フランの異世界召喚記   作:松雨

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昨日は投稿出来ませんでした。すみません。

今後の投稿時間について、7時~13時の間か17時~21時にしようと思います。それ以外か都合で投稿できそうにない日は活動報告にてお知らせします。


第3章 カーテンド王国 ルービエ編
フラン、大会会場の警備に行く


「遂にこの日が来たね! ジェノ、シルフィオ!」

「はい。この1週間ありがとうございました。俺もシルフィオさんも見違える程に強くなったと思います」

「確かに強力な必殺技を1つ、ジェノ君と私は得ましたし。それに通常弾幕自体もかなり強いですから」

 

 まだ日が昇りきらない朝早い時間、最後の調整を終えたジェノとシルフィオと共に私たちは依頼達成の報告をする為、ギルドに居た。

 あと7時間程すれば、王国中の参加している90校近い学園がひしめき合う3日間の魔法大会が始まる。あれだけ弾幕を扱えるようになった上スペルカードと言う必殺技も得ることが出来たのだから、きっと2人がオウラン学園を勝利に導いてくれるだろう。

 

「「ありがとうございました!」」

「うん。頑張って! 時間が来たら見に行くから」

 

 そうして、依頼達成の旨を伝える為の紙にジェノのサインをもらって提出、報酬の銀貨9枚をもらってギルドを後にしようとしたら……

 

「あの、フランさんとミアさん。実は、その大会が開催される闘技場の警備をする警備隊の人員補充依頼があるのですが、もし良ければ受けて頂けませんか?」

 

 ギルドの受付の人が、依頼を受けてくれないかと私たちを呼び止めてきた。警備隊の人が足りないのだろうが、重要な大会なのであれば補欠を用意しておく等、何か対策をしておくべきではないのだろうかと思った。急に体調不良とかの理由で欠員が出た可能性もあるから一概には言えないだろうけど。

 仮に依頼を受けたとして、2人の出る試合が観に行けなかったら何か嫌だなぁと思ったので、疑問に思った事を聞いてみる。

 

「じゃあ1つ聞きたいんだけど、依頼を受けたとして2人の出る試合だけ見に行く事は出来ない?」

「うーん……ちょっと待っていて下さい。今ちょうど警備隊の隊長が居るので聞いてみますね。えっと、その2人の名前と通ってる学園は……」

「ジェノとシルフィオ、オウラン学園に通ってる」

「分かりました」

 

 そう言うと受付の人は奥に消えていった。少し時間が経って戻ってくると、私たちにこう告げる。

 

「聞いてきました。その2人の出る試合だけなら良いとの事です。オウラン学園は3強と呼ばれる学園のうちの1つなので、見る回数も少ないからだそうで」

「なるほど、分かりました」

 

 取り敢えず、2人の出る試合だけなら観に行くことが出来るようで良かった。

 

「それでは受けて頂けると言う事でよろしいですか?」

「まあね」

「ありがとうございます。急ですけど、あと30分程で荷馬車がギルド前に到着するのでそれに乗り込んで隣国との国境の町『ルービエ』まで行きます。距離も結構あるので今から出発しないと時間がギリギリなんですよね」

 

 そう。国境の町『ルービエ』までは距離がかなりあるから、当日はまだ日が昇りきらないほどの早朝に学園まで迎えに来る送迎用荷馬車に乗って行く必要がある事を、5日間の擬似弾幕ごっこ中にジェノから聞いたので、特に驚くこともなかった。

 

 宿から出る時も支払いは既に済ませてあるので、特に準備をするような事はなかったので、ギルドの入口でのんびり日傘を差しながら荷馬車が来るのを待つ。

 30分後、普通の奴よりも一回り大きな奴迎えが来たのでミアと共に乗り込むと中には15人、同じ依頼を受けたであろう冒険者たちが乗っていた。

 

 これから一緒に依頼をこなすことになる人たちだ。挨拶くらいはしておかなければと思ったので言葉を出そうとした時、1人が私たちを見てこう言った。

 

「あ、もうこの依頼楽勝じゃね?」

「え? どういう……ああ、なるほど」

「紅魔の少女と蒼銀の天使!? 予想外の大戦力来た――!」

 

 彼の言葉を皮切りに、荷馬車の中が大いに盛り上がった。あまり期待されても、たった2人に警備出来る範囲などたかが知れているので困る。

 

 そんな感じのテンションで盛り上がりながら荷馬車に揺られている際に、特時折Dランクの魔物の襲撃があったものの、元々警備の為に無作為に集められた腕の立つ者たちの敵ではなく、まるでお掃除をするかのように排除されていったので私の出番はなかった。

 

 そんなこんなで5時間後、やっと国境の町ルービエに到着した。

 冒険者の人に聞いたら、隣国『ノストライト皇国』と巨大な城壁を隔てている町で双方共に仲が良く、商人たちが行き交う町で経済的にも政治的にも重要だとのこと。

 

「あれが今日大会が開催される巨大闘技場?」

「そうだ。各学園の選手やその親・親戚・友達、大会に興味のあるこの辺りの住民たちとかが沢山来て、確か1万人強だったな。毎年そのくらい来るぞ」

 

 それを聞いた私は驚いた。今の今まで1万人もの人間が集まる場所など行ったことがないからだ。せいぜい経験した集まりと言えば、宴会とか人里のお祭り位なものだったし。

 

「そういえばさ~。今年はどこが優勝するんだろうね」

「3強の学園のどれかだろ」

「いや、最近建てられたヴァルシア学園って所も有力候補らしいぞ」

「へ~。そうなんだ」

 

 魔法大会の優勝校予想を皆でしていると、荷馬車が止まった。どうやら巨大闘技場に着いたようだ。

 

「さて、これから仕事の説明を始めよう。と言ってもやることは簡単、闘技場内外を見回って何かあれば対処するだけだ。強盗や窃盗犯などの犯罪者を見つけたら対処できるようならして、無理ならひとまず俺たち精鋭が居る小さな小屋まで来てくれ。最悪町の警備兵士を呼んでくるからな」

 

 つまり、会場とその周辺をウロウロしていれば良いと言う事らしい。かなり自由度が高い仕事のようだ。

 開催まで1時間を切った頃、会場の門が開いたと同時に警備の仕事が始まった。

 

 地図を見ながら私とミアはまず入口周辺から闘技場の外側を時計回りに見て回った。

 

 迷子の子供を警備隊長の居る小屋まで連れていったり、人波に巻き込まれて怪我をした人をミアの回復魔法で治して歩いたり、他人や私に絡んでくる迷惑な人を制圧・連行したり、それなりにやることはあった。

 

 そうして大会が始まって30分位経った頃、すれ違った人が言っていたとある言葉に私は驚いた。

 

「おいおい、オウラン学園の奴らヤバイんじゃないか今年。たった1人に3人倒されたぞ」

「残り2人、大丈夫か?」

 

(早速ピンチみたいだね……)

 

 残り2人と言う事はジェノとシルフィオの事だろう。それにしても、たった1人で3人も倒すとは、相手はどれだけの精鋭なのだろうか。

 

 隊長の待つ小屋に試合を観に行くことを報告した後、闘技場の観客席に向かった。

 




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