ただそこにある絶望   作:なめらかプリン丸

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第24話

アインは、IS学園へ向かいながら千冬の携帯電話に着信をいれた。 

 

2コールがした後、知らない番号からの着信だったからか、恐る恐る電話に出る千冬を嘲笑うかの様に、アインは嬉しそうに笑っていた。

 

アイン「久し振りだな?俺の事覚えてるか?」

 

千冬「その声は!貴様、千秋は無事なのか!?」

 

アイン「なんだ覚えてんのかよ。お前の事だから、邪魔な千秋もろとも、忘れてるかと思ったよ。まぁ、今から近くの浜辺に来い。面白い物を見せてやるよ。」

 

と、一方的に言い終わると、そのまま電話を切ってしまった。

そしてその後、自分の座標を高度な暗号に変えて、束の研究所に送りつけた。

 

アイン「あいつの事だ。ものの数分で暗号を解いて場所を完璧に特定するだろうな。

だが、それだけの時間が有れば、全ての準備が整うな。」

 

アインはまるで、明日遠足を控えた子供の様に無邪気に笑っていた・・・。

 

電話を受けた千冬は、罠かもしれないその誘いに居てもたってもいられなくなっていた。

 

臨海学校の途中ではあるが、それでも千秋が近くにくる。

その事実だけで、頭が一杯になってしまった。

 

そして意を決して浜辺に行くことにした。

だが、その違和感がある挙動に気がついた一夏達の尾行にすら、気が付かない程、周りが見えていなかった。

 

近くの浜辺についた千冬は、急いで辺りを見回した。

もしかしたら、アインでは無くて千秋がいるかも知れない。

無に等しい可能性を信じていたのだ。

 

アイン「ん?なにをキョロキョロしてるんだ?もしかして、自分の欲望だけが、また叶うと思ってたのか?」

 

それを嘲笑うかの様に、アインが目の前に現れた。

 

千冬「欲望だと!?なにをふざけた事・・・」

 

全てを言い終わる前に、アインが千冬の言葉を止めた。

そして、千冬の後ろを指差した。

 

アイン「色々と楽しみたいが、先ずは前菜からたのしもうかな。

おい!ラウラ・ボーデヴィッヒ。出てこい!」

 

アインに名指しされ、千冬はまさかいるとは思わなかったのか、驚きを隠せなかった。

 

だが、アインの目的の人物では無く、出てきたのは一夏だった。

 

アイン「ほぅ。これはこれは。優しい一夏君は、友達の代わりに出てきたのは。」

 

アインは小馬鹿にするように言った。

 

一夏「お前がラウラになんの様があるのかは知らない。だが、お前みたいな化物に、ラウラを近付けさせない!」

 

一夏の発言に、アインは涙を拭う様な動きを見せた。

 

アイン「いや~。カッコいいね。自己犠牲。それでこそ、誰からも愛される人間の行動だよ。だが、それならなぜ、千秋はムクワレナイ!!」

 

いきなり口調が変わり、余りの雰囲気に一夏達は圧倒されていた。

 

アイン「おっと、すまない。お前と遊んでいてもいいんだが、それよりまずは、やるべき事をしなくちゃな。」

 

そう言うと、目の前からアインが消えてしまった。

そしてラウラの悲鳴が聞こえたかと思うと、ラウラの髪を掴んだアインが現れた。

 

そしてラウラを、浜辺の方へと投げ飛ばすと、軽い足取りでアインはラウラの方へと近づいていった。

 

アイン「お前は以前、千秋に向かって人形だのゴミだのと罵ったな。俺から言わせて貰えば、お前の誕生過程から考えれば、お前の方がお人形だろ?まぁ、その辺は別にいいや。」

 

そう言うとアインは、自分の右腕をショットガンへの変換させた。

そして自分の右目をえぐりだした。

 

するとその右目は、ショットガンの弾へと変わり、それを装填した。

 

アイン「お前が貶したこの可愛そうな千秋の、おぞましい千秋の全てを味わってみよろ?」

 

そう言って銃口をラウラにむけた。

一夏や千冬が急いで助けようと走り出したが、それを見てニッコリと笑うと躊躇い無くラウラを銃撃した。

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