ただそこにある絶望   作:なめらかプリン丸

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第4話

束からの電話に呼ばれ、千冬は束と一緒にボロアパートの前に来ていた。

 

千冬「突然会わせたい人がいるだなんて、お前に知り合いがいるなんて思わなかったぞ。

それにしても、そのリュックには何が入っているんだ?」

 

束「まぁまぁ、入ってからのお楽しみってやつだよ。それよりも早く入ろうよ。もうそろそろ、束さんも我慢が出来なくなってきてるんだ。」

 

そう言って束は、さっさとボロアパートのとある一室に向かって歩き始めた。

いまいち状況が掴めていない千冬は、困惑しながらも束について行くことにした。

 

扉の前に立った束は、いきなり拳銃を取り出した。

 

そして思い切り扉を蹴り飛ばした。

 

父親「なんだてめぇら!!何の真似・・・。」

 

束はいきなり、父親の両足に発砲した。

 

千冬「お、おい束!?何を。」

 

千冬の制止も聞かず、束は部屋の中に入っていき千秋の前に立った。

 

束「あぁ///あーくんだ。やっぱ、生でみるあーくんは最高だね。」

 

千冬「おい!!これはどう言う事なんだ!!それに、その子は誰なんだ!」

 

千冬の発言に、束は嬉しくもあり哀しくもある表情をして千秋に抱きついた。

 

束「本当に酷いよねちーちゃんは。あーくんの事を忘れるなんて。まぁ、あーくんに対する想いがそれっぽっちだって事だよね。うげ!!精液臭いよあーくん。まぁ、あれだけ犯されてれば、臭いも染み付くのんなのかね?」

 

状況がわからない千秋だったが、新しい客が来たのだと思い、束の靴を舐め始めた。

そんな千秋の行動を、束は恍惚とした表情で見ていた。

 

千冬「あーくんだと・・・?まさか、そいつは千秋なのか!?そんな・・・バカな!!」

 

千秋の見も心も変わり果てた姿を見て、千冬は顔を反らしていた。

 

父親「てめぇら、俺の商品になにする気だ!?」

 

父親がそう言うと、束はリュックを父親に投げ渡した。

リュックを開けると、中には大量の札束が入っていた。

 

束「そこに100億入ってる。文字通りあーくんは束さんが買わせて貰うよ?」

 

父親「まじか、こんだけありゃ・・・。あぁ、そんな中古品で良ければ売ってやるよ。」

 

束「ホント?じゃあ契約書にサインしてね。」

 

父親は束に言われるがまま、契約書にサインした。

 

束「これで、あーくんは束さんの所有物になったね。ちょっと待ってね。」

 

そう言って束は、ホワイトボードを取り出し何かを書き始めた。

そこには、『きょうからきみはわたしのものだよ。わかった?』と書かれていた。

 

それを見た千秋は、嬉しそうにニッコリと笑った。

 

束「じゃあこれで、お前は様済みだ。」

 

いきなりトーンが変わったかと思うと、そのまま束は父親を撃ち殺した。

 

千冬「おい!!お前・・・。」

 

束「何かなちーちゃん?束さんは当然の事をしただけだよ?さてと。」

 

束は千秋の首輪を外した。

そしてまたホワイトボードに何かを書いた。

 

『わたしはたばねっていうの。よろしくね。』

 

束が頭を撫でると、千秋は嬉しそうにうなずいた。

 

千冬「お前のその用意周到さから見て、ずっと私には言わずに千秋を監視していたのか!!」

 

束「言わずにも何も、忘れる程度しか想ってないのに言う必要ある?」

 

クスクスと笑う束に、千冬は怒りを抑えることが出来なかった。

 

それを見て、束はよりバカにするかの様に笑った。

 

束「本来なら、所有者である束さんが持って帰るのが当たり前だけど、こっちも色々と準備があるから。それが終わるまでは、ちーちゃんが管理しててね。あっ、あーくんの今の状態は、この紙に詳しく書いてあるから。」

 

束はそれだけ言うと、窓から出ていってしまった。

その時の束の眼には、ハイライトが無かった。

 

千冬「まさか、本当に千秋なのか?私が守ってあげられなかったばかりに、こんな酷い姿になってしまって。ふふっ、フフフ。なら、これからは私が本当に守ってやる。お前を苦しめるもの全てから。」

 

千冬「そして、あの束からな。」

 

千冬の瞳は、束と同じようにハイライトが無かった・・・。

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