魔法少女が好きだけど悪役になってしまったからあえて敵の幹部として愛でようと思う 作:天性悪徳令嬢
「マジックストライカー」という名前が本来なら正しいです。
それだと語感が悪いのでマギにしました。
「これは技だけじゃない、全てに共通する事なんだけどね。」
「ゴクリ」
「愛さ。」
最初は恥ずかしかったものの、愛を言ったあたりでスイッチが入ったのを確信した。
「何かを愛し、そして愛し尽くすことによって、それは想いとなって全ての原動力になる。愛があれば不可能も可能となり、全てを自分の力にできるんだ。私は魔法少女が好きだ。余計な言葉はいらない。ただ純粋に好きなんだ。だからこの技を再現出来た。そう、愛こそが全てなんだよ!』
全て言い切った事による達成感と魔法少女相手に熱演できたことに対する喜びを感じていると、
少女も乗ってきた。
「おお!つまりその愛?があればできるようになるんだな!よーし!早速特訓だ!ありがとな!オッサン!」
ストラちゃんの方はあんまりわかっていないようだったけど
ままそこはおいおいとわかって行くだろう。
魔法少女の数だけ魔法少女のストーリーがある。
感動を急ぐ必要は無いさ。
「じゃあ私はこれで失礼するよ。マギストライカーみたいにカッコよくなれるように頑張れよ?」
「ありがとな!オッサン!」
...さて。
予想外の収穫ができたので今日は祝杯を挙げよう。
折角だしS県限定ビールとおツマミで場所は...そうだな、地図アプリによればビジネスホテルが近いらしい。
それではこの近くのスーパーに...
突然、地面が揺れ 背後で大きな爆発が起こった。
「うおっと...これは!」
本人と出会った上に生の戦闘シーンも見れそうなので
不謹慎ながらも鼓動が高鳴るのを感じた。
場所は隣の商店街らしい。
さっきの公園から近い道は...大通りだが、そこは人通りが多い。
それにストラちゃんならおそらく裏道もいくつか知っているはず。
一瞬で脳内で複数のルートを構築し、
後は直感で決める。
余談だがこの直感が外れた事はまず無い。
愛とはこういう事を言うのだろう。
私のいる場所から近いのは、
商店街裏の小さな路地を曲がった辺りだろうか。
そこから行けるのは隣の塀だ!
私はいつの日か魔法少女を守る為に鍛えた脚でアーケードの壁を蹴り、
店の屋根を軽く越えた。
手袋をした手で壁を掴み、減速をしながら地面に着地。
それと同時に塀を一気に2つ飛び越え、体を低くして着地した。
結構ギリギリな距離だったけど時間が無いのだからしょうがない。
案の定塀の向こうの少し離れた辺りから少女が走る音が聞こえてくる。
「グリモワール!チェンジアップ!」
そう叫ぶと少女の体は光に包まれる。
魔法少女はそれぞれひとつずつ「グリモア」と呼ばれるアイテムを持っている。
その形は様々で、ボールペンだったり盾だったりするのだが
基本的にそのグリモアを使って変身や技の発動を行っている。
ストラちゃんの死角となる丁度良い位置に着地できたので
塀から軽く顔を出して私はその変身を見届ける事にした。
2020/9/5
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