邂逅、大空と嵐 (前編)
あの日、旅を始めてから1年が経った
僕は今 イタリアを旅して回っている
そして、僕はとある町で ある者達と出会った。
昼頃、町中を歩いていると 裏通りから複数の怒鳴り声が聞こえてきた
ソルドーネは自身の勘のとおりに声のする方に足を進める
建物と建物の間の道、少し歩くと人影が見えた。どうやら数人の大人が僕より小さい2人の子供を囲み 暴行を加えているようだ
子供の1人は倒れており、もう1人は額から血を流しながらも 倒れている子供を守るように覆い被さっている。
大人の1人が子供を蹴りつけようと足を振り上げた。ソルドーネはその足が振りかぶられる前に、目の前に落ちていたこぶし大の石を蹴った。蹴り上げられた石はその大人の側頭部に当たり、そいつはバランスを崩しそのまま倒れ気を失った。
「なっ 誰だ!」
気を失った男を見た他の大人達が声を上げ 石が飛んで来た方向を向いた
だが、そこには誰もいない
「がっ!」「ぐっ」
大人達の視界外の男が、1人、また1人と倒れて行く。しかし、それを行なっている敵を大人達は見つけられない
最後の1人になった男は見えない何かに恐怖し、顔を歪め泣きながら逃げ出した
しかし まわりこまれてしまった!
大人達は敵の姿を捉えることなく全滅した。
「( 手応えがないな…。幻術を使うまでもなかった )」
ソルドーネは石を蹴り上げた後、壁を蹴り 三角飛びの要領で上に飛び、大人達を視界の外から順々に倒していったのだ。
子供達に近づき 様子を見てみる。どうやら2人とも気を失っているようだ
下にいる額から血を流している子供は赤色の髪、被さっている子供は金色の髪をしている。
「( これ、もしかしなくても… )」
ソルドーネはまず、金髪の子供の傷を軽く確認しながら横に転がす。次に赤髪の子供の額の傷を 持っている荷物袋から出した綺麗な水で洗い綺麗な布で止血した
そして2人を担ぎ、人の居ない安全な場所に運ぶ。
++++++++++++++++
「ん、ここは…」
金髪の子供が目を覚ました
「 起きたかい? ケガの具合はどうだい 」
上体を起こした子供の斜め向かい側で ソルドーネは腕を組みながら壁に寄りかかっていた
「お前が助けてくれたのか? 助かった ありがとう。
これぐらいのケガ、なんてことない。それに、オレよりこいつだ」
金髪の彼は隣に寝ている赤髪の子供を心配そうに見つめる
「 額のケガは、出血は多かったが傷は浅い。もう血は止まってるから時期に目を覚ますはずさ。それ以外は擦り傷と打撲ぐらいだけど、傷は洗ってある、あとは自然治癒で問題ない。
君の打撲も、今は痛みがあるだろうけど しばらくすれば治るものばかりだよ 」
「そうか・・・」
ソルドーネの言葉を聞き、金髪の彼は少し微笑んだ
「そうだ、オレはジョットだ、こいつは相棒の
「 僕はソルドーネ、旅をしている。この町には今日着いたばかりさ 」
「へぇ! 旅か!スゴイな、オレ達とそれほど歳は離れてないだろうに」
「 帰る場所がないからね。
それじゃあ、僕は食べ物を買ってくる。君達はここで待ってなよ 」
そう言い、ソルドーネは彼等に背を向け歩き出した。