ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった…   作:とある組織の生体兵器

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ありそうなタイトルだと思って検索してみたら、本当にありました。それとは全く関係ありません。
「悩んで適当につけた名前だものね。」
ああ。実にタイトルに悩んだ。一応鎮守府編だから、肝試し編にしなくても大丈夫だよね。
「さあ?」
さあ?って…。まぁいいや。ネタないから、あらすじ頼む。
「この子よ。」
「神風型駆逐艦の三番艦、春風と申します。」
駆逐艦なのに、凄い丁寧…。
「ありがとうございます。」
笑顔も可愛い…。
「……。」
ドガァァァァァ!
「!?」
!?ず、瑞…鶴…。な…ぜ……?
ガクッ
「さぁて?何故でしょうね。」
「あ、あの…。大丈夫…なんでしょうか…?」
「あぁ、平気平気。このクズにはこれがお似合いよ。」
「えぇ…。」
「それと、あらすじやっちゃって?」
「あっ、はい。わかりました。」

あらすじです。
あらすじとは、中々ハイカラな…。えっ?始まってます?あっ、そうですか。…ゴホン。前回、司令官様が久々に麦飯にしてくださいました。神風お姉様が嬉しそうにしていました。それを見て、私も嬉しくなりました。


157話 亡霊の館 その1

…………

森の前

 

「…そろそろジャック行ったほうが良いんじゃない?」

 

ドミナントが声をかける。現在、肝試しをする森の前だ。金剛が行ってから10分経つ。

 

「うむ…。そうなんだが…。」

 

「どうした?」

 

「何か嫌な予感がしてな…。」

 

「金剛が大丈夫って言っていたぞ?」

 

「そうなんだが…。妙に胸騒ぎがするんだ…。」

 

ジャックは森を睨む。

 

「怖いのか?」

 

「いや…。何というか…。久しい感覚だ。戦場の。」

 

ドミナントが茶化そうとしたが、大真面目に答えるジャック。

 

「…でも、加賀が早く入りたそうにしているぞ?」

 

「そ、そんなはず…。」

 

ドミナントがソワソワしている加賀を見る。ドミナントはとっくに加賀心境を見抜いているようだ。…自分のことに関しては全く見抜けないが…。

 

「そうなのか?」

 

「ち、違います。」

 

ジャックが聞き、加賀は顔を逸らしながら否定する。声が少しだけ上ずっていた。

 

「ここは加賀の気持ちを考えてやってくれ。楽しみにしているんだ。」

 

「なっ…。」

 

「…そうか。分かった。怖い物好きとは意外だがな。」

 

ドミナントが言い、ジャックが了承する。

 

「じゃぁ、5分経ったら次の人が行こうか。」

 

ドミナントが言い、頷く面々。

 

「じゃぁ、加賀。頑張れよ。」

 

「……。」

 

ドミナントがニヤニヤしながら茶化し、加賀が睨んだ。

 

「行くぞ。」

 

「は、はい…。」

 

ジャックが先陣を切って行き、加賀がついていく。少し歩調が速いと感じたのか、ジャックが加賀の歩調に合わせた。そして、森の中へ消えて行く。

 

…………

 

「じゃ、次は俺たちの出番か。」

 

「そ、そうだな…。」

 

ドミナントが言う。長門が少しだけ震えていた。

 

「迷子になるなよ。」

 

「ならんわ。」

 

ジナイーダがニヤニヤしながら茶化し、ドミナントが冷静に返す。

 

「怖かった場合は叫んでください。駆けつけますから。」

 

「うん。男として絶対に叫ばない。でも、SOSの大声は出す。」

 

セラフも言い出し、微妙な顔をして返す。周りの艦娘たちも羨ましそうに少しニヤニヤしていた。

 

「じゃぁ行くか。長門。」

 

「あ、あぁ…。」

 

そして、ドミナントたちも森の中へ入っていく。

 

…………

 

「ここら辺で待ち伏せするネー。」

 

金剛が草むらの中で何やら仕掛けようとするが…。

 

キャァァァァァァァァ!お姉さまぁぁぁぁ!

 

誰かの叫び声がする。

 

「!?この声は榛名デース!」

 

金剛が叫び声を聞き、急いで駆けつける。すると…。

 

「お姉さま!」

 

榛名が沼の中にいた。上半身の中程浸かっている。顔が真っ青だ。

 

「今助けるデース!」

 

金剛が近づこうとしたが…。

 

「来てはいけません!!底なし沼です!!」

 

「!?」

 

金剛の顔が真っ青になる。そのうちに、榛名がどんどん沈んでいき、肩まで浸かっていく。榛名も顔が真っ青だ。そこに…。

 

「どうかしましたか!?」

 

霧島も駆けつけた。

 

「霧島ー!榛名を…!榛名を助けるデース!」

 

金剛が藁にもすがる様な顔で霧島に頼む。

 

「あれは…底なし沼!?」

 

霧島が一瞬で状況を理解する。そのうちに榛名の首まで沼が浸かる。

 

「落ち着いてください。お姉さま。先ずはそこにある倒木を榛名の近くへ…。」

 

「了解デース!」

 

金剛と霧島が榛名の近くへ倒木を差し出す。

 

「つ、掴みました…!」

 

榛名がなんとか泥の中から手を出して、倒木を掴む。そして、少しずつ岸へ戻って行く。

 

「あと少し頑張るネー!」

 

「あと少しです。」

 

金剛と霧島が手を差し伸べ、手を掴む。

 

「はぁ…。はぁ…。」

 

「榛名…。大丈夫デスカ…?」

 

金剛が泥まみれの榛名に抱きつく。榛名の瞳は沼を見るなりすっかり恐怖の色をしてしまっていた。トラウマ間違いなしである。

 

「…おかしいですね…。昼間の視察の時はこんな沼無かったはずです。」

 

霧島が沼を見ながら言う。

 

「なら、ここまでの時間のうちに出来たんデスカ?」

 

金剛が、震える榛名の背中を優しくさすりながら聞く。

 

「…それは限りなく可能性が低いですし、何より気候や地形的に底なし沼ができるはずがありません。」

 

霧島が沼を睨みながら言う。

 

……あるいは、何者かの…。いえ、あり得ません。何者かが作ったなら大掛かり過ぎます。なら、何故…?

 

霧島が考えていると…。

 

ひぇぇぇぇぇ!!

 

今度は遠くで比叡の叫び声が…。

 

「今度は比叡デスカー!?」

 

「行きましょう!」

 

「はいっ!」

 

比叡の叫び声を聞き、榛名が飛び起き、金剛たちと走る。そして…。

 

「比叡!大丈夫デスカ…?…て!何でデスカーー!?」

 

「お姉さま!?早く逃げて!」

 

比叡が蜂に追われていたのだ。夜なのに…。おそらく、モンスズメバチだろう。

 

「逃げても逃げても追いかけてきます!早く逃げてください!」

 

「妹を置いて行くなんて出来ないデース!」

 

そして、金剛が手頃な棒を持ち、先にそこらへんにあった草と一緒に手拭いを巻いて火をつける。松明だ。

 

「明かりをつけたらそっちに…!」

 

蜂が光のある方へ直進し、比叡が止めようと声をかけるが時すでに遅い。

 

ポトッ…。

 

「!?」

 

ポト…ポト…ポトポト…

 

蜂たちが気絶していく。金剛は分かっていたみたいだ。

 

「bee(蜂)は煙に弱いネー。」

 

そのためにわざわざ草まで燃やしたのだ。しかも、よく煙の出る草を。

 

「比叡、怪我はないデスカ?」

 

「はい…。お姉さまが助けてくれたおかげで…。」

 

比叡は少し疲れたのか、ぐったりしている。

 

「…昼間の視察の時は蜂の巣なんてありましたか?」

 

「なかったはずです…。」

 

霧島と榛名が話す。そして…。

 

「お姉さま、肝試しは中止です。いくらなんでも不穏すぎます。」

 

「昼間なかった危険なものが夜になって突然現れました。明日、もう一度視察してからやりましょう?」

 

「気合い、入れて…来たんですが、少し無理そうです…。」

 

三人が金剛をすがるような目つきで見る。

 

「…妹たちが言うなら、discontinued(中止)デース。ここから道に戻って、帰るネー。そして、ジャックたちはまだ通っていないはずだから、見つけてturn back(引き返す)ネー。」

 

金剛が言い、道を逆に進む。すると…。

 

「む?金剛か?」

 

「金剛さん?」

 

幸運なことに、歩いて数分でジャックと加賀を見つける。“一本道”で心底良かったと感じる金剛型4姉妹。

 

「ジャック!ここは危険デース!今すぐ引き返すネー!」

 

「む…。そうか。わかった。」

 

金剛が言い、すんなりとジャックが従う。

 

「何故ですか?」

 

加賀が聞く。自分の身に何も起きていないから、何が危険なのかわからない。

 

「…榛名の格好と、比叡を見てみろ。」

 

「?…!」

 

そこで加賀が初めて気がつく。榛名は泥まみれだが、頭だけ泥がついていない。転んだとしたら、頭も少しは泥がついているはずだ。だが、全くないことを理解して、何があったのか想像する。比叡は汗が服まで染みていて、何かにずっと追い回されたことが伺える。それだけで、十分に危険とわかる。

 

「帰るぞ。胸騒ぎはおそらくこれだ。」

 

「はい。」

 

そして、ジャックと加賀と金剛たちが引き返す。そして、次々と艦娘たちに出会って、引き返して行き…。

 

「森の入り口だな。」

 

来た場所に戻る。金剛たちは安心した。そして、皆んなに事情を話して、中止にすることになった。

 

「じゃぁ、明日は私たちも…。」

 

「視察しますね?」

 

「thank you(ありがとう)ネ!皆さん!」

 

明日に皆んなで視察しに来ることを約束して、各々が帰って行く。

 

「…?どうしました?お姉さま?」

 

金剛が、帰り道でピタリと足を止める。

 

「…何かが心のどこかで引っかかってマース…。」

 

「?」

 

金剛は胸の中のつかえを気にする。見逃してはいけない何かを見逃しているような感じだ。

 

「…どうした?」

 

「どうかしましたか?」

 

最後尾のジナイーダとセラフが心配する。

 

「……。何か…見逃してはいけない何かを見逃してる気がしマース…。」

 

「?」

 

金剛が必死に考えている。

 

「…そう思ってみれば…。何か静かだったな…。」

 

ジナイーダが何かの異変に気づく。

 

「静か…ですか。静かなら、何も起こってないことに…。…あっ!!」

 

セラフが気づき、顔を真っ青にする。

 

「どうかしましたカ?」

 

「どうしたんだ?」

 

2人が聞く。

 

「ドミナントさん…。」

 

「あっ…。」

 

「!」

 

「提督…!」

 

「!?」

 

「司令!?」

 

6人は顔を青くする。帰り道、ドミナントに会っていない…。

 

「こ、金剛!本当に“一本道”なのか!?」

 

ジナイーダが慌てて聞く。

 

「間違いないデース!ジャックにも聞けば分かりマース!」

 

金剛は大慌てで返す。

 

「セラフ、ドミナントが『一本道を行けば良い』と言われて、わざわざ他のルートを通って行くやつだと思うか?」

 

「いえ!思えません!絶対にあり得ません!ドミナントさんがわざわざそんな危険なことをするとは思えません!」

 

ジナイーダが慌てて、セラフも大慌てで言う。

 

「助けましょう!」

 

「ああ!」

 

「当然デース!」

 

「気合い!入れます!」

 

「榛名も行きます!」

 

「この霧島も行きます!」

 

6人は森を振り返るが…。

 

「き、霧っ!?さっきまで無かったはずです!」

 

セラフが叫ぶ。森から濃霧が出ていて、近づけない状態だ。それどころか、森の方から風が吹いて、立ち入らせないようにしているようだった。

 

「…このまま行くのは危険デース…!助けに行こうとして、逆にやられたら元も子もないネー…!」

 

金剛が悔しそうにその森を睨みつけた。

 

「…金剛、比叡、榛名、霧島。鎮守府で人数確認だ。ドミナントのように足りない艦娘がいたら大変だ。」

 

「了解デース!」

 

「気合い、入れて、やります!」

 

「榛名でよろしいのなら。」

 

「わかりました。」

 

ジナイーダが言い、4人は走って行った。

 

「…セラフ、お前はもしもの時のためにジャックと主任に知らせてくれ。そして、艦娘たちに寄り添ってくれ。主任とジャックは、鈍いところがあるからな…。」

 

ジナイーダが言う。

 

「…ジナイーダさんはどうするんですか…?」

 

「…私は、艦娘たちに寄り添うことは苦手だ。お前ほどの器は持っていない。私はドミナントと長門を捜索する。」

 

「無茶です!」

 

「適材適所だ!…セラフ、頼むぞ。」

 

「ま、待って…!」

 

セラフが言おうとしたが、無視してジナイーダが濃霧の中に消えて行った。

 

「…このまま後を追うのは危険ですね…。…適材適所…ですか…。…任務を全うします。」

 

セラフは決意して、鎮守府へ戻って行った。




少しホラーですか?…えっ?全く?

登場人物紹介コーナー
森…不気味で鬱蒼とした立ち入り禁止の森。昼間になかった危険なものが夜になって本性を現す。実は、鎮守府敷地内のギリギリ外。艦娘たちの規制がゆるいわけではなく、あくまでもジナイーダたちACがいる場合のみである。
底なし沼…筆者が、こんな死に方は嫌だランキング上位の存在。底なし沼は、日本でもある。だが、ドミナントたちがいる場所にはない。実在する。底なし沼で死ぬ人間は大勢いる。行方不明者はそこで消えているんじゃ…?
モンスズメバチ…スズメバチの一種。夜でも活動する。煙に弱いのはこの蜂だけでなく、ほぼ全ての蜂にとって。

次回予告、長門は今回もなし。
次回、第158話「亡霊の館 その2」

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