ただそこにある絶望   作:なめらかプリン丸

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第10話

~~~闘技場~~~

千冬「千秋、お前は一夏以上にISを使えん。だから、私が直々に特訓してやる。まずはISに馴れるところからだ。展開してみろ。」

 

使い方は全く分からなかったが、アインの事を考えた瞬間千秋は打鉄を展開出来た。

 

展開出来たが、千秋は歩くとこさえ出来なかった。

それもその筈、“しっかりと普通の人間と同じ様に両足”で歩く事になれていなかったからだ。

 

千冬「立て!そんなので一夏やオルコットと戦えると思っているのか!?」

 

千冬が激を飛ばすが、右足を出すことを忘れているのか歩行が出来なかった。

自分が普通では無い。そんな事すら今の千秋には理解できなかった。

 

アイン『あ~あ、こりゃあ先がおもいやられるな。だが、これでこそパーティーが楽しくなるってもんだぜ。』

 

千秋にしか聞こえない様に、アインザームカイトは呟いた。

 

そして1時間後、なんとか歩行する事が出来るようになったが、それでも足元はおぼついており傍目から見ても危なっかしかった。

 

千冬「では今から、私が攻撃をする。それを避けてみろ。」

 

千冬は木刀を構え、千秋を攻撃した。

元々痛みを受けることが常識だった千秋には、自己防衛という手段は考えもしなかった事なので、千冬の木刀を避けすらしなかった。

 

そんな千秋の行動を、よりイラつきに感じた千冬は特訓を忘れて千秋を木刀で滅多打ちにした。

 

ISで守られているとはいえ、ダメージが無いわけでは無く、千秋はその場に動かなくなってしまった。

 

千冬「さぁ立て!いつまで甘えてるつもりなんだ!!私はお前を教育しているんだ!!教育が終わるまで休む事は許さんぞ!」

 

無理やり千秋を起こしたが、慣れないISのせいなのかその場に気を失ってしまった。

 

そんな二人の光景を、一夏は影から見ていた。

 

一夏(千冬姉は昔から、千秋ばかりだ。わかってるけど、なんであいつなんだよ・・・。俺は唯一の家族なのに、あいつは他人じゃないか。)

 

いつの頃からか、一夏は千秋に対して嫉妬を感じていた。

千冬に構ってもらい、どんな形であれ相手にしてもらえる。

 

千冬に対する負い目も合わさり、一夏は自分の中にあるどす黒い感情を隠すことが出来なくなっていた。

 

そんな一夏の様子を、アインザームカイトは気がついていた。

 

アイン『フッ、これはおもしろいな。はぁ~待ち遠しいな。』

 

そんなこんなで、クラス代表戦の日がやって来た。

 

一夏「えっ!俺に専用機だって!?」

 

千冬「あぁ、束の傑作らしい。準備があるから、先ずはオルコットと千秋に戦ってもらう。」

 

千冬に名前を呼ばれた千秋は、状況がわかっていないのか首を傾げた。

 

千冬「おい千秋!さっさと展開して闘技場に迎え。」

 

千冬に言われ、千秋は打鉄を展開した。

そして闘技場へと向かっていった。

 

セシリア「あら?最初は、貴方ですか。専用機すら持たないゴミが相手だなんて。まぁ、精々準備運動程度には役立って下さい。」

 

千冬「ルールは、ISのシールドエネルギー『SE』が0になった方が敗北だ。正々堂々と闘ってくれ。では始め!!」

 

開始の合図と共にセシリアは、千秋に砲撃をした。

初心者以上にISを扱えない千秋が、避けれる訳もなくセシリアの攻撃をもろに受けた。

 

セシリア「まさか、動く事も出来ない程出来損ないですの!?これじゃあ、暇潰しにもなりませんわ。」

 

セシリアは余裕を見せてなのか、地上におり千冬の前にたった。

 

セシリア「さぁ、ハンデをあげます。攻撃をするのを許しますわ。」

 

だが、他人を傷つける事を知らない千秋には何をすれば良いのか分からなかった。

 

セシリア「本当にムカつきますわね。そちらがその気なら、容赦しませんわ。」

 

そう言ってセシリアは、ゼロ距離で千秋を攻撃した。

後方に吹き飛ばされた千秋だったが、この辺で終わらせようと考えたセシリアは攻撃の手を緩めなかった。

 

一夏の準備が終わり、一夏は何時でも出撃出来る状態になっていた。

そんな時に、ある事に千冬が気付いた。

 

千冬「おかしい。いくら束が千秋に渡したとは言え、SEが全く減っていない。これ以上に、何か別のゲージが溜まってきている。」

 

そしてセシリアの攻撃により、そのゲージがMAXになった瞬間、千秋の体が光だした。

その光が止むと、そこには真っ黒な何かが立っていた。

 

ISの様でISに見えない。まるで生物の様な見た目をした謎の物体。

それは周りを見渡すと首をならした。

そしてその生物は、自分の腹を擦りだした。

 

アイン「ふぅ、やっとか。長かったぜ。それにしても、腹が減った。」

 

そしてそれはセシリアを見ると、ヨダレを滴しだした。

 

アイン「おっ、良いね。旨そうじゃん。」

 

セシリア「な、何だかわかりませんが、これで終わりです!!」

 

セシリアはそれに砲撃をしたが、それは簡単に弾き飛ばした。

 

そしてそれは、一瞬の内にセシリアに詰め寄りセシリアの腹部を殴り付けた。

 

まるで直接殴られた様な痛みを覚えたセシリアは、その場に倒れ吐いてしまった。

 

千冬「!?いますぐ中止だ!!早く戻って来るんだ!」

 

アイン「うるせぇな。部外者は黙って見てろ。こんな程度でダウンか?」

 

それはセシリアの首を絞めながら、セシリアをつりあげた。

そしてセシリアの顔面を殴りながら高笑いをした。

 

気を失いかけているセシリアに、それは何かを注射した。

 

アイン「これで、気絶は出来なくなったな。さて、精々楽しませろよな?」

 

目の前で起きている状況に、持ち前の正義感からか一夏が乱入してきた。

 

アイン「おいおい、メインディシュは取っておきたいのに。」

 

一夏「今すぐセシリアから手を離せ!!」

 

アイン「やだね。」

 

そう言ってそれは、セシリアを地面に叩き付け顔面を踏みつけた。

そして力の限り蹴りあげた。

 

セシリアのISが解け、ボロボロになったセシリアを見て一夏は憤怒していた。

 

アイン「なんだよ?殺しては無いだろ?そんなに怒るなよ。こんな程度、遊びにすらならねぇぞ?」

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