初代雲の兄弟 霧雲の守護者になった者   作:白炉丸

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霧雲 3

ルドside

 

 

 

 

僕達は、自分達の正確な誕生日を知らない。だから、僕達の誕生日はいつ? と考えた日を自分達の誕生日にした

そしてその日は5月5日。 僕達の誕生日は、一応 5月5日と言うことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

時が進み、僕達の年齢は8歳を過ぎた。生まれた年も合わせると9年目になる。(数え年ではない)

 

そしてその年が、僕達の別れの年となってしまった。

 

 

 

ある日のこと

僕達はいつものように街の見廻りを行なっていた

だが、いつもとは違う点があった。それは、僕が高熱を出したことと、僕の頭の中で、異状を報告する警報が鳴っていたことだ。しかし、体は僕の言うことを聞かず、勝手に、いつものように動き出す。まるで、僕には行動の選択権がないとでも言うかのように。

 

 

 

見廻りの途中、今までない程に警報が鳴り響いた。

 

 

 

+++++++++++++++++

 

 

アディside

 

 

 

 

まさか、あんな事になるなんて思いもしてなかった。

 

 

ある日のこと

僕達はいつものように街の見廻りを行なっていた。

だが、ルドの様子がいつもと違っていた。

 

人通りの少ない道を歩いてた時、急に、ルドが頭を押さえ始めた。 そんな様子のルドを、僕は初めて目にし、心配になり駆け寄った

 

 

 

だが次の瞬間、僕はルドに突き飛ばされた。

 

 

数メートルとばされた僕は尻もちを着き、“何故” と思いながら僕を突き飛ばしたルドに目をやった。

その時、僕の視界の端に映ったのは、顔を隠した大人に持ち上げられ、連れ去られて行くルドの姿だった。

 

 

 

 

 

僕はその大人を全速力で追いかけた

 

 

 

頭の中では「どうして」と言う言葉が浮かぶ

 

 

「どうして」 ルドが連れ去られる。 あの大人は誰だ?

「どうして」 ルドは僕より強いのに。 今日のルドはいつもと違ったから?

「どうして」 僕が庇われた。 僕もルドを守るって言ったのに

 

 

そんな思いが次々と現れる。

 

 

その間も足を動かし続けていた。周りの大人より強い僕ならすぐに追いつけると思ってた

しかし、僕はそいつから引き離される一方だで、遂にはその姿を捉えることができなくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は走った。ルドを見つけるために

 

僕は転んだ。それでも進む、たった1人の兄弟のために

 

 

街中を探した。縁があるストリートチルドレン達にも声を掛けた。聞き込みも行った。

あとは街の外しかなかった。

 

街の外には道が続いてる。次の街へ行くには、僕の足でも半日以上かかる。馬車は使えない。

馬車を所持しているやつが僕のような半分裏にいる者に貸し出してくれるわけもなく。脅して奪ったとしても僕は操縦ができない、操縦できるやつを脅したとしても、そいつを信用することができない。

 

 

僕は急いで、街の外に出るために準備をしに、一旦家へと戻ることにした

 

 

 

 

 

家へと戻った僕が見たものは、家の前に止まる 一台の大きな馬車だった。

 

馬車の中から、御者に扉を開かれ出てきたのは、プラチナブロンドの1人の男

 

その男は、僕を見て言った

 

 

 

 

「これが私の息子か」と。

 

 

 

 

僕はその言葉に動きを止めてしまい、隙を突かれた

僕は背後から伸びてきた手に捕まり、何かを嗅がせられた。

 

嗅がせられたものの影響か、だんだんと意識が遠ざかる

 

最後に僕が見たのは、 蔑むような目をした男の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルド・・・どこに行ったの?

ルドがいない日常(世界)は、僕、望んでないよ…

 

 

 

ルド、僕を見つけて・・・僕も、ルドを見つけるから

 

 

必ず


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