ってあげる。
「まぁ、奢ってやることも造作もないんですけどね。はっはっは。まぁ、上司としての労いですよ。任せたまえ。」
……余計な出費。でも、感謝してくれるなら別に良いかな…?
ドミナントがそう思いながら2人を見る。2人は騙してやったと言わんばかりの悪い顔でほくそ笑んでいた。
……どうせ、『ちょろい』とか考えてる顔だなぁ〜。あれ。はぁ…。まぁ、いいや。そんなに簡単に騙される提督として認識してくれた方が、接しやすいと思うし。秘密もぽろっと言いそうだしな。
どうやら、ドミナントの方が一枚上手のようだった。
……とか考えている顔だよね。あれ。私にはわかるよ…。
だが、神様の方が上手みたいだ。神様がドミナントの思想を理解して、微妙な顔をしていた。すると…。
「うちら、食べ終わったからそろそろ行くわ。」
「うん。」
龍驤とセントエルモが立ち上がる。
「そうか。またな。」
「じゃーねー!」
「そんじゃ、また会おう。」
「それでは…。」
それぞれが別れの挨拶を交わし、セントエルモと龍驤は店から出て行った。そこに…。
「お待たせしました。『餡蜜』と、『間宮特製パフェ』です。」
伊良湖が持ってきてくれる。
「久しいな。伊良湖。元気か?」
「はいっ!誰かのおかげさまで。」
伊良湖が笑顔で言う。
「誰だろうな。…ジャックか?」
「提督です。まぁ、ジャックさんにも世話になっていますが。」
伊良湖とドミナントが話す。
「ところで、神様のそれはなんだ?」
「『間宮特製パフェ』のことですか?」
神様が美味しそうに食べている物を見る。
「あれは、掲示板でしか知られていない裏メニューです。数ヶ月で一回品物が変わります。しかも、一日5食しか販売されていません。…ですが、ほぼ全ての艦娘がこれのことを知りません。注文してくるのは掲示板を随時チェックしている長門さんや大淀さん、お菓子やデザートの『におい』に敏感な神様くらいで…。…まぁ、1日3食は売れてますが…。」
伊良湖が困った感じに言う。
「それは問題だな。作ってあったら、食べ物が無駄になる。…あぁ、あと、それを俺にも一つ。」
「はい。」
ドミナントがペロリと餡蜜を完食したことを確認して、伊良湖が厨房へかけて行った。
……掲示板効果は薄いか…。毎日来れるわけじゃないしな…。
ドミナントは思う。普段、あまり来ない場所だからこそ、見落としがちなミスを。すると…。
(甘味。)
「?」
近くで声がして、ドミナントが見る。妖精さんがいたのだ。
(甘味…。)
「…?何この妖精さん…。可愛いぞ。」
その妖精さんは他のと違って、暴言を吐かず、何かを訴えるようにドミナントの袖を引っ張っているだけだった。
「甘味…か。妖精さんに任せるのは吉と出るか、凶と出るか…。」
ドミナントは悩んだ末に話す。神様は食べて、お腹が膨れたのか、うとうとしていた。
(…パフェくれるです…?)
「俺のをあげる。だから、掲示板のところを整理して欲しいんだ。頼む。」
(どんな風にです?)
「大事なことは目立つところにしてほしいだけ。」
(わかったです!)
ドミナントの取引に応じて、張り切る妖精さん。そして、ドミナントがテーブルの上に乗せた。身長的に、登るのが大変そうだったからだ。
「お待たせしました。」
伊良湖がパフェを持ってきてくれる。
「ありがとう。」
ドミナントが礼を言うと、少し微笑んで、伊良湖はレジへ行った。
「これだ。掲示板を整理してくれ。お前ならやり遂げられるかもしれん…。あとは頼んだぞ…。妖精さん…。」
ドミナントがとあるレイヴンのようなことを言う。…まぁ、名前がそうなのだから、妙にアレだが…。
…………
「ぅん…?ゅぅ…。ん…?」
寝ていた神様が目を覚ます。
「おはよう。神様。」
ドミナントが隣で言う。神様はドミナントに寄りかかって寝ていたのだ。顔が近い。
「…?…ふぇっ!?な、な、な…。」
「…仕方なかろう…。」
神様が驚いた声を上げ、ドミナントが面倒そうに言う。
「ど、どど、どうして…?」
「こんなところで寝るからだ。椅子から落ちそうだったから、こうしているんだ。」
現在、夕日の光が差し込んでいる甘味処『間宮』。艦娘たちがごった返していた。ドミナントはとっくに会計を済ませている。テーブルの上にはパフェの空容器があった。伊良湖は神様に毛布をかけてくれたらしい。
「起きたなら行くぞ。艦娘たちが異様に見ている。」
ドミナントが立ち上がり、店を出ようとする。
「ま、待ってよぉ。」
神様はヨダレを拭き、急いでドミナントの後を追いかけた。
…………
堤防
「いい夕陽だなぁ。」
「そうだね。」
ドミナントと神様がベンチで座っている。
「…今日は色々ごめんね。」
「?」
しばらく沈黙した後、神様が言う。
「今日は、私が押し掛けてきたせいで、大変な目にあったし…。」
「?」
「でも、1人だと寂しくて…。」
「AMIDAがいるぞ。」
「そうだけど…。他の女の子と一緒にいることを考えると…。どうしても…。」
神様が沈んでゆく夕陽を見ながら、申し訳なさそうな顔をする。
「…別に、俺は大変な目にあったなんて思ってないぞ。」
「えっ?」
「逆に、今日俺は沢山のことに気づいたし、楽しかったぞ。」
「?」
「俺を執務室から連れ出してくれてありがとう。」
ドミナントの口元が緩む。
「ほ、本当…?」
「そうだ。今日窓から落っこちたり、加賀に怒られたり、紅茶が飲めなかったりしたけどな。それも含めて、色々楽しかったよ。久々に遊んだ気分だ。」
「そう…なの…?」
「ああ。だから、謝らなくても良い。それに、変に気を使われた方が、お前らしくもないしな。」
ドミナントが言う。神様は優しく微笑んだ。
「ありがとう。」
すると、夕陽を眺めていたドミナントの頬に柔らかな感触がした。
「?なんだ?」
「な、なんでもないっ!」
ドミナントは神様を見ようとしたが、神様はすぐに立ち上がり、走って行った。
「…なんなんだ?…今の頬の感触は…?」
ドミナントは頬を撫でた。すると…。
カッ!
「?」
地平線が光輝いた。そして、次の瞬間…。
ドオオオオオオオオン!!!
「!?」
物凄い爆音がして、海が焼き尽くされる。
パリィィィィン!パリィィィィィン!…!
ガラララララララァ…!
次々と窓ガラスが割れて、演習場が半壊する。
「な、な、な…。」
ドミナントは咄嗟に伏せて、衝撃をかわした。
「今の衝撃や爆発は一体…?」
ドミナントは立ち上がり、急いで鎮守府の中へ向かう。
…………
「大丈夫か!?」
ドミナントは、崩れかけた娯楽室を見た。どうやら、大きな被害が出ているのはここだけのようだ。
「何とかな。」
AC化したジナイーダが瓦礫を持ち上げ、どかす。すると、ジナイーダの近くに艦娘たちがいた。どうやら、一緒にいたようだ。艦娘たちも無事だ。
「な、なんなんですか?今の爆発…。」
「ま!死んじゃったかと思ったけどさぁ〜。ギャハハハハハ!」
「敵か?」
声がして、AC化したセラフ、主任、ジャックが瓦礫を持ち上げる。どうやら、全員がここにいて、近くにいた艦娘たちを守ったみたいだ。
「分からん。場所はおそらく演習場だ。」
ドミナントは演習場へ走る。
…………
「イタタタタ…。」
「センちゃん。大丈夫?」
セントエルモの肩を貸す龍驤。
「…提督になんて言われるのか…。」
赤城がことの大きさに顔を青くする。
「おそらく…、いえ、間違いなく叱られます。怪我人なんて出ていた日にはもう…。家出…、いえ、鎮守府出の覚悟くらいはしておいた方が良いでしょう。」
加賀が冷静に分析する。そのあと加賀も含めて、全員の顔が真っ青になる。
「ぉーい!大丈夫かー!?」
噂をすればなんとやら。ドミナントが駆けつけてくる。ジナイーダたちも一緒だ。4人はさらに絶望する。
「何があった?」
ドミナントは心配した顔で4人に聞く。
「その…。」
「まさか、あの爆発はお前たちじゃないだろう?違うんだろう?」
ドミナントが違って欲しいと言わんばかりに聞く。
「「「……。」」」
4人は黙ったままだ。
「…違うんだろう?」
「「「……。」」」
ドミナントは一人一人を見る。セントエルモは申し訳ない顔全開で、龍驤は目を逸らす。赤城は半分目の縁に涙を溜めていた。失望されたく無かったのだろう。加賀はジャックの目を気にしているのか、顔を伏せた。だが、その4人はまさかこんなことになるなんて、夢にも思って無かったのだろう。
「なんてことだ…。」
ドミナントはひどく落胆する。
「お前たち…。何をしたかわかっているのか!?」
ドミナントは流石に叱る。ジナイーダも言おうとしたが、セラフに止められた。
「危うく怪我人が出たんだぞ!?ジナイーダたちがいなかったら、瓦礫の下敷きになっていた子もいたんだ!窓ガラスが割れて、ガラス片が誰かの目や身体に刺さったらどうするつもりだった!?入渠どうこうの話じゃない!仲間に痛みを与えるところだったんだぞ!?」
ドミナントが声を張り上げる。4人はドミナントに初めて思いっきり叱られて、少し怖くて震えていた。
「そんなことになったら、誰が一番傷つくんだ…?俺や被害に遭った人じゃない…。お前たち自身が一番心に傷がつくんだぞ…。怪我なんてものは直ぐに治るが、心の傷はすぐになんて治らない…。故意にやったわけでもないのに、そのせいで仲間が傷ついた…。失明させてしまった…。何て考えてみろ…お前たちは一生自分を許せないぞ…。」
ドミナントはあくまでも、演習場や窓ガラスではなく、艦娘たちのことを思っている。被害に遭った艦娘たちや、セントエルモたちを心配していた。
「…これに懲りたら、もうするな。こんなことになるなんて思ってもみなかったのだろう。セントエルモ、お前はすぐに入渠だ。見たところ足が骨折している。龍驤、お前も一緒に入ってやってくれ。赤城、涙を拭け。反省しているのは充分に伝わった。加賀、お前は赤城と一緒に入渠してさっぱりしてこい。」
ドミナントが指示を出して、各々が行く。
「…ジナイーダも許してやってくれ。わざとじゃない。」
「…わかってはいるが…。」
ドミナントがジナイーダたちの方を振り向く。
「…戦場でのミスは、仲間の命を奪うことになる。例え故意でなくても、ミスは決して許されない。」
ジャックが重々しく言う。
「一度のミスが全員を危険に晒すことは、彼女たちもこのことでわかったでしょう。」
セラフも言う。
「今はまぁあんなもんかな。まだそれほどの戦場を知らないし。」
主任は遠くにいる彼女たちを見る。
「私はお前の優しさに不満だ。」
「それはすまないな。ジナイーダ。だが、これが俺だ。」
「全くだ。…まぁ、違ったら違ったで、お前ではないがな。」
ジナイーダはジャックと同じ考えのようだ。…まぁ、同じ世界にいたからでもあるが。そして、ドミナントの答えを聞いて、ため息混じりに言う。“やれやれ”とした顔つきだが、どこか笑っている。
「…セラフ、どこから直せば良い?」
ドミナントはさっさと切り替えて、鎮守府再建のためにセラフに聞いた。
「そうですね…。ドミナントさんは窓ガラスの掃除をお願いします。ジャックさんは娯楽室を。ジナイーダさんはここで私と一緒に演習場を直します。主任さんは演習場の瓦礫を片付けてください。」
セラフが的確な指示を出して、直してゆく。作業には3時間かかったが、元通りに戻った。
終わりました…。いい感じで終わった…のか?
登場人物紹介コーナー
妖精さん…他のと少し雰囲気が違う妖精さん。
伊良湖…給糧艦。艦娘。実戦はしない。伊良湖食堂も経営しているが、間宮さんのお手伝いが主。夜か朝に伊良湖食堂が開いている。夜は酒保になるが。
間宮…給糧艦。艦娘。実戦はしない。甘味処間宮の店主。艦娘たちの憩いの場として知られており、名物は間宮餡蜜。夜と朝に伊良湖の手伝いをしている。
「長門コーナー。今回の主役は…。」
「間宮です。お初にお目にかかります。」
「初って…。何度も顔を合わしているぞ。」
「ここに来るのは初めてです。」
「そうか。」
「ここでは私の紹介をすればよろしいんですか?」
「ああ。そして、私がツッコム。」
「まず、給糧艦とは?というところですが、所謂補給艦です。」
「まぁ、想像していた通りだな。」
「最初は、能登呂型給油艦として生まれる予定でしたが、計画が変更されて私だけ給糧艦となったんです。」
「海軍の強い要望でな。」
「はい。これでも、竣工時は世界最大の給糧型だったんですよ?」
「ビッグ7も顔負けだな。」
「それからずっと私は皆さんの役に立って、食料を届けてました。」
「役に立つことは嬉しいな。私も給糧艦に…。…いや、ないな。それは。」
「ですが、太平洋戦争の終盤に潜水艦によって沈められてしまいました…。」
「潜水艦怖がり組か?そうは見えないが。」
「ふふ。今でも少しドキッとしたりします。…私の中は、当時最新式の巨大な冷蔵、冷凍庫があって、約18000人の3週間分の食料を持つことが出来たんです。」
「凄いな。想像しただけで…。」
「牛さんも生きたまま船に乗せることが出来るので、保存もできたんです。」
「つまり、屠殺精肉設備があったのだな。」
「わざわざオブラートに包んだのに、直で言わないで下さい…。それと、まだまだ驚くことがあるんですよ?」
「ほう…。」
「皆さんが想像している食料は、肉、魚、野菜などですよね?…まぁ、主にそれだったんですが…。」
「他にもあるのか?」
「パンやラムネ、アイスクリームや最中や饅頭も製造できたんです。」
「なん…だと…?神様も私も喜ぶな。」
「他にも、コンニャクや“ふ”や豆腐などの日本の加工食品も製造できました。」
「凄いな。…ところで、なぜ“ふ”だけ点々が付いているんだ?」
「麩菓子の“ふ”です。読みにくいと思いましたので…。それに、私は他の艦にない、唯一の贅沢がありました。」
「まだ他にも…?」
「他の艦だと、真水は貴重品で、節約していましたが…。なんと、私は真水をよく使っていたんです。」
「あの貴重な真水を…!?ま、まぁ、衛生面を考えると普通だな。普通普通…。」
「それに、羊羹も作っていました。その羊羹、“老舗の羊羹店が海軍に納入した羊羹をさばくのに苦労をした”という逸話があるほどです。」
「なんと…。…羨ましい…。」
「それだけではありませんよ?」
「まだあるのか!?」
「私は、給糧艦ですが、病院船の役割も担ったことがあるんです。」
「なるほど、そこが間宮チェックという形に…。」
「まだまだ他にもたくさんありますが、字数が心配なので、これくらいにしておきます。」
「本当に羨ましい。妬みが溢れて出そうだ…。」
「そろそろ次回をしたほうが…。」
「…ああ…。…そうだな…。」
「?」
「次回、第156話「季節じゃない」だ。別に、私にこんな役割を与える筆者の書くことなんて、見なくても…。…何?次回は私の出番もあるのか…?…そうか。…楽しみだ…。」
後書きが必要かどうか
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いらない
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たまにいらない
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たまにいる
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いる