ACの愉快な仲間たち(一部)と一緒に艦これの世界に来てしまった… 作:とある組織の生体兵器
では、あらすじに入ります。
あらすじ〜
前回、大本営に連絡をし、手土産を用意したドミナント。しかし、どうやら大本営には、艦娘を一人連れて行かなくてはならない。ジャンケンの結果、何も知らされていない雪風がVOBで大本営に出発した…。
「キャァァァァァァァァァ!!!」
VOBの速度に雪風は悲鳴をあげる。
「雪風!舌を噛むぞ!口を閉じろ!!」
ちゃっかりAC化した、ドミナントが忠告する。
「は、はい!!」
時速2000km以上の速度(約マッハ2)で空を旅している。艦娘がただの人間よりはるかに強いのが実感させられる。余談だが、ただの人間がマッハを超えると大変なことになるらしい…。
「……。通信端末がある。その中のメールアイコンを選択して文字を打て。それで俺に連絡しろ!」
雪風は無言で何度も頷く。
「さっそく来たか。」
ドミナントはメールを見る。
『どのくらいで着きますか?』
「ふむ、そうだな。確か距離が約950kmだったからな…。約30分だ。」
『そんなにですか!?耐えられません!』
「耐えるんだ…。もうそろそろ慣れてくるだろう?」
『慣れません!』
「ですよね〜…。」
『なんとか早く着く方法ないんですか?』
「ないな…。でも気を紛らわすことは出来そうだ。」
『どうするんですか!』
「そうだなぁ…。好きな食べ物とかあるか?」
『なんで唐突に…。しれぇはなんですか?』
「俺は…、寿司かな?前に同僚と行った寿司屋の寿司が美味しくてな。」
『同僚?しれぇに同僚がいるんですか?』
「あ…。」
ドミナントはうっかりと転生する前のことを話してしまった…。
……まずいな…。俺が転生者だということを秘密にしていたことをすっかりと忘れていた。…だが、あいつらは俺を殺すかな?殺さないような気がする…。“やれやれ”みたいな感じでいつも通りの日常になる気がする。…そろそろ打ち明ける時かな?
ドミナントは考えている。
『……。すみません。辛い思い出でしたか?』
雪風が心配そうな顔をしている。
「いや、大丈夫だ。辛くはない。なぜなら寿司を食べただけだからな。」
『そうですか…。』
「……。やめた!この話はなかったことにしよう。では改めて、雪風の好きなものは何だ?」
「そうですね…私は……」
そんな感じで時間を潰していった。
…………
大本営執務室
「時間の計算によると、明日の昼ごろにドミナントさんが着きそうです。歓迎の準備は何時くらいにしたら良いでしょうか?」
「うむ。だが、今はまだ昼だぞ。考えるのが早すぎるのではないか?」
「いえ、しっかりと計画した後に休むのが得策だと思います。」
「そうか…。ならば、明日の昼ごろならば1130の方が良いだろう。」
「わかりました。…お茶です。」
「ありがとう。」
二人とも笑顔になる。そんなほのぼのしているところに…。
ドッゴォォォォォォォォォォン!!!
隕石が落ちてきたと思うくらいに中庭に何かが落ちた。もちろん、地震のように揺れて、てんやわんやの大騒ぎである。
「な、何が起きたんだ…!?」
「わ、わかりません。」
二人は急いで中庭に駆けつける。そこには、憲兵や、特殊部隊がすでに駆けつけて警戒態勢に入っている。
「な、何が落ちたんでしょうか?」
近くにいた憲兵に聞いてみる。
「わ、わかりません。煙がそろそろ晴れるので、正体が明らかになります…。」
煙が晴れていくにつれて、巨大な穴を目にした。その穴から手を振るようにして出ようとする人影が…。
『全体!狙え!』
特殊部隊の持つ銃のレーザーサイトが一点に集中する。
「だ、第4佐世保鎮守府提督、到着いたしまし…た……。」
その穴から出てきた雪風が一言いったあと気絶した。
「おーい!誰か〜、俺を出してくれ〜。」
穴から声が聞こえてくる。
「あれは…ドミナントさんの声ですね…。皆さん、警戒を解いてください…。」
そう言ったあと、ドミナントを穴から引き上げる作業が始まった。
…………
数分後、ドミナントは憲兵や特殊部隊の手によって引き上げられた。
「いや〜、迷惑かけてごめんねぇ。」
「…いえ、一応仕事なので…。」
「仕事人か〜、憧れるねぇ。」
「あ、はい…。ありがとうございます…。」
「ダイナミックに登場したんだけど、どうだった?」
「どうだった…。そ、そうですね…。かっこよかったです…。」
「そっか〜。」
ドミナントが特殊部隊の一人にちょっかいを出していた。そこに…
「ドミナントさんですね?少しお話があります。付いてきてください。」
「その声、大和さんだったんですね。どうかしたんですか?」
そう、電話でやり取りしていたのも大和型戦艦一番艦『大和』である。
「いいから来てください。」
「…わかりました…。」
少し声に怒りを感じたドミナントが素直についていく。
…………
応接室
「で、どうしてこんな登場したんですか?」
大和が笑顔で聞く。声に怒りを感じるのに…。
「は、はい…。それには訳がありまして…。」
…………
数分前
「もうすぐ大本営に着くぞ。」
『わかりました。』
ところが…。
『しれぇ!背中!!』
「背中?…!?」
VOBから火が出ていた。
「VOBに異常発生!強制パージする!!」
ドミナントは急いでパージした。そのすぐにパージしたVOBは爆発して痕跡が残らなかった。
……着いたらパラシュートを開いてパージさせて後で回収しようと思っていたが、これなら回収しなくて良さそうだな。
ドミナントは呑気にそう考えている。
「さてと、俺もブースターを…!?」
ドミナントは気づいた…。あのとき以来ブースターを使っていないことを…。どうやって使ったか忘れてしまったことを…。
……まずい。この高さじゃ落ちたら壊れるな。
ドミナントは危機感を覚え、必死に体を動かす。パラシュートはVOBに取り付けられていたため、ドミナントにはない。艦娘は、パージしたら落ちるため、艦娘自身にも持たせるが…。
……やばいやばい、本当に壊れる!
ドミナントは体を動かしていると…。
ボッ…。
少しブーストに反応があった。
……これだ!さっきの状態にしてゆっくりとやれば…。
ボッ…ボボッ……ウィーーーン
ブースターが発動した。
「よし!これで良い。」
「何がですか?」
隣を見たら雪風がいた…。二人は現在落ちている。
「……。雪風、なんでパージした?幸運艦だからか知らないけど、火が出てなかったでしょ?」
「しれぇがパージ?したからもう着いたのかと…。」
「「……。」」
二人は顔を見合わせる…。
「一応聞くが、パラシュートはあるんだろうな?」
「あります。ここに…て、あれ?」
「ないようだが…?」
「あ…思い出した…。VOBにパラシュートを出した後にこっちにもパラシュートが使えるようになるんでした…。」
「……。」
少し沈黙が続いたあと…。
「いやーーーーーー!!」
空からただ落下していることに気づき、叫ぶ。
「ま、待て!落ち着け。俺が飛べるから。」
そう言ってドミナントは雪風を抱っこして大本営に向かう。
「ほら、大丈夫だろ?」
「は、はい…。」
雪風は自身の身が安全になったことに安心して落ち着いた。しかし、新たな問題が…。
「し、しれぇ、今の状態…。」
「…今はどうでも良いだろう…。」
「…そ、そうですね。」
……命の危険があったのに私何考えているの!?
そんなこんなで大本営の上に着く。
「さて、ゆっくり降りるぞ。」
「はい。」
そう言った途端に…。
ビービービー……ボッ…。
ブースターの出力が限界に達して使用停止(チャージング)になる…。
「え?」
「?」
そして落ちる。
「いやーーーーー…」
「すまん。だけどこの高さだとギリギリ生きていられると思うから、俺の上にいて。多分地面につく前にブースター使えると思う。そしてそれで衝撃を吸収するから…。」
ドミナントは冷静に判断する。
「わ、わかりました。」
雪風は頷く。
「もうすぐ地面だ。…あ、ごめん。間に合わないや…。」
「えっ!?」
ドッゴォォォォォォォォォォン!!!
…………
「と、いうわけです。あ、火が出てなかったVOBも遠隔操作で破壊しました。」
「いえ、わかりません…。」
はい!44話ゾロ目の終わりです!もう一つのVOBはもったいないけど、世間に広まったら大変なので空中で爆発させました。跡形もありません。ちなみにこの世界の鎮守府では、パラシュートを作るのにも資材を使います。
登場人物紹介コーナー
同僚…同じ会社で働いていた。その同僚もドミナントと同じ扱いを受けていた。現在は他のホワイト会社で働いている。
ちょっかいを出された特殊部隊の一人…比較的最近入隊した新人。みんなによくちょっかいを出されたり、からかわれたりしている。みんなには秘密にしているが、彼女持ち。
大和…大本営の元帥の秘書艦。大本営に電話したら9割で彼女が出る。第4佐世保鎮守府のことを“化け物の巣窟”だと思っている。
次回!第45話「懐かしの……」お楽しみに!