初代雲の兄弟 霧雲の守護者になった者   作:白炉丸

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裏切りの霧
霧雲 12


 (いくさ)が始まった。

 

 

「南イタリアの戦局の方はあれからどうなっている?」

 

 ボンゴレ本部の会議室にてジョットが問う。

 そこには、外に出ているナックル以外の守護者が全員集まっていた。

 

「敵の大部隊が集結している……。

  やっかいな長期戦になりそうだ……」  

 

「しかし、これ以上ここに戦力を割くことはできまい。他に3つの抗争をしているのですからね」

 

 

 

「大変だぞプリーモ!!」

 

 そこに、外からに戻ってきたナックルが 顔を青くしながら駆け込んできた。

 

「敵陣のど真ん中に孤立している部隊(ファミリー)がある!!」

「なに!?」

 

 予想外のことに、驚愕するジョット。

 

「どこの所属だ!!」

 

「‘‘シモン’’と名乗っている!!」

「なんだと!?」

 

「コザァートが…ここに!?」

 

 

「四方を敵に包囲されている。やられるのは時間の問題だ!!」

 

「なぜ、ここにコザァートが……奴はこの戦いを知らないはずだ!!」

 

 

 

「オレはコザァートの救援に行く!

後は頼んだ」

 

「それはなりませんプリーモ!!」

 

 ジョットが外に向かおうとすることをデイモンが止めた。

 

「あなたが今迂闊に動けば、ボンゴレファミリー全体に動揺が伝わり士気に関わる。

私にお任せください。

精鋭を引き連れ、必ずシモンファミリーの退路を作ってみせます」

 

(デイモン)………すまん」

 

「では…」

 

 そうしてデイモンは外に向かった。

 

 

 

 

 

 

 ジョットの横にソルドーネが立つ。

 

「 ……ジョット。どうやら彼のようだね 」

「………」

 

「 受け入れなよ。

君は最初からわかっていたのだろう? 」

 

「……、あぁ」

 

「…おい、一体何のことだ」

 

 曖昧な会話をしている二人に眉をひそめながら、Gが話に入る。

 

 

「ああ、そうだな。 おまえ達に頼みがある」

 

 

 

 

 

*

 

 

 

 

「はい、そこで待ち伏せをお願いします。………了解」

 

「?どうした」

「ん?何が?」

「?いや。……早く報告に行くぞ」

「そだね。

デイモン様は時間にうるさいからな~」

「おい!そんなこと言うな。(ばっ)されるぞ」

「大丈夫だって。

君が黙っててくれるなら、な〜んも問題ないよ」

「おい」

「ほらほら、早く行くよ」

「おい! ……チッ

……なぜおれがあんなゆるそうな新人なんかと」

 

 

 

 

*

 

 

 

「見て参りました」

 

「ごくろう」

 

 デイモンの元に偵察を命じていた二人の部下が戻った。

 

「シモンファミリーは周りを(おびただ)しい数の敵に包囲されていますが何とか持ちこたえています」 

 

「しかし、やられるのは時間の問題かと」

 

「さすがにしぶとい男だ。シモン=コザァート

我々が確実に消してやる必要がありそうだ。

これより速やかにシモンファミリーの下へ行き、ファミリーを全滅させ、シモン=コザァートを八つ裂きにするのです。

死炎印(しえんいん)の付いた指令書を持って行けば、味方だと信じ隙も生まれよう」

 

「「「了解しました!」」」

 

 

 

 

*

 

 

 

 スペードのマークが額部分に入っているマントを着ている集団。(デイモン)・スペードの部下達は、デイモンの命令を受け森に入っていく。

 その隊の最後尾にいた男は、辺りを確認した後行動に出た。

 

 

「ぐぁ!」 

 

 

「なんだ!?」

 

 集団の前にいた者達は、背後から聞こえたうめき声に驚き振り向くと、自分達と同じ格好をしている男が、別の同じ格好をしている男を殴り倒していたところを目にした。

 

「貴様、何を!」

 

 

 

「いや〜、やっぱおじさんも もう歳だね。これだけで疲れちゃうよ」

 

 その男は殴った拳をぶらぶらと振りながらそう答えた。

 

「50だよ50。長生きした方だと思わない?

初めはあんなに人使いが荒いとは思わなかったけど…今回でお仕事辞めて良いって言われてたから、嫁さんと暮らすためにおじさん頑張ったんだよ?

ちゃんと言われた場所に誘導したしさっ。

 

ねぇ、これでいいかな? ご主人」

 

 

 

 

 

「 上出来だよ 」

 

 木の影から一人の男が音も無く出てきた。

 ライトグレーの髪、白いコートを着たその男は。

 

「お前、いや、貴方は!

霧雲の守護者 ソルドーネ!! 何故ここに!」

 

 予想もしていなかった人物の登場にデイモンの部下達は狼狽える。

 

「そいつだけじゃねぇぜ」

 

 そこに追い打ちをかけるように、木々の合間からデイモンの部下達を囲むように5人の男達が姿を現した。

 

「ほ、他の守護者達まで…」

 

「さて、覚悟は出来てるだろうな」

「ヒィッ!」

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