ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった…   作:とある組織の生体兵器

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随分と長らくお待たせいたしました。
「そうだね。どうしてそんなに遅くなったの?」
いやね…。特別話のクリスマス、お正月を書いていたら、こんな遅くになっちゃって…。てか、もう遅いから投稿するも季節外れだし。だから、今年のクリスマスはタウイタウイ泊地のクリスマスをやります。
「へ〜。」
んじゃ、色々節分とかで忙しいから、時雨頼むよ。
「わかった。」

あらすじ
雨はいつか止むさ…。


258話 臨時提督の終わり

…………

 

「ここか。」

 

「そうね。」

 

ドミナントと叢雲が、サスペンスでありそうな崖の上にいる。そこには、矢である艦載機を構えている赤城がいた。

 

「…提督。」

 

赤城がドミナントらを見る。

 

「…赤城、早まるな!」

 

「え?」

 

「赤城さん!自首してください。」

 

「え…。…こ、これ以上来ないでください…。飛び降りちゃいますよ…。」

 

「て、あんた赤城さんに何してんのよ。私もノリに乗っちゃったけど。」

 

ペシッ

 

「いてっ。いや、だってサスペンスでありそうだし…。」

 

「全く。」

 

ドミナントたちが普通に話す。

 

「…ふふっ。叢雲さんも、随分提督のことを信頼していますね。やはり、ブレス…だからでしょうか。」

 

「「!?」」

 

赤城が分かっていたかのような顔をしていた。

 

「…どうしてそれを…。」

 

「…叢雲さん。」

 

「は、はい。」

 

「…私がここの最古参であることはご存知ですよね。」

 

「まあ…。…もしかして…。」

 

「ええ。私は大決戦の経験者です。…その時の艦娘の強さは今の比較にならない…。…つまり、そういうことなんですよ。私も、誰かの血液が流れています。私じゃない、誰かの血液が…。同胞の血液や感情が…。」

 

「…赤城さん…。」

 

叢雲は初耳だったらしく驚いていた。

 

「…それもあって、私はどうしても提督を疑ってしまいます。私の疲労回復は難しいでしょう。それに、加賀さんのこともありますし…。」

 

赤城がその崖の上の隅に建てられた物を見る。毎日のように置いてある花があった。

 

「…なるほどな。」

 

ドミナントが察する。

 

「でも、見捨てるわけにはいかんのよ。その加賀さんの想いも答えて。」

 

「本当、貴方は優しいんですね。加賀さんも、一度お会いしたかったと思います。」

 

「…手を合わせても良いか?」

 

「はい。」

 

「では、失礼する。」

 

ドミナントは真面目に答えて、それの前で手を合わせた。しばらくして立ち上がる。

 

「…俺がここに来た理由はもう分かってるよね?」

 

「はい。…ですから、私は大本営に行き、例の機械に行きます。」

 

「いや、行かせないよ。加賀の後を追わせるつもりなど元よりない。そう考えると、俺は最低の提督だがね。」

 

「いやいや、そういう話じゃないでしょ…。」

 

叢雲が何か変な空気になっていることに気づく。

 

「ま、そんなことはさて置き、どうしたら赤城は信用してくれる?」

 

「本人の目の前で言いますとは…。」

 

赤城が少し困った顔をした。

 

「ま、とりあえず2番目秘書艦として、今日はずっと一緒にいてもらおう。」

 

「「え?」」

 

ドミナントが言い出して、叢雲と赤城が耳を疑う。

 

「さ、加賀さんにしっかり挨拶したし、行こう。」

 

「ちょ、本気!?」

 

「本気。」

 

「今ですか…?」

 

「今。」

 

「また冗談を…。」

 

「じょ、冗談じゃ…ない。」

 

「ええ…。」

 

「戦い…生き続ける悦びを知ってもらおう。」

 

そして、赤城と叢雲とドミナントの午後が始まった。

 

…………

 

「ふはははは!その程度か…?あかぎんとMURAKUMO…。」

 

「くっ…!あんた…。」

 

「…まだです…。まだ…戦えます…!」

 

「ほう?だが残念だが、これで終わりだ…!しねぃ…!」

 

「「きゃあぁぁぁぁ!」」

 

『ドガアアアアン!』

 

『K.O!!!』

 

毎度お馴染み、娯楽室でゲームだ。2時間ほどやっている。ちなみに、このゲームは艦娘のために購入したのだが、警戒をしていて、全く手をつけなかったのだ。

 

「さてと、ま、ゲームは後にして仕事しないと…。」

 

「え?もう終わるの?」

 

「まあね。あかぎんも。」

 

「あかぎん…。あ、はい。」

 

ドミナントたちは執務室へ向かい、そこで色々とする。

 

…………

 

「でね、古鷹さんが笑顔になったの。」

 

「へぇ〜。きっと、嬉しかったんだろうね。叢雲がそんなことしてくれて。」

 

「そうね!」

 

仕事をするわけではなく、お茶会だ。テーブルの上の茶菓子は、シュークリームである。赤城が食べようかどうか、怪しんでいた。

 

「あかぎんも食べなよ。おいしいよ?」

 

ドミナントが勧める。叢雲はドミナントを真似しているうちに、紅茶の作法を無自覚で自然と覚えているらしく、少し上品になっていた。

 

「…それでは、ひとつ…。」

 

あかぎんがシュークリームを一口食べ、紅茶を飲む。

 

「……。」

 

驚きの美味しさのあまり、言葉すら発せない。

 

「…まずかった…?」

 

「…いえ、そんな…。」

 

パクッ

 

「ふぉんなことは…。」

 

パクッ

 

「ごふぁいまふぇん。」

 

パクリ

 

この美味しさを知ってしまえば、もう止まらない。止められない。

 

「…あ…。」

 

そこで、あかぎんは何もかもを食い尽くすことを思い出したが…。

 

「…ま、いっか。どんどんお食べ。」

 

「…ふぁい。」

 

いつもは食べれていないことを思い出して、赤城にどんどん食べさせる。

 

「美味しいかい?」

 

「ふぁい。」

 

「そっか。良かったよ。」

 

「こんなに…モグモグ…美味しいものが…ゴクリ…あるなんて…。パクッ。」

 

赤城が食べる食べる。

 

「まだまだ、この世の中には美味しいものは沢山あるよ。」

 

「そうなんですか…?」

 

「うん。…どうしたの?」

 

ふと、気がつけば赤城が残りわずかとなったシュークリームを見つめている。

 

「て、提督…。」

 

「いいよ。食べちゃいな。俺の分はいいから。」

 

……よだれなんて出して…。かわいいなぁ。

 

「いえ…。…その、これを後で食べたいんですが、持ち帰っても…。」

 

「?いいよ。別に。何個?」

 

「んと…それでは、二つください。」

 

「二つね。分かった。」

 

ドミナントはシュークリームを紙の箱の中に入れて、保冷剤を入れる。

 

「なるべく早めにね?」

 

「はい!」

 

赤城が紙箱を手に持って柔らかな笑顔で言う。先程の、強ばった笑顔とは全く違う。

 

「さてと、お茶会もすんだし、次行こうか。」

 

「そうね。」

 

「次?」

 

ドミナントと叢雲が茶会の食器などを片付けて言う。

 

…………

 

「えーっと、今どこまで行った?」

 

「えと…。25000までよ。」

 

「なら、次25100、25200、25300…。25354?」

 

「そうね。燃料はこれくらいかしら?」

 

倉庫で、資材の量を数えて記している。

 

「提督?何を…。」

 

「今夜の装備の晩御飯。どれくらい減るかなって。あと、資材を数えて明日やることを決めないといけない。次に弾、剛鉄、ボーキサイトとバケツに開発資材、改修資材とか見ないといけない。」

 

「意外と、やることあるのよね。まあ、すぐに終わるけど。」

 

ドミナントと叢雲が仕事をしている。

 

「それと、妖精さんたちのお給料である甘味が不足しているみたい。さらに、医療室で薬品の不足。この泊地の外壁である金網に大きな穴があったから、直すように。それと、かなり大きな穴だったから、野生動物が侵入している可能性があるわ。次はこれね。注意勧告をしないと…。」

 

「ひえぇぇぇ…。」

 

「ひえーじゃない。やりなさい。」

 

叢雲がテキパキと仕事内容を言い、ドミナントが従う。

 

「本当、叢雲さんも変わりましたね。」

 

「そうかしら?」

 

「そうですよ。前より、本当の笑顔が見れていますし。」

 

「…そりゃ、変わるわよ。こんなに優しいんだから…。」

 

「ふふふ。」

 

赤城と叢雲が話す。

 

「何か言ったか?」

 

「いいえ。それよりも、さっさと数えなさい。」

 

「今剛鉄を数えてるんだけど、やっぱり昨日計算した数と合わなくて…。」

 

「数式が間違ってるんじゃないの?」

 

叢雲がドミナントと一緒に数合わせをする。やっぱり足りないらしく、ドミナントは叢雲に怒られていた。

 

「…ふふふ。」

 

赤城は、そんな平和なドミナントたちを見ていて微笑んだ。

 

…………

 

「……。」

 

赤城は、部屋からこっそり抜け出して稽古場にいる。

 

「こんばんわ。加賀さん。」

 

そして、ある物の隣に座り、紙箱のシュークリームを一つ取り出して、そっと添える。もう一つは、自分の手に持つ。

 

「今日、新しい臨時提督ならいただいたものです。とても美味しいですよ。しゅー…くり?らしいです。」

 

独り言を言いながら、月を見る。青白い光が辺りを照らす。

 

「…今日は満月ですね。…加賀さん…。あなたが庇ったあの日から、私はずっと生きていませんでした。あなたを失ったのに、変わらずに虐待される毎日…。何度も死にたいと思いましたが、あなたからもらったこの命を粗末にも出来ず…。…しかし、臨時提督となってから全く違います。臨時提督は優しく、私たちのことを第一に考えてくださる人です。…出来れば、加賀さんと今の鎮守府を見たかったです…。多くの皆んなが笑顔で…。とても平和な鎮守府です。」

 

シュークリームを食べながら話す赤城。

 

「これを、加賀さんと一緒に美味しく食べたかったです…。」

 

赤城が、初めて弱いところを見せた。誰もいないからこそ、見せられるのだろう。

 

「…赤城さん、やっぱりここにいた。」

 

「!?」

 

声がして、すぐに目元を拭う赤城。そして、声の主の方を見た。ドミナントだった。手には、日本酒とジュースがあった。

 

「…持ってきたから、一杯どうですか?」

 

「…そうですね。」

 

ドミナントは赤城の位置の反対に座る。そして、赤城たちへのコップに日本酒を注ぐ。ドミナントはジュースだが…。

 

「かんぱーい。」

 

「はい。」

 

杯を掲げる面々。

 

「…いい夜ですね。」

 

「そうですね。」

 

二人…三人は満月を見る。幻想的だ。

 

「あ、そうだ。今度はスルメを持ってきましたよ。」

 

「ありがとうございます。」

 

ドミナントはスルメを赤城に渡し、ある物の前に置く。日本酒の隣に。

 

「…臨時提督…。」

 

「なんだい?」

 

「…どうすれば信用できるか…おっしゃっていましたよね?」

 

「うん。」

 

「…私はただ、他のみんなの笑顔が見たいだけなんです。ここにいる間だけでも、平和で過ごしたい…。誰かを失ったりもしない場所でいたいんです。…私は、それをずっと願い続けています。ずっと…。」

 

「…そうか。」

 

ドミナントが言う。

 

「だったら、もう叶ってるね。俺は、絶対に見捨てないし、虐待もしない。俺だって、鎮守府にいる者は全員平和なほうがいいし、笑顔の方がみんな似合ってるし。」

 

「はい。…私の願いは、あなたが来ること…だったのでしょうか?」

 

「さあね〜。」

 

ドミナントは新たにジュースを注ぐ。赤城にも、少なくなっていたから注いであげた。

 

「加賀さんも、それを望んでいるはずです。」

 

「…そっか。」

 

「臨時提督…。」

 

「なんだい?」

 

「…ここに来てから色々と、ありがとうございました。」

 

赤城が頭を下げて言う。

 

「いいって。別に。」

 

「それと、もう一つ謝らなければならないことが…。」

 

「ん?」

 

「…今まで、提督を虐めるように影で指示していたり、唆したのは私なんです…。」

 

「別に…て、ええ!?」

 

「叢雲さんにも、巻き添えを喰らわしてしまったり、他の子にも迷惑をかけてしまいました…。もちろん、簡単に許してはもらえませんと、重々承知なうえです…。」

 

「…そっか。…他のみんなは、なんて言ってるの?」

 

「…私を責めておりません…。こうなるのは仕方なかったって…。」

 

「んじゃ、俺も責めないよ。」

 

「な、なぜ?」

 

「そりゃ、あかぎんが迷惑をかけたのは他のみんなじゃん。みんな責めないのに、俺が責めるのはおかしいし。」

 

ドミナントは立ち上がる。

 

「それに、仕方ないことだと俺も思うし。社畜の時はもっと酷かったし…。」

 

「?最後、何か言いましたか?」

 

「なんのことかな。ま、いいや。それと、そろそろ行かないと叢雲も心配するし…。」

 

「叢雲さんが?」

 

「そうなんだよ…。なんだか、最近すっごく俺のことを見ていてさ…。紅茶の作法まで無意識に覚え始めてるし…。なんか知らない、俺がトイレ行くのにもついてくるし…。軽い軟禁状態。すごいよ?マジで。ストーカーの域。」

 

「誰がストーカーですって?」

 

「ひぇっ…。」

 

「あんた…。教育が必要なようね…。」

 

「…なるほど…。ところで、叢雲は誰を連れてきたんだ?」

 

「?」

 

叢雲が振り向くが、誰もいない。

 

「ひっかかったな!叢雲!残念だが俺は逃げる!」

 

「こらー!」

 

ドミナントと叢雲の追いかけっこが始まる。

 

「…ふふふ。」

 

……加賀さん、見ていますか?私と加賀さんの望んだ鎮守府。提督も艦娘も分け隔てなく、友達のように遊ぶ鎮守府。…本当に、平和です。

 

赤城がその様子を見ていて、心底楽しそうに微笑んだ。




キリがいいので、ここまで!次回はどうなるのか…。

登場人物紹介コーナー
ドミナント…臨時提督。訳あって、第4佐世保から第8タウイタウイに臨時として提督となった。
叢雲…第8タウイタウイ泊地所属。今は専属秘書艦となっている。そのおかげで、毎日茶菓子食べ放題…。
赤城…前の提督で色々あった。しかし、今回で赤疲労が消し飛んだ。

「間宮と…。」
「伊良子の…。」
「「お便りコーナー!」」
「はい、今回もやってきました9回目!と言うわけで始まりましたタウイタウイ限定ラヂオ!」
「今回のお便りはこちら。」
「ペンネーム『爆撃七面鳥』さんからのお便りです!」
「どこかで聞いたような…。」
「えーっと…。…臨時提督が着任して結構経つけど、悪いことをしている人じゃなさそう。さつまいもがとても美味しかったわ。…姉のために、なんとか少しでも長く臨時提督のことを留まらせたいけど、どうすればいいかしら?…みたいです!」
「そうね…。あくまでも、臨時提督…。留まらせる…ですか。かなり難しい問題です。」
「そもそも、今まで来たお便り、一つの鎮守府から来ているような気が…。」
「留まらせる理由を作ればいいわけですよ。例えば、大問題を起こすとか…。」
「そうですね。でも、それだと怒られるんじゃ…。」
「そもそも、そのお姉さんはそれを望んでいるのでしょうか?自分の幸福のために、妹が身を削るとなると、絶対に反対すると思いますし…。」
「まあ、そうですよね。それに、留まらせるということは、その臨時提督自身にも負担がかかりますし…。」
「…難しいわね。…なら、留まらせるのはやめて、そのお姉さんと臨時提督の喜ぶことをすれば良いのでは?」
「あっ!良い考えですね!でも、喜ぶこと…。」
「人は、お祝いされると喜ぶものです。それに、無難だと思いますし。」
「なるほど。…あっ、ペンネーム『爆撃七面鳥』さんから…。なら、早速爆撃してくるわ。…だそうです。聞いていましたか?」
「どうやったらその答えに…。あっ、そろそろ終わりの曲が…。伊良子ちゃん。」
「はい!次回!第259話『さよならタウイタウイ』ですね。ついに、タウイタウイ泊地編最終回ですか。」
「では皆さん。現在時刻はフタフタマルマル。夜空は青い満月が出ていて幻想的。どこかかすかに笑い声が聞こえて、波の綺麗な音が響く浜辺でお送りしました。それではまた今度、このラヂオでお会いしましょう。伊良子ちゃん、せ〜のっ。」
「「さようなら〜。」」

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