遊戯王GX~とある少年の転生記   作:0・The Fool

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このお話を読んでくださる皆様ありがとうございます。


デュエル33 そして、

「………ここは?」

 

 俺は目の前にそびえ立つでかい建物を見上げていた。俺はこの建物に見覚えがある。

 

「………ひょっとして、冥界か?………そばに翼がいないところを見ると、アイツは向こうにいるんだろう。」

 

 あの時の記憶が確かなら、D・Sから元に戻ったはず。

 

 記憶を頼りに奥へ進んだ先にある部屋で、その主は、

 

「………そんな………。」

 

 その主のハーデスは、

 

「何周してもこの娘を落とせないだと!」

 

 ギャルゲーで遊んでいた。

 

「○突零式!」

 

 零距離からの全力の○突をくらい、ハーデスの頭部がトマトになったようにも見えた。

 

「ぬおおぉぉ!頭が割れるように痛い!」

 

 余りの激痛に悶えている所に声をかける。

 

「久しぶりですね?」

 

「………誠の羽織はどうした?」

 

「同姓同名の別人です。」

 

 条件反射的にツッコミを入れたが、気にしてないらしい。

 

「そんな冗談はさておき、ちょっと記憶を覗かせてもらうぞ?」

 

 ハーデスはそう言って、俺の記憶を覗き始めた。そして、

 

「お前、バカだろう?」

 

 呆れた表情で言われてしまった。

 

「な、何がバカなんですか?」

 

「敵と一緒に自爆したこと。」

 

 言い切られ、ぐうの音もでなかった。

 

「全く。残された人の事を考えなかったのか?」

 

「だけど、翼に攻撃しないで、地縛神を倒すにはアレしか思い付かなかったんです。」

 

「甘い!! 甘い!! 甘い!! あっまーい!!!!

蜂蜜にメープルシロップかけて、練乳入れたよりなお甘い!!」

 

 そ、それは甘そうだ。ハーデスは水晶球を取り出すと俺に覗き込ませた。そこには、翼が俺の脱け殻を看病している光景だった。そばには、マナ達もいるが、寝ていないのか、目に隅ができてひどい状態だった。

 

「一が翼だったとして、想い人が自分の代わりに植物状態になったのを喜ぶか?」

 

 あ………。

 

「そんなわけないよな?」

「………俺は………駝鳥(ダチョウ)だな。」

 

 必死に頭を隠せば敵に姿を見られないと思い込んでいる駝鳥だよ。

 

「他の皆だって、帰ると約束をしたからこそ送り出したのに蓋を開ければ、一が植物状態だしな。悲しむさ。」

 

 バカだ。ホントに………俺は駝鳥だ。

 

「ハーデス。俺は戻れますか?」

 

「その前に、ひとつ答えろ。もし、今回みたいな事になったら、あの5人の娘がD・Sになったら、お前はどうする?5人を助けるために命を投げ出すのか? それとも自分が助かる為に5人を殺すのか?」

 

 ハーデスの問いに迷いは無い。

 

「5人を助けて、自分も助かる!」

 

 どちらか一方しか選べないなんて却下だ! どちらも救って見せる!

 

「良い答えだ。あっちのお前の肉体に帰してあげる。」

 

 その答えに俺の意識は遠くなる。

 

 

 

「………。知っている天井だ。」

 

 このフレーズをいうのは2回目だな。そんなことを考えながら、呆然とこちらを見ている5人に声をかける。

 

「よ。おはよ………。」

 

 言い切る前に皆に押し倒され、そのままベッドインすることになる。俺に抱きつく5人を見て、俺はこの人達を手放さないと、みんなで幸せになると、心から誓った。

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