~~~職員室~~~
山田「織斑先生、それは本気で言ってるんですか。」
職員室で山田は、千冬のデスクに両手をつきながら問い詰めていた。
千冬「あぁ、私は昔から下らない冗談を言う人間ではない。」
山田「ですが・・・はっきり言って私は反対です!いえ、私だけではありません!クラス中が、いえ学園中が反対します!」
山田「臨海学校に千秋くんもつれていくなんて、反対です!!」
確かに、これまでの千秋の行動を考えれば当然の発言である。
そこに千秋の意思の有無は関係なく、起こした事柄の規模は世界最悪と言っていい程のことだからである。
千冬「何が悪いと言うんだ?千秋はこの学園の生徒だ。ならば、臨海学校に参加する権利は当然あるだろう?」
山田「それは・・・それはそうですが。」
千冬は何を言ってるのだ?と言わんが表情をしていた。
山田「ですが、またこれまでの様な事になれば・・・。」
千冬「そんな事は絶対にありえない!!」
山田の言葉を遮るように、千冬は大声を上げた。
千冬「私がいれば、千秋は大丈夫だ!私が千秋を守ってやれるんだ!!唯一の家族である私がいれば、千秋が問題を起こすことなんてあり得ないんだ!!」
そう言って千冬は、机を強く叩き立ち上がった。
千冬「どいつもこいつも、千秋の事を理解していない。私の言うことをあいつは絶対に聞く。千秋は私に逆らえないんだ!
だから私がついてなければ。」
興奮している千冬を、山田は止めることが出来なかった。
そんな千冬の目は、明らかに異常であり見るからに通常の状態では無かった。
山田「お、落ち着いて下さい織斑先生。ですが、私達教員は心配を隠せないんです。なにせ、怪我をしているのが一夏くんや代表候補生ですから。」
千冬「わかっている。わかっているから、今度こそヘマはしない。私が必ず千秋を止めてみせる。」
そう言って、千冬は職員室から出ていった。
余りにも突然とした事過ぎたのか、だれも互いに顔を合わせるだけで言葉が出てこなかった。
職員室から出た千冬は、ゆっくりと自室へと歩いていた。
千冬「そうだ・・・。私が千秋を護るんだ。私こそ千秋を護れるんだ。
私だけが千秋の家族なんだ。私だけが千秋を理解することができるんだ。私だけが千秋を愛してるんだ。私だけが千秋に愛されてるんだ。」
千冬「私にはその資格がある。いや、私にしかその資格を持っていない。誰も私達の幸せを邪魔させない。誰にも・・・。束にも・・・。絶対にだ。私だけが唯一なんだ。」