遊戯王GX~とある少年の転生記   作:0・The Fool

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感想いただきました、千~葉様並びにこのお話を読んでくださる皆様ありがとうございます。

今回一部少々過激なシーンがございます。お気を付け願います。


デュエル19 遊戯デッキ

「ハイ。皆。」

 

 俺はマナ、雪乃、明日香、麗華に俺手作りの弁当を渡した。

 

「どうしたの?」

 

「いつも世話になっている礼で作って見たけど、どうかな?」

 

 

 

 見晴らしのいい所まで来て、ビニールシートを敷いてその上に弁当箱を並べた。その中に敷き詰められた料理を4人が食べているのだか、

 

「うん♪ 一の料理って、美味しいよね♪」

 

 と嬉々と俺の弁当を平らげているのはマナだけで後の3人は気難しい表情で俺の弁当を見つめていた。その箸も進んでいる様子を見せない。

 

「悪い。3人には口に合わなかったか?」

 

「ううん。すごく、美味しいわよ。」

 

「ただ………。」

 

「だからこそ、落ち込むと言うべきでしょうか?」

 

??? 良くわからないが、乙女心というものもなかなか複雑らしい。

 

「そういえば、一は知ってる? 明日、武藤遊戯さんのデッキが公開されるって話?」

 

 そういえば、そんな話もあったな。

 

「デッキの公開の整理券が配られるのって今日の放課後なんだけど、」

 

『もし、手に入ったら、一緒に見に行きませんか?』

 

 マナを除く3人が同時に言うのだが。

 

「悪い。却下。遊戯とデュエル出来るなら、行ってたけどさ、デッキを見れるだけじゃあ………。」

 

「そうですが。残念です。」

 

 俺の答えに寂しそうにシュンとする麗華。なんか申し訳ない気分に。

 

「悪いな。それに………。」

 

「ちょっと、待ちなさい。あなたひょっとして遊戯さんに会ったことがあるんじゃないかしら?」

 

 俺の言葉を遮って雪乃が問いかける。

 

「あるよ。デュエルしたことだってあるし。」

 

 その答えに麗華と明日香が硬直している。

 

「な、なんで一と遊戯さんがデュエルしたことがあるの?」

 

「ペガサス会長が俺の養父でその縁でデュエルさせてもらったんた。」

 

 その答えにマナ以外の皆がすごくビックリしていた。

 

「あ、それじゃあ、私に料理を教えてくれないかしら?」

 

 代案を思いついたよつに雪乃が言い出した。

 

「別に良いけど。」

 

「(ウフフ♪ 二人きりで一に手取り足取りで料理を教えてもらうのも良いわね♪)じゃあ、明日は休日だし泊まり込みで教えてもらいたいわ♪」

 

 かなり不味くないか?ただでさえ、俺と雪乃達が婚約している等と言うデマが流れている所にお泊まり何てしてみろ。どんな誤解をかきたてられるか想像するのさえ怖いんだけど。そう反論するより早く、

 

「じゃあ、私にも料理を教えてもらいたいわ。」

 

「わ、私にも教えてください!」

 

 何故か泊まり込みで料理教室が決定している上、明日香と麗華も参加が決定してしまった。

 

「それで、悪いんだけど一。私と麗華はあなたの部屋でやりたいことがあるからカギを借りていい?」

 

 良くはわからないが明日香にカギを貸してこの場は解散になった。

 

 ○ ○ ○

 

「結局なんだろな? 明日香達がやりたい事って?」

 

「さぁ。わからないわね。放課後の配布の時は普通に参加していたからそれほど手間のかかる事じゃないと思うけど。」

 

「わからないよね?」

 

 俺の呟きに雪乃もマナも首をかしげていた。その間に俺の部屋についたのでノックしてから中にいるはずの二人に声をかけた。

 

「明日香? 麗華? 入るよ?」

 

 そう言って、中に入る俺達を出迎えた二人の格好を見て俺は盛大に鼻血を噴いてしまった。エプロン1枚きり。分かりやすく言うと裸エプロンだ。スタイルの良い二人がやると凶悪に似合う。

「裸エプロンなんてやるわね。明日香と麗華?負けてられないわ。浴室を借りるわね?」

 

「私も着替えるね?」

 

 雪乃とマナはエプロン片手に浴室へ向かう。マズイ! 非常にマズイ! こんなのを須藤に知られてみろ!間違いなく異端審問とやらを仕掛けるに決まっている。

 

「あのな、雪乃。マナ。」

 

「何かしら?」

 

 俺の言葉に可愛らしく首を傾げる。

 

「そんな格好は風邪をひく上に恋人の前ですべきだ、と一は一で至極全うな正論で………。」

 

 パタン。ガチャ。

 

「二人に止めて欲しいとお願いしてみたり………?」

 

 いつの間にか、二人がいなくなっている。

 

「あ、あれ? 雪乃とマナは?」

 

「二人なら浴室に行きましたよ?」

 

 慌てて、ドアノブを回すが、内側からカギをかけられたらしい。

 

「NOOOOOOOOOOOO!!!!」

 

 思わずペガサスばりのオーバーリアクションで叫んでしまった。

 少ししてマナと雪乃が出てきた。素肌の上にエプロンかけた格好で。男としてはうれしい。この格好は好きだし。だか、何故だろうすごく嬉しくない。こんな状況を誰かに見られでもしてみろ。確実に誤解されるじゃないか。まったく皆。何で俺をからかう「入るぞ。斎藤。」のが大好きなんだ………か………?

 

「斎藤今から、遊戯さんのデッキを見にい…か…ない…か………?」

 

 ヤバイ名前も知らないラー・イエローの生徒が俺達を見て固まった。マズイ!完璧に誤解している!

 

「あ、あのさこの事だけどさ、」

 

 俺が言い終えるよりも前にその人は任せろとばかりにグッと親指を立てた。頼りになるな。

 

「RRR団、団長須藤か! こちら、RRR団イエロー支部長の三沢大地だ!」

 

 ならねえよ! 畜生!

 

「須藤! 斎藤一が「言わせるか!」グェッ!!」

 

 三沢が何かを言うより早く彼の首を閉めて落とした。

 

「どうした! 三沢支部長! 応答せよ!」

 

 焦る須藤だが、このまま通話を切れば「大した事じゃないわ。三沢のボウヤは私が裸エプロンで一の部屋にいたことにビックリしただけよ?」OKだ。後で詰め寄られたとしても誤魔化せばよし。じゃあ、早速通話を?何故か通話が切られていた。まぁ、いいか。須藤は何も知らないはずだし。

そう思って料理教室を始めたのだが、

 

「異端者斎藤一!」

 

 そう叫ぶ赤フード達。しっかりカギをかけたのだがピッキングかなにかで開けられたらしい。

 

「これより異端者斎藤一の処刑を開始する!」

 

 その叫びに窓から飛び降りる。どうやら、その行動は読まれていたらしく、赤フードが立ちふさがる。それもうまくすり抜けて包囲網の外に逃げる俺とその追跡者。畜生!俺がいったい何をした!というかこっちは被害者だぞ!畜生!

 

「不幸っだーーー!!!!」

 

 俺の叫びが夜の虚空《空》に虚しく響き渡った。

 

 

 

SIDE ???

 

 俺はたった今手に入れたデッキを見て興奮していた。このデッキはデュエルキングとも言われている武藤遊戯のデッキだ。これを手に入れた以上誰にも負けない!

 

「俺は最強なんだ!カイザーよりも!」

 

 しかし、次の瞬間、

 

「うるっせぇぇ!!!!」

 

 俺と同じラー・イエローの生徒が飛び込んで男の急所に蹴りをかましてくれた。激痛に耐えながら、潰れてないことを必死に祈っていた。

 

 

 

SIDE 一

 

 俺はバカ笑いしていた男に蹴りをかまして怒鳴った。

 

「てめえがバカ笑いしていたおかげで俺が見つかったらどう責任とってくれるんだ!」

 

「イヤ、あの、すみません。」

 

 俺の叫びにラー・イエローの生徒が謝罪した。

 

「お前神楽坂じゃん。」

 

高い記憶力のせいで作るデッキが誰かのコピーデッキになってしまい伸び悩んでいる生徒だ。そして、そのそばにはブラックマジシャンやブラックマジシャンガールのカード、その他にも遊戯が使っているカードが散らばっている。ということは原作通りデッキを盗んできたらしいな。

 

「神楽坂。お前そのデッキ。」

 

「ふ。バレては仕方ない。その通り、俺は展示場に置いてあった武藤遊戯のデッキを手に入れた!」

 

「そのデッキをこちらに渡せ。これは立派な窃盗だ。」

 

「断る!コレで最強になれるんだ!」

 

「人のデッキを盗んだだけで最強か。随分安い最強なんだな。」

 

 俺はそう言って、デュエルディスクにデッキをセットする。オートシャッフル機能によりデッキがシャッフルされる。

 

「なら、俺とデュエルしてもらうぞ! 最強のデュエルキングのデッキを特に味わえ!」

 

(マナ!カードに戻って待機してて!)

 

 俺の思念()にマナがデッキに戻って来た気がする。

 

決闘(デュエル)!!』

 

『対戦相手の ターン です。』

 

「俺のターン! ドロー! 手札から融合を発動! 幻獣王ガゼルとバフォメットを融合して、有翼幻獣キマイラを融合召喚!ターンエンド!」

 

偽キングライフ4000

手札3枚

 

有翼幻獣キマイラATK2100

 

「俺のターン! ドロー! 俺はカードを1枚セットする! そして、ヂェミナイエルフを召喚! バトルフェイズ!ヂェミナイエルフでキマイラを攻撃! その瞬間、速攻魔法突進を起動! ヂェミナイエルフの攻撃力をエンドフェイズまで700アップされる!」

 

 キマイラが反撃しようとするが、その前にヂェミナイエルフの突進で破壊された。(神楽坂4000-1900-700+2100=3500)

 

「効果でバフォメットを守備表示で召喚!」

 

「カードを1枚セットしてターンエンド!」

 

偽キングライフ3500

手札3枚

 

バフォメットDEF

ヂェミナイエルフATK1900

伏せ2枚

一ライフ4000手札2枚

 

「俺のターン! ドロー!手札から死者転生を発動! 手札1枚を墓地に送って墓地にいる幻獣王ガゼルを手札に加えて守備表示で召喚! カードをセットしてターンエンド!」

 

 

偽キングライフ3500

手札1枚

伏せ1枚

バフォメットDEF 幻獣王ガゼルDEF

ヂェミナイエルフATK1900

伏せ2枚

一ライフ4000手札2枚

 

「俺のターン! ドロー! 天使の施しを起動! 3枚ドローして2枚捨てる! そして、ヂェミナイエルフを攻撃表示で召喚!」

 

「かかったな! 罠カード黒魔族復活の棺を発動! 相手のモンスターが召喚された時、そのモンスターと自分フィールドのカードを生け贄に捧げ墓地より我が最強の僕を召喚!」

 

 2体目のヂェミナイエルフと幻獣王ガゼルは棺に吸い込まれた。

 

「やっぱり、死者転生の時にコストで捨ててたんだな?」

 

「その通りだ!! 出でよブラック…マジシャン………?」

 

 棺の中から現れたマハードは俺の場にいる棺に吸い込まれた。マハードはそれを安堵の表情で受け入れた。

 

「神楽坂が場にブラックマジシャンを召喚した時、俺も黒魔族復活の棺を起動させたんだ。効果によりブラックマジシャンとヂェミナイエルフを生け贄に俺も魔法使いを召喚!」

 

「だ、だが、お前の墓地にはヂェミナイエルフしかいないはずだ!」

 

 何言ってるんだか同じことしたのにさ。

 

「天使の施しを起動した時に捨ててたんだ。来い! ブラックマジシャンガール!」

 

 俺の場にイラスト通りの可愛らしい服を来たマナが現れる。

 

「ウフッ♪」

 

 マナがウィンクすりと神楽坂は驚愕しながらも頬を赤く染めた。

 

「手札から賢者の宝石を起動! 効果により2体目のブラックマジシャンを特殊召喚! さらに早すぎた埋葬を起動!ライフコスト800支いヂェミナイエルフを攻撃表示で召喚! 最後に千本ナイフを起動! 効果によりバフォメットを破壊する!」

 

 マハードが投げたナイフが千本に分裂してバフォメットを破壊した。

 

「ッ!!な、何でブラックマジシャンガールの攻撃力が300アップしているんだ?」

 

 デュエルディスクで攻撃力を確認したのか神楽坂は驚きの声を上げた。

 

「天使の施しの時にブラックマジシャンガールといっしょに1枚目のブラックマジシャンを捨てていたんだ。バトルフェイズ!ブラックマジシャンでダイレクトアタック!ブラックマジック!」

 

「ダメージ計算時にクリボーを捨ててダメージを0にする。」

 

 神楽坂が捨てたクリボーがダメージを無効にした。

 

「残りの2体でダイレクトアタック! ブラック・バーニング!」

 

 残りの2体の攻撃が神楽坂のライフを0にした。

 

「クソォ! 俺は何故勝てない! 最強のデュエルキングのデッキを手に入れてさえ!」

 

「当たり前だ。デッキは自分があれを入れるべきかこれを入れるべきか苦心して作るものだ。人から盗んだデッキじゃ答えてくれないよ。」

 

「ではどうすれば良いんだ!コピーデッキになってしまう俺ではどうすれば良いんだ!」

 

「コピーデッキだとしても、そのデッキを回してみて気づいたことはあるはずだ。それを軸にデッキを改造するのもありだぞ?」

 

「出来るのか? 俺に?」

 

 俯いたまま神楽坂が問いかける。

 

「やれるやれないじゃなくやって見せるだろ?」 

 

 神楽坂の問いに俺はそう返す。そこに

 

パチパチ

 

「え?」

 

 拍手の音が聞こえたので見てみたらカイザーが拍手していた。

 

「見事だった。武藤遊戯のデッキが盗まれたと聞いて探していたのだが、見つけて止めようかと思ったのだが、見事なデュエルだったのでな。」

 

 それで放置して良いのか?それより、

 

「アンタは丸藤亮で良いんだよな?」

 

「そういえば、お互いに自己紹介はまだだったな。丸藤亮だ。弟が世話になっている。」

 

「いえ。こちらも弟さんにはご迷惑をかけてます。それよりデュエルのことは内緒にしていただけると幸いなんですけど。」

 

「なるほど。知られたとき寄越せとうるさい輩も出てくるわけか。」

 

 さすが、カイザー。話が早くて助かる。

 

「だが、遅いようだ。」

 

 その言葉に辺りを見回すと、デュエルアカデミアの生徒先生全員がそこにいた。

 

「神楽坂君。窃盗は良くないですがあそこまでデッキを回せた事を、評して多目に見ましょう。」

 

「無理だな。」

 

 鮫島校長の発言を却下すると鮫島校長は不思議そうに問いかける。

 

「俺一人が知っているなら、誤魔化すのも出来たが、これだけ大勢に知られたんだ。それを処罰なしに済ますとデュエルアカデミアはデュエルの実力さえあれば犯罪も許される。そんな風に誤解されたら、デュエルアカデミアの為にならないし、神楽坂の為にもならない。ここは厳しい目で公平に裁くべきです。ですが、」

 

 俺はそこで一旦言葉を切って笑みを浮かべた。

 

「初犯ですし、神楽坂は反省もしてます。何より、デュエルアカデミアの生徒全員が軽い罰になることを望んでます。デュエルアカデミアの先生としてはその声も無視できないでしょう?」

 

「わかりました。でしたら正式な処罰が決まるまでラー・イエローの寮に謹慎しててください。」

 

「それで、斎藤一。」

 

 須藤はコチラに視線を向けた。なんかイヤな予感がする。

 

「ブラマジガールを寄越せ!!」

 

 その言葉に慌てて、駆け出した。

 

「冗談じゃない! ブラックマジシャンガールは俺のだ!誰かやるか!」

 

 俺の叫びに何故かマナはうっすらっ頬を赤く染めた。風邪かな? ほんとに大変だな? そんなことを考えながらの鬼ごっこは明日の朝まで続き、授業を爆睡して先生に怒られてしまった。………不幸だ。

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