初代雲の兄弟 霧雲の守護者になった者   作:白炉丸

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霧雲 10

 あれから数年が経った。

 最初は1年に最低1回町に行けばいいかなと考えていたけど思ってた以上に呼び出しが多かった。

 今はもう呼び出しがなくてもちょくちょく本部に行くとこにしてる。(と言っても半年に1,2回、多くて3回程度だが)

 重要な会議の呼び出しもあったけど、そのほとんどが守護者達の誕生日などのパーティー参加の呼び出しだった。

 僕が知ってるのはアディの誕生日(仮)と、ジョットことプリーモの誕生日が1月1日ってことぐらいだ。

 

 

 敵が町が攻めてくる時などは勘でなんとなくわかる。情報収集の際に、ボンゴレを狙ったり、ボンゴレに敵対してる組織の情報を得ることもある。 そういう時はアディとプリーモに手紙を飛ばして警戒を促したりする。

 本当に緊急(ファミリー全滅の危機)の時は心がざわついて、ボンゴレ本部がある町方面にいつの間にか向かっていたり、無意識の内に行動することがある。

 そういう時に町に行くと、町人を人質に取られて甘ちゃん守護者が動けなくなってる状況に出くわしたりする。そんな時は幻術で姿を消した僕が近づき対処する。

 雲や霧が居ないことは多い。居たら力で制圧したり幻術で惑わせたりと、苦戦することはないんだろうけどね。

 霧のことは貴族だってことしか知らないけど、雲は諜報機関のトップだからね。何かと忙しいそうだ。

 

 

 

 

*

 

 

 

 ある日の夕方。僕は久しぶりにボンゴレ本部のある町へと帰ってきた。

 今日は昼に次の計画に関する会議があったのだが、僕は数ヶ月前から少し、いや大分遠出をしていたため会議に参加することができなかった。

 まあいつも通り何だけどね。もとからそういう約束だしさ。

 今回は雲雀恭弥時代(前世)その前(前前世)の時には絶滅していた動物を探しに、久方ぶりに日本まで足を運んでいたのだ。

 しかし今回は何が何でも必ず来てくれとプリーモに呼ばれていてね。会議に間に合わせようと早めに出たはずなのだが、帰る際にちょうど嵐が起こり海が荒れたりギャングに絡まれたりと、遅れることになっていまった。

 まあ会議には遅れると書いた手紙を飛ばしておいたから大丈夫だろう。町に着いた時間もピッタリだったみたいだしね。

 

 

 

*

 

 

 

 

「ちょうど良いと思ってな」

「なに?」

 

 会議後、3日程前から単独行動を様子がおかしかったプリーモの尾行をして裏路地に入ったG、雨月、ランポウ、ナックルの4人。

 しかしながら不審な点も殆どなく、プリーモは女の子に飴を貰ったり、魚屋に行ったり、猫や犬達と夕方まで触れ合ったり、八百屋に野菜を箱で貰ったり、酔っぱらいに絡まれ酒を奢ってもらったり、酒屋でリボンを結んだ上物のワインを買ったり、装飾店に入ったりしていた。

 彼らの尾行は端からプリーモにバレていたようだったが、プリーモはそれを咎めることなく、逆にちょうど良いと言い出した。

 そこにプリーモに呼び出されたデイモン、アラウディ、ソルドーネが合流した。

 

 

「着いたぞ」

 

 プリーモに連れられた先にあったのは、質素な店構えのレストランだった。

 ジョットは皆を驚かせようと、秘密で晩餐の計画を立てていたと言う。

 

 守護者達は店に入りそれぞれ椅子に座った。

 机にはリボンのかかったワインが置かれており、それを見たナックルが声をあげた。

 

「おお! このワインはさっき買っていたやつだな」

 

「もしかして、魚屋のマルコや、八百屋のおかみさんと話していたのも……」

 

「あぁ、 今日のメインディッシュの相談だ」

 

「じゃあ、あの変なお店は何だったの?」

 

 と、ランポウが聞いた。

 

「駆け出しのタルボと言う彫金師が店主の装飾屋でな。少々変わり者で、まだ若いが、腕はかなり良いんだ」

 

「はぁ…そうでござるか」

 

「そんなとこに何の用だよ」

 

 そうGが問うと、プリーモが何かを取り出した。

 

「みんなのために、あつらえたんだ」

 

「 これは…、懐中時計? 」

 

「ずいぶん前に頼んであったんだが……最終調整に3日もかかってしまった」

 

「最近1人で出かけてた理由はそれかよ」

 

「あぁ。 お前達に渡すものだ。 ちゃんと細部までこだわりたくてな」

 

「全員分あるでござる」

 

「おまえ達はオレの友であり。同士であり。ファミリーだ。

同じ時を生きていく証として、これを受け取ってほしい」

 

 プリーモが守護者に渡したのはアンティークゴールドの懐中時計、表にはボンゴレファミリーの紋章が、裏にはそれぞれの紋章と数字の(いち)が刻まれていた。

 

「おまえ達が考えてくれたプリーモと言う呼び名。 オレは案外気に入ってるんだ」

 

「うぅ~ん。案外とは御言葉ですね。

その名には、この先何代もファミリーが続くようにと言う、我々の想いがこもっているのですよ」

 

「あぁ。 そうだったな」

 

「フゥ〜ン。特別あつらえか。悪くないものねぇ」

 

Givro eterna amicizia(永遠(とわ)の友情を誓う)

 

「おお! 究極に良い事を言うではないか、アラウディ」

「違う。蓋の裏に書いてあったんだ」

 

 すぐさま否定するアラウディ。

 

「しかし、よい言葉には違いはないぞ」

 

「あぁ、そうだな」

「えぇ」

 

「気に入ってもらってよかった」

 

「ちょっと…恥ずかしいけどねぇ」

 

「恥ずかしくなどあるものか。

  オレは究極に感動しているぞ。

 

みんな! 乾杯しようではないか」

 

「ヌフフフ。いいですね。

では、ボンゴレの繁栄に」

「そして、永遠(とわ)の友情に」

「フン」「 フッ 」

 

「「「永遠(とわ)の友情に」」」

 

 守護者達はそう言い、グラスを掲げた。

 

 

 

*

 

 

 

 さて、未来の裏切りを知る者にとって、この光景はどう映ったのか。

 しかしながら、彼がこれを見て何を思おうとも、未来が大きく変わることは決してない。

 この世界はそういうふうにできている。

 そして霧雲は、それを知っている。





今回の話、わかる人にはわかる。

初代時代、書くの難しいんだものね。
あとは裏切りが起きてこの小説終了かな。
次はこの主人公を十代目時代に転生させる予定。
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