緋弾のアリア さよなら殺人鬼   作:されかうべ

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 時間がかかってしまった。
 リアルの方で受験があったり、この話がうまく書けなかったりで。


11弾

 東雲祐樹いや、グレイマンは天才的な、天性の殺人鬼だった。ワシントンD.Cに生まれ、父はすでにおらず、母はいつも家におらずいつも家に一人でいた。動物の解剖が趣味で、いつも人間の中を見てみたいと思っていた。三歳の時に道で絡まれた不良と止めに来た警察を半殺しにし、少年院に収容される。

 少年院から出る1年前に母が過労とストレスで病死し、釈放と同時に孤児院へ送られることになったが、牢屋から解放されると同時に、警官のピストルを奪い、少年院内の警官、少年を皆殺しにして逃走。少年はあの日グレイマンになった。

 あの日からグレイマンはひたすら逃げ続けた。捕まれば死ぬ。それだけは理解できていたから。幸い、食糧はいくらでもあったので困らなかった。

 

 自らの本能に従い喰らい続けた

 

 しがらみをすべて破壊し世界に牙をむいた少年は自由だった

 

 そして出会った

 

 一人の探偵に

 

 

 

 

 

 携帯のアラームが部屋全体に響き、祐樹は眼を覚ます。今日はアドシアードの準備がある。競技にも誘われたが丁重にお断りし、ヘルプに回らせてもらった。

 重い体をゆっくり持ち上げ制服に着替える。

 ふと何か夢を見ていた様な気がしたが思い出せなかった。

 

 

 体育館に椅子を運んでいると、突然屋上から銃声が響いた。キンジとアリアがいないからまたいつものだろうと祐樹はすぐにわかったのだが、分からない奴の方が多かったらしい。とくに一年生は不安げな顔で階段の方を見つめている。

「祐樹君、悪いんだけど見てきてくれるかな」

 どうでもいいと顔に出ている祐樹に不知火が声をかけ、自分は不安そうな顔をしている一年生に話しかけに言っている。逃げてもよかったのだが、さわやかフェイスに免じて屋上に向かった。

 

 

 

 

 階段を上っていると正面から小さな影が走ってきた。ツインテールを揺らしながら階段から駆け降りてきた少女はどこからどう見てもアリアである。

「おい! 止まれ止まれ!!」

 特急列車のように突っ込んできたアリアにあわてて声をかける。祐樹に気づいたアリアは急ブレーキをかけ動きを止める

「あ、あんた! どうしてここに!?」

「あんな馬鹿みたいに騒いでたら、確認ぐらいしに来るだろ」

 どうでもいいと思っていた自分を棚に上げ、苦笑いを浮かべる。アリアは一瞬すまなそうに顔を伏せた後、そう言えばと呟き顔を上げる。

「あんた前、デュランダルの事を言ってたでしょ! 何か知っているのなら教えて!!」

 釣り上げた眉やにぎりしめた拳だけを見るなら、表面上は強気な雰囲気だが、祐樹の眼にはひどく脆く泣きそうな眼をした少女にしか見えなかった。

 デュランダルの事。恐らく祐樹はアリアが望む情報を全て知っているといってもいいだろう。当然

アリアがイ・ウーを、デュランダルをなぜ捕まえたいのかも知っている。

「デュランダル。その正体は全くの謎。おもに超偵を誘拐していると言われているが、証拠は何もなくその実態は存在しないとも言われている。俺が知っているのはパソコンでも調べられることぐらいだよ」

「嘘つかないで」

 即答だった。シャーロック・ホームズの血。しかし、その力はまだ不完全。それは恐らく推理というより直観といった方がより正確だろう。

「私はなんとなくだけど、分かるの。信じてほしいとは言わないけど、あなたはデュランダルの事をもっと知っている」

 やっぱり似ている。性格や物腰はまるで違うがやはりアリアはホームズだ。

 それが、とにかくうれしかった。だから気付かなかったのだろうか。

「じゃあ一つだけ言わせてくれ」

 遠山キンジが屋上でこの会話を聞いていることに。

「デュランダルはいるよ」

 

 これが引き金

 これが始まり

 

 二人の少年の喜劇

 

 幕が開いた

 

 

 




 特に書くことがないので予告。
 次回はレキとの話になります。
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