極東二人目の新型神機使い   作:アロー

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なんか書けたんで投稿

相変わらずの駄文ですが、どうぞ!




04 三十六度目の正直

 この三日間、殆どの時間をこの訓練場で過ごした。シャワールームはあるし、食事は頼めばエリカさんが持ってきてくれた。

 二人に挟まれる形でスタートするこの訓練は、クリアできたもんじゃない。と思っていたが、様子を見に来たカルラに頼んだらやって見せてくれた。

 参考にはならなかった。あんな動き、どうしたらできるんだよ。神機すら使わないってどうなってるんだよ!?

 クリアできない訓練じゃないと考えられるようになっただけ良かった、と思うことにした。

 もちろんサクヤさんにもコウタにもそれぞれのミッションがある。どちらかが居ないときは残りの方に相手をしてもらい、両方居ないときはダミー相手に神機を振り回した。

 ダミーを相手にし続けた結果、ショートをメインに、ロングをサブで使うことにした。バスターはどうしても振りの遅さが気になって使う気になれなかった。

 銃身はアサルトかスナイパーで迷った結果、アサルトに落ち着いた。ブラストは重そうで嫌だった。ふざけたような理由だけど、ショート使いにとって身軽さって重要よ?

 刀身、銃身は決まっても、訓練はクリアできずにいた。コウタにタッチできてもそこを狙い撃たれた。サクヤさんにタッチするにしても、コウタの弾幕に意識を逸らされてまたまた狙撃。

 それでも最近は6割くらいの確率でコウタはクリアできるようになった。その後の狙撃が難しいんだよ。2、3発避けても次の弾が目の前にある時の絶望感は何度も味わった。

 初めの頃の、盾を構えて突進作戦なんて意表を突くことはできても、サクヤさんの狙撃に対して全く対処できなかったからな。成長してると思いたい。

 今日はこんな現状を打破するために奇策を練ってきた。思い付いた時は自分でもアホらしいと思った。が、試してみると意外なんとかなるんじゃね?思えたから練習しまくった。

 今日、この作戦で絶対にクリアする……!

「今回こそクリアしてみせますよ」

「毎回同じこと言うけど、そろそろやめた方がいいんじゃない?威力は抑えてあるとはいえ、痛くない訳じゃないでしょ。35回もやって、まだやるの?」

「いや、サクヤさん。今日のアキ、いつもと違うよ。笑ってるけど目はマジだよ」

 お、コウタには分かるか。男同士通じるものってあるもんだな。

「男の子の意地って分からないわ」

 カルラに手本まで見せてもらったからな、今さら無理ですとは言えないんですよ。

「じゃ、スタート!」

 剣から銃へ、そのままバレット発射。打ち出されたオラクルはいきなり右上に曲がると、壁にぶつかり球となる。

 いつもと違う行動に、コウタの目が驚きのそれに変わる。いつもだったら突っ込んでいくからな。そもそも銃は使ってなかったし。

 剣……ショートブレードに戻ながらコウタに向かって走りだす。地面すれすれを滑空するように上体を低く保って、紅や紫の弾幕を掻い潜る。

 コウタまであと5メートルのところで盾を展開。展開と同時に盾を固定し、床に突き刺す。

 もちろん盾はサクヤさんに向けて。

 直後、盾がかん高い音を立てた。

 ガード成功!

 スピードは落とさずにコウタに接近。弾をばら蒔かれるが最小限の動きで避けながら突っ込む。

 勢いのままタッチ。

 ここで一回目のブザー。サクヤさんにコウタが捕まったことを知らせる。

「参ったよ、アキ。それにしてもあのバレットは何?」

「今から見せるさ。驚くなよ?」

 神機まで戻って壁に向き合う。流石サクヤさん。床と盾の隙間から足を狙ってくる。2発くらいかすった。

 でも、ここからは俺のターンだ。

 壁に向かって全力で走る。角度を調整し、十分な速度をつけたら

 壁を蹴って走る

「「……は?」」

 これが今回の奇策だ。神機無しだからもちろんガードはできないし、この円柱型の部屋でなければ使えない。

 でも今、ここでは使える。それだけで十分だ。

 サクヤさんが構え直した。はえーよ。もうちょっと固まっててくださいよ。このままだと2秒以内に撃たれるだろうな。

 こもままなら、だけど。

 最初に撃ったバレット球まで3、2、思いっきり身体を低くする。

 1

 ドーーーン!!!

 爆発

 爆風を利用して一気に加速する。

 背中が冷たい。氷属性の爆発だからだな。炎でやったらひどい目に遭ったのは忘れられない。

 サクヤさんの弾がすぐ後ろを何発も通る。正直もうちょっとうまくいくと思ってた。

 全く反応できなかったわ、って言ってもらえると思ったんだけどな~。第一部隊副隊長をナメてました。すんません。

 ともかく、走りながら高度を上げていく。地上3メートルまできたら、背中を上に向けながら足でブレーキ。この位置でオッケー。あとはタイミングだ。

 火花が散り、煙まで出る。

 サクヤさんとの距離が一番短くなるところまで来た。速度が0になり、落下が始まる。銃口が完璧に俺を捉える。

 渾身の力で壁を蹴っ飛ばす。同時にトリガーが引かれた。

 が、気にせず手を伸ばす。

 サクヤさんの射撃回数は記憶している。それ故オラクル切れも分かる。弾 は も う 出 な い

 空中で肩にタッチし、転がるように着陸。無様にひっくり返る。

 

 二度目のブザー

 

 クリアだ

 そう思った途端、身体中から力が抜ける。瞼が重い。視界が黒に染まっていく。

 そういや、最近はバレットの調整とかで寝てなかったな……

ーーーーーーーーーー

 サクヤさん、オラクル切れてるよ。気づいてないってことは慌ててるね。

 あ、タッチした

 

 おー!すごいすごい!壁を走るなんて奇策、思い付くのアキくん位じゃないかな?訓練場であることを利用した作戦だね。

 でも神機を手放したのは減点かなあ。実戦だったら死ぬもん。

 倒れたまま起きないけど大丈夫かな?

 あ、コウタくんが抱えた。なんだ、寝てるだけか。今日はゆっくり寝かせてあげよう。

 それにしても、この訓練クリアするとはね~。私、エリカ・ミラー、正直驚いてます。クリアするにしても、もう少し時間が掛かると思ってた。

 

 もう中型なら安全に戦えるレベルだね。大型相手は足手まといになるかならないか位、つまりまだ早いね。

 明日からは実戦に出せるってツバキさんに言っておこう。

 本物の戦場で君がどう動くか、今から楽しみだよ。




次回、漸く初ミッションです

戦闘アレなんで期待しないで待っててください

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