今後もほそぼそと更新していくと思いますのでよろしくおねがいします。
今回、書き上げ即投稿なのでいつも以上に誤字や矛盾などがあるかもしれませんので、もしあれば指摘いただけると幸いです。なるべくすぐ修正します。
前回のあらすじ:九兵衛登場、八兵衛登場、知らん天使登場
「うわははは!すげぇ!俺もこれでヒーローや!」
『横島クンの霊力はほとんど使っておらぬだろう』
「細かいこといいっこなしっすよ八兵衛様」
うわぁ、横島が空飛んで悪霊を神通力でなぎ倒してるよ。
あれから、心眼の提案で八兵衛様は横島や俺に憑依して神通力を使って事務所の仕事を手伝ってくれている。
心眼としては、八兵衛様に横島と俺の成長のための協力をしてほしいということらしい。
一応たまに、ということにはなっているし、八兵衛様から提案された『あの』Tシャツは俺と横島の全力の拒否もあって、着ることなく手伝ってもらっているが。
ついでに色々ヨコシマンだとシュウマンだの提案されたがそっちも丁重に断らせていただいた。
「いやぁ、本当に楽でいいわね。御札も使わないから経費が削減できて私も楽ができて完璧だわ」
横で美神さんが笑顔でお金を数えながら、横島IN八兵衛様の戦いを見ている。
美神さんはご機嫌だし、横島の怪我治療に神通力を使う必要がないから想定より八兵衛様の神通力も使わず済んでるし、このままいけば九兵衛との戦いも多少楽にいくかな。
あ、除霊終わって横島が戻ってきた。
「ふむ、それにしても本当にこの事務所の助手は優秀だな。横島クンは底しれぬ霊力を秘めておるし、シュウクンは肉体的に非の打ち所がない、下手をすると九兵衛を捕まえる際に憑依して戦っても勝ててしまうかもしれんな」
「あら、その場合は横島くんとシュウくんどっちに憑依するのかしら?」
横島への憑依を解いて笑いながら言う八兵衛様に美神さんが質問する。
「うーむ、どちらも大きなメリットはあるな。ただ、単純な戦闘力で言えばシュウクンかもしれんが、少し霊的攻撃力に欠ける、か。その点横島クンに憑依した場合は攻撃力は多少落ちるものの、バランスが良いのと持久力があるのは強いな。そう考えると、機会があるとすれば横島クンに協力をお願いしたいところだな」
少し悩むように言う八兵衛様。
まぁ横島のほうが攻撃力が落ちるって言ってもあいつも十分爆発力あるしな。
「とは言ってもやっぱり人間に憑依したら弱くなっちゃうんじゃないの?」
「我々の場合下界に降りた時点で元々力を制限されているのでな、人間に憑依した場合はその人間の身体が保たない心配がある程度で、意外と戦えるのだ。それに、その点についてはこの二人は全く心配いらないので制限は無いようなものだ」
「「どういう意味じゃ!!」」
横島と同時にツッコミを入れるが、間髪入れずに美神さんがお金をしまいながらジト目で口を開く。
「あんたら人間にしては頑丈すぎるのよ。なに?言われなきゃわかんない?」
「「……こいつの不死身っぷりと一緒にしないでください」」
え?
何言ってるのおまえ、と横島の方を見ると、同じ表情で横島が俺の方を見ていた。
『似たようなものだ』
ため息をつきながらつぶやいた心眼の言葉に傷つく二人だった。
「さて、事前に話した通り、わざわざ時間と場所を指定して呼び出してくる時点でだいぶ自信があるみたいなので、油断しないでくださいね」
「承知。悪いが九兵衛を油断させるためだ、横島クン!協力感謝する!」
「いやじゃー!!なんで俺がそんな危険な役目をやらにゃいかんのじゃー!!」
とうとう予想通り九兵衛からの挑戦状が来た。
俺の忠告を受けて事前に話していたとおり横島に憑依しようとしているであろう八兵衛様。
横島は最後まで諦め悪く暴れているらしい。
「ほ、本当にこれで良いのか?これは憑依して構わないのか?」
「あー、良いのよ、というか憑依したらいつもと違って意識まで乗っ取って自分の意志で戦っちゃって良いわよ八兵衛様」
「なんちゅーことをいうんですかあんたは!!」
「承知した」
「承知すんなー!!」
心配そうな声を出す八兵衛様に対して笑いながら非道な事を言う美神さん。
横島……南無……。
「てめぇシュウ!両手合わせんじゃねぇ!今からでも良いから変われ!!」
「大丈夫大丈夫、俺も戦うから。つかなんで俺が両手合わせたのわかんのお前」
「お前は新幹線の中で安全に戦うんだろうが!!」
そう、実は今俺と美神さん、おキヌちゃんは新幹線の中にいる。
そして横島は新幹線の天井で縛られていて、その隣に八兵衛様がいるのだ。
まぁ諦めが悪すぎて美神さんに縛られたんだけど。
八兵衛様が憑依したらあんな縄関係なく引きちぎるんだろうけど、そんなところが原作と同じになるとは思わなかった。
「来たか」
「あー!乗っ取られるー!俺の身体が人のものにー!!」
「人聞きの悪いことを申すな!借りるだけだ!」
「ぎゃー!!」
「うるさいわねぇ」
いや美神さん流石にそれはひどいんじゃないですかね。
「遅い!遅いなぁ!やはり最速は俺だったのだ!」
窓の外を九兵衛が走っているのが見えた。
あの様子だと、やっぱり早くなってるみたいだな。
恐らく超加速も使えるようになっているだろう。
『九兵衛!』
「人間?八兵衛はどこだ」
『神妙にいたせ!霊波光線!』
「なに?!っく!」
横島IN八兵衛様の霊波光線が九兵衛に向かって飛ぶが、当たる直前に九兵衛が消える。
『なに?!』
「ふ、危ないところだった」
『貴様いつの間に後ろに!』
「俺はこの数日必死に修行してきた。そしてついに極意を得た」
『超加速だと?!』
予想通りの展開が頭上で繰り広げられているが、その間に窓から外に出て新幹線の側面にへばりつく。
これなら八兵衛が見えない位置のはずだ。
と奇襲の準備をしているところで、空から白い何かが降ってくるのが見えた。
「とうとう見つけたぞ、神族の面汚しめ」
『エルエル殿?!いけませぬ!』
「ふふふ、まずはこいつから殺してやるぞ、そこで自分の無力を味わえ八兵衛!」
「な、なんだと?!」
あ、エルエル様出てきた瞬間超加速を使った九兵衛に捕まってる。
ヤバい、九兵衛が挑発じゃなくてすぐに攻撃しようとしている。
「そうはいくか!」
「ぬぉ?!」
『シュウクン?!』
「今です美神さん!!」
一気にへばりついていた側面から屋根に飛び上がり、エルエル様を掴んでいた九兵衛の腕を捻り上げてその勢いで腹に蹴りを叩き込む。
エルエル様を抱えて少し九兵衛から離れた場所に着地。
「せーの!」
その勢いでつんのめった九兵衛の尻めがけて、美神さんが屋根に向かって突き上げた神通棍が突き刺さる。
「のおぉー!!」
「休ませるかよ!」
このまま放置すると怒った九兵衛が今度は美神さんを人質にしてしまう。
エルエル様を新幹線の屋根に降ろして、今度はたっぷり霊力が詰まった攻撃を九兵衛の顔面に叩き込んだ。
「八兵衛様!」
『よくやった!終わりだ九兵衛!!』
霊力が枯渇して倒れながらも叫んだ俺の声に応えて、待ってましたとばかりに八兵衛様の攻撃が九兵衛に迫る……?!
九兵衛が消えた。
「まだだ、まだ終わらんぞぉ!!」
「え?」
「ぐぇ?!」
再度現れた九兵衛は美神さんを掴んで怒りの表情で俺の真横に立っていた。
そして片足で俺の頭を踏む。痛い。
『き、貴様……!』
「どうやらこの小僧は霊力がなくなったらしいな。さて、改めて同じ状況になったが、今度こそ貴様に自分の無力さを味わわせてやろう」
九兵衛が改めて八兵衛に向かって勝ち誇った笑いをあげる。
ふと、その瞬間周りが暗くなる。
トンネルだ。
その瞬間、俺の意識は途絶えた。
<第三者目線>
「さて、これで終わりだ」
「きさまぁー!」
「悔しいか八兵衛!ざまーみっ?!貴様八兵衛はどうした?!」
「あ、すぐバレたか。でもな、もう手遅れみたいだぜ」
九兵衛の言葉を聞いてニヤリと悪い笑顔を見せる横島。
その瞬間、九兵衛の足元から強い力があふれる。
倒れていたシュウからだ。
『確かに終わりだ九兵衛。外道焼身霊波光線!!』
「ば、馬鹿なぁ!」
シュウがゼロ距離で九兵衛に向かって霊波光線を放つ。
霊波光線をまともに受けてふらついた九兵衛に向かって跳ね起きたシュウが追撃を叩き込む。
掌底で顎を叩き、仰け反った九兵衛の長い髪を掴んでそのまま新幹線の屋根に叩きつける。
それを蹴り上げ、少し浮いた九兵衛の身体に乱打を打ち込む。すべての攻撃に神通力が込められている。
「ぐっあっ!おっおっおっ……!!」
確実にダメージが溜まっていく九兵衛だったが、シュウが殴り飛ばした際に距離ができてしまう。
フラフラになりながらも、これで超加速に入れる、と体勢を整えようとした九兵衛だったが、シュウも振り返って美神とエルエルを見る。
『美神殿!エルエル殿!霊力を私に!』
「わかったわ!受け取って!」
「え?あ、あぁ……!」
シュウが二人から霊力を受け取り、同時にシュウと九兵衛が超加速に入る。
一瞬の後、そこにはプスプスと煙を上げながら倒れている九兵衛がいた。
「お……俺より速いやつなど……いるはずが……」
『悪に染まった貴様には負けん』
倒れる九兵衛を無傷で見下ろすシュウ。
そこに美神が近付く。
「八兵衛様、トンネルに入った瞬間に横島くんから抜けてシュウくんに取り付いてたのね」
『うむ、シュウクンと横島クンには本当に助けられた』
「わっはっは、一瞬で見破られましたけどね」
動けなくなった九兵衛を担ぎながら言うシュウIN八兵衛。
横島は笑いながらシュウに近づく。
そんな中、エルエルは少し複雑そうにシュウと横島を見ていた。
それから、駅に到着した面々。まだ八兵衛はシュウに憑依していた。
「ところで、シュウは?」
『憑依したタイミングで気絶したようだ。誰か、憑依を解くのでシュウクンの身体を』
「……私が」
『エルエル殿……。お願いしてよろしいかな』
「……フン」
八兵衛が憑依を解くと、シュウの身体が崩れるがそれを受け止めるエルエル。
そしてそのまま駅のベンチに座らせる。
「ではすまないが我々はこのまま神界に九兵衛を連れて行く必要があるのでここでお別れだ。みなさんには本当にお世話になった。シュウクンが起きたら私がよろしく言っていたと伝えてくれると嬉しい」
そこまで言って八兵衛は頭を下げていなくなった。
そして、エルエルも目をそらしながら、今回は褒めておこうとだけ言って消えたのだった。
最後、シュウ的にはいつの間にか終わってた感じです。
後日心眼から説明受けて凹んでます。