ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった…   作:とある組織の生体兵器

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やっばーい。更新遅れすぎて、ちょっとキツいかも。てか、重い話ばかりになりそう。
「ゆるゆるはどうしたのよ?」
深海棲艦のゆるい日常でやっちまってるんだよぅ…。これじゃ、コイツマジじゃねぇか…て、思われる…!
「もう思われてるわ。」
慈悲を…。

あらすじ
まぁ、なんか…あれね。忘れたわ。


第263話 渾の考察

…………

鎮守府 門の前

 

「む?」

 

ジャックが二人の影を見つける。

 

「今日は何が所望だ?」

 

「いや、買いに来たわけじゃない。」

 

ドミナントが言う。怖がっているのか、ドミナントの後ろに引っ付いて隠れているあの子も一緒である。

 

「ジナイーダと話をしに来た。」

 

「なるほど。なら、呼んでこよう。」

 

ドミナントが説明したら、ジャックが鎮守府の中に戻って行った。

 

「……。」

 

「大丈夫だよ。怖くない。」

 

心配そうな眼差しで見るその子に、ドミナントが言う。撫でようとしたが、嫌がった。そこに…。

 

「……。」

 

ジナイーダが来る。隣にはセラフもジャックもいた。ちなみに、騒がないだけだが、鎮守府の窓から艦娘たちも見ていた。

 

「…なんのようだ?」

 

「なんのようって…。入れて欲しいから来たんだよ。」

 

「…そいつがまだいるぞ。」

 

「そうだな。だが、敵意はない。」

 

「…何故そう言える?」

 

ジナイーダが聞き、ドミナントが手の包帯を見せる。

 

「俺が巻いたわけではない。」

 

「…そうか。…だが、そいつが噛み付いたのだろう?」

 

「そりゃそうだが…。知らない男に拉致されれば噛みつくのは当然だ。」

 

「それに、そいつは敵意はなくても敵だ。入れるわけにはいかない。」

 

ジナイーダが厳しく言う。

 

「なぁ、ジナイーダ。お前は外見だけでしか見れないのか?」

 

「なんだと?」

 

「確かにこの子は敵だ。けどな、何もしてない。和解?してから俺を傷つけたりしていない。」

 

「するかも知れないだろう。」

 

「その時はその時だ。俺が全責任を持つ。辞職もしよう。いや、永遠にお前たちとは会わないことを約束する。」

 

ザワザワ…

 

ドミナントの言葉によって、聞いていた艦娘たちが大騒ぎをする。

 

「静かに!」

 

シーン…

 

だが、ジナイーダの張りのある声によって、静まり返る。

 

「…その言葉、嘘ではないな?」

 

「ああ。」

 

「そいつが何かした場合は、お前の手で始末することも承知してか?」

 

「勿論だ。」

 

「…よし。入れ。」

 

ジナイーダが門を開ける。セラフがホッと安堵の息を吐く。

 

ジーー…

 

「…?どうした?入るよ?」

 

「…ワカッタ…。」

 

その子は少し心配していたが、直ぐにドミナントの後ろを歩く。すると…。

 

「帰ってきたーーー!」

 

ビクッ!

 

「よっと。」

 

ドミナントが神様の額に手をやり、抱きつかれないようにしている。

 

「場を弁えろ。お客が来ているんだ。」

 

「お客?この子のこと?」

 

神様がドミナントの後ろに隠れている子を見る。

 

「私の名前は…。えーっと…。神様で良いよ。よろしくね。」

 

神様はしゃがんで、目線を合わせて笑顔で手を差し伸べる。

 

「…大丈夫。危険じゃないし、危害を加えないと思うから。」

 

「ン…。」

 

「ミトンの手袋なんだ。可愛いね〜。」

 

ドミナントが言うと、その子が神様と握手を交わした。

 

……コノヒトエガオダケド…。ナンカトテモオコッテル…。

 

その子はなんとなく神様の心の中を感じとる。

 

……ドミナントをドクセン…?許さない…許されない…。この11日と1時間26分37秒をずっと二人きりで過ごしてきたんだ…。私とはそんなことないのに…。それに、腕に噛み付いたんだよね…?それ相応の態度を取らせないと…。

 

神様は怖いことを考えている。露骨に声に出したり、顔に出たりするとドミナントに怒られるため、そんな余計な作り笑顔を出来る様に進化したのだ。

 

「神様。」

 

「何?」

 

「作り笑顔やめろ。」

 

「…だって、怒るじゃん…。」

 

だが、進化しているのは神様だけではない。ドミナントもだ。ほぼ毎日見ているドミナントはなんとなくわかるのだ。

 

「そんな笑顔しない方がまだ可愛かったのに…。激減だな。魅力が。」

 

「えぇ!?」

 

「隠し事をしない。もしくは、分かりきった嘘しかつかないお前の方がまだ良かった。が、こんなになってしまったなら仕方ない…。さらばだ。」

 

「ちょ!待って!しない!もうそんなことしないから!」

 

慌てて引き止める。あの子はこの二人がどんな関係なのか、だいたい想像ついた。

 

「さてと…。カステラ食いに行くか。」

 

「ウン。」

 

「カステラ…。」

 

「…はぁ…。一緒に行く?」

 

「良いの!?」

 

「その代わり、代金は自費な?」

 

こうして、ドミナントたち三人は間宮さんの場所へ行くのだった。

 

…………

甘味処 間宮

 

「やってますかー?」

 

「その声は久しぶりのていと…。えっ…!?」

 

間宮さんはドミナントの隣にいるその子を見てギョッとする。

 

「北方棲姫…。」

 

「え?」

 

「提督、その子北方棲姫ですよ…?」

 

「…姫?何を言っているんだ?この子はまだ幼い。子供だろう。」

 

「間違いなく北方棲姫ですよ!耳がついた丸い艦載機を装備していますよね!?」

 

「たこ焼きのこと?」

 

「たこ焼きじゃありません!あれで大破した艦娘は何人もいるんですよ!」

 

「またまた冗談を…。カステラ三つ。」

 

ドミナントは全く信じず、三人とも椅子に座る。

 

「あっ、はい。カステラ三つ…て!冗談じゃありません!本当です!」

 

間宮さんがガラにもなく慌てている。まぁ、敵の大将的な存在が目の前にいるのだから、慌てる気持ちも分からなくもないが…。

 

「北方棲姫って…。じゃぁ、名前は『ほっぽちゃん』か?」

 

「ニンゲンニイワレテイルナマエハ『インド』。」

 

「ほら、違…う…?」

 

その場にいた艦娘たちや間宮さん、伊良子やドミナント…。神様を除いた全員が顔を青くした。敵の…。散々脅威になってきた深海棲艦幹部の一人だと気づいたからだ。

 

「…あの…。もしかして、『ミッドウェー』知ってる…?」

 

「シッテル。」

 

「…『コン』のことも…。」

 

「シッテル。」

 

ドミナントが笑えない顔をするが、その子はどこ吹く風だ。それどころか、カステラが来るのを足をブラブラさせたりして楽しみに待っている。

 

「…で、でも敵意ないから…。皆んな、冷静にね…。冷静に…。」

 

ドミナントはとりあえず艦娘たちを落ち着かせようとする。そこに…。

 

「艦娘の訓練の感想はどうだ?」

 

「力が制限されている気がします。レベル?を上げれば強くなると聞きますが…。…ところで、武蔵さんはなれるのですか?」

 

「ん?そっちもか?…と、もう間宮の前だ。それじゃぁ。」

 

元深海棲艦幹部の武蔵が入ってきた。

 

「カステラを頼む。」

 

間宮さんに頼む。間宮さんは心が大忙しだ。

 

「ごめんなさい武蔵さん。カステラ終わっちゃいました。」

 

「何ぃ…!?そんな…馬鹿な…。まだヒトフタマルマルだと言うのに…。」

 

膝までついてガッカリする武蔵。

 

「そ、そんなに気を落とさなくても…。明日にはきっと食べれますよ。それに、限定のもう一つの杏仁豆腐も美味しいですよ?」

 

「流石伊良湖だ…。杏仁豆腐を頼む…。」

 

「はい。」

 

間宮さんはすぐに仕事に切り替える。…いや、切り替えたことでこの状態から抜け出したのだろう。

 

「提督がカステラを…。明日帰ってくれば良いものを…。」

 

「自分の提督に対して言う言葉か?それ…。」

 

「神様に、北方棲姫までカステラを頼んで…。皆んなで私を虐めたいのか…。全く…。」

 

武蔵は一人歩いて行く。ように思えたが…。

 

「北方棲姫だと!?」

 

気づいて、すぐに戻ってくる。

 

「しかも…!」

 

武蔵は言葉を失う。

 

「インド!?」

 

「アッ、『ミッドウェー』ヒサシブリ。」

 

北方棲姫は武蔵を見ても動じない。カステラを待っているのだ。

 

「なぜここに…?

 

「カステラタベニキタ。」

 

「カステラが目的なのか!?」

 

北方棲姫の理由に武蔵が驚愕する。まぁ、ものすごく強い敵がわざわざカステラを食べに来るなんて予想もしないだろう。

 

「お待たせいたしました。カステラを三つです。」

 

伊良子が持ってきてくれた。彼女も仕事に切り替えたのだろう。

 

「伊良子!?なぜそんなに普通に動けるんだ!?」

 

武蔵が聞いたが…。

 

「お客様ですから。」

 

「…心を完全に閉ざしてる…。」

 

余計なことを入れない為に、間宮さんと伊良子は完全にシャットアウトしたのだ。作業のように作り、作業のように持って行く。それを繰り返すことだけを考えている。

 

「オイシイ!」

 

「そりゃ良かった。」

 

北方棲姫が言い、ドミナントが返す。

 

「ミルクもあると良いぞ。」

 

「ミルク…。」

 

ドミナントが普通に渡す。

 

「…ウマイ!」

 

「そうか。」

 

ドミナントが頭を撫でたが、相変わらず嫌がった。

 

「…艦娘と変わらないな…。」

 

ドミナントが呟いた。

 

「…やめろ。なるべく意識しないようにしている…。」

 

武蔵が嫌な顔をする。

 

「…なんで戦っているんだろうな…。…褌が、『戦いたくて戦っているわけではない』と言ったな。」

 

「…らしいな。」

 

「なら俺の考察だが…。艦娘と深海棲艦はお互い因縁の関係がある。その因縁とは人間に左右されているのではないか…だ。」

 

「……。」

 

「あのパラオ泊地で戦った時の推測だが、褌や仲間たちは血を吐いて沈んだと聞いた。何故血を吐いたのか。そういう症状を俺は知っている。毒だ。もし毒ならば、どこで患ったか…。もちろん、自然に発生するようなものならサインがある。誰かが気づいて、被害は最小にできる。だが、出来なかった。あのグループでの幹部はみんな毒で死んだ。おそらく感染性で、症状が出るまで気がつかないと思われる。感染性で、自然界にもない毒など人間にしか作れない。」

 

そして、ドミナントは武蔵を真っ直ぐ見た。

 

「人間に、仲間を殺された恨みがあるからこそ、人間を守る艦娘と戦う。…そうなんじゃないか?」

 

ドミナントは覚悟した顔で聞いてきた。

 

「…その情報で、そこまで推測できるのは大したことだ。」

 

「やはりか…。」

 

「だが、それは半分正解…いや、半分以下の正解なのかもな。」

 

「…半分以下か…。」

 

ドミナントは少し残念がる。

 

「…だが、少なくとも褌はそうだったのかも知れんな。」

 

「…かも?」

 

「深海棲艦だったころと、今では見方が少し違う。」

 

武蔵はバツが悪そうに言う。

 

「…でも、少し正解なところが嫌だな…。」

 

「?なぜだ?」

 

「そりゃ…。仲間を殺されて恨まない奴なんていない。仲間の敵討ちに行ったら返り討ちなんて…。…泣き寝入りそのものじゃないか…。哀れすぎる…。」

 

「…提督よ、貴様は優しいな…。」

 

「?どうして?」

 

「敵の心配もして…。尚且つ、どうしてこの現状なのか知ろうとしている。普通の提督はただ何となく倒して、何となく海域を手に入れるだけだ。」

 

「…そんな奴はいないだろう…。人間性が欠けすぎている…。」

 

2人が話していると…。

 

「「スー…スー…。」」

 

カステラを食べてお腹が膨れたのか、神様と北方棲姫が座りながら一緒に寝ている。

 

「…和解する道はないのだろうか…。」

 

「…そうだな…。」

 

2人は呟くのだった。




ここでストップ。和解する道は………
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