ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった… 作:とある組織の生体兵器
「遅れたんだ。」
うん…。
「というより、遅れたって言葉正しいのかな?」
?どゆいみ?
「元々、筆者の都合によって投稿されているんだから、元々決めてあったわけじゃ無いし…。投稿すれば、どんなに遅くても続けたことになるんじゃない?」
まぁ…ね。
「ネタないの?」
うん…。
「そっか…。今回もゲストいないから、ひょっとして僕かな?」
まぁ、何でも構わないよ?めちゃくちゃにしてくれれば。
あらすじ
隠し撮りしていた画像は好きにして良いよ。
…………
執務室
「アーアードラゴンダイヴ♪」
ドミナントが一人、執務室で口ずさんでいる。すると…。
ガチャ
「おい、提督。今日は確か…。」
「あぁ、行くよ。行きますよ。」
天龍が顔を覗かせる。
「…てか、今日何するか聞いてなかったな…。何すんだ?」
「今日は妙な噂の調査だ。」
「…調査?」
「調査だ。」
「…マジで?どっか行ったり、遊びに行ったりとかは?」
「…時間があれば、行きたいが…。本来は調査と俺の訓練だ。」
「…そうだったんか…。」
ドミナントはこの流れからして、天龍からも要求されるのではないかと思っていた。
「ところで、何の調査だ?」
ドミナントが聞くと、天龍がいつの間にか書類を持っていた。
「まず、この不明な生き物の目撃情報だ。」
天龍が机に何か分からない絵を広げる。
「UMAか?」
「噂によると、歌うらしい。」
「歌うのか!?」
「しかも、目撃情報は稀だが聞く限り姿が全て一致している。幻覚や幻とは言い切れねぇ。」
「こんな奇妙な生き物がいるのか…?この鎮守府に…。」
「そりゃ…神もいるんだからいるんじゃねぇの?」
「…まぁな。」
「それに、提督こそ機械になったり人になったり…。」
「それを言うな。それを。」
「それに、1番恐ろしいのが神出鬼没なところだ。」
「ジナイーダやセラフにも探知されないのか?」
「ああ。森に現れたり、夜の艦娘寮で目撃されたり、時には屋上で歌っていたりするらしい。鎮守府の敷地内ならどこにでもいるのかも知れない…。」
「そんな生き物がいてたまるか。主任だろ。」
「いや、主任にも聞いたけどよ、しらねぇって。」
「……。」
「いや、本当だからな。」
「それはそうとして、何故俺に?」
「…暇そうだったからだ。」
「…まぁ、暇だよ…。」
ドミナントが立ち上がる。
「ま、とにかくこれを探せば良いんだな?」
「そういうことだ。」
「よしっ。行くか。」
「おう!」
ガチャ!
ドミナントは張り切ってドアを開けた。
「「……。」」
「……。」
…パタン
ドミナントがそっとドアを閉じる。
「…天龍。今、何か見えた?」
「…ああ。」
「……。」
ガチャ
ドミナントがもう一度ドアを開けたらいなかった。
「…あら〜、天龍ちゃんと提督?何をしているの〜?」
「あっ、龍田。」
「おう龍田。さっき変なものがここ通らなかったか?」
「変なもの…。今来たばかりだから、知りませんね〜…。」
「そっかー…。…龍田も探す?」
「……。」
「「?」」
ドミナントが聞くが、龍田は何も言わずにドミナントと天龍の顔をマジマジとみる。
「どうしたんだ?龍田…。」
「んだよ、どうしたんだよ。」
「…ふふふ。いいえ〜。」
龍田は意味ありげに笑みを浮かべた。
「私は用事があるから、付き合えないわ〜。天龍ちゃんをよろしくね。」
「?そうなのか…。分かった。天龍の面倒は俺が見よう。」
「面倒って言うな!面倒って!」
「それじゃ…。」
龍田は手を軽く振ってから、歩いて行った。
「…龍田ってお姉さんだっけ?」
「妹だ!馬鹿提督!」
間髪いれずに天龍が暴言を吐いた。
…………
「天龍〜いる〜?」
「いねぇなぁ…。」
二人が鎮守府敷地内を歩く。右を見たり、左を見たりして確認している。
「第一、鎮守府敷地内ってここから見える山全部でしょ?確か…。」
「広すぎんだよ…。調べたけど、こんなに広いのは鎮守府の中でもここくらいだってよ…。」
「まぁ、第4呉に行ったことあるからね…。あそこは山全部がそうだだけど、ここは“見える”山全部だからね…。」
二人がだらだらしながら捜索する。
「ところで、調べてどうするの?その…UMAってやつ。」
「……。」
「…天龍〜?」
天龍が黙ったままだ。
「まさか、こうして二人で何かしたかったからって理由だったりしてな。ははは…。」
「……。」
「…マジ?」
「…提督と二人きりなんてこと、全く無かったからな。」
「…そうだね。」
二人が鎮守府を歩く。
「気がつけば、いつも天龍の隣に龍田がいたからね。」
「…心配してくれんのは本当にありがてぇけどな…。」
「…ずっと一緒じゃ息が詰まるか。」
「…一人になりてぇときもある。」
天龍が心の想いを打ち明けるように言う。
「まぁ、今日は龍田が気を利かせてくれてんだろうけどな。」
「…まぁな。」
二人は一通り鎮守府を回った。
「…結局、その生き物はいなかったね…。」
「…そうだな。」
「…何か言いたそうだね。聞くよ?二人きりじゃないと話せない時とかあるもんね。」
ドミナントが堤防のベンチに、隣を開けて座った。天龍が隣に座る。
「……。」
「……。」
ドミナントは何も言わず、話してくれるのを待っている。
「…提督。」
「なんだい?」
「…何でもね…。」
「気になるんだけど。」
「…提督たちつえーから、俺たちはいつか捨てられんじゃねぇかと…。そういう夢を見ちまったんだ…。」
「……。」
ドミナントは神妙な顔つきをした。
「天龍。」
「?」
「俺がお前たちを…娘のように大事な君たちを捨てると思う?」
「夢を見ちまったんだって…。」
天龍は本気で心配しているようだ。
「…まぁ、そんな夢見ちゃったら怖いよね。大丈夫。」
ドミナントは天龍の頭を優しく撫でる。最初は嫌そうだったが、段々と抵抗しなくなった。
「それと、何か嫌な夢も最近見た…。」
「どんな夢?」
「何か恐ろしいよく分からない奴らが、俺たちを沈める夢だ…。」
「何それ?俺が守って…。」
「それに、提督も…何故か、俺たちに向けて照準を合わせていた…。」
「酷いな。天龍、俺に恨み買うようなことした?その日…。」
「いや…。だから、何か行動を起こさなくちゃいけない気がしてよ…。提督と一緒にいたかったのはそれが原因なんだよ…。」
「……。」
ドミナントは何と言っていいのか分からない。天龍は本気で心配して、そんな恐ろしいことの夢を見て怖かったのだ。
ギュッ
「な…!?」
「天龍、大丈夫だよ。それは夢さ。ただの悪い夢。こうすれば、安心できるかな?」
「……。…うん…。」
ドミナントは自然と、天龍を…少しだけ震えていた天龍を抱きしめていた。
…………
数分後
……やべぇ…。今のところ龍田に見られたら殺されるどころじゃ済まないんじゃないか…?でも、父親として娘の心配を緩和させるのは当然だと思うし…。でも、許可を得ずに勝手にしてしまったし…。あれ?これ、憲兵に連行じゃね…?やべぇ…クビを切られちまう…。仕事のクビかもしれねぇし、本当の首かもしれねぇ…。てか最近、ちょくちょくと鎌の幻覚が見えてるし…。やべぇよな…?ヤヴァイよな…!?俺、今実はめちゃくちゃピンチなんじゃない…?てか、天龍かわいすぎるだろよぉ…!艦娘がめちゃくちゃかわいすぎるじゃねぇかよぉ…!実質無理ゲーじゃねぇの?こんなかわいい子たちに愛情を与えるなって…!
ドミナントはそんなことを考え込む。もれなく、そろそろ死神による制裁が起きそうだ。
「お、おい…。提督。考え込んでどうした…?」
「…いや…。別に…。」
ドミナントの考えは他所に、天龍は別のことを考えていた。
……やべぇ…。こんなことになるんだったら、遠征終わって風呂に入っとけばよかった…。汗臭かったか…?提督が俺に汗臭い印象なんて持たれたら死ぬ…。余裕で死ねる…!気を遣って言わないかもしれないから余計に怖い…。龍田の言う通りに素直に風呂へ入っておけば、水準を高く超えてるってアピールできたんじゃねぇの…?もしかしたら、「天龍汗臭いねーww世界水準高く超えてるから頑張っているのかなwww?」なんて言われたり、思われたりしたら…。
二人とも別の意味で顔が真っ青だ。
「提督!」
「天龍!」
「あ…いや、提督から先に良いぞ…。」
「い、いや、天龍から…。」
「提督からにしろよ…!」
「天龍からでいいよ…!」
二人がわいわい騒いでいると…。
ヒュッズガッ!!
「ひぇ…!」
目の前に、どこからか飛んできた薙刀が…。
「あら〜、そっち行っちゃったみたいねぇ〜。」
「た、龍田…。」
龍田がコンクリートに突き刺さった薙刀を回収する。
「今のは何かしら〜?」
「その…今のは…あれでして…。」
「な〜に〜?」
「い、いえ…。その…ええと…自然とそうなってしまったというか…無意識と言いますか…。」
ドミナントは必死に弁解する。
「私は天龍ちゃんに聞いてるのよ〜?ね?天龍ちゃ〜ん…。」
「……。」
「?」
天龍は冷や汗をかきまくっている。
「い、今のは…何て言えばいいのか分からなくて…そ、それにだ!言いたいことは言えたからこれで良いんだ!」
「言いたいことねぇ〜。昨日言っていた内容とは随分違うけれど〜?」
「それは…。」
「寝言でなんて言っていたか提督に教えちゃおうかしら〜?」
「?なんて言っていたんだ?」
「泣きながら、『提督行かないで』って、連呼…。」
「もういい!龍田!それ以上言うな!」
天龍が慌てて止める。龍田は意地悪そうに笑い、天龍がムキになる。
「……。」
ドミナントは、そんな騒いでいる二人がとても好きで堪らない。それと同時に、天龍の見た夢がどうにも引っかかっている。
「天龍。」
「だから…んあ?」
「その恐ろしくてよく分からない奴の形とか分かる?夢で見たって言ってた…。」
「あ、あぁ…。それなんだが…はっきり覚えてねぇんだ…。姿形は覚えてなくても、とんでもなく強いことは確かなんだけどなぁ…。」
「…でも、強さだけで俺が屈服して、敵に寝返ることはないんだけどなぁ…。お前たちを沈めるくらいなら、自爆するタイプだし…。第一、どこの世界に娘より自分が大事な奴がいるんだよ。そんな最低な奴になりたくないし。」
ドミナントは青い空に流れる雲、そして穏やかな波の海を見る。塩のしょっぱそうな風を感じる。
「…提督?」
「…ん〜?」
「どうしたんだ?」
「んー。こんな風もあるんだなって。」
「風か?」
天龍がそんな風を感じる。
「…提督ってよ。」
「?」
「何か、他の人間とは違うよな。」
「?どういう意味?」
「なんて言うか…。あれだよな?龍田。」
「小さなことに気づいたり、何気ない日常に、ふと足を止めて改めて感じるような、自然的な珍しいタイプの人間よね〜。」
「そんなに珍しいか?」
「「ああ(ええ)。」」
二人がうなずく。
「…なんて言うか…。気持ちがいいじゃん。天龍たちも無い?たまには遠征や出撃を休んで、携帯からも目を離して、景色を見たり…。いつも歩いている道に、いつのまにか知らない花が咲いていて、それに気づいたような新たな発見。」
「本当にたま〜にな。」
「ほら、そこ。」
「「?」」
ドミナントが指差し、天龍たちが足元を見る。そこには、小さなレンゲが咲いていた。
「気がつかなかった…。」
「春の訪れかな。少し早いけど、この温度じゃこうなるか。」
ドミナントがそのレンゲを見る。
「ほら、少し楽しかったでしょ?」
「…ああ。」
「ええ。」
3人はそんな花を見たあと、再度ベンチに座る。
「…潮風だな。」
「耳を澄ますと、駆逐艦たちの声が聞こえるな。笑っていて…怒っていて…楽しんでいる。」
「ちょうど、運動場からね〜。」
3人がぼーっと、海を眺める。太陽の光が少しチリチリとする。風が吹くと寒い、なんだかよく分からない感じだ。
「…駆逐艦たちが騒いでいるね〜。」
「楽しそうね〜。」
「歌ってもいるなぁ〜。」
「ボクカワウソ〜。」
「歌ってるか〜?」
「歌っているわよ〜。」
「聞こえないのか〜?」
3人がのんびりとしながら海を眺める。
「ボクカワウソ〜。」
「本当だ〜。何か聞こえるな〜。」
「変な歌ね〜。」
「そうだなぁ〜。『ボクカワウソ〜』って歌っているな〜。」
「そうだな〜。…て!噂のUMAじゃね!?」
ドミナントが振り向いて見ると、鎮守府の屋上で歌っているではないか。
「天龍、噂のUMAが…。」
「スー…。」
「くかー…。」
天龍と龍田は寝てしまっていた。
「よく分からない生き物だな…。あんなの見たことない…。」
ドミナントが、天龍の資料をめくっていると、キリン改二と書かれたページを見た。
「いやいやいや…。流石にキリンはおらんだろ…。この地域に…。」
そして、写真を見つける。
「どれ…。…キリン…?」
呟いていると…。
『ピ・・・ギュラー』
キリン?が見えた。
「キリン…?いや、あれ違うだろ。鳴き声からして…。」
ドミナントは写真をマジマジと見る。
「どうだろうか…。」
ドミナントはボクカワウソを見ようとしたが、既にいなかった。
「キリンは…。」
キリンもいつの間にか消えていた。
「…まぁ、いっか。」
ドミナントは考えることすら面倒くさくなり、天龍たちに上着をかけてあげた。
…………
2時間後
「ハッ!?」
天龍が起きる。
「ここは…。」
「執務室のソファー。」
「て、提督…。」
天龍が、呑気に紅茶を飲んでいるドミナントを見る。起こして欲しかったのだろう。
……ん?けど待てよ?て、ことは提督が運んでくれたのか…。良いところあるじゃねぇか。提督。
と、天龍は思う。しかし、実際は龍田が運び、ドミナントが上着をかけたのだ。ドミナントは寝ている者の近くに寄らない。一度教訓を得ている。
「というより、ソファーなんてあったか?」
「置いた。よく執務室で艦娘が寝るからね。椅子に座らせたままだと身体を痛めるから。」
「ふーん。」
天龍は色々と、新しいソファーの座り心地や寝心地を確かめている。
「…いいソファーだな。」
「セラフ製だからな。そりゃ良いだろう。そんじゃそこらに売ってないって言ってたし…。何か、良い材料で作ったらしい。」
「へぇ〜そうなのか。」
ドミナントは紅茶の二杯目を飲み始め、天龍の分もカップに入れる。
「ほれ、熱いぞ。気をつけて。」
「おう。サンキューな。」
ドミナントは天龍の隣に座り、カップを渡す。
「確かに、触り心地は良いな。…どうしたんだ?」
カップを見つめたまま動かない天龍。
「すまん、提督。」
「?」
「俺、実は熱いの苦手なんだ…。」
「猫舌かい。早く言ってくれ。」
ドミナントは天龍のカップを回収して、何やら材料置き場をガサゴソ探している。
「天龍って、苦いのとか無理?」
「甘い方が良い。」
「りょーかい。」
ドミナントは砂糖や、冷蔵庫から氷を取り出して、入れる。
「あとは、薄くならないように少し濃くして…。」
スプーンで混ぜるドミナント。
「はい、アイスティー。ストレートだから、少し渋みが残っちゃうからね。色々やった。」
「おお。あまり苦くないな。というより、苦さと甘さが良い感じだ。」
天龍はゴクゴク飲む。
「さてと…。」
天龍が飲み終わったと思ったら、立ち上がった。
「提督、いっちょ稽古つけてくれ。」
「え…。セラフとかに頼もうか?」
「いや、提督じゃねぇとダメだ。」
「な、何故…。」
「提督は…なんて言うか…。教官たちとは違う独特な戦法や動きをしているからいい訓練になるんじゃねぇかって。」
「マジかぁ。」
…………
演習場
「はい、俺の勝ち。」
「くそー…。提督とならワンチャンあると思ったんだが…。」
いくつもの戦場を渡り歩いたドミナントの勘や機体の強さによって天龍を完全敗北に追いやった。
「軽量二脚型にブレードで挑むのはアウトだよ。」
「うっせ!これと小さな砲しかねぇんだよ!」
天龍は自分の刀を見せる。
「ま、いっか。それより戻ろう?この姿になるべくいたくないし。これで何か損傷でもしたら大損害だからね。」
そんなことを言いながら、ドミナントは戻って行った。
…………
「ふぁ〜…。気づけばもう3時だ。」
「そうだな。」
執務室で大欠伸をしたドミナント。
……こりゃ、俺の赤疲労合図だな…。明日は恐らく一日常部屋に引きこもって寝てるだろう…。
そんなことを思うドミナント。
「なぁ、提督。」
「?」
「何か、甘いもん食べにいかねぇか?」
「甘いもの…。」
ドミナントが想像したり、自分の腹に聞いてみる。
「…行く。」
「よっしゃあ!」
「…最近出来たケーキ屋さんにも行く?」
「ケーキか。分かった。」
天龍は洋菓子と聞き、少し不安そうな表情をした。
…………
「ん〜!」
「……。」
……クソかわゆす…。
天龍の幸せそうな顔を見て、ドミナントは思う。心底美味しそうに、目を細めて、頬は緩み、味わっているのだ。
「あら〜?どこを見ているのかしら〜?」
「い、いえ。どこも…。てか、龍田も来たんか。」
「天龍ちゃんが行くならどこまでも〜。」
龍田も来たようだ。龍田は上品にケーキを食している。
「新しい店だけど、まぁまぁ甘いところだね。糖分を吸収できるよ。」
「糖分?」
「そう。こう忙しい日々を送ると、どうにも甘いものが欲しくなってな。」
「糖尿病よ〜?」
「まだそんな歳じゃねぇし!てか、良いじゃねぇか!」
「また太るぞ…?提督…。」
「悪かったな。てか、知ってたのかよ。」
天龍がちゃっかりドミナントの苺を食べていた。そして甘酸っぱそうに目を細めたその顔もまた可愛い。
「はぁ…。色々と大変なのよ…。提督って。」
「あら〜?私たちが迷惑をかけていると言いたいの〜?」
「い、いや。そんなことはないんだが…。あれだよ…。また年に一度の大本営集会に呼ばれてね…。誰と行こうかと迷っているんだ。」
「大本営にまた行くのか?」
「うん…。色々と報告しなければならないことが多くてね。大本営に集まって、情報を共有して対策をするような感じ。次は、俺たちの存在は一応秘密だから、私服で来て良いってさ。」
「もう大半の鎮守府にはここバレてんだろ…。てか、一般人にもほぼほぼバレてるぞ…。ここ…。」
「まぁね。でも、バレすぎると大本営がどのようなことを強要してくるか分からないし…。もしかしたら、俺やお前たちがバラバラに所属される未来もあるし…。」
「大本営潰すか?」
「なんでお前たちはそう物騒なんだよ…。潰すな。他人を蹴落とそうとするのは俺の世界だけで十分だ。ここではまったり生活を望んでいる。…その俺が大本営を潰そうと思うか?」
「…いや。」
「だろう?だから、そう無闇に物騒なことを言うな。駆逐艦たちの教育に良くない。言いたいんなら、他の鎮守府への異動が決まるが?」
「い、いや。それは遠慮しておく…。」
いつの間にか、ドミナントのケーキは消えていた。誰かと誰かが食べてしまったのだろう。
「さ、食べ終わったのなら出よう。長話は店に迷惑だ。」
「お、おう。」
「は〜い。」
ドミナントが会計をして、天龍たちは何ともなさそうに店を出た。
「ひっさびさに甘いもん食うのはうめぇな〜!」
「そうね〜。ふふふ。」
二人が話しながら歩いていると…。
ドンッ
「っと…気をつけ…!」
何者かの二人組にぶつかり、天龍がよろけて怒声を浴びせようとしたが…。
「「……。」」
「ぅ…。」
二人の鋭い視線に萎縮してしまった。
「ちょっと〜?ぶつかっておいて謝らないの〜?」
「……。」
「なに?どうした?トラブルか?」
ドミナントが店から出て、天龍たちの所へ駆け寄る。すると、野次馬が集まってきた。
「……。」
二人組の一人が、もう一人に耳打ちをする。
「…悪かった。」
男二人組は頭を下げて、歩いて行った。
「なに?どしたの?」
「天龍ちゃんがぶつかっちゃったのよ〜。」
「マジか…。天龍。お前も謝らないでどうする?…天龍?」
ドミナントが天龍の表情を見る。見たことのない表情だ。
「…提督。」
「あっ、やっと目が覚め…。」
「あ、あのな…!……。…いや、なんでもねぇ…。」
「?」
なんともなさそうに起き上がり、天龍が歩く。ドミナントと龍田はお互い目を見て肩をすくめた。
……なんだ…?あの二人は…。少なくとも、人間じゃねぇ…。人間のするような目じゃねぇ…。死肉を貪るような、カラスと同じ目だ…。人を人として見ていねぇ…。胸糞悪りぃ…。
天龍は内心不機嫌そうに、そんなことを思っていた。
…………
「もうすっかり夜だ。」
「夜ね〜。」
鎮守府の屋上で、ドミナントと龍田が星空を見る。
「俺が1番つえーんだぞー!」
天龍は何故か星に向かって叫んでいる。
「天龍は何してんだよ。てか、寒いだろ…。」
「寒くねぇ!大丈夫だ!」
「んなわけあるかい。こっちこい。カイロ渡したる。」
ドミナントが天龍にカイロを渡す。
「あら〜?私には無いのかしら?」
「あるよ。」
龍田にもカイロを渡した。
「「あったかい…。」」
「そりゃどうも。お陰でこっちは寒いがな。」
ドミナントが屋上のベンチに座る。
「冷たい…。いつか、天体望遠鏡でも設置しようかな…。エアコン付きの…。」
「お、いいな。でも金かかるんじゃね?」
「莫大なお金かかる。」
「なら無理じゃない〜。」
「まぁ…ね。今は無理だけど、いつかね。」
ドミナントの隣に二人が座って、話す。
「…のんびりするのも良いわね〜。」
「ボクカワウソ〜。」
「んあ?何か聞こえたな。…まぁ、いっか。」
「あのカワウソはもう忘れろ…。面倒だ…。俺は面倒が嫌いなんだ…。」
当初の目的をすっかり忘れていた天龍。ドミナントらはしばらくしたら鎮守府へ戻って行った。
…………
天龍型の部屋
夜、寝る前に天龍が何か書いている。
「……。」
「あら〜?何してるの〜?天龍ちゃ〜ん。」
「なっ!?た、龍田!何でもねえ!」
「ん〜?」
「何でもねえって!さ、寝ようぜ!早く!」
「気になるけど、寝ようかしら?」
「おう!それが良い!」
「ふふふっ。」
龍田は内容が分かったような不敵な笑みを浮かべた。天龍が書いていたのは日記だった。内容は、ドミナントとの1日の感想であり、とても楽しかったようだ。
長い…。
登場人物紹介コーナー
天龍…天龍型1番艦天龍。今回、あまり活かすことが出来なかった…。やりたかったことと違う内容になってしまった…。フフ怖要素や、活発なところを活かせなかった…。また天龍回があるので、その時に頑張ります。武器は刀。眼帯をしていて、頭に電探が付いている。
龍田…天龍型2番艦龍田。いつも天龍と一緒にいる。お触りしようとすると、腕がなくなる恐れ大。
「長門コーナーだ。」
「今回は世界水準を軽く超えた俺だな!」
「天龍か…。」
「嫌そうな顔してどうしたんだ?」
「…いや…。」
「俺は世界水準を軽く超えている!」
「と、本人は言っているが、確かに完成当時は世界水準を超えていた。」
「だろう!」
「だが、時代が進むに連れて…。小さな存在(船体)が災いして改装ができなくなって、段々性能が劣ってきたのか…。」
「バカなっ!」
「バカなって…。資料に書いてあるぞ。」
「その資料が間違っているんだ!」
「……。…だと良いな。そして、色々活躍した後、潜水艦によって轟沈か…。」
「日本海軍初の潜水艦にやられた軽巡って言われてんよ…。」
「まぁ、そう気を落とすな。潜水艦にやられた者は沢山いる。…乗員の多くが無事だっただけ良いじゃないか。」
「…そう言ってもらえんならありがたい。」
「うむ。…そろそろ次回だな。」
「おう、分かった。次回、第239話『ドミナントの一人の一日』みてーだな。提督が一人…か。」
「提督の一人…か。想像ができんな…。そうだ、一人と言えばこの前山風が…。」
後書きが必要かどうか
-
いらない
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たまにいらない
-
たまにいる
-
いる