オリ主がGS世界で色々変えようと奮闘するお話   作:ミニパノ

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心眼の指導を受け始めてからそこそこ時間がたっています。
タイトル通り念願の……、ですがどうなるでしょうかね。

後半はちょっとした日常回なのでさらっと。

書いては投稿する流れを経験して一言。
次回は多少なりとも書き溜めしてから投稿し始めた方がいいな、と感じました。
※なんとなく最後までのプロットはイメージしているものの、無策で『書いては投稿』は意外と大変なんですね。


17:やったねシュウくん霊力が使えるよ

「『それ(だ)(です)!』」

 

「こ、これが……!」

 

とうとうやりました。

以前老師との修業の時に感じた感覚と同じだ。

 

今、俺は小竜姫様と心眼の指導の下、妙神山で霊力の修業中だ。

俺の身体を青白い何かが纏わりついている。

そう、俺はとうとう念願の霊力を使って身体の周りに巡らすことが出来たのだ!

 

「って……はれ……?」

 

……と思ったらなんで俺は地面とキスしているのでしょうか。

 

「あ、あの……小竜姫様、これは、どういうことでしょうか……」

 

首だけ小竜姫様の方へ向けて問う。身体動かないんですが……。

すると、なんだか気まずそうに小竜姫様は目線を逸らしながら答えてくれた。

 

「えー、が、ガス欠です……」

 

「WHAT?え?いや、今、数秒しか経って……?え?」

 

『2秒だな』

 

俺の疑問に心眼が答える。

え?2秒?

 

「え?2秒?心眼、あの、えっと、2秒……ってのは、、、2秒?」

 

『2秒だ』

 

うそだと言ってよ心眼。

 

 

 

 

 

 

「いやぁ、とうとうシュウさんも自力で霊力を使うことが出来ましたね。特殊な霊能力ではないようですが、拳に霊力を乗せて攻撃することが出来て、身体能力を強化することは間違いなく出来る様なので、シュウさんの身体能力を考えたら非常に相性の良い能力ですよこれは。ええ」

 

「小竜姫様、必死にフォローしなくても大丈夫ですよ……。ただ、俺は、2秒で何が出来るのでしょうか……。」

 

現在、妙神山の一室で休憩中だ。俺も休んだら動けるようにはなった。……結構回復に時間がかかったのは内緒である。

 

控えめに言って、俺は結構落ち込んでいる。

確かに霊力使い方がわからない以前に、霊力総量も少ないとは聞いてたよ?

聞いてたけどさぁ!2秒て……。

 

『そう落ち込むことはないだろう。今まで霊力を全く使うことが出来なかったことに比べれば天と地の差があるぞ。それに、お主の身体能力と体術を考えたら2秒でも破格と言える。上等と考えるべきではないか』

 

「そんなもんかねぇ」

 

心眼のフォローが入る。

まぁせっかくフォローしてくれているんだから素直に受け取るべきだろう。

 

………………ここにいるもう一人のリアクションには絶対、反応せんぞ!

 

「……!2秒て!2秒て……!おなかくるし……!ヒイ…………っ!!に、にびょう……!」

 

「くぉらぁ!タマモ!お前は笑いすぎだろうが!!」

 

前言撤回、こいつ笑いすぎ。絶許。

何故こいつがいるかだが、単純にタマモも妙神山で修業すると言ったらついてきたのだ。

まぁ、ついてくるのは良いんだけど、俺が念願の霊力を扱えたのを見てからずっとお腹を押さえて笑い転げている。

修業したら多分使える期間とか威力とか伸びるはずなんだぞ!

あとその恰好で転がり回るな、パンツ見えるぞ。

 

「くそぉ、見てろよ、絶対修業して霊力総量伸ばして、サイヤ人バリに空飛んだり気弾みたいなの飛ばしたりして、バリバリ活躍してやるんだからな!」

 

「2秒間だけ?…………ぶはっ!ハハハハ!もうダメ!おかしぃー!!」

 

「しばいたろかこのロリ狐!!」

 

「だ、誰がロリ狐よ!ショタっ子!」

 

っく、くそう、あまり言い返せん……!

言い合いもすぐ負けた。略してロリっ狐(こ)、くらい言えばよかった。

そんなやり取りをしていたら、ため息をついて心眼が話し始める。

 

『恐らくだが、空は既に飛べるぞ?』

 

「「は?」」

 

心眼の言葉に俺とタマモが固まる。

 

『まぁ、2秒で落ちるがな。シュウの霊力の性質上、自身の強化だとか、身体に霊力を纏わりつけるように放出するだとか、単純に霊力を放出することに特化している上に、小出しできない代わりに出力は2秒だけだが高いからな。空を飛ぶことは少なくとも出来るだろう。2秒で落ちるが』

 

「2秒2秒言うな!!」

 

「アハハハハ!!」

 

またタマモがツボりやがった。

心眼、説明してくれるのはいいけど、お前もおちょくってるだろ。

 

『すまんすまん、いや、しかし霊力をコントロールして固めて使うのが得意な横島に対して、シュウはスライムを道にぶちまけるかの様に一気に霊力を放出するタイプで全くの逆のタイプだな。

だからお主が言うような気弾についても似たようなことは出来るだろうが、その霊力量だから、一気に前方に放出するだけでも即時に霧散するだろう。手に霊力を纏わせて殴った方が早いぞ』

 

「くっそー、かめはめ波とか波動拳とか使えるかもって期待してたのになぁ」

 

『使えるのは我道拳だな。いや、それにすらなってないだろう、間合いは拳と変わらん。ただまぁ確かに全く使えないと技いう意味ではないぞ。

横島のサイキックソーサは、少ない霊力を上手くコントロールして半分物質化するほどに固めているのでかなりの威力があるが、量が少ないとはいえ、お主は全身の霊力をコントロール無しで全て放出するのだ。威力だけで言ったらサイキックソーサよりも上になるぞ。一発で倒れる性質と、近距離過ぎるので危険であることを考慮すると、まさに切り札といえるだろう。……当たればな』

 

「ま、マジで?サイキックソーサより上って凄いじゃないか」

 

『まぁ遠距離では使えん遠距離攻撃だが』

 

「……やっぱり波動拳が良かった」

 

「そのなんちゃら拳は解りませんが、修業すれば霊波砲も撃てるようになるとは思いますよ。頑張りましょうね、シュウさん」

 

心眼との会話で改めて落ち込んだ俺の手を握って、小竜姫様が励ましてくれる。

そうだよな!俺にはこんなに頼りになる仲間たちが協力してくれているんだからな!いつかちゃんと霊力を使えるようになるよな!

なにやら面白くなさそうにタマモがジト目で見てくる。

負けず嫌いだか何だか知らないけど、俺が霊力使えた方がお前の保護には都合が良いだろうに、全く子供なんだから。

 

『まぁ、先程のように限界を超えたらぶっ倒れるのだ。しばらく修業して使える時間が延びるまでは実践では使わない方が良いぞ』

 

心眼の言葉に納得する。

そりゃそうだ。実戦でいちいちぶっ倒れてたら足手まといなんてもんじゃないだろう。

それを聞いてタマモも多少は笑って申し訳ないと感じたのか、真面目な表情をとって俺の肩に手を置く。

 

「そうよ、ちゃんと修業するまでは使っちゃだめよ?危険なんだから。…………だって2秒でぶほぉ!アハハハハ!2秒て!」

 

「ちょっとそこになおれタマモ、その2秒の恐ろしさを思い知らせてやる。それと、顔面に唾がかかったじゃねぇか!」

 

「美少女の唾なんだからご褒美じゃない」

 

その言葉を聞いて立ち上がる俺。

それを見てやべぇと言わんばかりの表情で逃げ出すタマモ。

絶対俺の顔には青筋が浮いていたと思う。

残りの二人は、俺とタマモのおいかけっこを見ながらやれやれとため息をついていた。

 

 

 

 

 

 

「あんたバカでしょ」

 

「うるへーおろせー」

 

「いやよ、あんたの回復待ってたら家に着くのが遅くなっちゃう」

 

くそう、俺は今タマモの背中に乗せられている。所謂おんぶである。

めちゃくちゃ屈辱的だが自業自得なので多少諦めている。

あの後、タマモと妙神山で追いかけっこをした時、当たらないのは解ってたから脅すつもりで霊力を放出したら一発でダウン。

心眼の言う通り目の前で霧散した。

あれ、冗談抜きで拳と同じリーチだった。当てられる気がしない。

いや、少しでも前に出るなら拳よりはリーチあるだろうと思っていたんだけど、端的に言うと少しも前に出ない。

つまりあれを敵に食らわせるには、相手と密着して、触っているレベルの距離で放出する必要がある。

で当たったら大爆発?

いや、それでサイキックソーサと同じかそれ以上の威力って、自爆じゃないか。

 

「おい、そろそろ住宅街に入るから降ろしてくれ」

 

「降ろしたって歩けないでしょうに。心配しなくても高校生が中学生におんぶして貰っているようには見えないわよ。見えたとして、小学生の弟をおんぶして帰る健気なお姉ちゃんってとこね」

 

「いやいやいや、この状態で知り合いとかに見られたくな」

 

「「「「あ」」」」

 

目と目があうー。

 

 

 

 

 

 

 

「シュウさん・その状況の・説明を・求めます」

 

「姉さん、今、機銃の安全装置解除音がした気がするんだけど、気のせいだよね?」

 

「気のせい・です」

 

「な、なら良いんだけど」

 

まさか早速マリアとテレサに会うとは。二人は買い物帰りらしい。

いつも通りの無表情のはずなのに、どこか冷気を感じる表情で言うマリア。

タマモはそんなマリアを見て「ははーん……」と何やら嫌な予感のする悪い笑顔を浮かべているのがすごく気になるんですけど。

 

「いやね、ウチのシュウが「ウチの?」もう歩けないタマモおねぇちゃんおんぶーっていうものだから「お前いい加減にしとけよ?!」」

 

「……シュウくん?マリアお姉ちゃんが・おんぶ・してあげますよ?」

 

「マリアさん?!タマモの冗談だから!嘘に決まってるでしょ!信じないで!」

 

おいテレサ、お前も「うわぁ」、って感じで真に受けるんじゃないよ。

 

 

 

 

かくかくしかじかと、必死に状況を説明する。

 

「なるほどね、霊力の使い方を身につけたけど調子に乗って使い切ってダウン、と」

 

「まぁおおむねそんなところだよ」

 

「…………では・そちらの・女性は?」

 

「あぁ、俺が保護してる妖狐。タマモって言うんだけどな」

 

「一緒に・暮らしているの・ですか?」

 

「まぁそうなるかな」

 

「そう・ですか」

 

え?なんでそんなとこに食いつくのマリア。

心配しなくても俺は手出したりしないけど。まぁ世間から見たら微妙か。

とりあえずは納得してくれたようだ。

 

そういえばこないだも、茜にタマモといるところを見られて説明面倒だったからなぁ。

「アニキに彼女が!良かったなぁアニキ。でもアニキに釣り合うのか心配だな。大丈夫かこいつで?」とか言い出して久しぶりにしばいてやった。さすがに最近アニキと呼ばれることについては諦めた。

まぁちゃんと説明したらしたで「じゃあアネキだな。まさかあたいが他人に対してアネキという日が来るとはなぁ。いつも言われる側だったし」とかわけわからんこと言い出したからもう放置した。

 

 

 

「へぇ……、今は動けないわけだ……」

 

テレサの目が怪しく光ったと思った瞬間、タマモの狐火がテレサの目の前で寸止めされており、マリアの機銃の銃口がテレサの後頭部でゴリっと当てられていた。

 

「何を・考えましたか・テレサ?」

「あんた、ウチのシュウに何するつもり?」

 

「何も考えてませんっ!!今動けないなら勝てるかも、とか考えていません!!」

 

そんなこと考えてたんかい。コイツ、俺に対してリベンジ諦めてないのかよ。厄介な……。

 

そのあと、何故だか機嫌が悪そうに見えるマリアにテレサは引きずられて、二人は帰っていった。

絶対マリアも感情豊かだよなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊力が使えるようになって次の日、俺は学校にいた。

俺が学校にいる時間とは、GS関連とは離れてのんびり学生生活を送る時間である。

……そのはずだった。

 

 

 

先日、ピートが学校に転入してきたことがキッカケだったのだが、「横島、ピート、タイガー、愛子、俺」を一纏めに、除霊委員だとか言われて学校での霊障に対応する日々になってしまった。

 

ちなみに、ピートが学校に来た当初、いつも通りの横島の嫉妬が始まったのだが。

 

「ピートいじめたら女子全員を敵にまわすと思いなさい」

「はい」

 

と横島は女子にボコられていた。

相変わらずだなぁと思う反面、これが横島だよなぁ、とも思ってしまう。

 

その後も除霊委員にされたメンツで横島の席に集まっていると。

 

「まぁいじめはせんが、どうせ彼女とかおるんと違うんか!」

 

とか言い出す横島。いたらどうだってんだろう。

まぁピートはピートでいつもの余裕のある態度で返答していたのだが。

 

「いえ、自分は今までそういうことを気にする余裕はありませんでしたし、今もGメンに入るために勉強中なので。そういう相手はいませんよ」

 

「なんだぁ俺と同じじゃん」

 

「違うぞ横島、向こうは女はいらんがオマエは女がおらん」

 

痛い、無言でしばくのやめろ横島。

 

「そういうシュウくんはタマモちゃんとはどうなの?」

 

「愛子、あいつについてはちゃんと説明してやったろ」

 

一応このメンツにはタマモの正体と一緒に暮らしている経緯は説明してある。

愛子は説明を受けた後も何故かニヤニヤと俺にタマモとの関係をちょくちょく聞いてくる。

 

 

 

でだ、そんなやりとりがあったことはさておき、何故俺がこんなに今、学校に居ること対して憂鬱を感じているかというとだが、その除霊委員の活動についてだ。

いや、いつもの除霊の時も結構多いけど、学校の霊障って怖いの多いんだよ。

こないだのメゾピアノは良いとしてもだ、これは無いんじゃないかな。

 

「シュウ、歩き辛いんだけど」

 

「ま、まぁまぁ、そう言わずに」

 

「お前、ビビってるだろ」

 

「はい、ビビってます。守ってください横島先輩」

 

「ギブアップ早っ!キャラ変わってんじゃねーかお前。いつもバイトで平気そうじゃん」

 

はい、現在横島の服の端っこを掴んで歩いています。

俺だって好き好んでこんなことしたいわけじゃないわい!

 

「バイトの方も怖いときは怖いんだよ。もがちゃん人形とか、マネキンとか」

 

「いや、それは俺も怖かったわ」

 

「だとしてもだ、夜の学校程不気味なものもなくない?しかもうちの学校妖怪学校じゃん。帰っていい?お腹痛い」

 

「ダメよ。大体妖怪なんてそんなに沢山はいないでしょうに」

 

「わーい、妖怪の愛子さんに言われちゃしょうがないね」

 

「シュウさんにこんな一面があったとは」

 

「新鮮ですノー」

 

そうです、現在夜中の学校に来ているのです。ちなみにタマモは家でお留守番。これ以上あいつにいじられるネタを与えるつもりはない。

いや、大体のことは我慢出来るよ?でも夜の学校とか病院はダメだって。怖すぎるって。あかんって……。

それもこれも、教師から「除霊委員に夜中、一度パトロールしてみて欲しい」という、非常にありがたくない依頼を受けたのが原因だ。

なにか起きたとかじゃないのに念のためで生徒にこんなこと頼まないで欲しい。良いじゃん、普通の見回りもしてるんでしょ?まぁ専門家にまわって欲しいって言ってたけどさぁ。

 

ま、まぁ、除霊委員と呼ばれているメンバー全員が来てくれたことだけが救いだけど。

 

「じゃあとりあえず手分けして「反対!断固反対!」シュウくんは横島くんと一緒ね」

 

スルーしないで愛子。

 

「えー、俺が子守するのかよ……」

 

「宜しくお願いします!横島先輩!」

 

普段だったら「子守言うな同級生じゃ」くらい言いたいところだが、今日だけは勘弁しておいてやろう。

むしろ守ってくださいというオーラ全開で横島の目を上目遣いで見つめる。

 

「……お、おぅ……」

 

普通に引くのやめて横島。泣いちゃうから。

 

「だ、だめよ?!そんな非生産的な……!で、でもそれも青春なのかしら?!」

 

「「それだけはない」」

 

何考えてるんだ愛子は、俺と横島はそういう関係じゃないぞ。それだけは本当に、ない。

 

とまぁ俺の全力の説得により、結局全員でうろうろすることになったわけだが。

途中。

 

「シュウくん、怖かったら私の中に入っとく?」

「やだよ、お前の中結局不思議空間の学校じゃん。そこに俺一人だけとかどんな罰ゲームだよ」

「それもそうね」

 

という会話があったものの、ビクビクしながらとはいえ、だいぶ慣れてきた。

いくら夜中の学校といっても、流石に沢山のバイトで慣れてるのもあるし、やっぱり大人数でいるのって違うな。

 

『ちなみにだが』

「ギャー!!」

「うわっ!ビックリした!!」

 

俺の大声に横島も一緒に驚く。

 

『突然どうしたシュウ』

「どうしたじゃねぇよ!ずっと静かだったのにいきなり声出すなよ心眼!」

『あぁ、私にビックリしたのか』

 

ビックリするに決まってるだろ。

こんな場所で、いきなり至近距離で声がしたんだから。

 

『いやすまんな。でだ、この校舎に対して霊視をしてみたが、やはり妖怪が一体いるようだな。そやつ以外は居たのかもしれんし、普段は居るのかもしれんが少なくとも今は居ないぞ』

 

「まじでいるのかよ。面倒だなぁ。受けずにさっさと帰ってカップ麺食って寝てれば良かった。金になるわけでもねーし」

 

「横島、珍しく意見があったな。よし帰ろうそうしよう」

 

「たわけ。とりあえずそいつは音楽室にいるようだぞ」

 

「……最初から心眼さんに聞けばよかったわね」

 

俺と横島の意見はスルーされた。

 

 

 

 

「まじで開けるの?なんかピアノの音聞こえるんだけど、もう気絶寸前なんだけど」

 

「シュウさん、冷静になってください。雰囲気で怖がりすぎですよ。このシチュエーションの時点で心当たりありません?」

 

いや、夜中の学校で誰もいないのにピアノが鳴り響くとかめちゃくちゃ学校の怪談そのままじゃないか。

ピートの言葉を聞いて改めて考えても……。

あれ?なんか全員が呆れた表情で俺を見ている。

 

「これはメゾピアノの可能性大じゃノー」

 

…………あのピアノ妖怪めぇー!!

 

「とりあえず開けるわよ」

 

愛子が音楽室の扉を開いて電気をつけると、そこには予想通り気持ちよさそうにピアノを弾いているメゾピアノが居た。

 

「げ、君たちか」

 

メゾピアノが俺たちに気付く。

ビビらせやがってこの野郎。

 

「やっぱりお前か!全く、怖がらせやがって!」

 

「シュウ、別にメゾピアノの仕業だと判ったところで学校の怪談ではあるんだが……、怖くないのか?」

 

「こいつの仕業だって判明してるなら怖くない」

 

「難儀じゃノー」

 

タイガーが苦笑しながら俺を見ているが、怖いものは怖いんだから仕方ない。

むしろなんでこいつらこんなに……、いや半分あっち側の連中だったわ。あれ?不死身とトラ男も入れたら純粋な人間俺だけじゃない?【その口でよく言えるな】どいう意味だ心眼。

 

「何の用だい?僕は君たちの言う通り、昼間はピアノを弾かないで約束通り夜だけピアノを弾いているんだけど」

 

「そういや昼間は弾かないでくれって言っただけだったな」

 

うんざりした様子で言うメゾピアノに対して、横島が納得した様子でピアノにもたれかかる。

確かに、以前メゾピアノが昼間に学校でピアノを弾いていたことで先生から対処をお願いされた時にそういうことを言った気がするな。

 

「まぁ被害もないし、こいつしかいないなら見回り完了で良いんじゃないですか?」

 

「無視かい?絶望音痴くん」

 

「な、なんだと?!」

 

「いや、ピート、流石に言い返せないって」

 

そう、そういえばその時メゾピアノを追い出すためにピアノを演奏したのがピートで、まぁあれは酷い演奏だった。

破壊兵器かと思ったらピアノだった。いや、ピアノだと思ったら破壊MAP兵器だった。そんな感じだった。

 

「学校側から夜中にヤバイ妖怪が居たり、まずいことが起きたりしてないか見回ってほしいっていわれたのよ」

 

「君自身が妖怪じゃないか」

 

ド正論だな。愛子に対するメゾピアノのツッコミを聞いて、意外とコイツの方が常識的なんじゃないかと思ってしまう。

 

「まぁそれは置いておいて、夜中にピアノ弾いてるなら知ってるんじゃないの?今ってこの学校妖怪とか居たりするの?」

 

「あぁ、普段は結構いるけど、まぁ質の悪いのは居ないと思うよ。今日はなんだか別の学校にほとんどの連中が呼ばれてて居ないけど。なんだっけ、かたつむりの殻を背負った女の子を脅かせるために呼ばれたとかなんとか」

 

居るのかよ!普段結構居るのかよ!!うわっ、すげぇ怖くなってきた。もう今後絶対夜中の学校は来ない。まぁ居なくても怖いから来ないけど。むしろ居ない方が怖い気がしてきた。(混乱)

というか、なんだ呼んだ側の学校。驚かせる対象がもう妖怪っぽいじゃないか。

 

まぁいいや、とりあえずは問題なし、ということで。

 

「じゃあまた僕の演奏で」

 

「「「「「それだけはやめ(ろ)(て)」」」」」

 

ピート、お前はもう練習でもピアノに触るの禁止な。

 

 




ということで霊力を使えるようになった(?)シュウくんです。これで無双出来るね……出来るといいね(笑)

※「かたつむりちゃん」ってどれだけの人が知ってるんだろう……。

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