ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった… 作:とある組織の生体兵器
「ネタが切れるとどうなるの?」
これからどうするか分からなくなる…。
「そうなんだ。」
実は、もう既に重要な展開は決まっているんだけど…。
「?」
順番をどうするか…。
「順番が変わるとどうなるの?」
辻褄が合わなくなったり、変になる…。
「大変だね…。」
そんなんだよ…。で、今回のゲストは?
「この人だね。」
「ドイツ海軍所属、潜水艦U-511です。ユーとお呼びください。」
ユーですね。
「ユー…。これから日本艦になるんだよね。」
まぁいずれはね。
「…ここで何をすればよろしいのですか?」
あらすじであります。
「お願いします。」
今回はサクサク進むー。
「ユー、間違えずに頑張ります。」
間違っても全然いいよー。
「そうだよ。」
「… Danke(ありがとう).」
アラスジ
ユーは改造をしません。というより、この姿がここに一番馴染むのです。新しい仲間が増えた。…仲良くしたい。
209話 幻の第49憲兵隊
…………
第4佐世保 砂浜
「で、これからお風呂の説明だけど…。」
「「「?」」」
現在、スイカ割りを楽しみ、まるゆたちとスイカを食べながらドミナントは砂浜にいる。
「お風呂の説明は流石の俺も出来ないから、お風呂は皐月に聞いてくれ。」
「なんでボク!?」
「昨日わかってくれるって言ったでしょー?」
「そ、そうだけど…。」
「忠誠心のある皐月には出来ると信じてるぞー!」
「任せて!」
「…意外と皐月もチョロイんだな…。」
ドミナントは自信満々の目をしている皐月を見て呟いた。ちなみに、まるゆたちはドミナントの最後の言葉を聞いていて、微妙な顔をしていた。
「さて…。最後のスイカを割りますか。」
ドミナントがスイカをビニールシートの上にのせる。
「じゃ、先ずは神州丸から行こうか。」
「良いだろう…。次こそは割って見せよう。」
神州丸は目隠しをして、竹刀を持ってうろうろする。
「右であります!右!」
「もう少し後ろです。」
「そこだ!やれ!」
艦娘たちは並びながら、やりたそうに見ているだけだ。誰もが羨ましく思っている。だが今より後のことを考え、なんとか振り払っているのだ。
「とぉっ!」
神州丸が竹刀を振るが…。
バシッ!
外した。
「…外した…。」
神州丸は目隠しを取り、残念そうな顔をする。
「…隊長が嘘を言っちゃうから…。」
「いや、ここから見ると当たるように見えて…。」
ドミナントが悪びれる。
「じゃ、次はまるゆでありますね。」
「頼むぞ。」
「まるゆ、がんばりま〜す。」
まるゆが目隠しして、回ってうろうろする。
「そこだー!」
「そこであります!」
「行けっ!」
ドミナントたちが言い…。
「えいっ!!」
まるゆが竹刀を振るが…。
バチィッ!
「弾いた!?」
「竹刀がスイカに負けたであります!」
「いや、と言うより…。」
まるゆが思いっきりスイカに当てたが、スイカは無傷。
……まるゆの力が弱いのか…。
……まるゆの力が弱いのでありますね…。
……まるゆが弱いのか…。
全員が思った。どうやら、ここでのスイカ割りは艦娘力が問われるみたいだ。
「じゃ、次はあきつ丸ね。」
「行くであります!」
「がんばれ〜。」
「陸軍の意地を見せてやれ。」
あきつ丸は目隠しをして(ry
「どこでありますか…。」
だが、あきつ丸は他とは違うようだ。
……心の目を研ぎ澄ますであります…。
あきつ丸は集中して、周りの声が聞こえなくなる。
……例え目が見えなくても、気配で見る…!
「ここであります!」
バシィ!
「いってぇぇぇ!」
あきつ丸が目隠しを取り、驚く。
「将…提督殿!?」
ドミナントの頭にクリーンヒットしたのだ。
「こらー!あきつ丸ー!」
「わざとじゃないであります〜!」
逃げるあきつ丸にドミナントが追う。まるゆたちは笑っていた。
…………
「たく、今度は気をつけろよ〜?」
「はいであります。」
ドミナントは次は少し遠くにスイカを置く。そして、あきつ丸がうろうろする。
……次は大丈夫であります。将…提督殿の気配は分かったでありますから…。
あきつ丸は再度気配で感じる。
……見えたっ!
「ここであります!」
あきつ丸が竹刀を振ったが…。
バッ…パシィ!
「し、真剣白刃取り!?というより、誰?」
ドミナントの声がして…。
「?」
あきつ丸が目隠しをとる。するとそこにいたのは…。
ズルリ…
「白刃取りならず。」
「け、憲兵殿…!」
「「「!?」」」
砂の中から現れたのは『憲兵』と書かれた面頬を被った憲兵だ。
「侵入者だ!」
「逃しません!」
「誰だ?」
「誰かな〜?」
「はえーな…。お前ら…。」
一瞬にして鎮守府の最強格が集う。つまり、AC勢だ。あきつ丸を守る形だ。
……敵だった時は恐ろしいでありますが…。守ってくれると思うととても安心するであります…。
そんなことをあきつ丸が思う。そして、ジナイーダがナイフを取り出し、抑えようとしたが…。
ヒュンッ!
パシィ!
「!?」
「……。」
その憲兵が、ジナイーダの持っていたナイフを蹴り飛ばしたのだ。ナイフが宙を舞う。
「…ドーモ、キョウカン=サン。憲兵です。」
「…私はジナイーダだ。」
二人が挨拶を交わした途端…。
ヒュンッ!
バシィ!
「…戦場を知っているな…。」
「……。」
蹴りを喰らわせようとしたが、ジナイーダが手でガードした。
「ジナイーダさん!」
セラフが加勢しようとしたが…。
ヒュルルルル…!バチィ!!
「っ!?」
鞭が草むらから飛び出てセラフの手に巻かれる。
「痛いですね…!姿を見せてください!」
グンッ!
その草むらに向かって言った後、魚を釣るように引っ張った。
ガサッ!
「今…!」
セラフがそのまま引っ張り、真っ赤な被る用のマスクをした憲兵が見えた。運動の法則を考えて殴ろうとしたが…。
ヒュルルルル…
「!?鞭が…!」
勝手に巻きつかれた鞭が解け、その憲兵が綺麗に着地して、鞭を構える。
「私が相手になる。」
ジャックが二人の加勢をしようとしたが…。
シュー…コー…
『……。』
「!」
目の前にガスマスクをした憲兵が現れた。
ヒュンッ!
パシッ!
グンッ!
サッ!
「…やるな。」
シュー…コー…
『……。』
ガスマスクが体術を繰り出し、ジャックが受け止める。逆に、ジャックの攻撃も避け、受け止める。同じくらいの強さだ。半ば争いが起こっているところに…。
「待て!何勝手に争っている!」
「?」
どこかから声が聞こえて、憲兵側の手が止まる。
「…その分野の結果を伝えるだけだろうが。何を勝手に戦っている。」
「お前たちは敵なのか?」
ドミナントが言うが…。
「大丈夫であります。将…提督殿。」
あきつ丸が言う。艦娘たちと同じく、傍観していた。
「?どうして?」
「彼らのことを知っているであります。」
あきつ丸が言い、全員が警戒を解除する。
「早く言え。」
ポカッ
「へへへ…。」
ジナイーダが軽く叩く。痛くもない。どつくの方が正しいか…?
「で、誰なんですか?あなた方は。」
セラフが聞く。
「この人たちは多分、審査に来た人です。」
「「「審査?」」」
まるゆが言い、不思議に思う。
「ここはまだだったのか。」
神州丸が呟いた。
「審査ってなんだい?」
「前は陸軍にいたけど、今は色々あって海軍側の憲兵であります。」
「海軍側?」
「憲兵は主に2種類いるのであります。昔は陸軍しかいなかったのでありますが、今は別れているのであります。」
「どうしてですか?」
「艦娘たちが現れて、提督が管理することになったでありますよね?でも、酷いことをする提督もいるのであります。だから、海軍側の憲兵は提督を取り締まり、陸軍側の憲兵はその補佐みたいなものであります。」
「補佐…。随分差別されてるね〜。」
「話が逸れたでありますが、審査についてでありますね。どこかの艦娘からSOSが送られたら出動するのであります。」
「SOS?」
「皆の思いを秘めて、気づかれないように脱走した艦娘が直接第1佐世保鎮守府へ行くか、手紙を出すと憲兵が出動するのであります。そして、その憲兵たちは全ての鎮守府を周って一定基準を下回った提督を取り締まるのであります。」
「第1佐世保…?」
「憲兵の総本山であります。」
「マジかよ…。」
あきつ丸が説明してくれた。
「で、この人たちは?」
「この人たちは滅多に…。いや、記録にも記されていない憲兵たちであります。」
「へぇ〜。」
「記録に記されていない、幻の第49憲兵隊であります…。」
「何で49って分かるの?」
「噂であります。縁起の悪い数字でありますから、表では48までなのであります。でも、明らかにいないはずの憲兵の目撃情報があったりするのでありますから、噂になっているのでありましたが…。本当にいるとは…。」
あきつ丸がもう一度見ようとしたが…。
「「「いない!?」」」
いつの間にかいないのだ。
「任せろ。」
ジナイーダが気配で感知しようとしたが…。
「…?見つからん…。」
見つけられないのだ。
……最近セラフと戦ったばかりだから感知能力はいつもと同じくらいなはずだが…。まさか、これほどまでに気配を消すことを可能とするとは…。
ジナイーダが思う。すると…。
「インストラクション・ワンクリアだ。他の者は外だ。」
「「「!?」」」
いつの間にか背後にいた面頬に『憲兵』と書かれた憲兵。
「出入り口で待っている。」
「ちょ、待…。」
ヒュッ!
その憲兵は一瞬にして消えた。
「…ふむ…。奴らは気になるが、待たせているのでな。」
「出入り口…つまり、門ですか。」
「じゃ、俺は演習場に戻って、今日はもう終わりにするね〜。」
ジャックが店の中に戻り、主任が演習場へ向かう。
「…ジナイーダ?」
だが、ジナイーダは止まったまま動かない。
「…気配を察知できなかった…。この世界には、まだまだ私より強いかもしれない奴がいるんだな。」
「…ま、井の中の蛙ってやつだよ。まだまだジナイーダより強いやつはいる。勉強になったじゃん。そいつらより強くなれば良いんだよ。ジナイーダなら出来ると思うし。」
「…そうか。」
ドミナントが言い、ジナイーダが呟いた。
「それより、行こう?ジナイーダも。」
「…分かった。」
そして、ドミナントたちとあきつ丸たちが門へ行く。
…………
門
「勢ぞろいだな。てか、一人増えてるね。鬼の面頬した憲兵が。」
「さっきの人たちですね。」
「なるほどな。」
先ず、安全性を考えてドミナントたち実力派が前に出る。あきつ丸たちは鎮守府の中で待機だ。
「…どうぞ。」
ギィ…
ドミナントが門を開ける。
「ありがとう。」
鬼の面頬憲兵が言い、他の憲兵も門をくぐる。
「…あの…。安全性を考えて、まず敵意があるかどうか問いたいんですけど…。」
「…なるほど。」
「…敵ですか?」
「いや?敵じゃないぞ。」
「えぇ…。」
ドミナントが困った顔をする。
「まぁ、一応敵意がないのなら歓迎します。応接室でお茶でも…。」
ドミナントが慣れた感じで案内しようとすると…。
「…良い。」
鬼の面頬憲兵が言った。
「合格。憲兵=サンの記録も見たけど、文句なしの合格。」
「えっ?」
ドミナントが首を傾げる。
「実は、2日前から憲兵=サンに偵察させていたけど、悪い鎮守府ではないことが分かった。実際に自分たちが見てから最終判断をするんだよ。で、合格。昨日踊っていた記録もあるし。楽しそうな鎮守府だね。艦娘に酷いことをせず逆に慰めるために元気付けようとしたり、艦娘にプレゼントまでされるくらい思われていて、とても良い鎮守府だと分かった。それに自分たちのように外から来た人にも一応丁寧に扱う。戦闘になりかけたけど、主にこちらが悪いから減点なし。」
「そ、そうですか…。」
……踊っていたところも見られていたのか…。てか、皐月と二人で紅茶飲んだことも知ってるんだよね…。紅茶好きなのも知られたのかな?
ドミナントは途中から良く聞いていない。
「それと実は一つの鎮守府に3日間滞在しなくちゃいけなくて、その間にバレてしまったから正式に泊めてくれない?」
「あっ、はい。…はい?」
「ありがとう!実はずっと野宿で疲れていて…。それに、ご飯も支給されたレーションだから食べ飽きていて…。仲間の一人は初日にレーション投げ捨てたし…。」
「あんなものただの邪悪な食べ物だ。」
「ほらね?」
「ほらね?って…。…ジナイーダはどう思う?」
「…敵でなく、一晩で良いのならな。だが、私たちに戦闘を仕掛けたことを忘れるな。」
「えっ。あっ、うん。ごめんなさい。」
鬼の面頬憲兵はすぐに謝った。
……悪い奴ではなさそうだな。
ドミナントはそう思い、泊めてあげることにした。それに、ここで断ったらむしろ面倒ごとに大きく巻き込まれそうな気がしたからだ。
泊めなかったら色々面倒です。妙な亀裂も入り、よく分からないことになります。
登場人物紹介コーナー
鬼の面頬憲兵…まさかの本編登場。他の憲兵のリーダー格。というより、他の憲兵が憲兵になる前に積極的に声をかけたのがこの憲兵。だからこそ、他の憲兵の繋がりの要であり、友人感覚で見られている。武器は刀。深海棲艦を倒すことが出来る能力を兼ね備えている。
憲兵=サン…まさかの本編登場。偵察や隠密活動を得意とする。この世界でも十分に強い。ACになって勝率が五分五分ほど。深海棲艦を倒すことが出来る能力を兼ね備えている。
真っ赤なマスクをした憲兵…まさかの本編登場。ある街の清浄委員の一人。首席がいなくなったところでこちらに来た。強さも憲兵=サンと同じ。鞭を巧みに操る。深海棲艦を倒すことが出来る能力を兼ね備えている。
ガスマスクをした憲兵…まさかの本編登場。名前はあるゲームに出てくるHANK。ヘリコプターに乗っている時にこちらに来た。強さも憲兵=サンと同じ。体術や小型武器を得意とする。深海棲艦を倒すことが出来る能力を兼ね備えている。
「長門コーナーだ。」
「今回は自分だね。」
「そうだな。…ところで、本編に出て来てどう思っている?」
「そうだな…。実のところ、番外編のような形で出てくるような気がしたから驚いている。」
「他の仲間たちとは上手くやっているのか?」
「うーむ…。難しい質問…。普段は意見が合わないけど、いざとなるとものすごい団結力を見せる…はず。」
「はず?」
「今まで、そのいざとなる時がなかったから…。」
「…?つまり…。」
「個々が強すぎて、それぞれ何でも解決しちゃう感じ。」
「敵にならなくて良かったな。」
「まぁね…。というより自分、他の憲兵より強さで差を開いちゃってピッタリの仲間がいなくてさ…。その時は一人任務をずっとしていたよ。仲間は欲しかったけど、全員と息が合わなくて…。結局、一人ぼっちでね。」
「なぜ、仲間が欲しかったんだ?」
「そりゃ一緒に笑ったり、美味いものを食べたり、自分がやったことを語り合う人が欲しかったからだよ。」
「…いなかったのか…。」
「…自分が笑える内容と、相手が笑える内容が合わないし。美味いものを食べても、強さ的に意見を合わせようとしてくるし。自分がやったことを語り合っても、誰もが口を揃えて“すごい”しか言わない。失敗談も誰もがほぼ失敗する内容だから、笑い話にもならないし…。」
「…なるほどな。」
「そんな時、ふと森を歩きたくなって、歩いているとまず最初にガスマスクをした彼に出会った。」
「ほう。」
「第一声が、“これも何かの罠か…。お前も感染者なのか?”って言われてね。笑っちゃったよ。それで、よくよく話を聞くと彼は別の世界から来たみたいでね。」
「別の世界か。」
「話を聞いて、強いことがわかってね。特別に強さのみで憲兵にさせたんだよ。」
「させた…?」
「そう。当時、教官に言ってね。そのかわり、何かしたら自分が責任を持つように言われたけどね…。」
「そうなのか。」
「で、また森へ行きたい衝動に駆られて、行ってみると真っ赤な服を着た彼に出会ってね。彼も第一声がおかしくてさ。小鳥を見た途端、“邪悪な生き物がいるぞっ!”って、めちゃくちゃ怖がっててさ。大の人間が小鳥に怯えていたところを見て、腹を抱えて笑っちゃったよ。」
「そりゃ…構図的にシュールだな。」
「で、話を聞くと別の世界から来たって言うじゃん。笑っていた時に鞭で攻撃を仕掛けてきたから、刀で止めたとき分かったんだよ。強いって。」
「そうなのか。」
「そこで、半ば無理矢理憲兵にした。もちろん、条件は同じで。」
「無理矢理…。」
「最後に、また森の衝動に駆られて行ってみると彼がいた。最初から面頬をしていて、同じ所属の人かと思ったら記録なし。誠実なところも含めて、彼は正式に憲兵になったんだよ。」
「ほう。」
「これが、この部隊の全貌。」
「なるほどな。」
「良い暇つぶしにはなっただろう?」
「まぁ…な。」
「では、次回予告。次回、第210話『他の世界の者』…。つまり、自分たちか。」
「そのようだな。」
後書きが必要かどうか
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いらない
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たまにいらない
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たまにいる
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いる