初代雲の兄弟 霧雲の守護者になった者   作:白炉丸

21 / 22
霧雲 14

 

 シモンファミリーを連れ、包囲していた敵を突破した(ジー)とソルドーネ。案内役は(ジー)が、周囲を警戒する護衛役をソルドーネが努めていた。

 

 

「お前…どこかでオレと会った事ないか?」

 

 敵陣地からある程度離れたところで、コザァートがソルドーネに声を潜めながら話しかけた。

 

「 ………… 」

 

 撤退している最中にそう言い出したコザァートを、ソルドーネは横目で睨む。

 

「いや、こんな時にあれだったな。わすれてく――」「 ――あるよ 」

 

「えっ」

「 10年以上前になるけど、君の母親に連れられて 君の家に泊まったことがある。

その時に、君と出会った。覚えてないの? 」

 

 コザァートはソルドーネが答えてくれた事にまず驚き、そして実際に会ったことがあることにも驚いて軽く目を見開いた。

 

「あ、あの時の!思い出した」

 

「おいお前ら!!

今は撤退中だ、静かにしやがれ!」

 

 Gの潜めた怒鳴り声にコザァートは申し訳なさそうに笑い、ひらひらと手を振り返した。視線を戻すと、そこにはもうソルドーネは居なかった。

 

(そういえば、幻術を使えると言っていたな…。

まだこの周囲に居るか、それとも偵察に行ってくれたのかな)

 

 

 

 

*

 

 

 

 

「ボスは?」

「ボンゴレⅠ世(プリーモ)に会いに行ったよ」

 

 荒れた森の岩山の陰にてシモンファミリーに属する者達が話をしていた。

 ソルドーネはあたりを警戒しながら少し離れたところに立っている。

 

「しかし驚いたな。まさかソルドーネがボンゴレファミリーの霧雲の守護者だったなんて。

ボスも知らなかったみたいだし」

 

 シモンファミリーの一人がソルドーネを見ながらそう話した。

 それを聞いた別の一人が、その者に向けて口を開いた。

 

「その言い方だと、ソルドーネ…さん?を、前から知ってるように聞こえるが」

 

「ああ、結構前からな。

ほら、俺が情報屋からいろんな情報を貰っているのは知っているだろう? その情報屋がソルドーネ何だよ」

 

「……マジ?」

「マジ」

 

 

「 ねぇ 」

 

 そう静まり返っているシモンファミリーにソルドーネが声をかけた。

 

「 僕は少し離れる。君達はここで待っていなよ 」

 

 そう言うと、ソルドーネは振り向くことなく森へと足を進めていった。

 

 

 

*

 

 

 

 ジョット、(ジー)、コザァートの3人は森の中で語り合っていた。

 

 そんな中で、コザァートがジョット為に、‘‘自分達は表舞台から去る’’と言った。

 そしてそんなコザァートに、‘‘ボンゴレが存在する限り、永遠にシモンを陰から支えていく’’とジョットが誓いを立て、コザァートも‘‘この件でシモンファミリーはボンゴレファミリーを恨んだりはしない。ましてや、両ファミリーが争うことは未来永劫無い’’と誓った。

 

 

 

 

 

「言ってしまったね。

マフィアの掟は仕切らせてもらおう。ジョット君にコザァート君」

 

 

 

*

 

 

 

「マフィアの掟だと?」

「そうだ」

 

 コザァートの問いに、シルクハットに黒いローブ、顔が包帯で隠されている透明なおしゃぶりを持った赤ん坊、復讐者(ヴィンディチェ)のバミューダ・フォン・ヴェッケンシュタインが答えた。

 

「ボンゴレとシモンがこの先争うようなことがあれば、我々が罰を与える」

 

 

「もし誓いが破られた時には、ボスと守護者が誇りを()けて戦い、敗者は死ぬまで投獄する」

 

 バミューダのその言葉に3人は数瞬動きを止めたが、2人のボスがそれに条件を出した。

 

「各対戦ののちに、ボンゴレとシモンにあった本当の歴史を子孫達に聞かせて欲しい」

「それでも最後まで両ファミリーの憎しみが消えないのなら、お前達が煮るなり焼くなり好きにすればいいさ」

 

「だが、また再び両ファミリーが真の友情を取り戻せたならば、

誓いが守られた証としてその意志は一つとなり、オレ達の炎を灯す!!」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。