初代雲の兄弟 霧雲の守護者になった者   作:白炉丸

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霧雲 8

 ソルドーネが霧雲の守護者を担ってから2週間が経つ。

 かのマフィアからの襲撃は待ち伏せという形を取り、こちら側の死者はゼロという良い結果で終わった。

 ソルドーネの部下が逐一送ってきた敵マフィアの情報はとても役に立った。

 ソルドーネ自身の実力も、ひと目見ただけでアラウディに並び立つぐらい高いと分かる。 彼は怪我一つなく、異様に長い三節棍で敵を薙ぎ払っていた。

 ソルドーネの部下は襲撃前に撤退しており、争いには参加しなかった。今後彼はまた別の組織に潜り込み、情報集めに勤しむだろう。

 

 

 

 そんな中、彼らは言い合いをしていた。

 

「半年!」「 3日 」「なら5ヶ月半!」

「 全然変わってないよ……4日 」「おまえの方が全く変わってないじゃないか、、5ヶ月!」

 

 

 

「あれって、いったい何してるんだものね?」

 

 緑色の髪をした男、雷の守護者ランポウが部屋に入ると、我らがボンゴレファミリーボス ジョットと、2週間前にそのジョットが連れてきた新たな守護者、霧雲の守護者のソルドーネが何やら日数を言い合っていた。

 部屋に入ったばかりで何を言い合っているのかわからなかったランポウは、部屋いたGとアラウディを見比べ、どちらかと言えば話せるGに話を聞いてみた。

 

「あ?あれか? ……あれはだな。

ソルドーネのやつが、すぐにここを出ると言い出して、それをジョットが滞在期間を伸ばそうと頑張っているところだな」

 

「頑張ってるって……」

 

「実際そんなもんだ」

 

 かれこれ一時間、彼らは言い合ってる。

 

 

「!4ヶ月」「 6日 」

「っ……もっとここにいてくれたっていいだろう?

おまえが来てからここ2週間は襲撃に対応するために忙しくて、歓迎パーティなんかもできなかったからな。

落ち着いたところでこれからゆっくりとこの町の案内をしてみんなにおまえを紹介してと、やりたりことがたくさんあるんだ」

 

「 そんなこと僕には関係ないね。

滞在期間を伸ばしてあげてるだけ感謝しなよ 」

 

「伸ばしてるって……ほとんど変わってないだろう……」

 

 椅子に座り机にうなだれるジョット。

 そんな彼に見向きもせず、椅子に座って腕を組み、目を閉じているソルドーネ。

 ソルドーネの隣の椅子に座り同じく目を閉じているアラウディ。……こう改めて見るとそっくり過ぎて少し不気味だな……髪や服は(ちげ)ぇが。

 アラウディはジョットとソルドーネの間の位置にいるのだが、ソルドーネが来る前はすぐさま部屋から出ていっていたあいつがまだここに居るとは…挟まれてるくせに無言だし……これも兄弟効果か?

 

 

 

「 もう2週間、この町に(とど)まっていたからね。

そろそろ出ないと…… 」

 

 頑なに滞在期間を伸ばそうとしないソルドーネにどこか違和感を覚える。

 何故ここまで拒むんだ?

 

 しかし、その違和感は一瞬で消えた。

 

 

「ルド」

 

 アラウディが目を開けソルドーネに声をかけた。軽くアゴを引き、どこか上目遣いで――

 

 ――って、え?  あれ、アラウディだよな?

 傲慢で無愛想で無口な可愛げなんて欠片もあるはずのないアラウディだよな。

 それなのになんだ、あの生物は。

 双子ってあれほど距離が近くなるものなのか???

 

 G(とランポウ)の違和感は、消えたというよりかき消された。

 ジョットはうなだれておりそれを目にしていない。

 

 

 

「 なんだい? アディ 」

 

 ソルドーネは全く動揺していないように見える。 

 (あれ?それが普通なのか???)

 

「……少し、話がしたい」

 

「 (緊張してる?)構わないよ 」

 

 もとからそのつもりだったし、そういう約束だからね。

 

 

 

「 じゃあ、行こうか 」

 

 ソルドーネとアラウディは二人して部屋から出ていこうとするが、それを止めようと椅子から立ち上がる者が一人。

 だが口を開く前にソルドーネに遮られた。

 

「 一週間後、この町を出る。

それ以降に僕を呼びたいならこの前渡した鳥を飛ばせばいい。

この後は霧の彼に用があるから。またね 」

 

 そう言い残し去っていった。 

 部屋は静寂に包まれる。

 

 

 

(なんか…、大変そうなんだものね……)

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