「斎藤?ちょっといいか?」
マナ達と自室で料理教室を開いていたのだが、ノックされ神楽坂が入って来た。
「神楽坂。処罰はどうなった?」
「それなんだが、制裁デュエルをして、その内容で決めることになった。ただし、今あるデッキではなく新しくデッキを作り、それでデュエルをするんだって。
まぁ、そう言う訳でデッキを作っていたんだけど、必要なカードが無くてな。持ってないか聞きに来たんだ。」
「なら、入ってくれないか?」
俺がそう促すと神楽坂はおずおずと入ってきた。
「んで、神楽坂。どんなカードが欲しいんだ?」
「マジカルシルクハットなんだが、無いかな?コレをこれに置き換えてみると面白い事になりそうでな。」
「あぁ。そう言う事かなら、これもデッキに投入してみるか?かなり面白そうになるんだが?」
俺が差し出したカードを見て、神楽坂はなるほどと小さく呟いていた。
「このデッキを使うなら断然こっちの方がよさそうだ。」
そうやってあれを入れてをしているうちに神楽坂とマナ達が同時に言った。
「完成!俺のデッキ!」
「神楽坂君。ご飯作ってみたけど、一緒に食べる?」
その言葉に神楽坂は恥ずかしそうに頷いた。
「あ、あの、一君。私の作った料理はどうでしょうか?」
麗華の言葉に肉じゃがを口に運ぶ。
「うん♪美味しい。これならいい奥さんになりね。」
俺の答えに麗華は顔を紅くしながら問いかける。
「ホント。ホント。結婚式には呼んでくれ。」
俺の言葉に麗華は隅っこで暗いオーラを纏って部屋の隅っこでのの字を書いていた。良くはわかないが、乙女心も中々に複雑らしい。
「はい♪一♪あ〜ん♪」
雪乃は自分が作った料理を箸で取り、俺に差し出す。
「イヤ、雪乃。自分で食べれるから大丈夫だ。」
「ハイ♪一♪ア〜ン♪」
俺の抵抗に耳を貸すつもりはないらしい。
俺の言葉を無視してつき出される箸にやむなく口を開いた。
「はい♪あなた♪ア〜ン♪」
まったく。どうして雪乃は人をからかうのが大好きなんだろうか?こうなったらからかい返してやる。
そう思いながら料理をよく噛んでいく。そして、
「キャッ!んぅ!」
雪乃の手を取り、可愛らしい唇を塞ぐ。その舌に噛み砕いた料理を塗りつけると雪乃はコクコクと喉を鳴らしている。
唇を離すと雪乃は恥ずかしそうに俯いていた。俺も恥ずかしいが、だがこれでからかわれる人の気持ちも
トントン
「?ん?んぷ!」
肩を叩かれたので振り向いたら、マナが俺がやったことをやって来た。
「………。も、ダメ。限界………。」
神楽坂はそう言って、砂糖を吐いて倒れた。
SIDE 神楽坂
俺は制裁デュエルの対戦相手を待っていた。そして、やって来た対戦相手を見て、今まで以上に気を引き締めて挑まなければいけない気になった。何故なら対戦相手は、
「貴様か?神楽坂は?」
白い袖無しのコートを来た人はどこが見下ろしたような自然で俺を見ていた。
「俺の生涯最大のライバル武藤遊戯のデッキを盗むなど許せん!貴様を倒して重い罪を味合わせてくれる!」
そう。相手は海馬瀬戸。武藤遊戯さんに勝るとも劣らぬデュエリストだからだ。
『
『神楽坂の ターン です。』
デュエルの開始と共にデュエルディスクが俺の先攻を決定した。
「俺のターン!ドロー!」
相手は伝説の青眼使い。ここは一旦様子を見るべきか。
「モンスターをセットしてターンエンド!」
神楽坂ライフ4000 手札5枚
伏せモンスター
「フン!俺のターン!ドロー!伝説を見せてやろう!手札から古のルールを発動!手札青眼を特殊召喚!さらにブラットブォルスを召喚!バトルフェイズ!ブラットブォルスでその伏せモンスターを攻撃!」
伏せモンスターはアンティークギアソルジャー抵抗すら出来ずに破壊された。
「そして、青眼でダイレクトアタック!
「ウワァァァ!!!!」
青眼が放つ閃光の直撃を受け俺のライフは大きく減少した。
「ターンエンド!」
神楽坂ライフ1000 手札5枚
青眼の白龍ATK3000 ブラットブォルスATK1900
海馬ライフ4000 手札3枚
「俺のターン………。」
宣言してドローしようとするがカードを引こうとする手は震えていた。俺自身が怯えてデュエリストの闘志が消えかけているからなのだろうか?
「神楽坂!」
そんななか、斎藤が大きく声を上げた。
「自分が苦心して作ったデッキを信じるんだ!」
!!今のエールは聞いたよ。
「ドロー!強欲な壺を発動!2枚ドロー!
神楽坂ライフ1000 手札5枚
伏せ2枚
伏せモンスター0枚
青眼の白龍ATK3000 ブラットブォルスATK1900
海馬ライフ4000 手札3枚
「俺のターン!ドロー!瞳に力が戻ったようだな。我が最強の僕を見せてやろう!手札より融合を発動!手札と場の青眼の白龍を3体融合して
場に現れた3っつの頭を持つ青眼が勇ましく咆哮した。
「バトルフェイズ!ブラットブォルスで伏せモンスターを攻撃!」
ブラットブォルスで攻撃しようとした瞬間、俺の場に3つのシルクハットが現れた。
「罠カードマジカルシルクハットを発動!効果によりデッキから2枚の魔法か罠カードを選び場のカードと混ぜてセットする!」
「小賢しい!一番右のカードを攻撃!」
ブラットブォルスは右側シルクハットを破壊した。マジカルシルクハットの中から現れたカードを見て、海馬さんはビックリした。
「な!何!そのカードは!」
「このカードは
「バカな!アンティーク・ギアのほとんどには特殊召喚出来ない制約があるはずだ!」
「その通りだ!その例外のモンスター
「ならば、青眼の究極龍で
「くらうか!リバースカードオープン!攻撃の無力化!攻撃を無効にしてバトルフェイズを強制終了する!」
青眼の究極龍が放つ3つの閃光は時空の渦が飲み込んでしまった。
「そして、バトルフェイズが終了した事により、もう1枚の
「しぶとい奴だ!1枚セットしてターンエンド!」
神楽坂ライフ1000 手札5枚
伏せモンスター アンティークギアガジェルドラゴン×2ATK3000
青眼の究極龍ATK4500 ブラットブォルスATK1900
海馬ライフ4000 手札3枚
「俺のターン!ドロー!テラフォーミングを発動
来い!
さらに大嵐を発動!全ての魔法、罠を破壊する!」
場に荒れ狂う突風が場にある全ての魔法も罠も破壊してしまった。俺の
「
「………。」
この状況を見ても顔色を変えない所を見るとアレがあるな?
「マジカル・シルクハットをどう使うつもりなんだ?」
「あぁ。黄金の邪神像とセットで使うつもりなんだ。」
「………なるほど。マジカル・シルクハットの『バトルフェイズの終了時に強制破壊効果』を逆手に取る気か。思い付かなかったな。」
俺の言葉をしばし黙考し呟いていた。そして、カードを漁り歯車街《ギア・タウン》を取り出した。
「だったらこっちも使ってみろ。黄金の邪神像は戦闘破壊には対応出来ないが、こっちは破壊された時が条件だから戦闘も使えるはずだ。」
「なるほど、こっちの方が使えそうだな。貰って良いのか?」
「構わないよ。そうそう。相手がどんなデッキを使うかわからないが、光属性の場合、この天使には気をつけろ。」
そう言って、差し出したカード効果は恐ろしいものだった。
「確かに、怖いな。でも、こんな効果をどうかわせばいい?」
「相手が持っているのなら、タイミングを待って相手より先にコレを使え。」
「バトルフェイズ!
「迎え撃て!アルティメット・バースト!」
巨大化を受けて大きくなった機械竜と3つの頭を持つ龍が閃光を放とうとする。
「「手札からリミッター解除の(オネストを捨てて)効果発動!」」
ッ!!同時にカードが発動された!
「相手がオネストを使って来たなら、先にリミッター解除を使え。」
「リミッター解除?使っても、攻撃力が倍加するだけで意味ないんじゃ?むしろオネストはその攻撃力分までアップするはずじゃないのか?」
俺の問いに斎藤は静かに首を横にふった。
「確かに、攻撃宣言時に使われたならそうなる。だがタイミングはダメージステップ。」
それは、オネストが使えるタイミングだ。
「先に使えばチェーンの逆順処理で後から起動したオネストによって攻撃力がアップするが、その後にリミッター解除の効果が処理される。」
リミッター解除されより強力になった閃光と天使の羽が生えて強力になった閃光がぶつかり合う。頼む!俺はまだこの学校で皆と一緒に学びたいんだ!
そして、
「残りのモンスターでダイレクトアタック!」
古代の機械達はリミットを解除され崩壊していく中で攻撃をする。(海馬ライフ2500-2×3000×3=-15500)
ソリッドビジョンが消えるとみんなが沈黙していた。勿論俺もだ。そして、周りが騒がしくなっていく。そんな中、
パチパチ
と斎藤とカイザーが拍手する。そして、皆が惜しみ無い拍手してくれた。
そうして、制裁デュエルが終了した。因みに俺の処罰は1週間の寮謹慎並びに10枚のレポート提出だった。
今回のデュエルの終盤は演出を優先している都合上ややこしいことになっていると思いますので簡単な解説を。
神楽坂のフィールドには巨大化の影響下で攻撃力が6000となっているアンティーク・ギアガジェルドラゴン、海馬のフィールドにはもともとの攻撃力が4500のブルーアイズアルティメットドラゴンがいます。
そして攻撃宣言時、優先権でリミッター解除を先に発動させ、逆にオネストがあとから発動されました。チェーンの逆順処理でオネストの効果が後から処理され、攻撃力が4500にアンティーク・ギアガジェルドラゴンの6000が加算され10500にそして、アンティーク・ギアガジェルドラゴンはリミッター解除の効果で攻撃力が倍加12000になり差引1500が海馬のライフから引かれたという次第です。
あとがきまで目を通していただけたら感謝です。