ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった…   作:とある組織の生体兵器

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ダークソウルをやっていて気づきました…。
「何が?」
救いがない…。
「フロムの大半のゲームはそうよ。」
いや、混沌の魔女やシフなど…。考えちゃったら、罪悪感が出る…。
「筆者さんの心臓は意外と繊細なのね。それに、少し優しいわね。」
いやいや…。あれは結構だよ…。やってないから言えるんだ…。
「そう?」
誰だってそうなる…。
「そう。」
と、言うわけで救っちゃいましょう。この小説で。
「へぇ。…え!?」
がんばれ!ドミナント、瑞鶴!
「ちょ、ちょ…。この小説はACと艦これ関連よ!?」
なら、タグを調整するか…。
「筆者権限使わないで!?苦労するのは私たちなのよ!?」
うん。だから、頑張って。
「な…な…な…。」
よしっ!スッキリした。あらすじに入ろうか。
「この外道っ!」
最高の褒め言葉だよ。ゲストは?
「こいつ…!」
おー、怖い怖い…。だが、ガンバレ瑞鶴。
「私の嫌いな言葉は一番が『努力』で二番が『ガンバレ』なのよ!?」
キャラに合わないぞ…。…そうか…。瑞鶴は見捨てるのか…。
「言い方!人聞きが悪い!」
自分の太陽を見つけられず悲しんでいる人や、妹のために自分の命までも捧げるお姉さんや、深淵に染まってしまった主人の墓を命がけで守るか弱い小動物のことを…。
「うっ…。」
救ってくれるかい?
「…わかったわよ…。」
まぁ、礼は弾むぜぇ〜。
「魔法のカードを購入してくれるかしら?」
いや、魔法のカードは…。
「しみったれ!ケチ!守銭奴!強欲者!」
そこまで言わなくても…。てか、そろそろあらすじに入って貰おうか。字数おしてるし…。
「分かったわよ…。つまり…無償ね…。」
ログイン。
「よし!張り切ってやるわ!この人よ!」
「はーい、お待たせ!大本営所属の夕張です!」
メロンちゃんですね。ただし、第4ではないから、少し技術面は劣ります。
「そんなこと言われたら、闘志湧きますよ…?」
「ゲストに失礼よ。」
すまねぇな…相棒…。
「まぁ、良いです。それより、あらすじに入りますね?」
おぉ、サクサク進む。
「頼んだわよ。」

あらすじです!
えーっと…。前回、第4佐世保鎮守府から礼の物が届きました。むむむ…。私と同じ艦なのにやりますね…。技術面では確かに、第4の方が上です。ですが、忘れて欲しくないのが、その面では世界で3位の実力を持つ夕張と言うことを…。完敗してしまったのが、第2舞鶴鎮守府ですが…。あっ、そうそう。ここだけの話、その二つの鎮守府によって、作られたのは艤装で、とんでもなく…。…あれ?どうしたの?元帥殿?そんな怖い顔して…。ちょ、待…。


173話 パラオ泊地の海 part2

…………

パラオ泊地 浜辺

 

「……。」

 

ドミナントは一人、海を眺めている。

 

……さっきから視線が痛い…。どこかの艦娘が向けてきているのは分かるが…。そこまでのことをしたのだろう…。オイゲンめ…。許すまじ…。まぁ、それは良いとして、ガンビーはそれで良いのか…?体育座りをしたままの俺を見ているだけで満足なのか?服を羽織っているけど、中は水着なんだから、遊んだほうが良いのではないか…?あそこで遊んでいる潜水艦の子たちを見てみろ。…二人しかいないけど…。他にも、知らない駆逐艦や、知らない艦娘、サムやフレッチャーやジョンストンも遊んでいるじゃないか。て、フレッチャーは水着じゃないんかい。二人がしていて、なんでしていないんだ…?まぁいいや。ビスマルクさんはかき氷を食べたまま隣にいるし…。ガンビーを誘ってあげたらどうなのよ…。話は変わるけど、ジナイーダもセラフも主任も神様もいないし…。ジャックは好きにするって言ったから分かるけど…。その他(ジナイーダ、セラフ、主任、神様)の奴がいないなんて聞いてねぇぜそんなの。

 

ドミナントは一人で考える。すると…。

 

「やぁ、大佐。」

 

「?」

 

どこかで聞き慣れた声がした。

 

「ひび…ヴェールヌイか?」

 

「そうだよ。よく分かったね。」

 

「そりゃ…。俺の鎮守府に一人いるもん。」

 

「そうなんだ。」

 

「…ハラショー。」

 

「ハラショー。」

 

「…普通の反応だ…。」

 

「どんな反応を期待していたんだい…。」

 

ドミナントとヴェールヌイが話す。

 

「もっと…。ハァラショォォォォォォォ!!!…とか。」

 

「怖いよ…。」

 

「それが俺の鎮守府では普通。」

 

「怖いよ…。…でも、何故だか馴染みやすいな…。」

 

「!?やめるんだ。ヴェールヌイ…。俺が怒られる…。」

 

「……そうだね。」

 

ヴェールヌイが反応したと思いきや、ドミナントが思いっきり否定した。

 

「じゃぁ、私はどこか行くよ。それじゃぁ。」

 

「お、おう。一言だけだけどね。」

 

そして、ヴェールヌイが行った。

 

……どうしよ…。

 

…………

鎮守府内 更衣室

 

「…神様さん…。」

 

「…セラフ…。」

 

二人が更衣室にいる。

 

「…水着ですが…。」

 

「うん…。」

 

「露出度が高すぎると思いません…?」

 

「…私も思った…。」

 

「私、AIなんですが…。」

 

「うん…。まさかね…。」

 

二人が更衣室内で話している。

 

「この前買った水着が入らなくて…。おかしいと思ったら…。」

 

「…うん…。」

 

「体重が増えていました…。気づかないうちに…。」

 

「美味しいもの食べてたからね〜。餡蜜とか、パンケーキとか…。最近ではバウムクーヘンを夜食に食べたでしょ。」

 

「もうお嫁にいけません…!」

 

「大袈裟大袈裟…。てか、AIもそんなこと考えるんだね…。初めて知った…。」

 

「AIですが、魂が宿っています…!自由に行動できてます…!兄弟?姉妹?とは違います…!」

 

「たくさんいるもんね〜。」

 

神様はセラフの愚痴を聞いていた。

 

「AIで、元が機械ですから、太らないと思ったのに…。」

 

「現実は非常なりだね〜。」

 

神様は朗らかな顔で受け流していた。

 

「まぁ、私は神だから?太らないけどね!」

 

「…うぅ…。」

 

神様が水着に着替えるが…。

 

「…あれ?きつい…。」

 

「……。」

 

神様が一瞬のうちに着替えるが、キツい。

 

「…体重計ありますよ…?」

 

「…うん…。」

 

そして、乗る。

 

「…55kg…。」

 

「17歳くらいではそれが普通ですよ?」

 

「…10kgも増えてる…!?」

 

「!?」

 

セラフは驚いた。元が45kgなことに…。

 

「身長147cmなんだよ!?肥満だよぉ…。」

 

「む、胸のこと入れ忘れてないですか…?明らかにCくらい…それ以上はありますよ…?」

 

「うえぇぇぇん!ドミナントに嫌われちゃう〜…。」

 

神様の目の縁に涙が溜まっていた。

 

「聞いてないですね…。…まぁ、思い当たる節はたくさんありますからね…。」

 

神様はご飯を食べてはすぐに寝てしまっていたり、夜食にセラフよりもお菓子を食べていたり、オヤツに誰かにクッキーをねだったり、ドミナントに頼んで、茶菓子を分けてもらっていたり…。

 

「セラフはどうなの…?」

 

神様が聞いてくる。

 

「…私は2kg前後でした…。」

 

「増えたと言わないよ〜!」

 

セラフが目を逸らしながら言い、神様が言う。

 

「それに見た感じだと、胸が大きくなってるよ〜!」

 

「そんなはず…あっ、本当でした…。」

 

「うぁぁぁぁん!」

 

神様がより深く傷ついた。

 

「ま、まぁ、発育が良いんですよ。どこかに栄養が吸収されているのかもしれませんよ?ほ、ほら…。バストとかヒップが大きくて、ウエストがくびれている方が男の人にとっては魅力的と聞きますよ?だから、ウエストじゃなくて、胸やお尻に…。」

 

「栄養が…?」

 

「そうですよ。サイズを測ってみたらどうですか?」

 

「…うん…。」

 

神様はサイズを測った。

 

「…少しだけ増えてた…。」

 

「良かったじゃないですか。」

 

「…でも5kg前後、ウエストに変わってた…。」

 

「……。ダイエットですね。」

 

「唯一の楽しみがご飯なのに…。」

 

神様が無念と言わんばかりに悲しんでいる。

 

「まぁ、そんなことより…。」

 

「水着だよね…。」

 

神様はセラフを見る。少し大きくなっているので、水着がピチピチできわどい。

 

「…海水浴に来た人を釘付けにするよ…。それ…。」

 

「…ですよね…。」

 

「ドミナントが見たら、速攻で逃げるよ…。ドミナント、ああ見えて裸とかは苦手だから…。普通の男の人は襲っちゃうよ?それ…。」

 

「ですよね…。どうしましょうか…。」

 

「まず、そのムチムチをなくした方が良いと思う。」

 

神様が言っていると…。

 

「…主任さん、覗いたら消炭も残しませんよ?」

 

セラフが殺意満々の声で突然言い出す。

 

『……。』

 

廊下から、離れていく音がした。

 

「…なんで分かったの?」

 

「彼は変態ですから。」

 

「ドミナントと扱いが違う…。」

 

神様がそうは言いながらも、考えている。

 

「う〜ん…。仕方ないなぁ…。出してあげる。」

 

ポンッ

 

「はい。」

 

「なんでもありですね…。流石です…。」

 

神様が空中から水着を出す。

 

「まぁ、その分私に不幸が降りかかるんだけどね…。人助けだから、ノーカウントであることを祈ろう…。」

 

神様がぼやく。まぁ、本当にノーカウントで、何も起こらなかった。

 

…………

砂浜

 

「…そろそろ、視線の犯人でも確かめるか…。」

 

ドミナントは立ち上がる。

 

……たしか、ジナイーダが言っていたな…。視線の出所を知るには、感じ取れって…。…無理だ。

 

ドミナントはそう思って、周りをキョロキョロする。

 

……かといって、わかるわけでもないし…。

 

ドミナントがそう思っていると…。

 

ジー…

 

「!?」

 

岩陰から必要以上に見ている者がいた。

 

「君、何かようかね?」

 

「近づくな!」

 

ドミナントが近づこうとしたが、思いっきり拒否られる。

 

「ひっど…。てか、誰だよ…。」

 

「貴様に名乗る名などない!」

 

「じゃぁ、そこのAさん。そんなに俺を見て、どうしたの?」

 

「変態がおかしな行動をしないか見張っている…。」

 

……見張っていること自体変態って気付いていないのかな…?

 

ドミナントはそんなことを思う。

 

「あら?Гангут(ガングート)?そんなところでどうしたの?」

 

ビスマルクがやって来た。

 

「あれ?ガンビーは?」

 

「さっき、駆逐艦たちに連れて行かれたわ。」

 

「あ、そうなんだ〜。」

 

ビスマルクが言う。

 

「ガングート…。ロシア艦だっけ…?」

 

ガングートは知っていたらしい。

 

「確か、同士でっかいの…だったな。」

 

「なんだそれは…。」

 

ガングートは岩陰から出てこない。

 

「…破廉恥なことでもしたのかい?」

 

ドミナントが冗談交じりに言うが…。

 

「ああ。したぞ。」

 

「なんて…。え?」

 

「頭を必要以上に撫でてきた…。そのせいで変な声を…。銃殺刑にしようとしたが、紫の同士が止めてきた。」

 

「紫の同士?」

 

ドミナントが訪ねる。

 

「Зинаида(ジナイーダ)だ。」

 

「!?」

 

ドミナントは驚いた。

 

……ジナイーダ…。ロシア人だったんだ…。

 

ドミナントは気付く。

 

……そう思ってみれば、どう見ても日本人じゃないしな…。だが、日本語があまりに流暢すぎないか…?ボリスビッチみたいに…。…いや、ないな。あれは。

 

そして、すぐに考えるのをやめた。

 

「Гангут…。もう3時間ほど経つし、そろそろ飽きてきたけど、続けるの…?」

 

岩陰にもう一人いたみたいだ。

 

「君の名は?」

 

「Ташкент(タシュケント)。よろしく…大佐…。」

 

目を合わせないタシュケント。

 

……あぁ…。これ…。やっちまったやつだ…。

 

ドミナントは微妙な顔をして思う。

 

「タシュケント…。俺は君に何を言ったんだい…?」

 

「えっ?覚えてないの…?」

 

「酔っ払ってたから…。」

 

「そう…。」

 

少しがっくしするタシュケント。だが…。

 

「大佐は酔うと正直になっちゃう癖があるのよ?酔っていたとはいえ、心にもないことを言うような人じゃない。」

 

何を思ったのか、ビスマルクが言い出す。おそらく、ドミナントの名誉を傷つけないようにしたのだろう。だが、ドミナントにとっては逆効果だ…。

 

「ビスマルクさん…。」

 

薄ら笑いしていた。

 

「そう?なら、言おうかな…。」

 

タシュケントが岩陰から出てくる。ガングートは裏切られたかのような顔をしていた。

 

「『空色の巡洋艦』って。」

 

「空色…。」

 

……空色…。確かに、モチーフの色が綺麗な空色だけど…。駆逐艦のように幼く見えないし、空母のように大人っぽくないからね。…でも、どうして…?

 

ドミナントが思う。

 

「駆逐艦なのに、よく見抜いたわね…。」

 

ビスマルクが呟く。

 

……駆逐艦なの!?そうなのか…。

 

ドミナントは驚いたが、口には出さない。

 

「『空色の巡洋艦』…実は、そう言ってもらえると本当に嬉しいんだ…。誇りでもあるから。」

 

「誇り…。」

 

ドミナントは訳がわからない。そこに…。

 

トントン…

 

ビスマルクが肘で突つく。

 

「彼女は駆逐艦だけど、軽巡洋艦のように大きくて、空色の綺麗な色をしていたからそう呼ばれていたの。だから誇りなの。」

 

「結構アバウトですね…。嘘じゃないことを祈ります。」

 

ドスッ

 

「ぐふっ…。」

 

「とにかく、ボロを出さないように。」

 

「わ、わかりました…。」

 

ビスマルクとドミナントがコソコソ話した。

 

「空色の巡洋艦…か。良い二つ名だ。」

 

ドミナントがサムズアップする。どこかの伝説の兵士と面影が重なった。

 

「タシュケントの姉妹も…。」

 

「空色の巡洋艦だろうな。」

 

「違うよ。」

 

ドミナントがふざけて、タシュケントとビスマルクが少し笑う。

 

「同士…。」

 

ガングートはまだ岩陰にいた。

 

「ガングートは来ないのかい?」

 

ドミナントが聞く。

 

「面妖な…。」

 

「その言い方やめてくれる?」

 

「何をされるか分からないからな…。」

 

「何をされるって…。何もしないよ。」

 

「言うだけよ。そこまで度胸ないわ。」

 

「ビスマルクさん。少し傷つきますから、そこは控えて…。」

 

ビスマルクが割り込み、ドミナントが少し傷つく。

 

「ほら、向こうで楽しいことしようよ。」

 

「大佐、その言い方は逆効果…。」

 

「あっ…。…違うよ!?決して、あんなことじゃないよ!?カキ氷食べたり、泳いだりって意味で…。」

 

「信じられん…。」

 

「…だよね…。」

 

なんとか説得しようとするが、出てこない。すると…。

 

「やぁ、どうしたの?」

 

「ヴェールヌイ…。」

 

ヴェールヌイが来た。ロシア艦勢ぞろいだ。

 

「実は、かくかくしかじかで…。」

 

「わかんないな…。かくかくしかじかでは…。」

 

「真面目に話した方が良いよ。」

 

ロシア艦二人に言われるドミナント。そして、話す。

 

「そうなんだ。」

 

ヴェールヌイが一言、そう言ったと思ったら…。

 

「Полковник не извращенец(大佐は変な人じゃないよ).」

 

ヴェールヌイがロシア語でガングートに言う。

 

「Как ты можешь так говорить(何故そう言える)?」

 

「Я вижу это своими глазами(目を見れば分かる).」

 

そして、ガングートはドミナントの目をジッと見る。

 

「あの…何かご用で…。」

 

ドミナントが困った感じで言うが、お構いなしだ。

 

「…そうか…。」

 

そして、ガングートはゆっくりと目を閉じて、開ける。

 

「…信用はしよう。だが、信頼はしない。」

 

「そうですか。ガングートさん。そう思っていただけるだけでもありがたいです。」

 

ドミナントが少し嬉しそうに言った。

 

……こいつ…。なんで嬉しそうなんだ…?

 

ガングートはドミナントを見て思った。

 

「でも、ガングートもいきなりじゃ信用できないわよね。なら、見せてあげるわ。」

 

ビスマルクが突然言い出す。

 

「?何をですか?」

 

ドミナントが言うが、全く聞いちゃいない。ビスマルクはパラソルを差し込み、シートを広げる。

 

「大佐、これ持ってくれないかしら?」

 

「日焼けクリーム…。」

 

そして、目の前で寝っ転がり…。

 

「塗ってくれないかしら?」

 

ビスマルクが言う。色気を振りまくりながら。

 

「…ひび…じゃ無かった。ヴェールヌイに託す。」

 

「大佐がやって?」

 

「ぐっ…。」

 

ドミナントは難しい顔して唸った。

 

「…は・や・く…。」

 

「ぐぬぬぬ…。ダメだっ!あとは託すぞ!ロシア艦!!」

 

ドミナントはクリームを置いて走って行った。

 

「「「……。」」」

 

ロシア艦の三人は有り得ない展開にポカンとしている。

 

「…こんな感じよ。言うだけよ。大佐は。意気地無しだから。」

 

ビスマルクはもう片付けている。

 

「普通の男なら絶対に断らないはずなのに…。」

 

「ハ、ハラショー…。」

 

「…なるほどな…。」

 

「あっ、転んだ…。」

 

ドミナントは意外と意気地がない。言うだけ番長だ。だが、それがドミナントなのだろう。

 

…………

浜辺

 

「ハァ…ハァ…。」

 

ドミナントは少し遠くの浜辺にいる。一瞬でここなのだから、潜在能力は高い。

 

「火事場の馬鹿力ってやつか…?結構離れたぞ…。」

 

息が切れていたのだが、もう平気そうだ。遠くにいるビスマルクやガンビーたちを眺めていると…。

 

「あれ?ドミナントさん?何をしているんですか?」

 

「セラフ?お前こそ、こんなところで何を?」

 

「え、えっと…。」

 

……言えません…。あなたに声をかける練習をしていたなんて…。

 

セラフは意外と乙女だ。

 

「や!ドミナント!」

 

「神様もか…。何かあるのか?」

 

「何も?てか、なんでここにいるの?」

 

「色々あったんだ。」

 

ドミナントは目を逸らす。

 

「やましいことですか!?」

 

「セラフ、そんなわけないだろう…。」

 

「へぇ…。日焼けクリームが…。」

 

「ちょ…。心読んだろ!?事故だ!そんな冷たい目で見るな!夏が冬になる!」

 

セラフが半分泣きながら、ドミナントの胸ぐらを掴み、揺さぶっていると…。

 

「随分と楽しそうですね。大佐。」

 

「出たな!全ての元凶!プリンツ・オイゲン!」

 

「すごい言われ方…。まぁ、そうですけど…。」

 

プリンツ・オイゲンと幼い子がやってきた。

 

「プリンツ嫌い!あっち行け!」

 

「ド直球…。」

 

「これが日本式…。」

 

「そんなわけないでしょ!」

 

ドミナントが思いっきり拒否している。まぁ、こんなに嫌われたり、変に好かれたりした原因なのだから仕方ないが…。

 

「で?なんのよう?酒でも飲ませに来たの?」

 

「こんなに不機嫌なドミナントは初めて見る…。」

 

ドミナントは極力プリンツを見ないようにしている。

 

「すごい嫌われてるね。」

 

幼い子が言う。

 

「そんなわけないでしょ…。ビスマルク姉さまから頼まれて、様子を見にと、謝りに来ました。」

 

「お詫びに酒?」

 

「……。」

 

「ドミナントさん。そろそろやめてください。私まで不快な気分になってしまいます…。」

 

セラフが微妙な顔で言う。ドミナントは敵意満々だった。

 

「その…。すみませんでした…。酔っていたとはいえ、あんなことを…。まさか、こんなことになるなんて思っていなかったです…。」

 

プリンツが頭を素直に下げた。

 

「……。」

 

……んなことされたら、もう何も言えないじゃないか…。

 

ドミナントは思う。が。

 

「セラフ、一応のため心の中を…。」

 

「ドミナント、それは流石に失礼…。」

 

「…わかった。許す。言いすぎたこともあったし…。それに、ビスマルクさんが叱ったからね。」

 

神様にも冷たい目で見られ、ドミナントが許す。

 

「うん。許す。…用件ってそれだけ?」

 

「そう…。」

 

「そっか〜。…暇なら、遊ぶ?」

 

「え?」

 

プリンツはドミナントの切り替えの早さに驚く。

 

「でも、さっきのことが…。」

 

「いいよ〜。もう過ぎたことだし。それに、知らなかったならしょうがないしね〜。」

 

ドミナントは朗らかな顔で言う。

 

「…ところで、空気だったけど、君は?」

 

ドミナントは幼い子に聞く。

 

「ドイツ海軍所属、潜水艦U-511です。」

 

硬い感じでU-511が言う。

 

「空気で構わないよ。」

 

「そんなこと言うんじゃありません。」

 

「そう…。」

 

少し硬く、少し警戒しているように見える。まぁ、危険視する気持ちも分かるが、近くに元凶がいるからわかるはずなのだが…。

 

「君もビスマルクさんに?」

 

「ビスマルク姉さんに…。」

 

「ドイツ艦の子たちは姉さん呼ばわりなんだ…。まぁ、守銭奴じゃないだけマシか。」

 

ドミナントが歩き出す。

 

「どこ行くの?」

 

「どこって…。ビスマルクさんのところ。ガンビーも置いてきちゃったし。」

 

「…義理堅いのね。」

 

「世は人情ですからねぇ〜。」

 

「…嘘ですよ。暇なんです。」

 

「セラフ…。今度から心読むの禁止。」

 

そんな感じでビスマルクのところに戻って行った。

 

…………

場所は変わって、ジャックサイド

 

「……。賑やかになったな…。」

 

ジャックが一人しかいなかった司令室は、イタリア艦で賑わっていた。ある者は音楽を聴きに。ある者は何をしているのかが気になって。

 

「ジャックさん、何読んでいるの?」

 

駆逐艦の子が聞いてくる。

 

「…哲学書だ。」

 

「テツガクショ…?」

 

「…要約すると、私が読んでいるのは『罰』についてだ。Maestrale(マエストラーレ).」

 

「罰…?」

 

マエストラーレが首を傾げる。

 

「何か…悪いことをしたの…?」

 

マエストラーレが聞いてくる。

 

「人を何人も殺した。」

 

「こ、殺したって…!?」

 

マエストラーレが少し大きな声で言ってしまい、その場にいる全員が黙ってしまう。考えられなかった。クールで強く、紳士的で絶対に悪いことをする人とは思えなかったからだ。

 

「てめぇ、人を殺したのか!?」

 

ピンク色の髪の艦娘が過剰に反応して、ジャックの胸ぐらを掴む。さっきまで賑わっていたことが嘘のように静まりかえり、険悪ムードが漂う。

 

「ああ。私は殺した。私はレイヴン(傭兵)だ。それ以上でも、以下でもない。」

 

「…っ!」

 

ジャックの覚悟のある目に、その艦娘は何も言えなくなる。それを平然と言える神経に恐怖してしまったのだ。

 

「…どうかしてる…。」

 

「…G.Garibaldi(ジュゼッペ・ガリバルディ).お前たちから見たら、そうなのだろう。」

 

「…どういう意味だ…?」

 

「…見て分かると思うが、私は異界から来た。そこはどんな世界だと思う?戦場だ。人類の運命が破滅する一歩手前のだ。」

 

その言葉を聞いて、全員がジャックがどれだけ過酷な世界にいたのか想像する。

 

「人類を救うためには、仕方のなかったことだ。」

 

「…だからって…。」

 

その艦娘も今や掴む気力も無くなってしまって、俯いていた。

 

「…私のしたことは正しいのか不明だ。…だが、一つだけ言えることがある。」

 

「…?」

 

「私は絶対に良い死に方はしない。死んだとしても、地獄だろう。」

 

「……。」

 

ジャックはそこまで分かっているのだ。理解した上で、平然と言うのだ。艦娘たちは黙るしかない。

 

「私は狂っているのかもしれん。いくら破滅になろうが、友人を…。仲間を…。唯一無二の友を手にかけたのだ…。」

 

ジャックが呟く。艦娘たちにとっては大事な親友…つまり、姉妹を手にかけることなのだ。それがどれだけ辛いのか想像する。そして、本当にその世界が終わりを迎えていたことを感じ取った。

 

「…すまん…。いきなり掴みかかって…。」

 

ガリバルディは掴みかかったことを謝る。

 

「別に良い。説明していない私にも非がある。」

 

そして、ジャックは再度本を読む。

 

……それでも、精神が崩壊していないのは驚きだ。…いや、違う…。崩壊すら許されなかったのか…。

 

ガリバルディはジャックを横目に見て思う。すると…。

 

『ザーーー…ザザ…。…プッ。』

 

録音機械から音がしなくなった。

 

「…壊れたか。」

 

ジャックが本を閉じる。すると…。

 

「ガリィがごめんなさいね。」

 

「いや。別に良い。それに、L.d.S.D.d.Abruzzi(アブルッツィ)が謝ることでもないだろう。」

 

アブルッツィが謝ってきた。辛い過去を思い出させてしまったことに対してだろう。

 

「でも…。」

 

「別に良い。それに、ガリバルディの反応が普通だ。…私は焦りすぎたのだ。」

 

ジャックが、その録音機をいじりながら言う。

 

「…それと…。この話はやめよう。せっかくの休日だ。」

 

ジャックは録音機を分解して、ある部品を取り出しながら言う。

 

「やはり、錆びているな…。」

 

その部品を眺める。

 

「それ、貸して?」

 

「UIT-25(ルイージ・トレッリ).貴様に任せて大丈夫なのか?」

 

「任せてよ〜。」

 

そして、何やらジャックの見えない角度でゴソゴソする。2分くらい経った後…。

 

「あい。」

 

「錆が無くなっているな。…どういう仕組みだ?」

 

ジャックはルイージ・トレッリを見る。

 

「錆びとりだよ〜。簡単でしょ?」

 

「……。」

 

ジャックは簡単な仕組みを、何かの力だと勘違いしていた。

 

「こんな風に、意外と簡単に救える方法もあるんだよ。」

 

「私への嫌味か?」

 

ジャックはやれやれとしながら言う。

 

「悩んだら、頭を柔らかくして視点を変えてみるのもいいんじゃない?」

 

「視点を変える…か。」

 

ルイージ・トレッリは自由にしているが、意外と見ていたり、無意識に助言を与えたりするタイプなのかもしれない。

 

……ルイージ・トレッリ…。この空気をなんとかしようとしているのか。

 

ジャックは視点を変えて見て、思う。

 

「ルイージ・トレッリ。…礼を言う。」

 

ジャックは頭を撫でる。その時、確かに少し空気が和らいだ。

 

「さてと、私は行くが…。お前たちはここにいるのか?いるなら、その直った録音機の電源は消してくれ。」

 

ジャックが退室しようとする。

 

「ジャック、どこ行くの〜?」

 

駆逐艦と思わしき幼女がジャックの腕を掴む。

 

「私は静かな場所を探す。この本は中々興味深い。」

 

「……。」

 

「…何をしている?」

 

何やら、ジャックの手をイヤらしく触ったり、胸に押し付けたりしている。

 

「…私の腕に何かあるのか?Grecale(グレカーレ).」

 

「…反応しない!?」

 

「私に幼女趣味はない。」

 

「こらぁ!」

 

ジャックに冷静に返されて、少しムッとしたグレカーレ。かまってほしいのだ。

 

「…それに、どちらかと言えば体格の良い男が好みだ。」

 

「「「うわぁ…。」」」

 

その場にいた全員が引いた。いや、そこで寝ているポーラ以外が引いた。

 

「冗談だ。」

 

「冗談に聞こえないんですけど…。」

 

「その顔で冗談はNGよ…。」

 

「一瞬本気にしちゃった…。」

 

艦娘たちは安堵する。

 

「この顔は生まれつきだ。」

 

ジャックが短く答える。

 

「そんなつまらなさそうな顔じゃなくて、もっと笑った顔が良いですよ。」

 

リットリオが苦笑いしながら言う。

 

「……。無理に顔を作ったところで、何もならん。」

 

「ならなくても良いじゃねぇか。形から入れば、自然と楽しい気分になるぜ。」

 

さっき胸ぐらを掴んできた艦娘、ガリバルディが笑顔で言う。

 

「…そうか。」

 

ジャックが少しだけ、注意深く見なければわからないくらいに、口端を上げる。加賀ならすぐに見抜くだろう。

 

「つまんないなぁ〜。」

 

グレカーレがそれに気づかずに言うが…。

 

「ほんの少しだけ笑顔ですね〜。」

 

トレッリが言う。

 

「本当ですか?私にはわかりませんが…。」

 

ローマが注意深く見ても、わからないみたいだ。

 

「私は分かりました。よしよし♪」

 

「分かりました!」

 

「あぁ、あそこが…。」

 

アクィラとマエストラーレとリットリオが見つける。

 

「わかんねぇな…。」

 

「わかりませんね…。」

 

「どこ〜?」

 

他の艦娘たちには分からないようだ。

 

「…表情を表に出すのは苦手だ。」

 

ジャックが元の顔に戻る。

 

「変わった…?」

 

「何も変わらないように見えます…。」

 

わからない艦娘は最後まで分からないようだ。

 

「…では、私は行く。」

 

「なら、私も行きます。」

 

「どうなるのか気になる…。」

 

「行くか〜。」

 

「…全員来るのか?」

 

「休日だから、どこにいても自由のはずよ?」

 

「…本は読めそうに無いな…。」

 

その後、ジャックはこの艦娘たちと行動することになった。




めちゃくちゃ遅い投稿許してくんなまし。1万字超えたか…?

登場人物紹介コーナー
ヴェールヌイ…このパラオ泊地のヴェールヌイ。元は日本の響だが、いるらしい。
Гангут…ガングート。ロシア艦。セクハラをあまり良く思っておらず、ドミナントを変態認識していた。同士でっかいの。軍人気質で、真面目で剛気な性格。左頬に傷がある。面倒見が良い。意外と資本主義を満喫している。
Ташкент…タシュケント。ロシア艦。厳密にはソ連艦。ボーイッシュで大人びた雰囲気がある。ノリが軽い。空色の巡洋艦。同士ちゅうくらいの。
U-511…ユー。ドイツ艦。少しオドオドした様子で、借りてきた猫のように大人しい。素直で真面目で努力をする良い子。
Maestrale…マエストラーレ。明るく、面倒見が良い。ノリが軽い。お姉ちゃん風を吹かせつつも、妹たちの面倒を見てくれる子。
G.Garibaldi…ジュゼッペ・ガリバルディ。男勝りな性格で、姉であるアブルッツィを尊敬している。
L.d.S.D.d.Abruzzi…アブルッツィ。ガリバルディの姉。凛としたお嬢様口調で、頼りになる。身嗜みに気をつけている。シスコン。
UIT-25…ルイージ・トレッリ。人懐っこくて社交的。見た目通りに幼くて、自由にしている。独特の言い回しを使う。
Grecale…グレカーレ。無邪気さもあるが、蠱惑的な言動を言ったりする。暇なら、からかってきたりする。からかいに乗らないと怒る。かまって欲しかったりもする。

ザーーーーー…
次回、第174話「パラオ泊地の海 part3」です。

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